丸山彩「えっ...エッチしないと出られない!?」 作:我来也
何かあったら報告して下さい。
サーセン。
先にこちらの作品を完結させます。
それから残りの2作品を進めます。
丸山が共犯者。そう考えてしまうが納得出来ない、いや共犯者にしては幾つか疑問がある。
第一に何故俺と一緒に捕まってるのか、そして共犯者ならば何か目的を達成してから脱出をするのが基本だろう。例えば身代金や求めている品物とかだ。だが今回はどうだろう。特に丸山と俺との間に達成基準となるものが思い当たらない。そもそも所持品やお金はおろか何も持ってないのだ。ならばそれ以外での何かだろう。少し考えてみよう。
最初の頃と今の俺と丸山の間に何か変わったこと....。強いて言えば丸山がトイレの我慢が来ている事だろうか?いや冗談だ。真面目に考えることにした。そして考えた結果特に大きな変化ではないがお互いの呼び方が“さん”付けから“君”または呼び捨てになった程度だ。後はお互いどうかは分からないが個人的な気持ちの変化だ。
ドアノブが出てきて丸山は「やったー!これで出られるね!」と俺の考え事など
「あっ彩ちゃん!どうだった?るんっ♪て感じで色々デキた?」
と先に綺麗なエメラルド色のような髪色をしたショートヘアの女の子がドアを開けてきて至近距離で丸山に話しかけてきた。先の呼び名から丸山とは親しい関係なのだろう。
が、問題はそこじゃない。さっきこの子はどうだった?って聞いてきた。てことは俺たちがこの状況になってることを知っていて且つ心配の声というより何をしていたか等の興味の方が勝ってる感じだ。つまりこの子がこの件の犯人か。でなきゃこんな都合の良いタイミングでドアを開けたりしない。偶然かもしれないが。
「あ、日菜ちゃん!?え?どうしてここに....!?」
俺とは別に丸山は彼女、日菜というらしいがその知り合いが突然目の前にいる事で動揺してるようだ。まぁいきなり知り合いがこういう状況で目の前にいたら俺も
それよりまずはこの密室について彼女から色々と情報を得たいがいきなり面識のない奴から犯人として疑われながら話をされるのは気分が良くないだろうからここは丸山に任せることにしよう。それにどうせ彼女自身から答えてくれそうだ。
「どうしてって、それは彩ちゃんから相談してきたからじゃない!」
「え!?で、でも.....」
「で、せっかくの、るんっ♪ってきそうな事だったからもっとるんっ♪って来る為にこころちゃんに協力して貰ったの!」
「え?こころちゃんにも...!?」
まじか。え?もう1人犯人がいるの?まぁおそらく目の前の日菜という人かこころと呼ばれる人のどっちかがこの密室の場所の提供者でもう1人が例のメッセージ及び密室のシナリオを考えた人か。どっちも頭がオカシイ。丸山の知り合いはこんな変な奴しかおらんのか?少し心配だ。
それと心配といえば、
「俺は丸山から知ってるかもしれないが◯◯だ。初めまして。少し色々知りたい事があるが場所を変えてもいいかな?丸山も色々と早急に用事を済ませたい事があるみたいだし。」
「え?用事?私そんな用事あったかな?」
「早急に済ませたい用事あっただろ?出ないとお前漏らしちゃうよ?」
「あぁっ!」
俺なりに言葉を選んで言ったのに結局こういう風に言わないといけない羽目になる。日菜が「もう彩ちゃんってば〜、こっちだよ!」と丸山をトイレへ案内しに行った。俺もトイレに行くわけではないが短くも長い外の空気を吸いに一緒に脱出した。
────────
あれから俺たちは近くの珈琲屋に行った。せっかくだから首謀者の1人である、こころという人も呼んでことの顛末を聞くことにした。
因みに服装はちゃんと水着ではなく元々着ていた私服だ。安心しろ。
彼女ら3人の話を聞くとどうやらきっかけはまさかの丸山がきっかけらしい。彼女も心当たりがあるのだろう。あまり良い表情をしてない。丸山がとある悩み事があったらしくそのことを彼女が所属してるアイドルバンドの“Pastel*Palletes”とバイト先の松原花音という子に相談含めボヤいていたらしい。それを聞いた松原花音が彼女の所属するバンド“ハロー、ハッピーワールド!”のメンバーに相談してたらしい。その通称ハロハピの中心メンバーの弦巻こころは世界中の人を笑顔にするのが目標な為、彼女なりに真剣に考えた結果まずは彼女の事をよく知るパスパレのメンバーで且つとびっきり良いアイデアを出してくれそうな目の前にいる日菜に連絡をしたらしい。バンドメンバー全員で考えてくれたら良かったが、よりにもよってこの2人が意気投合し暴走した結果何故か密室脱出にしたらしい。
そして日菜が丸山に、俺にはこころ率いる弦巻家からどういう経緯か分からないがチーム関係者に頼み時間差の睡眠薬を混入してたらしい。犯罪じゃないだろうか?通りで俺らの記憶が途中から思い出せないわけだ。
ある程度ことの経緯を聞いて理解し納得する。正直グレーゾーンなところがあるが方向性が違うだけで彼女らが丸山の悩みを解決する為の行動としてそこまで怒りはしない。ただ注意はした。
そこから一度話は落ち着いて日菜が「密室どうだった?」と感想を聞いてきたから丸山を中心に俺も含め感想を言い合った。日菜やこころもそれなりにこだわって密室を作ったのだろう。色々工夫してたらしいが正直よく分からん。
しばらく彼女らと談笑していた。今回の密室から段々話が飛躍し学校のこと彼女らが活動しているバンド、友達の話色々話を聞いたり俺のレースの話やプライベートの話などした。因みにここで以前頭に思い浮かんだ友達が自転車をこいで目の前で消えた話をしたらそれなりに面白かったらしい。良かった。
気がつくと時間もそれなりに経っておりもう夜を迎えていた。流石にそろそろ帰らないと彼女らも危ないので解散することにした。日菜とこころは帰りが同じらしいので俺は丸山と一緒に駅まで帰ることにした。
目が覚めてからずっと丸山と一緒に居たはずなのに久しぶりに2人きりになった気分だ。お互い疲れてるからだろうか思ったより会話がないが別に嫌な空気ではない。仲の良い親友といるような感じで無言の空間でも不思議と居心地は良い。それはきっと俺が丸山に好意を抱いてるからだろうか。
しばらくして丸山が俺に訊ねてきた。
「あの◯◯君、あの時私が言った此処から出たら伝えたいことの話覚えてる?」
「あぁ、あの2つあるって話?あぁ覚えてるけど」
「そのうちの1つを言わせて下さい....!」
何故此処で2つ言わないのかという疑問もあるが色々理由があるのだろう。特に気にせず丸山が次に発する言葉を俺は待つ。丸山はとても緊張しており静かに深呼吸しあることを伝えた。
「今回私のせいで変な事に巻き込んでしまって本当にごめんなさい。私本当は途中で気付いてたの。多分日菜ちゃんの仕業だろうなって、まさかそこにこころちゃんまで協力してたのは驚いちゃったけど....。でも言えなかった。日菜ちゃん達の変な努力を無駄にしたくなかったのもあるけど1番は私の気持ちを優先してしまった。◯◯君もレースとか色々大変で少しでも時間を無駄になんて出来ないのに.....本当......に......ごめんね.......?」
気付いたら丸山は涙を流して泣いていた。最後まで頑張って我慢してたのだろう。いや丸山は今も我慢してるのだ、泣いちゃいけないと。丸山自身としては今回の事件は自分が原因なんだと、加害者の1人だと認識してるのだろう。俺としてはある意味被害者だと思ってはいるのだが自分自身がそれを許せないのだろう。そんな加害者が涙を流してはいけないと、罰を受け入れなくちゃいけないと思ってる。だから涙を流ししゃっくりのような呼吸を乱しても泣くのを堪えようとしてる。
───本当に丸山は真っ直ぐで素直で純粋だ。
ただ此処で泣いてもらうのは少し勘弁だ。人が多いわけではないがそれでも通行人がこちらをチラッと見てくる。側から見れば俺が彼女を泣かせてるように見えなくもない。近くの人気のない小さな公園に行って彼女を落ち着かせようと思い彼女の手を握り速歩きでその公園に向かうことにした。俺が突然彼女の手を握り歩き出した為彼女も「え?」といった感じで少々驚いてる。そりゃあそうだろう。どこに行くのかも伝えてないからだ。変な期待や誤解を与えて欲しくない為歩きながら普通に伝えることにした。
「此処だと目立つから人気のない小さな公園があるからそこに行こう。そこで話をちゃんと聞くし俺も応えるから。」
「......うん。ごめんね....?」
「別に謝ることじゃないでしょ?それにそういう時はありがとうの方が人は良い思いするらしいぞ。」
「....ありがとう。」
「はいはい、行くよ。」
周りからみたら俺たちはどう見えるのだろうか。泣いた、泣かせたの関係なのだろうか。それともカップルのちょっとした一悶着を起こした関係に見えるのだろうか。実際はそのどちらでもない。確かに俺と彼女は一緒にピンチを2人で乗り越えた。ただの異性の友人だけの関係ならそういうことは出来ないし俺も丸山はただの女友達の関係ではないと感じる。実際今手を握ってるし。
夫婦というのは、いや結婚というのはお互いに色々なものを共有していくものだと思ってる。幸せを共に分かち合い、苦しい時や辛い時は共にそれを背負っていくものだ。カップルというのは苦しさ辛さより幸せや楽しさを共有することが多い。
俺と丸山は不思議な関係だ。夫婦のような楽しさや辛さを共有し分かち合った。だが俺と丸山は夫婦の関係ではない。
俺は彼女のことが好きだ。下手すれば愛してると言っても良いのかもしれない。それくらい愛おしい。ただそれは俺の気持ちだけであって彼女の気持ちはまだ分からない。そういうのも色々含め今の俺たちの関係は何なのだろうか。
色々分からないがそれでも言葉で何かで表現するならそれはきっと
『青春』というのだろう。
こういう系のやつ需要ある?
たまたまバンドリストーリー観てたら今井リサさんって怖いの苦手らしいじゃないですか。ホラー脱出系作ろうかなって一瞬思ったのですが、どうしよっか。