疲れめクズ野郎のラプチャースローライフ、俺は指揮官辞めて自由に生きる!!!追放(死亡)された後に後悔してももう遅い 作:雨野坂
彼と共に行動することにした。
ひとまず、彼の療養のためにも安全な棲家を探さなければならない。
周囲は荒地で、身を隠せるような遮蔽物もない。こんな場所に留まっていては危険極まりないので、遠くまで歩いていくことにした。
えんえんと歩く。
そろそろと歩く。
とろとろと歩く。
……いや、さすがに何か変化が欲しい。
そんな道中、ほかのラプチャーとも遭遇した。
しかし、奴らは俺たちに興味を示すこともなく、物資の回収や地上の資源採集に勤しんでいた。
しめしめ。これは好都合だ。
俺たちは気づかれないように、ぬけぬけとその脇を通り過ぎた。
そして、ようやくたどり着いた安息の地。
それが、この一軒家だった。
二階建てで、なかなか大きい。おまけに、トラックでも停められそうな巨大なガレージまで付いている。
なんとも素敵なお家である。
とりあえず、家の中にラプチャーはいないようだ。
俺は彼を呼び寄せた。
ここなら療養にも適していると断言できる。
……たぶん。
彼を家の中に残し、俺は周囲の様子を確認することにした。
見渡す限り、一面の荒地。
倒壊した家屋は、まるで滝のように崩れ落ち、そこらじゅうに瓦礫の山を築いている。
そんな中で、この家だけが無事に残っているのは不思議だった。
まあ、理由はどうあれ、儲けものだ。
俺はそう考え、家の中へと戻った。
彼は身体を丸め込むようにして休んでいた。
その身体から、ぽわんと淡い光のようなものが溢れている。
何だろう、これは。
そう思った途端、またしても頭の中に情報が流れ込んできた。
どうやら、これはラプチャーの再生機能らしい。
体内のナノマシンが周囲の物質を取り込み、損傷した身体を修復する際に発生する光なのだという。
つまり、彼は今、自分の身体を修理している最中というわけだ。
なるほど。
……で、俺は何をすればいいんだ?
特にやることもないので、前腕を動かして遊ぶことにした。
伸ばしたり、曲げたり、振ってみたり。
うん、実に暇だ。
しばらく時間が経った。
俺はとっくに自分の身体で遊ぶことにも飽きて、今度は家の中を探索していた。
どうやら、この一軒家には老夫婦が住んでいたらしい。
特筆するようなものもなく、ごく普通の人たちだったようだ。
まあ、今となっては、もう寿命を迎えて亡くなっているのかもしれない。
ラプチャーに殺されたのか。
それとも、人間に殺されたのか。
あるいは、天命を全うしたのか。
……まあ、今となっては確かめようもない。
ほかに考えることもないので、そんな、どうでもいいことに興味が向いてしまう。
ああ、今頃、俺の部隊のニケたちは、クズが死んだと喜んでいるのかもしれないな。
そんなことも考えたが、特に何の感情も湧いてこなかった。
それから、また時間が過ぎた。
さらに時間が過ぎた。
……いや、いつまで待たせるんだ。
さすがに今の状況にも飽きてきた。
彼の療養が終わるのを待っているのだが、まだなのだろうか。
そのとき、隣の部屋からウィンウィンという機械音が聞こえてきた。
様子を見に行くと、彼が立ち上がっていた。
もう治ったのか。
そう思う一方で、待つのはもう懲り懲りだという気持ちも湧いてくる。
すると彼は、おもむろに一つの玉を取り出した。
どうやら、俺に装着しろと言っているらしい。
装着するのは少々怖い。
だが、まあ、何となく大丈夫そうな気もする。
俺は恐る恐る、その玉を身体に取り付けてみた。
すると――。
何だ、これは。
頭の中に、彼がこれまで培ってきた射撃技術が流れ込んできたではないか。
照準の合わせ方、狙いを定める感覚、引き金を引くタイミング。
まるで、自分自身が何度も射撃を繰り返してきたかのように、それらの技術が理解できる。
……なるほど。
どうやら俺は、彼から射撃技術を受け継いだらしい。
こうして俺は、めちゃくちゃ上手い射撃技術を身につけたのであった。
文章書けませーん