疲れめクズ野郎のラプチャースローライフ、俺は指揮官辞めて自由に生きる!!!追放(死亡)された後に後悔してももう遅い   作:雨野坂

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クズ5

さて、集めたパーツを使おうかな。

パーツはすでに電子機器から取り外してあり、床の上に積み木のようにぶちまけられている。

取り外す作業は結構面倒だったが、二人で分担したおかげで、それほど時間はかからなかった。

さて、改造手術を行うにあたって、重要なことが一つある。

それは、手術中は完全に無防備になってしまうということだ。外敵に襲われたとしても、逃げることすらできない。

俺たちラプチャーは、金属の体を持つ有機機械生命体だ。

液体のように自在に形を変えられるわけではなく、硬い外骨格の内側に炭素系の組織を備えている。生態としては、どちらかといえば昆虫に近いのだろう。

そのため、強化パーツを取り付けるには、いちいち体を解剖し、内部にある中枢神経へ直接装着しなければならない。

中枢神経は電子演算端末のハブのような構造をしており、拡張性も備えている。仕組みさえ理解できていれば、解剖した後にパーツを取り付けること自体は、それほど難しくないと思われる。

……うーん。

俺が頭を悩ませていると、彼がおもむろに自分の体を開き始めた。

えっ、と思ったのも束の間。

彼の頭部がカポッと開き、その内部に中枢神経にあたるコアが姿を現した。

どうやらラプチャーは、任意に自分の体を変形させることができるらしい。

……なぜ俺にはできないんだ?

理由は皆目見当もつかない。

後天的に、それも不完全な形でラプチャーになったせいで、ラプチャーの体と人間の頭との適合率が低いのかもしれない。

今の俺は、ラプチャーの体に人間の頭を乗っけただけ。まるで子供が作った出来の悪い人形のような姿をしている。

首の切断面こそ見えないものの、ラプチャーの体をある程度自由に動かせていることを考えると、まだ融合の途中なのかもしれない。

……ということは、今の俺に強化パーツを取り付けるのは、事実上不可能ということになる。

うん、やめておこう。

だって、変なことして死ぬの嫌じゃん。

結局、集めたパーツは全部彼に譲ることにした。

パーツを装着した彼の外見に、目立った変化はない。

しかし、歩行の精度が上がり、各部の動きも以前より俊敏になったように見える。どうやら、改造手術は成功したらしい。

できることなら俺自身にもパーツを装着して、生き延びるための手段を増やしたかったのだが……まあ、仕方ないか。

さて、少しばかり性能が向上した彼と、次は土木作業のお時間である。

集めた瓦礫は実に多種多様だ。木材に非鉄金属、それからチタンプレートまである。

その中でも特に多いのが、壁に使われていた煉瓦だった。

煉瓦は使い道が多く、こうした拠点の改造にはうってつけの材料である。

そこで、試しに家の周囲へ煉瓦の塀を作ってみることにした。

……とはいえ、煉瓦積みなんてやったことがない。

完全な素人仕事だ。

それでも、一列だけでは人間やら何やらがやってきたときに心もとない。せめて三列くらいは積んでおくか、と思いながら作業を始めた。

……が、案の定。

セメントも使わずに煉瓦を積んだところで、簡単に崩れてしまう。

ならばと、そこら辺の土を擦り付けてセメント代わりにしてみたが、やっぱりボロボロと崩れていく。

こりゃあ、どうしようもないな。

そうして試行錯誤した結果、家の周囲には煉瓦が積み上がった。

……いや、塀とは呼べないな。

どちらかといえば、煉瓦の山だ。

どうやら俺たちに、左官仕事は無理らしい。




つみきーじゃん
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