雄英高校入学初日
継矢は雄英高校の中を物珍しそうに見ていた。中学校とは違う雰囲気に少し緊張しているようだ。
そうしているうちに指定された教室である【1ーA】に継矢は辿り着いた
「大きいな」
そう呟いた継矢の見ている教室の扉はかなりの大きさだった。規格外の肉体を持つ者が多い異形系の個性に対応するためだろう。
所詮バリアフリーである。
扉を開けると既に何人かの生徒は来ていたがやはり初日という事もあり静かだった。
継矢もとりあえず自身の席を確認し着席する
「おはよう。久しぶり」
継矢の前の席からそう声を掛けられた。声を掛けた生徒は継矢が入試の時に助けた黒髪の少女だった。
「おはよう。あの後大丈夫だったか?」
「うん。あんたに助けてもらったおかげで特に大きな怪我とかも無かったし。」
「それなら良かった」
「そうだ、自己紹介まだだったね。ウチは耳郎 響香。個性はイヤホンジャック。プラグを刺して音を探ったり、心音を流し込むことができる。よろしく」
「俺は星杖 継矢。個性はトリオン。特殊なエネルギーを使って攻撃したり、防御なんかもできる。よろしくな」
そう言って二人は握手する
「にしても星杖てすごいよね。あの0ポイントヴィラン倒しちゃうんだからさ」
「あれでも通常攻撃を連射しただけなんだけどな」
「あれで通常攻撃は威力高すぎでしょ」
その後も二人はたわいない話しを続けていた。いつの間にか生徒も全員揃っていたようだった。
もうそろそろ時間の筈だが先生が来ておらず継矢が少し心配になってきていると
「お友達ごっこがしたいなら他所に行け。ここはヒーロー科だぞ?」
そんな声が教室に響いた。声の発生源を見ると寝袋に入った少し小汚い男性がいた。その光景につい継矢はスマホを取り出し110番を押そうとした
「俺は担任の相澤だ。星杖、そのスマホを置け」
その声に継矢は番号を押そうとしていた手を止める。そして他の生徒達も固まる。その時のクラスの心は
『担任!?』
驚愕で染まっていた
「はい、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君達は合理性に欠くね」
そう言って寝袋から出てきた担任の相澤は黒い服とボサボサの髪だった。雄英高校の先生はみなプロヒーローな為この担任もヒーローなのだが不審者と言われても不思議では無い
そんな相澤先生は寝袋から体操着を取り出す
「これに着替えてグラウンドに集合しろ」
「質問よろしいでしょうか!!」
「却下だ」
メガネの生徒が質問をするが有無を言わさずに却下すしそのまま教室を出ていく。あまりの出来事に生徒達は動けないでいた
「とりあえず、指示に従った方が良いかな?」
「その方がいいんじゃない?」
継矢と耳郎は頭に?を浮かべながらも体操着を手に取り更衣室に向かった
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「「「「「「「「個性把握テストォ!?」」」」」」」」
相澤先生の放った言葉にクラスの幾人かは声をあげる
「入学式は!? ガイダンスは!?」
グラウンドに集まった生徒たちからあがる声に、相澤先生はにべもなく切り捨てる
「ヒーローになるならそんな悠長な行事出る時間はない。雄英は“自由”な校風が売り文句。そしてそれは“先生側”もまた然り」
入学式すらしないとは流石に自由すぎるとは思うが何を言っても無駄なのであろう
「中学のころからやっているだろ?個性禁止の体力テスト。国は未だ画一的な記録を取って平均を作り続けている合理的じゃない。まあ、文部科学省の怠慢だよ」
そう言ってため息を吐く相澤先生。確かに個性禁止と言っても異形型の個性などは常に個性が発動している状況だ。意味が無い
「入試一位は星杖だったな。星杖、中学のソフトボール投げは何mだった?」
「145mです」
継矢は肉体がトリオン体と同スペックの為素の状態でかなりの力を発揮する。
「じゃあ、個性を使ってやってみろ。円からでなきゃ何してもいい。思いっきりな」
そう言われ継矢はボールを受け取る。そして円の中心に立つとトリガーを発動する
「トリガーオン、
いつも通りトリオンで形成された服に格好が変わる。そして早速ボールを投げる。
しかし、トリガーを使っても肉体スペックは同じのでここで継矢は右腕の肘から先にトリオンで細長い砲身を作る。
これは継矢が精密で長距離の射撃をする際に使う形態だ
「
弾丸の選択をおえると砲身にトリオンの弾丸が装填される。
「スコープ」
継矢がそう言うと継矢の視力が強化される。これは継矢が作ったオリジナルのオプショントリガーで効果は裸眼でおよそ数km先まで見る事が可能になる。これにより超遠距離の目標にも弾丸を当てる事が出来るようになる。継矢の射撃の腕前についてはレディ・ナガンに師事しておりかなりのものになっていた
継矢はそのままボールが降下したあたりでトマホークでボールを撃ち飛距離を伸ばしていく。そして自身の射撃限界までボールを持って行き射撃をやめた。その記録は
「5046m」
継矢の現在の狙撃限界は5km。確実に当てられる距離は4kmである。
「まず自分の
「5046mってマジかよ!!」
「“個性”思いっきり使えるんだ!!さすがヒーロー科!!」
「なんだこれ!!すげー面白そう!!」
継矢の記録に驚く者もいれば、を個性思いっきり使える事に興奮する者もいる。
それを見た相澤先生は
「・・・・・・・・・面白そう・・・か。ヒーローになる為の三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい? よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう」
「「「「「「はあああああ!?」」」」」」
「生徒の如何いかんは先生、おれたちの“自由”。ようこそ。これが、雄英高校ヒーロー科だ」
「最下位除籍って・・・・・・! 入学初日ですよ!? いや、初日じゃなくても・・・・・・理不尽すぎる!!」
生徒の反論にも先生相澤は揺るがない
「自然災害・・・。大事故・・・。身勝手なヴィランたち・・・。いつどこから来るか分からない厄災。日本が理不尽にまみれてる。そういう理不尽ピンチを覆していくのがヒーロー。放課後マックで談笑したかったならお生憎、これから三年間、雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける。“PlusUltra”さらに向こうへ、全力で乗り越えて来い。さて、デモンストレーションは終わり。こっからが本番だ」
第一種目50m走
継矢はオプショントリガーのテレポーターでゴールまでテレポートした
記録【0.5秒】
「星杖、ヤバくない?」
「いや、あれ結構制限あるからあんまり多用は出来ないんだよね」
そんな話しをしながらも次の種目に向かう
第二種目握力
これに関しては特に使えるオプショントリガーも無いため普通に握った
記録【186kg】
「今度、肉体強化系のオプショントリガー作ろうかな」
「……星杖はどこ目指してんのよ」
「ゴリラが二人も!えげつねぇー!!」
第三種目立ち幅跳び
これはケリードーンのブースターを使い空を飛んだ
「星杖、あとどれくらい飛べる?」
「えっと、あとこのままだったら1日は行けます」
「測定不能にしておく」
記録【測定不能】
第四種目反復横跳び
オプショントリガーのグラスホッパーを使おうとしたが出力が高いのと1回使ったら消える特性上使おうとすると変に時間を消費すると考え普通にした
記録【86回】
「これはまあまあ普通なんだ」
「俺は万能だけど全能じゃないからね」
「やっとオイラが活躍出来た!!」
第五種目ソフトボール投げはやったので休み
その際に生徒同士のいざこざもあったが継矢には特に関係無い
「ウチの個性は身体能力には影響しないからなぁ」
「個性以外の素の身体能力も大事になって来るからね。これから鍛えると良いよ」
「そうする」
第六種目長座体前屈
攻撃用トリガーのスコーピオンが使えたりしたらまた違うのだが生憎と個性で使える攻撃用はケリードーンとオルガノンのみである。
記録【68cm】
第七種目持久走
継矢の肉体はトリオン体と変わりはないがあくまで肉体なので疲れはあるが基本疲れ始めるのは全力疾走して4km走ったらである。ちょくちょくグラスホッパーやテレポーターも使い走った
記録【1分12秒】
「バイクもヤバいと思ったけどあっちもやばいな」
「才能マンだよ才能マン」
順調に進み出た記録は継矢が総合1位だった。
最下位は緑谷であり。その顔はまさに絶望と言っても過言では無かった。
「因みに除籍は嘘な」
「「「「「「「「え?」」」」」」」」
それを聞くと皆目を丸くして呆然としていた。
「君らの個性を最大限引き出す為の合理的虚偽」
「「「「「「「「はぁぁぁぁぁあ!?」」」」」」」」」
かなりの大声で全員驚愕した。緑谷は除籍されないとわかって安心したのか泣いている
「これにて終わりだ。教室にカリキュラムなどの書類があるから、戻ったら目通しとけ」
その言葉と共に相澤先生はその場を後にした。
雄英高校での波乱の生活の一日目が終わった