作:岡山12345

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 イルマーレとは、
 優人が、見たロボットとは、
 果たして……


第1話

 2023年 夏 世界の、ネットは、静止した。

 

 システム・イルマーレ、世界の国家群が作り出した新時代戦争及び人間管理システム、人間を高次の存在に進化させる。

 イルマーレに、選ばれた人間は、細胞高次適合手術を受け、≪ネクスト≫と呼ばれる、ハイテクノロジーの人間に進化する。ネクストは、常人より身体能力に優れ、思考力があり、シックスセンスも備わっている。

ネクストは、イルマーレの為に戦い、報償を受ける。

 

 イルマーレの起こす戦争は、「イルマーレウォー」と呼ばれた。

 

 某県森澤町

 夏、深い切り立った崖の近くの山道を少年が歩いている。

 

 町には、絶景の観光名所があり、夏になると、観光客で溢れる。

 田舎だが、賑やかな町だ。

 

 蒼井優人は、森澤中学に通う15歳。中学三年生だ。

 崖の上、樹々の折り重なる、車道の側道を、優は歩く。

 学校に通う途中。

 学業の成績は良く、卒業後は、私立の進学校に通う予定だ。

 整った顔立ちで、クラスの女子に噂された事もあった。

 だが、友達は少なく、性格は、少し暗い中学生だった。

 

 ふと、周囲を見渡すと、折り重なった山の向こうの空に、巨大な黒い人型の機械が浮遊していた。

 「なんだあれ?」

 巨大な人型の機械は、静かで、排気音や、駆動音は、聴こえてこなかった。

 機械は、細く、鋭角的で、頭部から、角の様な物が伸びていた。

 機械が通り過ぎようとする。

 空を切り裂いた巨大な黒い塊の起こす風圧、樹々がミシミシと音を立てる。

 

 呆気にとられて見つめていた。

 どこへ向かうのだろう。

 しばらく、惚けていた。優人は、自分のしていた事を思い出す。

 ああ、そうだ学校に行かないと。

 

 学校に行くと、鞄から教科書を取り出し、机の上に並べる。

 授業には、間に合ったようだ。

 

 隣の席の友人の松川が、優人に声を掛ける。

 松川は、陽気な奴で、クラス替えの時から、よく話しかけてきて、話すようになり仲良くなったのだが、お喋りで、話を合わせるのが疲れる。

「おはよう」

「ああ」

「どうしたんだ、訝し気な顔して」

「今日、黒いロボットを見たんだ、宙に浮いてた」

「なんだ、ロボットって、寝ぼけてたんじゃねーか」

「いや、確かに見た、牛追山の方に向かっていった」

「SFじゃあるまいし、なんだロボって、動画ないの」

「学校はスマホ禁止だ。通学途中持ってないよ」

「どっかで、動画バズってないかな」

「わからん」

「どこかの兵器かな」

「見たところでは、人型だった、誰か乗ってたのかな」

「今日、探しに行こうぜ」

「探すって」

「気になるじゃん」

教師が、教室に入室した。

授業が始まる。

 

いったい何なのだろうあの黒い機械は、

見に行けば解るかもしれない。

 

教室の外で蝉が喧しく鳴いていた。

 

 

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