Q. え、完結?
A. 第一部完ということで。詳しくは後書きにて。
※わりと今更ですが、サブタイを「Epi → C4-8」に変更しました(2025/7/18)
《―――そっか。そっちは大体どこも丸く収まったんやね》
「ええ、わたしが聞いた限りは。公になった行いが殆ど無かったのが幸運だったのでしょうね」
《ま、どれも私が未然に潰してたからねえ。……いや、最初の騒ぎ潰したのはユズちゃんか》
「え、いや、あれは……まあ確かに否定はできませんけど。そんなわけで『憑代』にされていたファルファ様にも、その家にも少なくとも表立って何か懲罰が下されることはないそうですよ」
《彼女は根本から100%純然たる被害者だからねえ。良かった良かった。……あ、でもそうなると『婚約破棄』宣言しちゃってた、あの令息は?》
「……サラ様から聞いた話なんですが、彼に関しては一連の騒動における
《……えっ、どゆこと?》
「又聞きになるので詳しくは分かりませんけど……どうも
《あー…………子爵令嬢の豹変よりずっと以前の時期に何かしらやらかしてたことが判明したと。
「……なんか、この王都に来てからそんな令息の話ばかり聞いてる気がするんですけど」
《イヤ流石にそれは風評被害甚だしいから!? ……ある意味片棒担いだ私が言うのも難だけど、ちゃんとお相手───主に婚約者か? を、大事にしてる令息の方が多いからね!? たぶん!》
「……たぶんなんだ」
「───あ、表立っては無いですけど、サラ様の家に対して公爵令嬢様の家から何かしらの御礼が届いたそうですよ? 領地の方から送られてきた手紙で知らされたのだとかで」
《あ、マジで? 覗き見しとけばよかったなぁ……サラ嬢本人はそれに対して何て言ってたの?》
「…………喜んでましたね、すごく。……ちょっと、だいぶ、傍目にも心配になるくらいには」
《お、おおう……まあ結構ギリギリな立場だったもんねぇ……で、具体的な御礼の内容とかは?》
「流石にそこまでは。ただ、その、領地に帰るのが良い意味で怖くなってきたと……満面の笑みを浮かべながらの総白目で……」
《…………したかったなぁ、しとけばよかったなぁ、手紙の覗き見!》
「あはは……そういうレインは、あのとき何を見に行ってたの?」
《それが丁度、前々から注目してた修羅場が山場を迎えたところでさぁ……》
「ああ、あの二股かと思ったら三股だった令息。……四人目が出てきたとか言いませんよね?」
《一号ちゃんと三号ちゃんが義姉妹の契りを結びました》
「…………え、ま、えっと……うぇいと! 何が起きたんですか、ソレ!?」
《お、おう、
「……やっぱり四人目も居る!? そんな令息令嬢ばっかりで大丈夫なんですか、この国!?」
《うーん、何も否定できねぇ》
《───それはそうと、ユズちゃん? さっきから何見てるの、それ?》
「ああ、これはギルドで出されていた依頼の写しですよ」
《依頼? え、何かしら受ける予定なの?》
「その日の内に終えられるようなものがあったら、学園の休日にでも受けてみようかと思って取り寄せてもらったんです」
《な、なんて生真面目な……まあいいけどね。それで何か面白い依頼でもあった?》
「面白さは求めてないけど……気になる依頼が一つありましたね」
《ほほう? どんな内容なの?》
「えぇっと……これですね。たぶん幽霊が関わっている案件だと思うんですけど───」
「夜になると家中から指を鳴らすような音等、出元の分からない色々な音が聞こえる、気がする。壁の模様や水面に、気付けば人の顔のようなものが浮かんでいてゲタゲタ笑っている、気がする。朝起きると置物などの位置や向きが変わっていて、人形や肖像画がこちらを見ている、気がする。たまに腹部に断続的な圧迫感が襲ってくる、気がする……等々と書き連ねてありまして」
《……ああ、それなら受ける必要無いよ。こないだ私がやっといたヤツだから》
「あ、そうなの? ……内容からしてやっぱり、最近亡くなった幽霊が居たりした?」
《まあね。陽気な伯しゃ───恨み骨髄に入った女幽霊だったよ。なかなか盛大に祟られてたし、まだ暫くは幻聴幻覚的なアレに悩まされるだろうけど……ひと月もすれば大丈夫なんじゃない?》
「そっか……じゃあ、この依頼は置いといていいですね」
《……何ならひと月経った頃に解決しに行って、報酬だけ毟り取るとか》
「いえ、そういうのは遠慮します。……何となく嫌なので」
《…………あっはははは! 真面目だねぇ、ホンットに!》
「……?」
《───あ、そういえば聞こうと思ってたことあったんだった。……ねぇ、ユズちゃん?》
「どうしたんですか、レイン?」
《ユズちゃんが作って、使ってる御札なんだけど……作り方、師匠さんから教わったんだよね?》
「ええ、そうですよ?」
《……その師匠さんは、さ? 誰かから教わったとか言ってた?》
「いえ……自分で作り上げたと、そう言ってましたけど……?」
《…………マジかぁ》
「……レイン?」
《いや、その……下手すりゃ私以上に摩訶不思議な人物の可能性が急浮上してきたというか……だってバグじゃね、って……えぇ…………?》
「れ、レイン? 急にどうしたんですか?」
《あの口振りからして過去に転生者を招いてた感じでも……いや待て、転移なら別枠だったり? 突然の和洋折衷な趣も、そういう転移者だとすれば納得が……いやぁ、しかし…………》
「あの、さっきから小さな声で何をぶつぶつ呟いて───」
《あ、ゴメン何でもない。……師匠さんに巡り合えるようにバッチリ協力するからね、うん》
「は、はぁ……?」
「───学期の終わりにはクリィサム領を一度訪問する予定ですけどね。あちらの支払いの準備が終わっているかどうかに関係無く」
《ああ、一回サラ嬢に誘われてたっけね。……今の護衛依頼を継続で受けるかどうかも、その時に考える感じになるかな?》
「そうですね……いつまでもこの国に滞在するつもりはないですし」
《ふむ。次に向かう国とかは考えてあるの? 一応、面してる国は幾つかあるけど》
「…………」
《……ユズちゃん?》
「……レインは、どこに行きたいとか、ありませんか?」
《え? うーん……それじゃあ───》
《こっちの河が国境線になってる国とかどう? 地図でもこの大きさだし見応えありそうだなー、とか思ってるんだけど》
「……えっ」
《え?》
「えっ」
《……どうかしたの?》
「え、いや、そのっ……南の、山向こうの国……」
《え? ああ、ユズちゃんが行きたい方向があるなら勿論それで良いけど?》
「…………」
《あ、あれ? ユズちゃん?》
「……いえ、えっと……南にあるこの国のこと、知ってますか?」
《ん? んー…………別に? なんかあったの?》
「…………えっ」
《えっ?》
「えっ…………と。だ、大体、半年近く前に、急死したお姫様の話が……」
《あー…………丁度知らんタイミングやわ、それ》
「ええぇぇぇ…………」
《…………えっと、なんかゴメン? わかんないけど》
「…………いえ、もう、いいです。……なんでも」
Q. レインさん例の国の話知らなかったの?
A. 彼女の情報源は主に『私』ことヤーネさんの記憶。
例の国のアレコレについて、周辺国に情報が流れたのが実は凡そ半年近く前だったのです。
さて……
Q. もしかしてヤーネさんの恨み返し終わってる?
A. 終わってます。
ようやく実態を把握出来た転生特典で色々とそれっぽい能力を開発してみたレインさんでした。
Q. ……ユズちゃんが固めていた覚悟は?
A. それレインさん知らないですもん。
と、いうわけで第一部完となります。
諸々のフラグは未だ回収しきっていませんし、ネタが尽きたというわけではないんですが……
リアルが忙しくて推敲の時間が取れない。年度初めは職種柄(ry
アイディアがとっ散らかってて先のプロットがまだ真っ白。
そろそろまた二次創作を書きたい(元々二次を書きたくてハーメルン始めたクチですので)。
……というわけで、一区切りとなるところまで急ぎ書き上げた次第でした。
元々がゆる~く書きたくて始めた作品ということもあり、その内またゆる~く書きたくなる頃に戻ってくると思います。
それでもお付き合い頂けるようでしたら気長にお待ちくださいませ。
それでは、またいつか。
以下、C3-12およびC4-5各文字列について。
例によって 日本語原文 → 英訳 → ラテン語訳 → 空白詰め。
なお再翻訳時のアレのせいか、ラテン語 → 日本語で変換しても大体が愉快な文章になる模様。
……でも結構な部分を解読されてる方がいらっしゃったんですよね。割とビビリました。
まあ、渾身のネタ(?)はバレてなかったっぽいのでセーフ(?)。
・Nullis erroribus confirmatur.(サブタイトル)
エラーは確認されませんでした
・Rogamus:Currit
要望:実行中(Running)
・Sol in se non dolet.
日光で傷付きません。
・Ea res attingere potest.
物体に触れられます。
・Sal in se non dolet.
塩で傷付きません。
・Argenti in se non dolet.
銀で傷付きません。
・Faciem suam in superficie aquae ponere potest.
水面に顔を作れます。
・Marcam nigram relinquere potest in quacumque re tetigerit.
触れた物体に黒い痕跡を残せます。
・Notae nigrae in facies verti possunt.
黒い痕跡は顔に変える事が出来ます。
・Sutras legitur apud monachos, quod dolet de suo.
坊主のお経で傷付きます。 「女は度胸! 男も度胸! 坊主のお経は勘弁な!」
・Sacrae res in se non dolet.
聖なるもので傷付きません。
・Ea somniorum impedire potest.
夢に干渉することが出来ます。
・Talisman in se non dolet.
御札で傷付きません。
・Flammam non habet caloris nec aliis invisibilis potest creare.
熱を持たず、他人には見えない炎を作り出すことができます。
・Haec flamma eos qui intra domum sunt foris ducet.
この炎は家中に籠る者を外へ導きます。
・Ea rebum corpora vivendo vim.
生物の身体を操ることができます。
・Illa vox animos aliorum torporem habet.
他人の魂を麻痺させる声を出せます。
・Aliorum animas intus servare et eas custodire potest.
他人の魂を内部に入れて守ることが出来ます。
・Potestatem nocendi solas ab aliis possessas largiri potest.
他者に憑りついた者のみを傷付ける力を付与できます。
・Servatus.
保存しました。
・Nulla mutatio.
変更はありません。
さぁ、それぞれ本編中のどこで追加されていた定義かなー?