今話執筆中の作者「……あれ? ここまでに作中世界の空に月がある描写してたっけ?」
(過去話確認中・・・)
作者「……普通にしてたわ。完全に無意識だったわ」
そんなわけで作中世界の夜空は、レインさんがわざわざ言及しない程度には日本の空そっくり、という設定になりました。よくある月複数やら異常色は無しの方向。ハイ、ふんわりふんわり。
星の位置等に差異はあるかもしれませんが、そんなの空見て分かる女子高生は極一部でしょう。
「───やっぱり、【憑依】抜きでも宝石に見えるようになってますね……」
《……そらまた、いつの間に。黒く見えとったのは何やったんや……」
初めて見るのに既視感しかない騒ぎを尻目に、取って返して宿の中。
説明の前にまずはコレと、例の教典と共に取り出されたは『御欠片』こと
私からすれば元より何の変化も無いわけだが、それは私に限った話。
例の被追放ギャンブル男がテーブルに転がしたソレを目にして、もしや、と思ったそうで。
「切り替わる……と言うのも変ですけど、それぞれが同じ物だと知る機会が無ければ同じ物だとは夢にも思わないでしょうね」
《だねえ。知らずにポイ捨てしたか砕いて撒いたか。まあ、それはともかく、ソレから『助け』が聞こえたってのはどういうこったべさよ?》
「ああ、そうでした。……うん。やっぱり
耳に手を添え頷き一つ。
『聞き直し』にも何となく慣れてきたと仰る彼女に曰く、今回の救助要請者は───
《推定、破壊神さん?》
「……ということになりますよね?」
えぇー、まさかの
こんなしがないイチ救世者と幽霊(笑)に何を求めて……や、違うわ。
これが私達に向けた声だなんて論証はどこにもないではないか。新スキルの仕様的に。
───どこかで誰かが、「困った、どうしよう」
それをたまたま聞きつけ、「どうしました?」
これが今、判明している件のスキルの基本挙動。
誰かの声を拾ったからとて、それに応えるべきが我々であるとは意味しないのだ。必ずしも。
───傍で聞いても、「知らんがな」。
はたまた、「自分でなんとかしておくれ」。
そんな声まで節操無しに拾ってしまうが実情、実態。
その辺の仕様も分かってきた手前、殊更に慌てて構える必要などない。……ないったらない。
「……わたしを通して
《やめとくれ、適当こいてたらちょっぴりそんな気もし始めてたとこだったんだ、やめとくれい。───え、マジか? ひょっとしてマジのアレでソレなのかコレ?》
「こそあど乱舞。……レインでもそんな顔になることあるんですねー?」
《ぬぅん、私を何だと以下略。そりゃ思いっきり実在すると知ってる神様相手なら流石にね?》
わざとらしく小首を傾げながらの軽口に、苦笑を混じらせ手をひらり。
ええい昨日の今日ですっかり余裕を取り戻しおって。逞しくなったもんだ、あたしゃ嬉しいよ。
……うむ、ここらでちょいと切り替えて真面目に考えよう。
此度のコレが私宛の『お願い』であるという説。これは可能性としてどんなもんだろうか?
何をバカなと笑い飛ばしたくなるがそうもいかん。なんせ
以前のご降臨の際、通りすがりの幽霊(笑)に霊力の融通を求められたのが例示にして証左。
その後も継続的にエネルギー不足(?)にお悩みとすれば、今回の件も想像が付かなくはない。
「神様なんだから何でも出来るやろ」という一般イメージから離れた状況にあると言われても、理解が及ばなくはないというわけだ。
……まあ、どれだけつらつら並べてみても、勝手な想像の域は越えんのだけど。
こればっかりはどうにかして真意を探る手立てを考えんと、どうしようも無いかねえ……
…………んむ? どしたんだい、ユズちゃんや?
なになに……神様からの依頼(疑惑)というのを差し引いても、常になく前向き姿勢に見える?
それは、まあ、ほら…………彼の御方については、ですよ?
……………………
アレのお詫びができるとあらば私としても粉骨砕身、励ませていただきます所存なのですよ。
このボディにゃ砕く骨も身もありゃしませんけどもね、ええ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
───斯くて時は草木も眠る丑三つ時。
深く、広く、降ろされた夜の帳に並びて浮かぶは、二点一対の青白き灯。
それは闇に紛れた化生の双眸か、はては中有に彷徨う亡者なりや。
否、青き灯りに伸びて揺れるは、地を踏む脚持つ影一つ。
「……何の妖怪なんですか、わたしは。無駄におどろおどろしい
《まあまあ、気にするたもふことなかれ。折角だし雰囲気出していこうかとね》
「誰向けの配慮。そして何が折角なのか。……もうちょっと足元照らしてもらえます?」
《ほいさ、追加の【鬼火】一丁。安心と信頼の『無灯火行軍
「もういちいち突っ込みませんけどね。長いよ」
えー、では気を取り直しまして───未だ科学の灯り遠き夜闇に妖しくも「レイン?」……さて人目を避けつつやってきましたは街の中心。ここにも設置されとりました噴水広場でございっと。
この国に入ってからこっち、すっかり馴染みになっちゃった二体の石像に、ハイこんばんは。
いや、マジでどこにでもあるんだよね。この規模の水盤が。コレ真面目に考えて割と凄くね?
ま、何故と言い出せばそこはそれ、建国当時より伝わる例の逸話が関わっとるのは想像に易い。
国王&聖女の像含め、ある程度の大きさの街には設置の義務があるとかなんやろ。知らんけど。
《……というか噴水の設置目的って元々どういうもんだったっけ? 住民が水浴びに使ってる姿は見た覚えないし……この場合、宗教的設備に数えていいもんなんだろか……? つーか、そもそもこの水、どっから来てんだ……?》
「……底の方に『魔道具』らしき物が見えますし、そこからじゃないですか? わたしも詳しくは知りませんけど……そんなことより、
《
いそいそと
白熱街灯に照らされる現代の夜ならいざ知らず、街ごと寝入った夜半にやってきました目的は、この程よく濁った水底のチェックでございます。
その故は
百聞は一見に如かず、しかして百考は一聞に如かず。考えて分からないなら直接聞くしかない。
並べて考を進めば曰く、件の御方に『聞く』というなら
大量の『御欠片』に霊力、生贄……は要らないと公言され、後は祭壇他多数。
諸々揃えれば『降臨』が可能だという『前例』が、手元の
「……読んでいても何が必要で何が不要か分からないところありますけどね。一応成功……成功? した以上、全くデタラメだったわけではなかった事にはなりますけど」
《そこはしゃーない、用意できる物あるだけ全部よ。それに、予想が正しかったなら多少荒くても向こうから反応くれるでしょ》
とはいえ今から国中駆けずり回って『御欠片』を拾って集めるなんざ、御免被りたく存じ奉る。
そうして思い当たったのが、どこの街でも見かけることになった『願掛け』というわけだ。
この水底に想像した通りの集積地ができていれば、わざわざ私らの手で集めなくても事は済む。
てなわけで早速、この幽霊(笑)
……イヤ違う違う。【水面の顔】は要らんって。心霊スポット作りたいわけじゃないんだよ。
ホラさっさと引っ込めっての。「えー」じゃありません。……寂しげフェイスもおやめなさい。
《……あ、ヤッベ、思ったより少ない。さては割と頻繁に排水とか掃除とかやってんな、コレ?》
「えっ。……当ては外れですか。どうするんですか、レイン?」
《んー……ここまで来たならダメもと上等! やってみてから考える方向で!》
「えぇー……またいつにも増して行き当たりばったりな。まあ、いいですけどね」
なんて言いつつ、有り物で作った『祭壇』───雛人形の台座かな?───を水盤の縁に。
水の底にちらほらと見える
……さて、これで再現できる限りの状況は揃えたわけだが、はたして…………とぉ?
「……銀の粉が動いて、
《…………マジでか》
うん待ってちょっと待ってある意味予想通りなんだけど予想外というかどうすべえなこれ。
こうなるってことは完全にモノホンの神様の要請というかいやちょっと私に何を期待して
……
…………
……なるほど。
そういうパターンもあるのか。
"ミナミ ノ ヤマ"
"ユウレイ ノ オンナノコ"
"タスケテ アゲテ ユウレイサン"
レインさん「ガチ神様案件は私だって緊張もするよ? 流石に」
ユズちゃん「……そですか」
初代聖女氏「……」
シャニム様「解せぬ」
最近また二次創作が書きたくなって、こっちのプロット作成が進まなくなっている件について。
ちょっと息抜き製作考え……アレ? 元々息抜きに書いてた作品じゃなかったっけかなコレ。