異世界イズク   作:規律式足

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42話 継承と自主練。

 

 これは現実ではないな。

 まるで空を漂うようなふわふわした感覚。

 地に足つかない、そんな落ち着かない感覚。

 というか、二回目。

 

「気づいたかい?九代目」

 

「出たなハグ魔め!!」

 

 声に反応して光剣を顕現し斬りかかる。

 だがその攻撃は顔に縦二本線のある男性にあっさりと回避されてしまった。

 

「やはり私が声をかけて正解だった。その光の精霊の剣で斬られたら私達もどうなるか分からないからな」

 

 私達、ハグ魔集団か。

 

「何も伝えなかった私達も悪いが、ナニカ誤解されているね。だが君に宿る、というか適当にブチ込まれた神の力により、君は私達との対話まで可能になったんだ」

 

「僕に宿る力、ってまさか適当にブチ込まれた転移ボーナス?それが解る人達ってまさか、貴方達は、」

 

 この時点で先日の7連ハグをした彼らの正体にきがついた。しかし彼らの感覚でも適当だと分かるのか転移ボーナス。あの神はどこまでやる気ないんだ。

 

「そう、ワンフォーオールに宿る歴代継承者達。私はその一人で四代目、名を四ノ森避影という。ちなみにさっきの一太刀、私の個性である危機回避がなかったら避けれなかった」

 

「すいませんでした」

 

 突然現れたハグ魔としか印象なくてつい。

 

「いや、此処で上映されてた君の異世界ライフを見る限り仕方ないよ。酷い時代を生きた私達もドン引きな半年間だった。あとエルフ怖い」

 

 地獄だったとか言われる個性黎明期よりヤバいのかグランバハマル。

 あとエルフ怖い(挨拶)。

 

「では皆さんが現れたのは何か伝えたいことでもあるのでしょうか?」

 

 宙に浮いた罅割れた部屋の一角、そこには8つの席があり四ノ森さん以外の歴代達が座っていた。

 

「ああ、君に伝えなきゃいけないことがある」

 

 初代、オールフォーワンの実弟である彼が口を開く。

 

「先日の脳無で理解した。兄が、オールフォーワンが再び表舞台で活動を始めたのだと」

 

「ゆえに俺達は備えなければならない」

 

 二代目、レジスタンスのリーダーにして始まりのヒーローが続ける。

 

「来たるべき決戦の時へ」

 

 三代目、発勁を放つ託された男は言う。

 

「そのため今のうちに出来ることをしようってんだあっ!!」

 

 四代目を飛ばして、五代目ことヒーローラリアット万縄大悟郎が吠える。

 

「オールマイト、八代目が出来なかった俺達の個性使用と鍛錬をね」

 

 オールフォーワンと戦い散った六代目煙は呟く。

 

「まあ君には不要かも知れない。けど手札が増えるくらいの感覚で体得しときな」

 

 七代目オールマイトの師匠にして平和の象徴の産みの親である志村菜奈は笑う。

 

「「「「「「「どうせアイツもエルフよりは怖くないから」」」」」」」

 

「貴方達どんだけ僕の記憶みたんです?」

 

 エルフさんに対して追体験でもしたのかってくらい怯えてますよね?

 

「あと、どうやらワンフォーオールを無個性以外には託せないみたいだから気をつけてね」

 

 オールマイト達が調べた情報にもあったな、四代目の死因からして間違いないだろうって。

 サー・ナイトアイなんかは推薦してたミリオ先輩のこともあってホッとしてたけど。

 となると、万が一を考えて、

 

「もし僕が敗北する事態になったらワンフォーオールは、十代目はおじさんに託しますね」

 

「「「「「「「それだけはやめてくださいお願いします」」」」」」」

 

 なんでも僕の何倍も異世界生活してるおじさんの記憶とか恐ろしいそうだ(あとおじさん独特の感性と価値観も)。

 

 こうして僕は歴代継承者の個性を使用できるようになった。今後も話し合い託された力を磨き上げていこうと思いました。あと皆さんのグランバハマルダメージは想像以上だった、でも気になるから見るのを止められないのがまた辛いそうです。さらに次来るときはメガドライブを持って来て欲しいと要望も出されました、強くイメージしたらいけるそうです。

 うん、なんだろこの空間。

 

 

 そんな衝撃的なことが起きて翌日。

 覚えている限りの情報(まあ忘れても記憶再生すれば良いのだけど)を文章に纏めてオールマイト、グラントリノ、サー・ナイトアイに提出した。根津校長や塚内さんにはオールマイトから伝えるそうだ。

 今後この個性六種の鍛錬をしないといけないからやることが多いね。なぜか歴代達から危機回避を最優先だと念押しされた事が気になるけど。

 学校では期末テストに備えるよう言われたけど、まだ勉強に力を入れてる人は少ない。時間あるからまだ範囲増えるだろうからね。

 ただ放課後の自主練というか、かっちゃんのストレス発散は全員ではないけど参加している。

 最近では轟君も熱心だ。

 

「緑谷、黒い炎を出すにはどうしたら良い」

 

 炎殺黒龍波でも体得したいのかな?

 君の個性は物理法則に則ってるから無理だと思うよ青や白はいけそうだけど。できるとしたら、

 

「炎色反応とか?」

 

「サポートアイテムか?!」

 

 いやそんなカッと稲光だしながら反応しなくても、天然かな?天然だったね。

 色はついても威力変わらないよ?

 

「うらあイズクゥ!!俺と戦えぇ!!」

 

 かっちゃんも必死だね。

 朝、女の人(あと人参)の匂いがするとか葉隠さんに言われてから必死だね。

 

「誰がわからせ系男子だコラァ!!」

 

 君は戦うのだね、守りたい何かのために。

 必死に自力を上げようとするかっちゃんと、自分の方向性を定めたい八百万さん、他にも苦手を埋めたかったり、攻撃方法、様々な向上について皆で話し合い議論しながら、僕は全員と組み手をして打ちのめした。複数人との戦闘は危機回避の訓練にもなるからね。  

 期末テストまでまだ二週間、まだまだ実力がのびそうだ。筆記は大丈夫かな?なんか不安な子達がちらほらいるけど。

 

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