異世界イズク   作:規律式足

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 全世界のマウントレディファンの皆さんすいません。オリ設定ありです。



72話 番外編 昼まで生テレビ

 

『「昼まで生テレビ!」今日のテーマは「ヒーロー活動にセクシーさは必要か?」というわけでゲストはこのお二方!』

 

 お茶の間に流れる番組。

 ヒーロー業界屈指の美女、ミッドナイトとマウントレディが同じテーブルにて各々の意見とコメントを発していた。

 

『現在教鞭も執っているミッドナイトさん、デビュー当時あまりに過激なコスチュームで話題を呼び、遂には「コスチュームの露出における規定法案」が提出されたという国をも動かした大ベテランです』

 

 平和の象徴 オールマイトの活躍により闇の帝王オールフォーワン信者組織を筆頭とした裏社会は衰退。それにともない国内においての銃など武器類の密造密輸は困難となった。そのためヒーロー達の軽装化は加速していき今では重装は具足ヒーロー ヨロイムシャやターボヒーロー インゲニウムなどの限られたヒーローのみである。

 またエンデヴァーのヘルフレイムのような高火力の個性の前には重装は意味をなさず、回避機動力重視の軽装コスチュームが主流となっていった。

 そこにはサポートアイテム業界の企業努力による品質向上と、軽装コスチュームの方が安価であるという新人ヒーロー達の切実な懐事情も大きく影響していた。

 そんな中で問題となっていったのが増加していく女性ヒーロー達だ。男性ヒーローならパンツ一丁にマスクだけ、鍛えぬかれた肉体に赤ふんどしだけでも受け入れられた(極一部の例)モノだが女性となるとそうはいかない。

 それを性差別とするかはまた別の議論となってしまうのだが、ヒーローのメディア露出がソレを問題としてしまったのだ。

 

「今も過激でヤバいコスチュームですけどね」

 

「極薄タイツですよ今は」

 

 ビヨとタイツを伸ばしながらミッドナイトは言う。かつてデビュー当時は個性である眠り香を散布しやすくするため極薄タイツすら着ていなかったのだ。

 余談だが、ミッドナイトは現雄英高校サポート科の某生徒に鎮圧用の催眠弾開発のため眠り香を採取させて欲しいと追いかけまわされていたりする(そして身長を気にしているサポート科教諭が胃痛で倒れた)。

 

「個性の性質上衣服が活動の妨げになってしまう、そういった方は多いのです。セクシーさが必要かどうかではなく必要を求めた結果セクシーという評価につながっているだけで」

 

 硬質化、獣化、生成、放射、肉体変化や肉体からナニカを生み出す個性は多くそれゆえ衣服は邪魔になってしまうのだ。

 

「ぶっちゃけ趣味ですよね?手錠とムチとかのデザインといい、そっち系意識してますよね?」

 

 とミッドナイトの発言を遮るようにマウントレディはボソリと呟く。

 

「あなた何?ケンカ腰だね」

 

 同期にあたるプッシーキャッツの面々ですらしないその態度にどちらかというと姉御気質のミッドナイトとてムッとする。先輩を立てる十三号の可愛らしさを見習って欲しいものだとすら思っていた。

 

「いえ、何というかすごいと思ってますよ。いい歳して」

 

 その発言に今までの彼女ならブチリと脳の血管が切れて掴み掛かっていたことだろう。だが、

 

「まあ私もいい歳で、意中の相手がいる身としてはコスチュームの改良も考えてはいるんです(発目考案の全身鎧に散布用ホースがついたデザインは微妙だが)」

 

 意中の相手(某異世界おじさん)がいる彼女は年下独身の挑発に激昂すること無く恋する乙女のように口元に手を当てて頬を赤らめてもじもじとしだす。

 

『ほう、まさか女性ヒーロー人気随一のミッドナイトさんにそんな人が?!』

 

 驚きの話題とミッドナイトの反応から議題以上に盛り上がるコメンテーターと会場。そして感情を無くし能面のような表情となるマウントレディがいた。ちなみに田舎出身の彼女だが、昔から個性のせいか見た目に反して怪力であり、握力のみでリンゴの生搾りジュースを作れるほどあったため学生時代のあだ名がマウンテン○リラだったとか。そのため彼氏いない歴を絶賛更新中である。さらに余談だが故郷にて旧友がその時の写真(黒歴史)をパッケージに使用したリンゴジュースを販売しており巨万の富を築いていたりする。

 

「はい、その彼なんですが訳あって美人とか過激な格好とかに慣れている人ですけど、彼の甥っ子が私のヒーロー活動映像を見せると恥ずかしそうに目を逸らすんですよ。そんな反応を見ちゃうと今のコスチュームを改良した方がいいのかなって」

 

「惚気かクソが」

 

『(今のマウントレディの発言は後で編集して)』

 

『(生放送ですよコレ)』

 

「でも、同時に私の格好に照れてくれるそんなあの人の反応をもっと見ていたいかなって思う自分も居るので、どうしようかなと悩んでます」

 

『まあ一ファンとしてはコスチュームは替えて欲しくないですねえ』

 

 なおこのコメンテーター、今の発言からオープンスケベと認知されることになる。

 

「自慢ですか?良かったですねえ男いて」

 

 ヤサグレ気味なマウントレディにミッドナイトは菩薩のように優しく笑い、

 

「大丈夫よ貴方、まだ若いんだし」

 

 先程の仕返しも兼ねて勝者の如く上から目線で言うのだった。

 

 その後キレたマウントレディが個性を発動して会場を破壊してしまい放送は半ばで強制的に終了となってしまうのであった。

 

 





 ちなみにミッドナイトのヒーロー活動映像を見ていた敬文君に藤宮さんが目潰し水平チョップをかましてしまったとか。
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