異世界イズク   作:規律式足

88 / 117

「女子高校生に告白されるんです」

「デイブは格好良いしね」

「とりあえず署までご同行を」

(引退したのに混ぜてって言えない)

 とあるアパートでの一幕。
 


88話 ヒーロー仮免許取得試験開始。

 

 バス移動して辿り着いた先は国立多古場競技場。仮免許が取れるかで緊張してる皆だけどこれこそがヒーローの第一歩。タマゴはヒヨッ子へ、セミプロへ孵化できる。相澤先生らしい激励にテンション上げていつもの一発決めたら、

 

「「「『ウルトラ!!』」」」

 

 なんか交じってた。

 テンションと帽子が特徴的な交じってきた彼は同校の人に注意されて勢いある謝罪。地面に叩きつけられたおでこから血がでてたのでとりあえず神聖魔法で治す。

 

「ありがとうございまっス!!」

 

 雄英高校に並び称される有名難関校、西の士傑こと士傑高校。その一員にして何やら雄英高校と縁があったらしい彼は元気ある挨拶をした。

 

「あとそこの轟君にちょっといいですか?」

 

「推薦入試の時以来だな」

 

 轟君が他人覚えているとか珍しいなと、失礼なことを考えていたら。

 

「覚えていてくれましたか!!先日授業でエンデヴァーさんに指導される機会ありまして、凄い熱く学ぶことが出来ました!!神野での活躍も熱くて格好良かったので応援してると伝えてください!!」

 

 トップヒーローを招いて指導してもらう授業は割とどこの学校でもある。それでも多忙なトップヒーローが応じるのは基本的に出身校のみで、エンデヴァーを招けたのは士傑高校だからこそだ。

 

「分かった伝えておく」

 

 推薦入試のトップだったのに雄英高校入学を辞退して士傑高校に入学するという異色の経歴ある彼はそう叫んで仲間の元へ戻っていった。

 エンデヴァーと轟君との事でナニかあったのかな?今は敵意とか感じないけど。まあ体育祭や行方不明だった燈矢さんのことで二人とも別人レベルで変わっているから再び会えば印象変わるよね。

  

「しかし、アチラコチラから雄英高校への敵意を感じるね。一年が仮免参加ということで人目を引いているのかな?」

 

「ま、三年からしたら生意気だとか思うわな」

 

「普通は二年かららしいしね」

 

 向けられる視線は興味も強いけど、やはり大半は悪意や嫌悪だ。そんな視線を集団から向けられると。

 

「反射的に制圧しそうになる(スチャリ)」

 

 やられる前にやらないと。

 

「誰かこの異世界ボケしてる転移者をふん縛れ」

 

「むしろ拘束した方が悪化するのでは?」

 

「面倒くせえなコイツ」

 

 面倒でごめんなさい。

 

「イレイザー!?イレイザーじゃないか!!テレビや体育祭で姿は見てたけどこうして直で会うのは久し振りだな!!」

 

 先生がこんなに露骨に嫌そうな顔するのもなんか久し振りだなあ。

 

「結婚しようぜ」

 

「しない」

 

「ミルコといい、プッシーキャッツといい、女ヒーローこんなんばっかか」

 

「美人だらけなのになんでだろうな?」

 

「業界の闇」

 

 突然のプロポーズだけど僕達A組は驚きもしない。慣れてるんだよねこういうの。

 

「しないのかよ!!ウケる!」

 

「相変わらず絡み辛いなジョーク」

 

 スマイルヒーロー Msジョーク。狂気に満ちた敵退治で有名な彼女はイレイザーヘッドとの馴れ初めとか自己アピールを繰り返す。

 でも僕は13号先生推しだから正直複雑な気持ちになるけどね。

 どうやらMsジョークも現在は教職についているらしく、受け持ちの生徒達である傑物学園二年生を紹介してくれた。

 そしてその中でも真堂という人が親しげに接して来ようとするけど、

 

「表情と感情が合ってない人だなあ」

 

 仲良くしようとこちらを讃えて握手してくるけど、彼から隠しきれない反発心や敵意を感じて光剣出しそうになる。友好的に接してきて罠に嵌めてきた教会の司祭とかこんな態度だったんだよね。

 

「ドストレートな爽やかイケメンにドストレートな印象を言うなよ」

 

「イケメンも美女も襲いかかる時はエグい顔だし」

 

 容姿なんてガワだよガワ。

 人間は一皮向けば皆魔獣。

 

「すいませんウチの勇者が無礼で。トラウマとか心の傷だらけなんでコイツ」

 

 否定できないのが辛い。

 しかし真堂って人とは別にサイン求めてくる人はまんまミーハーみたいだね。

 

「おいコスチュームに着替えてから説明会だぞ。時間を無駄にするな」

 

「はい!!」

 

「なんか外部と接すると改めて思うけど」

 

「やっぱけっこうな有名人なんだな雄英生って」

 

 耳郎さんと上鳴君はそう言って笑うけど、それはあんまり良く作用してなさそうだと僕は感じていた。

 

「ひょっとして、言ってないの?イレイザー」

 

 はい確定。

 同じく察したかっちゃんと並んでげんなりした気持ちで説明会へと向かった。 

 

 

 疲れ果てている様子のヒーロー公安委員会の職員さんからの試験内容の説明。

 人手不足はどの業界も深刻というけど、飽和してるらしいヒーローを雇ってはどうだろう。

 試験内容はザックリと勝ち抜け演習。

 現代ヒーローに優先されるべき要素である迅速さのため、先着300名が通過となる。

 例年合格者5割なのに、5分の1にするのはオールマイト引退により精鋭が求められているのと、秘密裏に捕縛したステインの影響かな。

 はっきり言ってヴィランに負けるヒーローが居ては困るというのが、ヒーロー公安委員会の本音なんだろうね。

 続いて試験の道具であるターゲットとボールの説明、脱落と勝ち抜けの条件は分かった。

 単にロボットを倒す雄英高校入試よりも難易度は高いだろうね。

 

「じゃ。展開後ターゲットとボールを配るんで、全員に行き渡ってから一分後にスタートとします」

 

「展開?」

 

「各々、苦手な地形好きな地形あると思います。自分を活かして頑張ってください」

 

 ムダに大掛かりだな!!

 部屋だと思った説明会会場は箱で、その周囲はあらゆる地形がジオラマのように再現されていた。

 こんなのを準備してたら睡眠時間なんて無くなるよねと、そんな感想を僕は思った。

 

 さて試験。

 皆で協力するか各々で切り抜けるか。

 決まっているのは、向かってくるヤツは一人残さず返り討ち。

 久方ぶりの集団戦、テンション上がるね。

 

「誰か適当に二人捕まえてこい、無駄な被害が出る前に一抜けさせるべきだ」

 

「いっそ誰か一人ずつターゲットを押させるか」

 

「まあ、一個くらいなら」

 

 クラスメイト達の認識と扱いが酷いです。

 





 補足説明。
 イナサ君のエンデヴァー印象は変わってます。なので無駄に敵意は向けてないです。
 真堂君はイケメンだから警戒されてます、というか基本的に初対面のイケメンと美人はこんな扱いです。
 ステインインパクトは無いですが、ヴィラン連合の脅威と脳無の存在があるので人数は絞ってます。ぶっちゃけ脳無に勝てるヤツだけヒーローにしたいのがヒーロー公安委員会の本音です(事実上不可能)
 イズクがやらかす前に一抜けさせたい、そんなクラスメイト達の本音。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。