異世界イズク   作:規律式足

92 / 117

 改変設定及び自己解釈あります。



92話 登場ビッグ3。

 

 久しぶりの座学がしんどかった翌日。

 

「じゃ早速、本格的にインターンの話をしていこう。入っておいで」

 

 相澤先生のそんな一言から本日のヒーロー基礎学は開始した。

 

「ん?」

 

「?」

 

 何か覚えのある気配が外からするね。

 

「職場体験とはどういう違いがあるのか、直に経験している人間から話してもらう。多忙な中、都合を合わせてくれたんだ心して聞くように。現雄英生の中でもトップに君臨する3年生3名、通称ビッグ3の皆だ」

 

 やっぱりミリオ先輩達か。

 天喰先輩は会話したこと無いな、学校でミリオ先輩と会う時は一人だけいつも扉の向こうにいたし。

 しかし、こう見ると貫禄あるから不思議だ。

 

「あの人達が、的な人がいるとは聞いてたけど」

 

 四天王的なヤツだね。

 

「めっちゃキレーな人いるし、そんな感じには見えねーな?」

 

「びっぐすりー」

 

 普通なら首席とかがなりそうなものだけど、本人曰く成績は普通らしいんだよね。去年の体育祭でもねじれ先輩も天喰先輩も含めて上位じゃなかったらしい(当時グランバハマル)、だから成績と体育祭の結果以外の成果が彼らをビッグ3にしたのか。

 

「じゃ手短に自己紹介よろしいか?天喰から」

 

 ギン、

 うん目力がなんか凄い。

 けどコレ。

 

「駄目だミリオ、波動さん(カタカタ)。ジャガイモだと思って臨んでも頭部以外が人間のままで依然人間にしか見えない(カタカタ)どうしたらいい、言葉が出てこない(カタカタ)」

 

 陰キャラが気合入れてただけだね。

 

「頭が真っ白だ、辛いっ!帰りたい!」

 

 だからいつも扉の外に居たのかこの人。

 回れ右して黒板向いちゃった。

 

「雄英、ヒーロー科のトップですよね?」

 

 尾白君が疑問に思う通り珍しいタイプだ。

 なにせ雄英高校は全国トップ校、しかもヒーローになろうとするのだから一部例外(ヤンキーなかっちゃん、ドスケベな峰田君、異世界帰りの僕)を除いて生粋の陽キャラばかりだからだ。

 多分大抵の生徒が委員長とか生徒会長経験者じゃないかな(ド偏見)。

 

「あ、聞いて天喰くん!そういうのノミの心臓って言うんだって!ね!人間なのにね!不思議!」

 

 そして次はねじれ先輩ですか。

 

「彼はノミの「天喰 環」、それで私が「波動ねじれ」。今日は校外活動について皆にお話してほしいと頼まれて来ました」

 

 と、ここまではまだマトモだったねじれ先輩だけど気になることを尋ねてしまう性格のため再びクラスは本来の目的そっちのけの空気に。

 

「合理性に欠くね?」

 

 いや実力はともかくこの人達が説明とか向いてないですって。

 

「イレイザーヘッド安心して下さい!!大トリは俺なんだよね!」

 

 慌てるミリオ先輩だけど桃がなっている人に言われても。

 

「前途ーー!!?」

 

(((ゼント?)))

 

「多難ー! っつってね!よォしツカミは大失敗だ、ハッハッハ」

 

「なるほど参考になる(メモメモ)」

 

 そろそろ殴ってでも轟君を正気に戻すべきかもしれない。

 

「滑ってもめげない精神力、これが最高峰」

 

 飯田君が感心してるけど、ミリオ先輩の精神力はガチで最高峰だから否定できない。

 

「3人とも変だよな、ビッグ3という割にはなんかさ」

 

「風格が感じられん」

 

「むしろ木の葉の三忍じゃね?」

 

 オカママッドサイエンティスト、伝説のカモ、エロ仙人と一緒にするのはちょっと。

 

「まァ何が何やらって顔をしてるよね。必修てわけでもない校外活動の説明に突如現れた3年生だ、そりゃわけもないよね」

 

 いやそこではなく貴方達のキャラが独特というか、濃いというか。

 

「そうだねぇ、何やらスベリ倒してしまったようだし。君たちまとめて俺と戦ってみようよ!!あ、緑谷君は除外して」

 

「「「え、ええー!?」」」

 

 ミリオ先輩はそう言って相澤先生にも許可をとる。まあその方がわかりやすくあるか。

 

「で、強いのかあの人?」

 

 そう、かっちゃんが聞いてくる。

 スベリ倒しているからつい侮ってしまうよね、それもまた有効に働く手札だけど。

 

「強いよ。僕は相性良いから完勝できるけど。今の皆なら総掛かり(自分を除いて)でも厳しいと思う」

 

「そいつは楽しみだなぁ」

 

 ああかっちゃんがバトルジャンキーモードに、子供には見せてはいけない顔をしてる。

 

 

 体育館γ。

 瀬呂君が正気か尋ねるけどミリオ先輩はやる気の様子だ。そしてミリオ先輩の実力を知るがゆえに天喰先輩とねじれ先輩は否定的だ。まあやらかした人がいたならそうもなるよね。

 だがそれは、自分達の実力に自信を持ちつつある皆には挑発にしか聞こえない。

 仮免許取得という実績、プロヒーローにヴィランとの戦いの経験。

 特に常闇君と切島君は気に入らないみたいだ。

 

「つーか緑谷はなんで除外されてんだよ?」

 

「戦えば分かるよ」

 

 実力的にクラスメイト達に勝ち目は無い。けどかっちゃんと轟君と峰田君がいるからもしかしたら本気くらい引き出せるかも。

 相澤先生と並んで見学、いよいよ開始だ。 

 そしてまずかっちゃんが爆速で襲いかかる。爆破を纏った掌底は直撃したらただではすまないが、息を止めたミリオ先輩の服がハラっと落ちる。

 いそいそズボンを着るミリオ先輩だけどそこで情けをかけるかっちゃんではない(そして悲鳴を上げる耳郎さんは初心でカワイイ)、がその一撃は個性ですり抜ける。そのまま個性応用のワープで全裸のまま遠距離攻撃組に襲いかかる。

 

「剛の秘打法 覇竹」

 

 そんな中で最近朝晩に全力で竹を振り続けてる峰田君が反撃に転じていた。

 

「ちょっとかすったね」

 

「攻撃する瞬間はすり抜けれねえみてえだな。ならオイラのスイング速度なら当てられる」

 

「緑谷君以外にもやる子はいるみたいだね」

  

「俺もいる」

 

 轟君の氷炎もまた襲いかかる。

 だが当たってもすり抜けるばかりでミリオ先輩にダメージはない。

 

「どんな個性だ?」

 

「基本はすり抜け。けど地面に潜った後からの出現速度が半端ねぇ」

 

「攻撃の当たる瞬間はすり抜けてねえならカウンターは当たる」

 

「服着てねえから周りが炎だらけなら火傷くらいはしそうだな」

 

 遠距離組で残った二人が近距離組と合流。そのまま残りに二人組で背を合わせて警戒するよう告げる。背後からの不意打ちには簡単に反応できないからね。  

 

「手はある。一つは出現したらダメージが入るレベルの広範囲攻撃を発動し続けること、もう一つはすり抜けるより早いカウンターだ」

 

「地中から飛び出る距離しだいで空中で待機して迎撃する手もありだな」

 

「「「なら後はやるだけだ」」」

 

「暴れん棒、キャストオフ」

 

 暴れん棒、峰田君のもぎもぎ対応バットの外装が外れ一回り細くなる。重量はそれほど変わらないが空気抵抗が減る分よりスイングスピードが増す。

 

「その立派な玉をホームランしてやるぜ」

 

「「「どこ打つ気っ!!」」」

 

 その言葉に男子一同(ミリオ先輩と相澤先生も)つい急所を押さえてしまったよ。あの速度で打たれたら死ぬって。

 

「皆がいるから範囲攻撃は無理か、なら全身に炎を纏うだけだ」

 

 攻撃する瞬間はダメージを負う、なら拳が焼ける温度でいれば殴ったミリオ先輩とて傷つくだろう。

 

「モグラ叩きだ」

 

 かっちゃんは爆破で空中へ。

 今の彼の滞空時間はかなりのもの、僕の知っているミリオ先輩の地中に居られる時間以上だからどこから出るか分かれば先手は取れる。ミリオ先輩の必殺である先手からの一撃で仕留めるという手段を封じた攻略法だ。

 サー・ナイトアイ事務所での付き合いからミリオ先輩の個性の詳細を知っている僕ですら的確だと思う対処法。それを初見でできる彼らは凄い、勝てないと確信してた天喰先輩とねじれ先輩も目を見開いて驚いていた。

 

「通形ミリオは俺の知る限り緑谷という例外を除いてプロも含めて最もNO.1に近い男。だがコイツラもまた晩成する大器だ」

 

 あと必要なのは経験だけ、そう相澤先生は言う。なんかいつの間にか峰田君もクラストップ陣に組み込まれているけどもぎもぎにあの戦法加わったら超強いからね。

 

 そこからは激戦。接近戦組を撃退しながら、必死に喰らい付く3人をミリオ先輩が経験からの巧みさでボコリ倒した。タフネスさもかなりなかっちゃんを動けなくするのはかなり時間がかかってた感じ、打撃はミルコとのイチャつきで慣れてるみたいだしね。ちなみにゴールデンボールを狙う峰田君がマジで怖かったと後日ミリオ先輩が言ってました。まあミリオ先輩のはリトル峰田よりかなり立派なネオアームストロング砲だったから仕方ないかな。

 

「とまァーこんな感じなんだよね!」

 

「一部を除いてわけもわからず腹パンされただけなんですが」

 

「その一部が居ることにビッグ3もビック(ス)リー、なんちゃって」

 

「なるほど参考になる(メモメモ)」

 

 ギャグが滑り適度に場が冷えた(梅雨ちゃんがヤバい)ところでミリオ先輩の個性の説明。無敵の強個性と思われる彼の力がどれだけの努力の結果なのかを僕らは知る。

 一度ドンケツまで落ちた彼がいかにして上り詰めたのかそれに何が必要だったのか。

 ソレを支えたのが底知れない程の精神力であるが、そこに至らしめたのは予測と経験則。そこにはサー・ナイトアイという名伯楽の技量もあるだろうけど、まず挑戦した彼の決断あってこそだ。

 

「俺はインターンで得た経験を力に変えてトップを掴んだ!ので!怖くてもやるべきだと思うよ1年生!!」

 

 職場体験はお客様、インターンは同僚、その差は大きいからね。

 あれ?僕はお客様扱いなんて一ミリもされてなかったような?アレ?

 

「「「ありがとうございました!」」」

 

 皆でお礼を言ってビッグ3からのヒーローインターンの説明は終了した。ミリオ先輩以外はロクに何もしてないけど。

 

「ところでなんで緑谷は除いたんですか?いやバグみてえに強いのは知ってるけど」

 

「彼の精霊魔法は透過できないんだよ」

 

 悪霊とか物理無効な存在にも効くからかな?

 

「(それと緑谷君、先生から許可がおり次第すぐに来てくれってサーが言ってた。未来の懸念の一つを撃退するそうだよ)」

 

 こっそりと伝言を告げるミリオ先輩。

 そうか、いよいよか。

 ステイン、神野、荼毘に並ぶ大きな分岐点。サー・ナイトアイ事務所が全力で改変しようとする未来の一つ。

 その始まりに、僕は武者震いした。

 





 なんか峰田君が一年A組四天王の一角みたいに。他の皆も強化して活躍させないと。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。