とある聖槍の人理保存 作:ネシエル
第一話 再発動
そう、全てはここから始まったのだ。
聞こえる。これは、歌が?
はるか昔にこの地で約数百メートル地層でエネルギー切れで
停止し、感覚を司る機能を失った彼、いや彼女は。
この日、間違いなく意識を感覚を数百年ぶりに取り戻した。
それは、二人のアイドルが響かせる歌。
人々を励まし、希望を与える。
明日でも生きていける歌だ。
「「聞こえますか...?」激情奏でるムジーク
天に解き放て」
ああ、力が魔力がフォニックゲインという未知のエネルギーの代わりになり
私に新たなるエネルギーを補給している。
だか、足りない、
後、少し、後、一歩さえあれば、
この聖槍は最果てより光を放つことができるのに。
「「聴こえますか…?」 イノチ始まる動
愛を突き上げて」
この二人の少女の歌声は目の前の観客を喜ばせるだけの目的ではなく、
古のネフシュタンの鎧を蘇らせるために行う儀式だ。
莫大なフォニックゲインを使い、
完全聖遺物を蘇らせることが目的である。
しかし、彼女たちは気づかない。
このライブ会場の地下にも
かの騎士王に使われ、
白き竜の化身ヴォーティガーン、アーサー王の息子、モードレットを殺した、
最強の神造兵器が眠っていることに。
あと少し、
「Gatrandis babel ziggurat edenal」
「奏!!!」
完全聖遺物は、
経年劣化の起こしていない聖遺物である。
欠片だけ作られたシンフォギアと違い、
その姿を現代に至るまで引き継いだ異端技術の結晶。
ネフシュタンの鎧を覚醒するために歌の力で蘇らせるように
最後に少女の命をすべて燃やした唄で
ここに、再起動した。
△▼△▼△▼△
私は転生者だ。
なにいってんだこいつと思うかもしれないが
事実だ。
だか、私には記憶はない。
自身の名前、生年月日、家族の名前。
さらに、自分の死因についても記憶がない。
いや、記録はある。
死因は分かるが死ぬまでの瞬間は知らないのだ。
なぜ、転生したのかは知らないし興味はない
死ぬ前に神も仏も見たことはない。
まあ、一応、星の手で作られたのだが。
私は槍だ。
星の表裏を繋ぎ止め
星の聖槍にして星を繋ぎ止める嵐の錨。
聖槍として生まれ変わり、生まれながらにして自我を持ち
何もやることはないので、時間を数えたか
十年、二十年。
とりあえず百年まで数えてその後は数えていない。
私は感情はない。
どうやら、生前から私は破綻者だった。
感情を真似。
そうすれば、簡単に社会に溶け込んで生きてこられたが
今世も変わらない。
△▼△▼△
今からおよそ1500年前に私は運命の出会いをした。
運命だ。
「最果てより光を放て……」
彼女に出会えたのだ。
思い出した。
運命。Fateだ。
型月世界。
私は前世にいる家族は思い出すことができないのに
この作品は思い出した。
「其は空を裂き、地を繋ぐ! 嵐の錨!」
Fate。
それは、私にとって唯一感情を浮かび上がらせた作品。
あらゆる英雄が聖杯を求め、
聖杯戦争を起こし、そこに、多くの感動を感じた。
正確に言うとアルトリアに対して感情が浮かび上がった。
恋。
まさに、それだ。
完全記憶を持つ俺はFateシリーズを読みつくし、
十代後半で死んだ。
「
彼女だけが唯一、私にこの高ぶりを覚えさせてくれた。
アルトリア・ペンドラゴン
我が主よ。
再びあなたに出会うためなら
私は並行世界からでも
あなたに会いに行きます。
△▼△▼△
全ては主に会うため。
それだけが、私の唯一の願望であり、
生涯なすべきことだ。
僅かな時間で目的を設定し、
地下数百メートルの地層から
数百年ぶりに地上に出た。
そこは、地獄だった。
人々が楽しんだライブ会場はノイズによって
完全にボロボロに崩れ、そこにあるはずの遺体はすべて灰になり、
誰の遺体かも分からない状態だった。
「知ってるか。翼・・・。思いっきり歌うとな、
すっげぇ・・・腹、減るみたい、だ、ぞ・・」
ロンゴミニアドは奏の体を支える翼の姿を目撃した。
地下数百メートルまで届き、自身を蘇らせた恩人だと理解する。
「奏ぇーーーーーーーーー!」
天羽奏の体は、代償を払い塵となる。
それは、聖遺物の力を全開に使用する絶唱を
自身の肉体のみに使い
アームドギアに負荷を掛けた代償。
(・・・)
奏が塵になるのは、あの強大なエネルギーを
生み出したことが原因だと推測する。
塵になり遺体も残さないことはとても悲しいことだ。
だが、それが、奏が選んだ手段なら、
自分が選んだことだと
いつものロンゴミニアドはこの場から去るだろうが
自身を救った恩人なら話は別だ。
聖槍の力で
それを、使い。塵になった奏の肉体を回収。
私は、アルトリアに会うため、
私は、あの地下数百メートルにある地層まで歌を届けて、自身の
再起動を果たした恩人に恩返しするために
奏の肉体を回収、解析鑑定を行い、再構築。
誰もいない誰も見ていない監視カメラもないところで肉体を復活させる
ロンゴミニアドの権能を使い、
奏の魂を聖槍内に保存。
残った肉体に、私が疑似的なパスで接続して操作。
こうして、この世には存在しない
女神フェイトが誕生した。
△▼△▼△
戸籍を取り、仮初めの身分を手に入れ。
顔も天羽奏のものなので、仮面などで隠し
声に関しては暗示により
天羽奏に似ているが違うと錯覚させる。
これで、私は安心し
これからの計画を練ることにした。
私の目的、アルトリア・ペンドラゴンに会うこと。
それは、つまり妖精郷アヴァロンに行くことになる。
アーサー王伝説には、傷ついたアーサー王は
アヴァロンに行き、そこで傷を癒やすと書いてあるが
それは、まず間違いない。
カムランの戦いではモードレッドにより王は
重症を負い、そこで絶望し、未来で聖杯戦争をして
士郎に救われた。
帰ってきたアルトリアはベディヴィエールが
アヴァロンに向かった。
本来、私も今からアヴァロンに行きたいが
それは、駄目だと思った。
なぜなら、ここではないからだ。
並行世界であると分かった瞬間に
この世界には、型月世界の妖精郷はないことも分かった。
この世界は、月姫にもFateにも繋がっていない
いくら近未来でも、それらの世界が過去の時系列にあったとしても、それはありえないのだ。
世界各地で聖遺物を調べるなんて
神秘の隠蔽はどうした。
決定的なのは調べた結果
ここには、魔術協会や聖堂教会はない
滅んだことも考慮したが
六世紀にあった痕跡も発見できなかった。
一応、南米にも行ったがORTもいない。
ここは、
ならば、やるしかない第二魔法の完成。
並行世界に行くしかない。
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