2年微能力組!~微妙な能力で下克上!~   作:阿弥陀乃トンマージ

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第10話(2)C組の脅威

「う、動き出したってどういうことだよ?」

 

「ご自分でも同じことをおっしゃったではないですか……」

 

 白虎の問いに青龍が呆れた視線を向ける。白虎が唇を尖らせる。

 

「う、うるせえなあ……」

 

「連中からわざわざ丁寧なご挨拶を頂いたよ……」

 

「俺もだよ」

 

 朱雀の言葉に玄武が頷く。

 

「奴らの狙いは一体なんだ?」

 

「クラス長が心配性で……とかなんとか言っていたね」

 

 白虎の問いかけに玄武が答える。その答えに白虎が顔をしかめる。

 

「どういうこった?」

 

「……言葉をそのまま受け取るなら、C組、『超能力組』が動き出したということだろうね」

 

「C組のクラス長さんは圧倒的なカリスマ性の持ち主だからね……あの人の一声の威力は絶大なものがある」

 

 朱雀の言葉に玄武が同調する。

 

「動き出したということはつまり……」

 

「つまり……なんだよ?」

 

 腕を組んで呟く青龍に白虎が尋ねる。青龍が淡々と答える。

 

「我々B組を潰そうということでしょう」

 

「マジかよ」

 

「マジです。まあ、潰すというのはいささか大げさな表現ですが……」

 

「ちょっと懲らしめようってことかね~?」

 

「そういうことでしょう」

 

 玄武の言葉に青龍が頷く。

 

「なんで懲らしめられなきゃいけねえんだよ?」

 

「調子に乗っていると思われたのではないかな?」

 

 憮然とした様子の白虎に朱雀が反応する。白虎が眉をひそめる。

 

「調子に乗っているだあ~?」

 

「あくまでも想像に過ぎないけどね」

 

 朱雀が肩をすくめる。

 

「面白え……来るならこいってんだ!」

 

「いやあ……マジで来られたらちょっとね……」

 

 右拳で左手の掌を叩く白虎を見て、玄武が苦笑を浮かべる。

 

「なんだよ笠井、ビビってんのか?」

 

「いやあ、それはまあねえ……」

 

「情けねえ野郎だな、それでも男か?」

 

「俺を煽らないでよ……」

 

 白虎に対し、玄武がさらに苦笑する。

 

「そのように虚勢を張っても空しいだけですよ」

 

「きょ、虚勢じゃねえよ!」

 

 青龍に対し、白虎が声を荒げる。青龍は腕を組み直す。

 

「虚勢でなければ実に頼もしい限りです……とは言いましても現実はなかなか厳しいものがあります……」

 

「なんだよ本郷、お前もヘタレてんのかよ?」

 

「冷静に分析しているだけです……あのC組が動き出したのなら、B組で迎えうつことがかなり大変だということは貴女もよく分かっているでしょう?」

 

「ちっ……」

 

 白虎が舌打ちをして、机に肘をつく。朱雀が軽く頭を抑えながら呟く。

 

「それにしても彼だ……」

 

「彼って誰よ?」

 

「クラス長の懐刀だ……」

 

「ああ、井伊谷ちゃんのところには彼が行ったのか……」

 

「動きに反応することが出来なかったよ」

 

「それは俺も一緒だよ……」

 

 朱雀の言葉に玄武が同調する。

 

「アタシもあいつの接近に気がつかなかったぜ……」

 

「情けないことに私も同様です……」

 

 白虎と青龍もうつむき加減になる。玄武がおどけ気味に呟く。

 

「さすがは超能力組って感じだよね~」

 

「四天王が揃って手玉に取られてしまったからね……」

 

 朱雀が苦笑する。

 

「このままだと非常にマズいですね……」

 

「マズいって随分と弱気だな、本郷」

 

「強気になれる材料がありません。扇原さん、あったらどうか教えて下さい」

 

「それは……」

 

 青龍の言葉に白虎が口をつぐむ。

 

「四天王と持て囃されても、我々はあくまでも微妙な能力者、その気になった超能力者たちに勝てるとは思えません」

 

「本郷くんが言うと、説得力が増すね……嫌な方向にだけれども」

 

「「「「はあ……」」」」

 

 四人が揃ってため息をつく。

 

「……」

 

 しばらく沈黙が流れる。その時、空き教室のドアが開く。

 

「揃いも揃ってしょぼくれているな」

 

「「「「!」」」」

 

「日光くん、どうしてここに……?」

 

「貴様らのため息が風に乗って俺のところまで届いたのでな」

 

「そんな馬鹿な」

 

「冗談だ」

 

 日光が笑みを浮かべる。青龍がゆっくりと立ち上がる。

 

「どうせ、余計な告げ口でもしたので……しょう!」

 

 青龍が掃除用具入れからほうきを取り出し、天井をつく。

 

「!」

 

「やっぱり……」

 

 天井から現れた花火の姿を見て、青龍は苦笑する。

 

「……告げ口ではなく報告だ」

 

「どちらでもいいですが、聞き耳を立てるのはあまり良い趣味ではないですよ、八角さん」

 

「趣味ではなく任務だ」

 

「任務?」

 

 青龍が首を傾げる。日光が口を開く。

 

「貴様らが浮かない顔をしていたから、様子を探らせた」

 

「へえ、意外と観察しているんだね……」

 

 日光の言葉に玄武が感心する。

 

「八角よ、すっかり飼いならされちまっているじゃねえか」

 

「……飼い犬にもなれない駄犬よりはマシだ」

 

「なんだと?」

 

 白虎が立ち上がり花火と睨み合う。日光が制止する。

 

「やめろ、白虎。花火も煽るな」

 

「はっ……」

 

「扇原さん、落ち着くんだ」

 

「ふん……」

 

 朱雀に促され、白虎が椅子に座る。やや間を空けて日光が再度口を開く。

 

「……状況は大体把握した。要は不安要素を取り除けば良いのだろう?」

 

「取り除く? どうやって?」

 

 玄武が尋ねる。

 

「まずは情報を集めることだ。花火を調査に送り込む」

 

「「「「‼」」」」

 

 日光の発言に四人が驚く。

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