この異世界に、A・O・Gの名声を!!   作:リーグロード

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ここは単に話の出発点にしただけの話なので、ほぼ原作通りだから適当に読み飛ばしてもらっても可!

ただし、ペロロンチーノとぶくぶく茶釜の姉弟コントだけは見て欲しい。


伝説の始まり

 ユグドラシルのサービス終了日。この日、久方ぶりにアインズ・ウール・ゴウンのギルドメンバーが円卓の間に集結した。

 

 っと言っても、メンバー全員という訳ではなく、サービス終了間際の時間までログイン出来る時間にギリギリ余裕のある人物たちだけである。

 

 そのメンバーは、ギルマスであるモモンガは当然のこと、たっち・みー、ウルベルト、ぺロロンチーノ、ぶくぶく茶釜、ヘロヘロ、武人建御雷、弐式炎雷、やまいこの9人だった。

 

 全員、時間がくればサービスが終了して自動的にログアウトするものだと思っていたというのに、時間が過ぎてもゲームは継続し続け、しまいにはNPC達が勝手に喋り出す始末に、メンバー全員がてんやわんやの大騒ぎになる。

 

「オレ、シャルティアに会ってくる!!」

 

「待て! この愚弟がぁ、状況も分からないまま無暗に離れるな!!」

 

 スライムの体を器用に使い卍固めでペロロンチーノを締め上げ、弟のギブアップの声を無視して締め堕とす。

 ブクブクと泡を吹いて倒れるペロロンチーノにペッ! と唾を吐きかけてぶくぶく茶釜は話を進める。

 

「あっはっは……、相変わらずですね。ぶくぶく茶釜さんは……」

 

「すみません、モモンガさん。姉弟揃ってみっともない姿を晒してしまって……」

 

「いえいえ、気にしないでくださいよ。俺もこの状況は混乱……してたんですけどね? 何故か感情が一定以上昂ったりすると平常心に戻るんです。これってアンデットの肉体だからでしょうか?」

 

「多分そうだろうな。俺も悪魔の体だからか、今まで思いつこうともしなかった悪行とかが頭の中にチラついてきやがる!」

 

「精神が肉体に引っ張られているってことですか……。それは後々、厄介なことになりそうですね」

 

 皆があれやこれやと今後のことやリアルでのことを相談していると、コンコンと部屋の扉をノックする音が聞こえた。

 

 念の為にこのメンバーの中で一番近接戦闘が得意なたっち・みーと弐式炎雷が確認の為に近づいて扉を開ける。

 

 ノックをした者の正体はセバスで、この状況にいち早く冷静さを取り戻したモモンガがセバスに伝言(メッセージ)でギルド外の様子を偵察させに行かせていたのだ。

 その後のセバスの報告により、今現在のナザリックの外がゲームと同じフィールドではなく、全く未知の草原であると聞かされる。

 

 これにはモモンガも内心で口をアングリと開いて驚愕する。てっきり、サービス終了と同時にユグドラシル2のゲームが始まり、超高性能AIによってNPCが喋っているものだと希望的観測で考えていたのだが、実際に外へと出て風を浴びて土や草の匂いを嗅いだ瞬間、ここがリアルなのだと本能的に理解した。否、してしまったのだ。

 

 これにより、リアルに家庭や仕事を残しているメンバーは悲観していたが、中には最悪のリアルの生活から逃れられると歓喜するメンバーもいた。

 モモンガもその1人だ。モモンガ1人だけならば悲観していたかもしれないが、メンバー全員が集合していないとはいえ、9人ものギルドメンバーが揃って異世界へ転移したことに歓喜していた。

 

 悲観する者と歓喜する者、どちらも今後の方針をどうするかで話し合った結果、かつての最悪の事件と同じように、悲観派代表のたっち・みーと歓喜派代表のウルベルトが激しい言い争いに発展した。

 どちらの言い分も平行線を続けており、次第に口喧嘩から武器や魔法を使っての決闘になりそうになったその時だった。

 

「や……やめて……ください……。もう、メンバー同士で喧嘩なんて嫌です……」

 

 またここでも仲間が散り散りになって1人ボッチになってしまうという不安と、大好きな人達同士が争い合うことになるという悲しみで、何度も何度も精神を抑制されるも溢れ続ける負の感情に、流れないはずの涙を出しているとまで思わせるほどの悲壮感を漂わせて泣き言を口にする。

 

 これには流石の2人も喧嘩をする手を止め、悲しみに伏せるモモンガを慰めようとしたところ、誰よりも早くモモンガの傍に寄り添ったのはぶくぶく茶釜だった。

 

「ちょっとモモンガさん、泣いちゃったじゃん男子ィ!」

 

「え──ん」

 

 まさかのここで委員長ムーブをかましてくるぶくぶく茶釜と、それに乗っかるモモンガの演技に困惑するも、素直に謝るたっち・みーとウルベルト。

 

「「……ご、ごめんなさい」」

 

 泣いている(アンデットなので演技)モモンガさんに頭を下げて謝罪する2人に、泣くのを止めたモモンガが演技ではなく、真剣な声で「……これはギルマスとしての命令です。今後、何かを決める時は多数決で決める。このことだけは順守してください。もう……皆さんが喧嘩して1人ボッチになるのは嫌ですから……」

 

 それだけ言うと、この話し合いは一旦終了となった。

 このまま話し合ったとしてもいい結果に繋がらないと判断してのことだった。

 

 それを察したかタイミングが良かっただけなのか、ちょうど姉によって締め落とされていたペロロンチーノが目を覚まして起き上がる。

 それを見たぶくぶく茶釜が「こんな大変な時に何をグースカ寝てんじゃこらぁ!」とスライムパンチを頬に叩き込み、ペロロンチーノは「理不尽!?」と叫んで吹っ飛ばされた。

 

 そんな茶番劇を見て、先程まであった暗い沈んだ雰囲気が和らいで、にこやかな雰囲気に切り替わった。

 

 そして、各々何かあれば伝言(メッセージ)で連絡を寄越すようにと約束して、ナザリックを散策&自身が作ったNPCに会うことにした。

 

 そして、ここでも予想外のことが起きた。自分達の作ったNPC達に会うと大なり小なりリアクションは違ったが、皆が瞳に涙を溜めて久方ぶりの再開を心から喜んでいた。

 あのセバスも執事長だからこそ、感情を表に出さないように努めていただけで、内心ではたっち・みーの胸元に飛び込んで会いたかったと叫び出したいほどに喜んでいたそうだ。

 

 これには悲観派のメンバー達もリアルに戻ることをためらってしまうくらい心に棘が刺さる。

 

 そして、異世界転移したナザリックで一日が過ぎた頃、急遽としてモモンガから伝言(メッセージ)が届く。

 

『この世界の住人の村を発見したのだが、様子がおかしい?』という内容に転移でモモンガがいる部屋に移動すると、そこでミラー・オブ・リモート・ビューイングで映された村の様子を見てせられる。そこではその村の住人とも思える人間たちが、武装した兵士と思わしき連中に虐殺されるシーンが流れていた。

 これには正義の味方を名乗るたっち・みーが憤怒し、真っ先に殴り込みに行こうとしたのをウルベルトとぶくぶく茶釜に止められる。

 

 最初は離してくれぇ! と暴れるたっち・みーだったが、そのすぐ後にモモンガのゴホン! という咳払いで多少暴れるのを止め、そのままモモンガに説得される形でなだめすかされる。

 

 そして、この村の処遇をどうするのかという議題については、ウルベルトを筆頭に、ぶくぶく茶釜、ヘロヘロ、やまいこの4人は、敵の戦力も分からずに飛び込むのは愚策として、今回は助けるのは見送るという結論を出した。

 逆に、たっち・みーを筆頭としたペロロンチーノ、武人建御雷、弐式炎雷は助けられる力があるのだから救出するべきだという結論を出す。

 

 今の現状ではどちらも4対4であとはモモンガがどちらに転ぶかで決定する。

 当然、モモンガは仲間の安全を第一に考えてウルベルト達側に着こうとした。だが、その時たまたま見てしまったのだ。映像で映る村人の男性がこちらに対して何かを訴えるのを……。

 そして、更に映像の端に妹と思われる幼女の手を引っ張て逃げる少女の姿を……。

 

 かつて、ゲーム初心者時代に似たような出来事が自分にもあったことを思い出し、そこで助けてくれた自身にとっての憧憬たる存在を見つめて答えを決めた。

 

「……この村を助けましょう。俺たちはまだこの世界のことを何も知らない。赤の他人から情報を聞くよりも恩を売った人物からの情報の方が信憑性や聞き出せる量も多いでしょう」

 

 モモンガの言い分にウルベルト達は口を挟まず、たっち・みー達も救出に行けることに喜んだ。

 しかし、早速助けに向かおうとしたたっち・みー達をモモンガが止める。

 

「ですが! 敵が未知の存在なのも確かです。全員で行って返り討ちに会う可能性を考慮すれば、私1人で向かったほうが……」

 

 自己犠牲を平然と口にしたその時、今まで口を挟まなかったウルベルトが怒りの表情でモモンガのローブを掴み上げて怒鳴り散らす。

 

「ふざけるなよ、モモンガさん!! 俺達にアンタを捨て石にしろって言ってんのかよ!? ああぁん?!」

 

 これには他のメンバーもウルベルトの意見に同意見で、モモンガの案は全員から却下され、多少の危険を承知でメンバー全員での出陣となった。

 

 何が起きても対応できるようにと装備を万全に整え、バフを付与して転移した。

 

 その結果、下位の魔法1発で敵は死亡。おまけにスキルで創り出したデスナイト1体で無双するという、想像以上に想像以下な敵の実力に出発前の覚悟はなんだったのかと落ち込むモモンガさん。

 

 その際、やることがなく暇になったペロロンチーノが先程の覚悟を決めて1人で行こうとしたモモンガのモノマネをして大爆笑をとった。

 

 その後は原作通りにやって来たガゼフに、警戒されないようモモンガ1人で接触し、法国の陽光聖典と戦い勝利した。

 

 そして、ことの発端は異世界転移してからの初戦闘後の夜に起こった。

 

「ねえ、これってもうアレだよね? 異世界に転生したら俺TUEEE!!! ってやつでしょ!?」

 

 ペロロンチーノの発言にラノベ小説などの知識に明るい者達が確かにと頷いて同意する。

 異世界転移からのチート無双という現状にテンションの上がったペロロンチーノは面白いことを思いついたと言って、ある提案を投げかける。

 

「ここはお約束の展開通り、俺らも冒険者にならない?」

 

 今回助けたカルネ村の村長から聞き出した情報の中には大きな街や国には冒険者組合なるものが存在し、腕に覚えのある者なら人種や身分に関係無く上を目指せるシステムらしい。

 

 確かに、この世界のことはまだまだ分からない事だらけで、冒険者となって上を目指し情報を得ようとするこたとは別に間違えではないだろう。

 

 そうなれば何処の国で冒険者になるほうがいいかを話し合っていると、再びペロロンチーノが意見をぶち込んでくる。

 

「いや、別に俺ら全員が一緒の国で冒険者になる必要無いんじゃない?」

 

「はぁ? 何言ってんだ、この愚弟が……!まだここは未知の世界なんだぞ、何処に危険な存在がいるかも分かってないのに、そんな危ない真似が出来るか!!!」

 

「ギ……ギブ、ギブ! ギブアップだって姉ちゃん!!」

 

 ふざけた事を抜かす愚弟に仕置きのキャメルクラッチを決める。

 ただ、確かにペロロンチーノの提案は危険なものだが、何人かのメンバーは今回の戦闘で戦った敵が国の精鋭であると聞いて、この世界にそこまで危険な存在はいないのでは無いかと考えていた。

 

 それならば、固まって行動するよりもバラけて行動した方が効率がいいのは確かだろう。

 

 安全を取るか効率を取るかでまたもメンバー同士で意見が割れてしまった。

 今回はモモンガが筆頭となってたっち・みー、ぶくぶく茶釜、やまいこが安全策を取ると主張し、ペロロンチーノを筆頭に、ヘロヘロ、ウルベルト、武人建御雷、弐式炎雷が効率を取ると主張する。

 

「ほら、やっぱりアレやりたいじゃん! 全世界で一斉に現れた謎の強者たち。果たして、彼らの正体は!? みたいな影の実力者ムーブとかカッコよくない!?」

 

 なんとペロロンチーノは効率云々ではなく、ただカッコいいからバラけて活動したかっただけのようだ。姉からの心底呆れたため息を吐きかけられながらも、重度の中二病(ウルベルト)軽度の中二病(モモンガ)は「……ありかも」とペロロンチーノの意見に共感を見せる。

 

 結局その後、ペロロンチーノの駄々に根負けしたぶくぶく茶釜が平謝りしながらもいざとなったら私が責任を取るということで各国に冒険者として潜入することとなった。

 

 ただし、最低限の安全の為にも2人1組となって冒険者になることを義務付ける。

 

 エ・ランテルにはモモンガこと冒険者モモン、ヘロヘロこと冒険者ヘローツの2人が……。

 

 バハルス帝国にはぶくぶく茶釜こと冒険者ティーケ、やまいここと冒険者ユーリの2人が……。

 

 カルサナス都市国家連合には武人建御雷こと冒険者タケ、弐式炎雷こと冒険者ニシキの2人が……。

 

 ここまではスムーズに決まったのだが、事の発端となったペロロンチーノがシャルティアと冒険をしたいという我儘でNPCとの2人1組となった。当初は未だ完全に味方なのかどうか疑問が残るNPCと2人きりになるのはどうなのかと否定的な意見があったが、ペロロンチーノの力説とNPC達からの態度から鑑みて危険は少ないだろうとの判断で許可が下りた。

 

 こうして竜王国にはペロロンチーノこと冒険者ペローネ、シャルティアこと冒険者シャルの2人が……。

 

 これで残ったのはたっち・みーとウルベルトの2人。これは絶対に上手くいかないとメンバー全員の脳裏に喧嘩する2人の姿が浮かんで来た。

 案の定、残り2人になったたっち・みーとウルベルトは正義をなすという主張と効率の為には多少のマッチポンプは必要だという主張がぶつかり合った。

 

 その結果、この2人を一括りにするのは危険と判断されて、ペロロンチーノと同様に2人はNPCとの2人1組を作ることとなった。

 

 ローブル聖王国にはたっち・みーこと冒険者アーサー、セバスこと冒険者セイバーの2人が……。

 

 リエスティーゼ王国にはウルベルトこと冒険者アベルト、デミウルゴスこと冒険者デゴスの2人が……。

 

 こうしてそれぞれ誰がどの国の冒険者になるかが決定した。

 一応念の為に各国に先んじて隠密が出来る傭兵NPCを送り込んで危険がないかを探ったが、聞かされた報告ではどれも拍子抜けしてしまうほどに平和で、国の兵士や冒険者の実力は一番上の者でもプレアデス達で充分に対処できるレベルの強さでしかなかった。

 

 勿論、これが偽装である可能性がないとは言えないために全て鵜吞みにはしていないが、今後の活動の指針となるのは充分な情報であった。

 

 だが、一番の問題は各国の軍事力や脅威になり得る存在の有無ではなかった。

 

 それは──―、

 

「私は反対です! モモンガ様がこのナザリックを離れるなんて、とても認可出来ません!!」

 

 NPC達からの外出許可の獲得だった。創造主であるペロロンチーノと一緒に出掛けられるシャルティアは反対意見を出さなかったが、同じく創造主と共に外出するセバスとデミウルゴスは、ユグドラシル時代では体験出来なかった創造主との旅に胸を躍らせながらも、守護者として創造主を危険から遠ざけねばという考えの板挟みにあっていた。

 

 アウラとマーレ、そしてコキュートスは出来る事なら創造主の願いは全て聞き入れたいと願っているため、その創造主から強くお願いされると渋々ながらも了承するしかなかった。

 一番の難敵は何故かモモンガにのみしがみついて止めようとしてくるアルベドだった。

 これには他の守護者達が不敬であると怒り処罰しようとしたところを、モモンガや他のメンバーが慌てて止めに入る。

 

 なんとか他の守護者達からのリンチを免れたアルベドだったが、尚もモモンガにしがみついて離れず、しょうがなしにやまいこさんが力で無理矢理アルベドの拘束を引き剝がす。

 引き剝がされたアルベドは他のメンバーの説得には一切耳を貸さず、モモンガからの必死の説得と帰ってきた際に24時間一緒にいるという条件の元で、渋々ながらに外出の許可を出したのである。

 

 

 

 こうして、それぞれが各国に旅立ち、世界を滅ぼす魔樹や国を堕とさん悪魔の軍勢との戦いなど、いくつもの伝説を作り出し、後々に世界に名を轟かすA・O・Gの始まりであった。

 

 




毎日投稿出来るように頑張ります。

ちなみに、ヘロヘロさんはヘロが2つでヘローツ。
ぶくぶく茶釜さんは英語の発音をもじってティーケ。
やまいこさんはいい案が出なかったから作成したNPCのユリからとってユーリ。
武人建御雷さんと弐式炎雷は無難にタケとニシキ。
ペロロンチーノさんも同様の理由によりペローネ。
たっち・みーはもう騎士なんだしセイバーでよくね?ってことでセイバー。
ウルベルトさんはウをアに変えてちょっと縮めてアベルト。

以上がメンバーの偽名でした。
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