アイリスフィール「八咫の烏の銃声を聞け」切嗣「ヒェッ」 作:テムテムLvMAX
あらゆる英霊がその手に願う物を得るために集う戦争はこう呼ばれる
──聖杯戦争
そして僕はそれで勝つ為にあらゆる作法、倫理、論理、歴史を踏み倒す者、魔術師達が忌み嫌う人種
──衛宮切嗣
聖杯戦争の下準備を終え、今日は英霊を呼ぶために教会へ来ている。英霊召喚は難解で単純だ、縁のあるもの、例えば彼らが身に着けた装飾品や彼らの身体の一部を媒体に使用すれば英霊は答えてくれる。ただ今日に至るまでに『本物』の遺物が残ることは稀であるが。
此度の聖杯戦争ではアインツベルンが用意した遺物を使用し騎士王アーサー・ペンドラゴンを呼び出す、もう召喚陣や令呪はこの手にある後は呼ぶだけなのだが……何故かアイリの様子がおかしいので中々取り掛かれない。
「アイリ? どうかしたのか?」
「なんてことはない疑問なんだが……英霊と言う存在に我らの火力は果たして届くのだろうかと、ふと思ってな」
うん、その疑問は奈落にでも捨ててしまえばいいと思うよ……余程の例外でない限り通常兵器兵器は効果が薄い、極端に言ってしまえば強い幽霊が英霊と言えるから物理的性質は持ち合わせていない、そんな奴らに物理法則は適用されるわけがない。
「とにかく呼ぼう」
「切嗣、気をつけて」
「召喚失敗はないさ」
「違う、英霊との衝突は避けろという意味だ。ですよね頭領」
「えぇ」
舞弥さん? 完全にアイリの手下ですね貴女、僕の立場どうなるのか怖くなってきた……あーダメダメ、プラスに生きよう切嗣、僕はやれば出来る子だ! うん!
というわけで召喚しました、いちいち詠唱しなければならないというのは手間だな……機械にやらせられないかこれ
「『セイバー』アルトリア・ペンドラゴン、召喚に応じ馳せ参じました」
「クッ!」ガチャン
「待て待て待て待てっ! 何で構えたの!? そのロケランどこから持ってきたの!?」
「召喚するのはアーサー王だったはすだ、何故か女だが……故に私はアインツベルンの老害めに切嗣の契約の不成立を叩き付けねばならない、我らが衆を侮ったツケを払ってもらうのさ、これでな」
「分かった落ち着こう、そうだアイスクリームでも食べて一旦落ち着こう、アイリだからそれを下ろそうね、ねぇお願いだから引き金から手を引いてくれ!」
「その、私の分も……アイスクリームを」
「君もか! 分かった分かった、一旦お開きだ」
あーもうアイリのせいで滅茶苦茶だよ、どこから火器を取り出したんだ全く油断すらできないな……あまりにも目に余るようなら手枷でもつけて座敷牢だ、少なくとも契約者の身内がドンパチし合うのは見過ごせないよ? あぁアイリ無垢で優しかった君はどこへ……こんな女傑になるとは思わなかったよ……
「切嗣」
「なにかなアイリ」
「はい」カチャカチャ
「手枷だと……取れないよアイリ? ねぇ人の話を聞いてくれないのかアイリ! アイリさん! ねぇー! アイリさーん!?」
後日何故かアイリにドでかい鉄球付きの手枷をプレゼントされた、もちろんちゃんと装着させられた……意味がわからない……なぜじゃあぁぁぁ!!!