現代人のお気楽極楽転生ライフ(修正版)   作:Amber bird

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新章第22話

謀略教皇VS謀略教祖!趣味と趣味の闘い・第22話

 

 対ロマリア会議……

 

 トリステイン王国の事実上トップとして、宰相の地位に就いたヴァリエール公爵。

 

 軍事部門のトップ、グラモン元帥。有利貴族のド・モンモランシ伯爵。

 

 それに今一番トリステイン王国で旬の人、マザリーニ枢機卿……そしてオッパイ教祖の、ツアイツ・フォン・ハーナウ!

 彼らが一同に会し、ロマリア対策を話し合う席が設けられた。

 

「ヴィットーリオの布告……各国共に相手にしていない。異端認定か。笑わせるな、自身が異端のホモなのに……」

 

「しかし、布告を利用し反ツアイツ派の神官連中をロマリアに強制退去させたのはデカいな。これで国内の不穏分子が減ったな」

 

「何の問題も無く、新教皇マザリーニ殿の誕生も秒読み段階だな。おめでとう、マザリーニ枢機卿よ」

 

 トリステイン王国のトップ3の報告と、新教皇就任への道が開けた事を受けて……マザリーニ枢機卿も、喜びを?

 

「問題?問題だよ、コレは……私が修道女大好きのムッツリ枢機卿とか言われいるのをご存知か?誰のせいだと思ってるんだ?」

 

 バンバンと机を叩いて吼えるマザリーニ枢機卿。

 

 ヴァリエール公爵のお茶目心のせいかな?でも、そのお陰で王宮の貴族達と円滑な関係を築けましたよね?

 

「あれ?違うんですか?てっきり修道女が大好物だと聞いていたので……マザリーニ枢機卿にプレゼントを用意してきたんですが……」

 

 それはそれは、飛びっきりのプレゼントを……

 

「何だ、ツアイツ殿!私はムッツリでもエロでも無いのだ。純粋にブリミル教の明日を思ってだな……」

 

 額に血管を浮き上がらせて、怒り心頭なご様子……

 

「ツアイツ殿、何ですか?そのプレゼントとは?まさか漢の浪漫本の新作ですかな?修道女物の?」

 

 プレゼントに食い付く、グラモン元帥……流石は、トリステインで色と言えばグラモンですね。

 

「いえ……新刊では無くて。まぁ見て貰うのが一番かな?入って来て下さい」

 

 ツアイツが声を掛けると隣の部屋と続いているドアが開き、純白の修道女服を着た美少女達が入って来た。

 ブリミル教の修道女の服装は、黒か灰色で全体的に体のラインを隠す様な野暮ったいデザインだった。

 

 しかし彼女達の着ている服は、白を基調とし丈の短めなスカートだ。

 

 襟元や袖口に金糸で百合の刺繍をあしらった控え目な装飾。編み上げのブーツも、ポイントが高い!

 しかしブーケは着けては居なかった。顔や髪型が見えなくなるのがマイナスだから……

 

 かなり気合いの入ったデザインになっている。彼女達はクルッと回ってポーズをとる。

 すると短めなスカートが捲れ上がり、ガーターベルトで留めたオーバーニーソックスがチラリと……

 

「「「おぅ!素晴らしいではないか!」」」

 

 トップ3は歓声を上げ「なっなななな、何と破廉恥な!つつつ、ツアイツ殿?彼女達は、何なんですか?」マザリーニ枢機卿は動揺し捲りの不審者だ!

 

「彼女達はマザリーニ枢機卿が唱える、新しきブリミル教の修道女さん達です。

ヴィットーリオが、男の娘聖歌隊201人で対抗するならマザリーニ枢機卿の為に、美少女聖歌隊201人を用意しました!」

 

 彼女達は、僕達の側に残ってくれた敬虔なブリミル教の修道女達の中から、僕が選抜した美少女聖歌隊だ。

 元々ヴィットーリオは、女性達に冷たかった……まぁホモだから、仕方ないけどね。

 そんな冷遇されても信仰心の厚い彼女達に、正しきブリミル教の為にと声を掛けて結成したのが、マザリーニ聖歌隊だ!

 

「彼女達は、マザリーニ聖歌隊です。ヴィットーリオに対抗する力強い仲間達ですよ!」

 

「「「「「マザリーニ様、宜しくお願い致します」」」」」

 

 元々、清貧で信仰心が厚く礼儀正しいお嬢様達です。彼女達なら、ヴィットーリオの率いる「男の娘」にも対抗出来るだろう。

 奴らも、悔しいが見た目は美少女の集団だ!ならば、此方は本物の美少女で対抗する迄だ!

 

「ツアイツ殿!まさか彼女達をマザリーニ枢機卿に預けるのか?危険だぞ!コイツはムッツリ枢機卿だ。彼女達の貞操の危機だ」

 

「そうだぞ!いきなりハーレム201人だと?納得出来ないぞ」

 

「こんな美少女達を狼の元に送るような物だ!危険過ぎるぞ。ここは私達が……」

 

 こらこら、落ち着いて下さい。何を口走ってるんですか?良いオヤジ達が!

 

「彼女達は、敬虔なブリミル教の修道女さん達です。そう言う扱いでは有りません。あくまでも、腐れホモ軍団に対抗する為に……

正しきブリミル教の為に参加してくれたのです。分かりますね?彼女達に、何かしたら奥様方に報告します。

有る事、無い事、色々ね……では、マザリーニ枢機卿。彼女達の面倒をお願い致します」

 

 そう言って、彼女達の面倒をマザリーニ枢機卿に押し付ける。

 

「「「「「宜しくお願い致します!」」」」」

 

 声と動作を揃えてお辞儀をする美少女修道女さん!完璧です。

 基本的には、マザリーニ枢機卿に丸投げではなく我々もフォローしますけどね。

 

「あとダングルテール地方に、新しきブリミル教の神殿を建設しています。基本的に彼女達は、其処で働いて貰いますから……

過去に新教徒達が無念に散った場所。だからこそマザリーニ枢機卿が興す、新しきブリミル教の総本山にして欲しいのです。

彼らの無念も晴らして下さい」

 

 新教徒と聞いて、一瞬表情を曇らすマザリーニ枢機卿……やはりダングルテールの悲劇の、真実を知っていたのか?

 

「ダングルテール……新教徒狩り……かの地は、私には辛い場所だが……いや、だからこそ必要なのだな。

分かった、ツアイツ殿!新生ブリミル教の総本山はダングルテールにしよう」

 

 これで新しい総本山は決まった!

 

 そして、今のロマリア連合皇国は解体しようと思うんだ。宗教に国土は要らない筈だから……なまじ国土なんか持つから、権力を欲しがるんだよ。

 本来なら各国に拠点が有れば良い筈だしね……

 

 忘れていた。

 

 アニエス隊長にも、一言入れておこう。この世界の彼女は、レズでお姉様大好きな変な娘だけどさ。

 確かダングルテールの生き残りで、復讐を企んでいる筈だから……

 

 

 

 


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