クッソ手先が不器用なので、技巧に極振りしようと思います!   作:名無しの権左衛門

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技巧特化とスキル確認

 

「さあ、今日もがんばるぞ。昨日取得したスキルを使って、いろいろやってみよう!」

ロータスはDEXに特化した能力と会得したスキルで、何ができるか探るようである。

昨日よりもいいアイテムや素材・スキルに出会えると信じて、歩き出す。

 

「まずは【装填】のために、アイテムを買おうかな」

昨日撃破した敵から取得したアイテムで、インベントリはものすごい素材でいっぱいだった。

別にアイテムの容量で重たくて動けないとか、そんな死に覚えゲーのような様相はない。

そのかわり、同系統のアイテムは99個までしか保持できない。

 

「さて、アイテムショップで何かないかな?」

何か探す前に売れよと思ったが、さっそく売り払っているようだ。

本来ならば、プレイヤーの行商人や掲示板に張り付けて売ったほうがいいが、彼はそんなこと全く知らない。

そのため、市場でレア度の高い素材までもゲーム基準の安価で取引されてしまう。

 

「バグズボマーの甲殻はいらないかな?」

「ちょっとまった、そこの少女!」

「何?」

独り言をつぶやいていると、見かねて話しかけた勇気ある青年。

彼もまた生産職で、なかなか手に入らない自爆してアイテムを取り逃す系の敵の素材をみすみす逃すほど馬鹿ではない。

浮世離れした美少女を前にして、激しい動悸に襲われながらロータスに話しかける。

 

「その甲殻、店の値段より高く買い取るからさ、売らないで!」

「うん、わかった。じゃあ、取引しよ!」

「ほっ」

市場じゃ希少価値の高い部位。これは生産職の武器の一つである爆弾に必要な素材だった。

このゲームは装備よりも、スキルが重要なマゾゲーだ。その代わり、いろんなことができるのも売りだけど。

そういうこともあって、生産職はわりと憂き目を見る。

よって、希少素材の宝庫を逃すわけにはいかないのだ。

 

「え、えと、フレンド登録とかしない?」

「うん、いいよ。またアイテム買い取ってね」

「あ、うん。またよろしく」

青年は下心あれど、とりあえず知り合いになれたことをうれしがった。

なおそんなことを全く考慮しないロータスは、彼エアロと握手したのだ。

本来は熱を持たないのだが、彼は非常に胸をときめかせたのだった。ただ、ロータスは男だがね。

 

ちなみにアイテムにはお気に入り機能があって、レア度の高いものやボスドロップ品・ユニークアイテムはすべて相手から見えなくなっている。許可されたものだけ見えるというものだ。

 

「よし、アイテム買ったし。行くか」

彼は売るだけでなく、青年エアロから爆弾や麻痺玉という生産職の護衛武器を買った。

といっても、武器ではなく使うアイテムなんだけど。

そういうわけで、彼はこのアイテムと初心者練習専用の矢を【装填】した。

 

さすがに多数のアイテムを【装填】できるわけじゃない。

ついでに購入した木の矢と麻酔玉、初心者練習専用の矢を爆弾とくっつけたのだ。

これらを小高い山に登って、【狙撃】や【サテライトアロー】を使いスキルを試したのだ。

 

なお。

 

「あ、この爆発って食らうのかな?」

もちろん。

 

「ぐわああ!?」

彼は死んで教会にリポップし、NPCから初心者練習専用の矢をもらった。

 

「……かくなるうえはっ!」

ロータスは小高い山に登って、【装填】していない初心者練習専用の矢を頭にぶっ刺した。

つまり、自分を的にしたのだ。

ついで、その初心者練習専用の矢に爆弾を【装填】し、いろいろと遊んだ。

その結果。

 

「す、すごい。体力0になっても教会送りされない!」

どんなに分裂しようが爆発しようが、絶対に+1のダメージを与えようが破壊不能オブジェクトとして、【装填】したときに矢と一体化してしまったがために、彼は矢として一つのオブジェクトになった。

ステータスはあるので、【爆破耐性 小】や【挑発】を取得し経験値もふえる。

だが破壊不能オブジェクトの優先順位が高いため、彼は今なお体力0であり続けている。

 

「試しに抜いて……ふぐぐ……抜けない―――だとっ!?」

仕方がないので、一度【装填】を使って爆弾との連結を解除。

すると抜けた。これによって、彼は思いいたったのだ。

 

「なるほどね。よし」

彼は何かに思い至ったのか、地図を取り出して当て先にピンをつける。

ピンを付けたところは、いわゆるボス部屋というところ。

いざ行かんとしたとろころでピンとくる。

それは、死に戻りしたほうが早いということに。

 

「うん、やっぱり教会が一番いいよね!」

またしてもNPCに初心者練習専用の矢を貰って、街中を行くことになる。

またボスの場所へ行くのに時間がかかるので、彼は3つの矢を自分に刺しショップで購入した毒薬・睡眠薬、青年から購入した麻痺玉を【装填】。

 

さらにその矢を自分に突き刺すことで、爆発エフェクト・麻痺エフェクト・毒エフェクトに包まれながら、HP0にしつつ鈍足で町の外へ向かう美少女が完成する。

 

『スキル【刺突耐性 小】を入手しました』

『スキル【麻痺耐性 中】を入手しました』

『スキル【毒耐性 中】を入手しました』

『スキル【爆破耐性 中】を入手しました』

 

「やったぜ」

街中を行くにも鈍足なので、その暇を紛らわせるように耐性を習熟していくのだった。

なお周辺から見ると、新手の敵かと思われたが中身がすっきもならぬ美少女というなんかよくわからない現象に、目を白黒させてた。

 

その様子を見た人物が、掲示板にさらす。

 

 

【NWO】やばすぎる弓使い見つけてしまった……【初心者?】

 

1名前:名無しの斧使い

あれはやばい

 

 

2名前:名無しの大盾使い

ほう、まずは話を聞こう

 

 

3名前:名無しの槍使い

ああ、あれか

 

 

4名前:名無しの斧使い

>>3

あれみたのか。

とにかく、やべえんだよ。

 

 

5名前:名無しの槍使い

語彙力ww

まあまあもちつけよ

 

 

6名前:名無しの弓使い

>>1,3

ごつい装備だったのか? そこんとこkwsk

 

 

 

7名前:名無しの斧使い

顔は美少女だった。でも、装備がなんかおかしいんだよ。

しかも常時爆発と毒と麻痺まき散らしてんの

 

 

8名前:名無しの魔法使い

>>1

おまえは一体何の話をしているんだ

 

 

9名前:名無しの大盾使い

ありえなくないか? というか、なんだそれは……

 

 

10名前:名無しの槍使い

多分バグじゃないか? なんか背中とか頭に矢刺さってたし

 

 

11名前:名無しの弓使い

弁慶かな?

 

 

12名前:名無しの生産職

俺多分そいつ知ってるわ

 

 

 

13名前:名無しの魔法使い

それマ?

 

 

14名前:名無しの生産職

>>13

 

プレイヤーネームはロータス。身長135から145くらいの超美少女

歩行速度や装備などなど、初心者ゴリゴリのプレイヤーだと思う

その割には、バグズボマーの甲殻や信管を99個、格安で売ってくれたなぁ

 

最後握手してくれて、一瞬で恋に落ちました。

にこポってまじであんだな

 

15名前:名無しの魔法使い

存在バグりすぎでは? どんなスキル構成してんだ……

つか、最後のいらねぇ

 

 

16名前:名無しの斧使い

あーそれっぽいなって言うか女かそれも美少女か、いいなぁ

 

 

 

17名前:名無しの弓使い

俺もフレンド登録してもらいてぇ

 

 

 

18名前:名無しの大盾使い

んーまた追々情報集めるしか無いか

変態プレイヤーなら自然と素性も上がってくるだろ

 

 

19名前:名無しの生産職

また何かあったら書き込むよ

 

 

20名前:名無しの槍使い

情報提供よろしくお願いします!(`・ω・´)ゞ

 

 

電子の海で、ロータスがひそかに話題になっていったのであった。

 

 

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