クッソ手先が不器用なので、技巧に極振りしようと思います!   作:名無しの権左衛門

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技巧極振りとスキル集め

 

 

「このゲームが始まって3か月になるんだぁ」

ロータスはゲーム内のメールや掲示板で、明日から始まる二層開放の情報を仕入れていた。

その情報には、新たなダンジョンの特徴やモンスターその階層のデザインが発表されている。

1層は自然豊かなファンタジーな世界観。

しかし2層はさらに自然環境が変化して、森や山といったものだけでなく砂漠や鉱山といった硬派なものも出現する。

敵も地面を這うものばかりでなく、ゴーレムや鳥といった多種多様なモンスターが出現するようだ。

 

そんな中彼は次の階層へ行くための情報をゲーム内のメモ機能に記入して、

DEXがあがりそうなスキルがないか物色している。

だがそれ以外にもやることがある。

 

それは以前やっていた教会を巡り、神曲を弾いてお布施をすることだ。

頭の上に謎の光の粒がある。

これをスキルかアイテムなどにするため行動するんだ。

 

「次は……」

ロータスはメモを取り終えたら、【どこでも工廠】を開いて【宇宙開発技術】を確認する。

【代用品】でどうにか集められそうな素材はないか確認したところ、

【燃料気化爆弾】の素材が倍どころか現状この階層で手に入れられる素材がないのだ。

 

「あぁ、やっぱり弱体化されてる」

しかし弱体化されているのはそれだけで、【初心者練習専用の矢】や【装填】の仕様は変わっていないようだ。許されたのだろうか。

もちろん許されたわけではなくて、今までロータスの動きを見ていなかった運営が

どうやって取得したか不明なため対処しようがないのだ。

【燃料気化爆弾】が、矢に【装填】されて使用されたのは戦慄した。

しかし、そのアイテム以外は防御とスキルを使えば受け流せるので、修正案件ではなかったのだ。

 

「……だめだ、アイテム減ってる」

そしてもう一つの修正案件は、矢に【装填】した【アイテム】は【装填】済みの矢を放つごとに、その量と比例して消費されるようになった。

しかし矢を刺してオブジェクト化の裏技は、全く修正されなかった。

それもそのはず、こんな使い方をするのはロータスしかいないし、

だれも教会なんて近寄っていないからだ、

 

そもそもこんなアイテムがあるなんてしらない節がある。

 

「気を取り直して行ってみよう」

ロータスはスキルを駆使して、アイテムを乱獲しつつ教会を巡っていく。

教会は12か所。さらに掲示板の書き込みを見て、隠れた教会や

クエストだけで登場する教会も網羅していった。

 

しかし頭の上にある粒が23個まで増えるだけで何も発生しない。

 

「どういうことなんだ?」

乱獲していくと、【宇宙開発技術】のリストが光りだす。

これはどれだけ素材を入手できたか確認するためにずっと出していたからだ。

 

『スキル【ダイナマイト漁法】を入手しました』

 

【ダイナマイト漁法】

効果:敵を倒すとゴールド獲得量0倍、経験値0倍、取得素材3.0倍

条件:爆弾を使って1分以内に300以上の敵を倒す。

 

ロータスは、手に入れやすい【爆弾 中】から【爆弾 大】を【満月の光】に【装填】して、【レーザービーム】を【連射】した。

すると極太レーザーが、地形などを貫通して大爆発を発生させながら、周辺を薙ぎ払ったのだ。

 

その結果がこれ。

 

第一層は広いので、あまり誰にも見られないと思ったか?

たぶん全プレイヤーが慄いているだろう。

 

『スキル【ライン生産方式】を入手しました』

 

【ライン生産方式】効果:セットしたアイテムを素材があれば自動で作る。たまに+αで増える。

条件:上位の作成スキルでモノづくりが、5000回を超える。

 

「す、すごい。【爆弾 小】から【ダイナマイト 小】までつくれる!」

【ダイナマイト 小】は、採掘用のもので敵に対してダメージは与えられない。

しかし【宇宙開発技術】に必要なものなので、積極的に作っているんだ。

 

今は教会関連のクエストが行えない。

まずはバグズボマーを撃破しまくって、素材を大量入手しよう。

 

――

 

 

 

「あぁ、今日もいい日だった」

NWOからログアウトしてそのまま熟睡したロータス改め蓮人は、

目覚まし時計が鳴るよりも前に起きた。

今日は学校へ行く日。

自転車にのって、最低限の装備で向かう。

片道13分のところにある学校。

 

近いと思われるかもしれないが、自転車でこれなので結構遠い。

 

学校へ到着して教室にと到着すると蓮人は誰かに肩を叩かれる。

だれかと思い後ろを向くとそこには、彼にゲームを勧めてきた颯がいた。

彼はにやにやしている。

 

「初回限定盤のギフトを送ったが、ちゃんと選択したか~?」

わかったような口調で蓮人にいうが、蓮人は軽く受け流して答える。

 

「珍しかったからやったぜ~? もちろん颯もやるよな?」

「しゃーねーなー、俺もやってやんよ。ところで、どこまで進んだんだ?」

「まだ第一階層」

「ちげーよ。イベント。行ったんだろ?」

蓮人はわくわくしている彼にげんなりしているが、ゲームをくれたんだから

これに答えないのは友人としても不義理だと思っている。

 

「行ったよ。行った」

「何位だった?」

「1位」

「はあ!? あ、はあ? なんでだよ、おかしいだろ」

「初心者と中級者と上級者で部屋が分かれてたんだよ」

「なるほど」

錯乱していたようだが、それに至った経緯も話す。

弓矢で遊んでいたらいろいろアイテムが手に入ったことや

新規登録から一時間以内に死ぬと超強力なスキルを得られるということも。

 

「DEX極振りなのにそんなのかよ。いやぁ、おかしいことすんなぁ」

「おかしいのか、これ」

「おかしいに決まってんだろ」

いろいろ突っ込まれたが、どうするのかを聞いた。

 

「俺は魔法に特化したビルドにするぜ」

「へぇ、いいんじゃない? 僕と組む?」

「一緒に遊ぶためにあげたんだよなぁ。当然だろ」

今夜遊ぶための約束を取り付けた。

楽しみにしているといい自分の席に着いた蓮人を眺めながら、颯は自分の思考に沈む。

 

それはプレイスタイルをどうするかだ。

すでに課金で武器を購入しているあとはどうするかだ。

選択している武器は、【魔導銃槍】。魔力を使って銃身を作り槍のように扱うのだ。

ほかのゲームにもあり、かなりピーキーで扱いには熟練の技術が必要だったりする。

 

「先着特典どうするかな……」

颯はすでに決めている。

VRという非現実ならば、それに見合った非現実かつ決してなれない存在になろうと。

どうせ性別が上書きされたとしても、ゲーム内の服装はその時に合わせて変化するんだからいいのさ。

 

「よし」

期待に胸を躍らせて、すぐにGame Overしに行こうと決意するのだった。

 

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