今日は夕暮れが特に綺麗だ。
空は雲がまばらに散らばって、油絵の様な様になっている。
私は廊下を歩き続ける。たとえこの冬の寒さに手が凍えていても、大切なことを伝えるために。
ふと立ち止まって、横の教室の目を向けて、向き直る。
ガラガラガラ...と音を立てて教室に入った。
やっぱり。
端っこの席、机の上に座って、たそがれているのだろうか、綺麗なオレンジとブルーのグラデーションになった空を見上げている人影がひとつ、あった。
まるでここにくることがわかっていたかの様に彼の前には向き合う様にして椅子がひとつ置いてあった。
教室のドアの前で立ったままの私を突然見たかと思うと、いきなり
「そこだと寒いでしょ、中に入ってよ」
と言う。
言われるままに席と席の間を縫う様に移動して、彼の前に座る。
しばらく二人は静寂に包まれながら落ちていく日を見ていた。
ようやく太陽が地平線に差し掛かったあたりで、彼は口を開いた。
「ここにきたって言うことは、何か言うことがあるんじゃないの?」
そういって視線をこちらへ向ける。図星だ。
恥ずかしさも、葛藤も、全部振り払って言ってしまいたい!
音を鳴らして席を立って、彼に向かって、伝える......
「好きです!付き合ってください!」
こんな普通な言葉で大丈夫だろうか。
放課後の校舎の廊下、夕暮れの橙色が周りの空気を満たしていた。
赤から青に変わっていく空に、私の言葉は吸い込まれていく。
恥ずかしさで火照りきった顔はどんな感じに見えてるんだろう。頭を下げながらそう思う。
あぁこれで断られたらどうしようかと思いを巡らせてみる。そんなのは想像したくもない。かといって「いいよ」ってすぐに了承されるのも何か恥ずかしい。
カァ、カァと遠くでカラスが鳴く。廊下に響くその鳴き声はまるで永遠に反響しているように思えた。
ちょっと気になってちらっと彼のことを見てみた。彼は困惑と小恥ずかしさが入り混じったような中途半端な表情をしている。それはそうだろう、いきなり告白されるのだから。
彼はわかっていたのかもしれないけど、やっぱり恥ずかしいのだろう。
告白なんて、自分でも一生しないと思っていた。やっぱり人間って変わるものだなとしみじみ実感する。この3年間、いろいろな人に出会ったり、巻き込まれたりした。いろんなことがあったなぁ……。
どんな答えが返ってくるかな
期待と心配に押しつぶされそうな私は今まさに倒れそうなほど緊張している。
どれほどの時間がたっただろうか。
そして、彼は……。
これは私の一つの物語。
ただの一人の少女の、小さい、けれどあったかい、そんなお話。
こんにちは、Runa_です。
はじめての執筆なので拙い言葉しかないですがご了承を。
さて、展開(といってもとても短い)がわかりにくので補足。
正確には2話からが本編となります。これは匂わせみたいな感じのやつです。
2話は只今執筆中です!長くなりそうなのでご期待ください…….。
感想とかあったらお願いしますね〜!