ジムかん。(トレセン学園内ジムの管理人の話。 作:なっぞのひと
「駄目ですよ、カフェさんの反応を見たいからって、そんな傷つけるような事を言ったら、本当に嫌われたらどうするんですか。」
「ふむ…それは困りますね。」
「思春期の小学校の男子じゃないんですから、もう少し考えて発言しないと。」
流は少し凹んだ様子を見せながらもうなづいていた。
「小学生の男子ですか・・・そう見えるかカフェ?」
・・・눈_눈と無言のまま、マンハッタンカフェは流から目をそらしただけだった。
「否定も肯定もなしか。」
「答えづらい・・・事もありますから。」
ちょっとだけ気まずい沈黙が流れる中ウィブロスが割って入る
「そもそも、もう少し優しい言葉をかけたり行動で示したりしたほうが良い思いますよ。」
「例えばどのように?」
「え〜と、例えばハグしながら、好きだよとか甘い言葉をかけてあげるとか。」
「ふむ。」
一瞬動こうとした流をヴィブロスが止めに入る。
「すぐ行動移すんじゃなくて、時と場所を考えてくださいね。」
ヴィブロスの指摘に流は、しばし考える。
「なるほど…管理人室を完全防音に改造すればいいのか、窓はカーテンを掛けてすりガラスにしておけば、見られることはないか。」
流の冗談か本気かわからない言動に
「トレっち…私とんでもないアドバイスしちゃった?」
「いや、ヴィブロスは悪くねえよ、あんな発想にいくなんざ、誰も予測できねえ、話題変えねえととんでもない事になりそうだ。」
やばい方向に向かっている流に龍浪が声をかける。
「なあ、話題は変わるんだが、補食ってどんなのを用意するんだ?」
「個人的にはビタミンとミネラルと炭水化物の同時補給が出来るカオニャオ・マムアンかドライフルーツを使ったケーキあたりを考えています。」
「ドライフルーツはわかるんですけど、カオニャオ・マムアンって、何ですか?」
「砂糖で煮詰めたココナッツミルクで炊いたもち米とマンゴーを合わせたタイの定番デザートですね。」
流はヴィブロスにスマホから写真を見せてやる
「わ〜美味しそう!お姉ちゃんやシュヴァちとクラウンとサトノも連れてきても良いですか?」
「ええ、私としても1食分ずつ作るよりは、纏めて作ったほうが楽ですので、ただマンゴーの量の確保ですね。」
「それなら、私がウマゾンでたくさんマンゴーを注文すれば大丈夫ですね。トレっち今一番早く届いて美味しいのは宮崎産のマンゴーでいいのかな?」
「良いんじゃねえのそれで、適当に10箱ぐらい買えば良いんだろ?それぐらい俺が奢ってやるよ、さっきの詫びもあるしな。」
流はなにか言いたげだったが、スルーした
龍波はスマホでウマゾンの販売ページをみて、愕然とした。
「2玉で2万前後かよ…3ヶ月は給料飛ぶどころじゃねえよな…。」
「トレーナーさん、無理しなくていいよ。」
「馬鹿野郎!お前俺は買うぞお前、一度買うって決めたんだ、ここで引いたら男じゃねえ。」
龍浪がウマゾンの即決をタッチする直前だった
「龍浪トレーナーお待ち下さい!」
声の主はメジロマックイーンだった。
「アンタはメジロのお嬢さんどうしたよ?」
「申し訳ございません、UMAZONにある宮崎産マンゴーは私が勢いですべて購入していまいまして。」
「基本こういうのは早いもんがちだから良いけどよ、何のためにだよ?」
「アルダンに分けてもらった、チヨノオーさんから貰ったというあのスイーツをメジロの力で再現するためですわ!」
高額すぎて買うかどうか迷っていた商品を買い占められた事で龍浪はなんとも言えない顔をしながら
「まじかよ、話に聞いていたけどスイーツに対する執念凄すぎんな。」
「買い占めてしまったのは事実ですので、龍波トレーナーとヴィブロスさんさえよろしければ、幾つかお分けいたしますわ。」
「いや、生徒から施しは受けられねえ、自分でなんとかするよ。」
龍浪が他のサイトからマンゴーを探そうとしていると
「別にメキシコの奴とかタイ産の安価なマンゴーで全然問題ありませんよ、私がカフェに作ったり、明石トレーナーにまとめて渡したやつも、安価なものですし、商店街や業務スーパーみたいなところで買ってきてもらえばいいだけですから。」
流が龍浪をフォローするように声をかけた。
「そうか、作れるアンタが言うなら安くても構わねえのか。」
「というか、カフェ相手なら材料に金は惜しみませんが、基本的に高い材料は使いませんよ。」
「たしかにそんなもんか、んじゃ商店街の八百屋でみてくるわ。」
龍浪と流の会話を聞いたメジロマックイーンが
「もしかして・・・あのスイーツは管理人さんが作られましたの!?」
「ええ、あのスイーツがもち米とマンゴーのデザートでしたら、私が作りましたが。」
どこからメジロマックイーンの所へカオニャオマムアンが渡ったのか至る経緯が気になったが、そこはスルーした。
「材料はお渡し致しますので、私にも作っていただけないでしょうか!?」
「そんなに興奮気味に聞かなくても良いですよ、宮崎産マンゴーは使ったことがありませんが、届いたときに持ってきていただければお作りいたしますし、作り方もお渡しいたします。」
「ありがとうございます、ぜひお願い致しますわ!」
突如乱入してきたメジロマックイーンに対応し終えると、ちょうどいい時間になっていた。
流はヴィブロスと龍浪にマンゴーが手に入り次第作るようにすると言ってカフェテリアを去ろうとした所にいつの間にか現れた、たづなさんが流を呼び止めた。
「蒼真さんと龍浪トレーナー先程のカフェテリアでの騒動の件についてお話があります。」
「ちょっとたづな!私が止めたんだし、和解してるんだからアタシからの口頭注意で問題ないでしょ!」
そこへ現れたのは鎌太刀だった。
「和解したからと言ってお咎めなしにはできません。」
「何よ、保安責任者のアタシの判断に文句があるわけ?」
たづなさんは鎌太刀をみて困ったような表情で返した。
「わかりました・・・今回は鎌太刀さんの判断にお任せします。」
「ありがと、顔立ててくれこの借りは必ず返すわ、なっちゃんと龍浪は次はないわよ。」
鎌太刀はたづなさんに一礼すると、流と龍浪に強烈な殺気をぶつけた
「肝に銘じておきます。」
流は殺気を受け流し頭を下げてそのままカフェテリアから去っていった。
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誤字脱字修正本当に助かります。
次回は早めに投稿できるようにします。