ジムかん。(トレセン学園内ジムの管理人の話。 作:なっぞのひと
「結果的には良いことなんだが…まあいいか。」
ジェンティルドンナ達が格ゲーを仲良くやり始めた結果、輪から外れてしまった葛城は邪魔をすべきではないとトレーナー室をでてジムに向かうことにした。
自分が楽しむよりも、家の教育上、こういった遊びは未経験だったであろう、ジェンティルドンナが周りと遊んでいる方が良い。
ラヴズオンリーユーとはぜひ対戦したかったが、蒼真のやつと遊ぶかと、アケコンをカバンに入れてジムに向かい、ジムに着いたら、受付そばで蒼真がゴールドシチーとトーセンジョーダンと見知らぬ褐色の外国人に正座させれていた。
「アンタ、あたしよりもひでーバカだな、どうやったらカフェをそんな怒らせるんだよ。」
「仮にも社会人なんですから、もう少し考えてから喋りましょうよ。」
「私は別にカフェに対して何も言って無いんですけどね。」
「カフェ相手じゃなくても、フツーにーヒデー事言ってんじゃん。」
「なんでアタシら学生なのに大人に道徳を説いてるんだろ…。」
「大人と言うよりもムズカシー言葉使って屁理屈こね小学生っぽくね?」
「シかたアリませン、ソウま、ほンとうにゴミクズですから。」
先輩と同期の担当であるシチーとジョーダンなら何となくわからなくもないが、このインド人っぽいの褐色の人は何者だろうと思った。
160センチもない小柄だが、メジロライアンのトレーナー並みに滅茶苦茶筋肉質だ、格闘家やビルダーとも違う筋肉の付き方で、右の掌が妙に分厚く見える。
非常に姿勢が良く日本語も訛りがあるが話せる上に、軍人みたいな隙のない動作から推測して、FPSとかミリタリーゲームに出てくる、グルカ兵ってやつかと思いながら声を三人に声かけた。
「そこの外人さんはよく知らねえから良いとして、ジョーダンは兎も角、シチーは先輩相手に散々わがまま言ってんだろ。」
「それ、今言う?」
突然、話に割り込んできた葛城を睨みつけるゴールドシチーに対して葛城は優等生が崩れてきたと思いながら。
「今言うだろうよ、オメーも人の事は言えねんだからよ。」
一気に機嫌が悪くなっていくゴールドシチーをみて、焦りだしたトーセンジョーダン、そこで葛城に褐色の男が声をかけた。
「駄目デす、事情モ知ラなイのに勝てにわり込んで、ソんナコト言っては、まずは話を聞いてカらでも遅ク゚は無いでしょウ。」
「確かに、そりゃ失礼。で、アンタ誰ですか?学園のスタッフじゃないっすよね。」
「私ハ、商店ガイでカレー屋さんやってる、ヴィシュヌ・ティルミシナといイます、きょうは理事長とファン感謝祭で出すお店のコトでうちあわせにきました。そうまには、あいさつでここへきたらそうまが怒られていました。」
「ご丁寧にどうも、俺は葛城トレーナーやってる。で蒼真さん何をやらかしたの?」
三人から事情を聴いた葛城は
「カフェ達は朝飯食いに行ってて、入れ違いで来たあんたらが事情聞いてアキュとカフェが戻るまでしかってると。この人も中々ぶっ飛んでるけど、そう言うのを黙認する学園の倫理観も中々イカれてんだよなあ。俺は止めやしねえけどさ、教え子っつうか学生に手を出そうとする時点でなんかの病気だろ。」
苦笑するしかないヴィシュヌと、言いやがったよと言う顔で葛城を見る2人、視線の意味を理解したのか。
「まあ、生徒からならいいんじゃねえの?」
「せいとカらなら止めナいのですね。」
「そりゃあ、俺だって命が惜しいっうか、下手に邪魔して蹴り殺されたくない、シチーなんか大人ぶってるが実際気が荒くて面倒くさいからな、よく先輩はコントロールできていると思うよ。」
ゴールドシチーは頭にきたのか葛城を睨みつけた。
「んだよ、ガキが睨んできたって怖かねえぞ。」
面倒くさいと言う態度で返してきた葛城に対しゴールドシチーは溜息を付いた。
「葛城さん、アンタは女の子の扱い、もう少し考えたほうが良いよ。」
「あ?お前ら女の子以前にただの生意気なガキばかりだろ、さっきも言ったがオメーはモデルやってるから、外面は良いが実際バリバリの体育系で気に入らないとすぐ毒舌吐くもんな。」
葛城の返答を聞き、ゴールドシチーは可笑しくなったのか。
「ホント、アンタって遠慮なく言うよね。」
トーセンジョーダンは葛城の返しに対して、ゴールドシチーが本気でブチギレるんじゃないかとハラハラしていたが、ゴールドシチーが笑い出したことで、胸をなでおろした。
葛城は流の方を見ながら
「そこに居んだろ、容姿は完璧で外面は良くても、人間性は、クソみたいなのが。」
トーセンジョーダンはなんとも言えない、顔をしながら
「なんでカフェはこんなの気に入ってんだろ?」
葛城は同期で担当からモルモットと呼ばれ顔も性別もよく分からない、トレーナーの事を思い出した。
モルモットの担当するウマ娘はレースと研究以外はかなりズボラで生活面は完全に依存していて、マンハッタンカフェもよくそのウマ娘の面倒を見ているという。
そこから葛城は推測したことを返す。
「まあ、アレだ、要するにダメな奴に引っかかりやすいというかほっとけないタイプなんだよ、カフェは。」
それを聞いてギャル2人は『あー…』と納得した
「そうま、ニンゲンとしてはクズ、職人トシテは優秀だから゙余計コマります。」
「俺も格ゲーやってたらいきなり顔面に、裏拳かまされたから、中々にビビったな。」
「うわ、マジサイテー」
「ゲーム中に対戦相手殴ろうとするって、ちょっと妨害の範囲超えてますよ。」
「防がれましたし、当たらなければどうという事はありませんからね。」
「サイテーな事を自慢げに言うなし、一回カフェ以外にもしばかれた方が良いんじゃない?ジムかん。」
全く反省のない流に呆れるトーセンジョーダン。
そこへ葛城が。
「そんじゃあ、格ゲーの対戦するつもりだったが、リアルファイトすっか。」
周りがドン引きする中その提案を聞いて流が。
「んじゃ、レガースとグローブつけてちょっとやりますか。」
「え、ちょっと待って、冗談で言ったんだけど」
ここに会長が居たら、ジョーダンだけにと反応しそうだが、トーセンジョーダンは、自分の一言が発端となり殴り合いが始まるかもしれないと、思うと流石に辛い。
「お互い怪我しないよにやるからダイジョうぶです、お互い熱くなってガチとなったラ、ワタシが二人ともおさえます。」
「え、カレー屋さん、あの2人に比べて随分ちっちゃいけど大丈夫なん?」
不安そうに見る2人からの視線を受けて、ヴィシュヌは笑いながら返す。
「ワタしと戦えるのは、ここの警備部長とミナミザ…しつれい、警備部長とファインお嬢さんのSP隊長ぐらいです、だからふたりまとめてもあいてできます。」
「マジで…あージムかんに、割とひどいこと言えるのはそういうことか。」
この男もマジヤバイと二人は直感で確信した。
そんなこんなしていると、葛城はジャージ、流はラッシュガードで互いに、肘膝のパッド、分厚い革のレガースを大きなグローブをつけて準備していた。
「んじゃ、軽めに行くか。」
流は、ムエタイとキックボクシングを合わせたようなやや歩幅の狭い後ろ重心のゆったりとした構えで、対する葛城は重心を中心に置いた、どっしりとした構えを取った。
葛城から見て流の構えはが非常に打ち込みづらい、自分から攻めるとしたら、パンチは距離を外され蹴りはスネで弾かれて止められると判断し、カウンター狙いでわざと顔面に隙を作る事で誘うことにした。
すると流は、右手で葛城の左手を抑えると、左のミドルキックを葛城の右腕に叩きこむ、バチンという音が響く、崩れずに返しの軸足のへローキックと対角線への左フックを返した葛城。
蹴りが硬いのはもちろんだが、カウンターで蹴りこんだ軸足も硬くバランスを崩すことは無かったし、左フックも右腕で左肩を抑えつつ肩でブロックすることて、威力を殺された。
流はそのまま、左腕で右肩もおさえると、ボディへひざ蹴りを打ち込んだ後、骨格と重心移動を用いた押し込みで葛城を突き放すと、左へのインローキック、左ミドルキック、左の前蹴りと左の蹴り三連撃で突き離された。
(あんにゃろパンチ使う気無しか、舐めやがって。)
流は攻撃も防御も位置取りも全てが基本通り、それ故にやり辛い。
(シンサック仕込のムエタイてのは厄介だな、どうにも崩れねえ、チャンスがあるならパンチ勝負だがどうやってパンチに誘うか、ガンガン行くしかねえわな。)
葛城は流の右脚側に回りながら、ワンツーからの右ミドルから右パンチを放とうとすると、流は体をずらし右腕一本で蹴りを受けると左のインローキックで葛城の左脚を跳ね上げてパンチに繋げさせない。
懐に入りたい葛城と入れさせない流の攻防が続く。
葛城の右ストレートのフェイントから左のロー、流は脛でブロックすると、葛城の右ボディストレートが流の水月に炸裂、返しの左フックが流の顔面に炸裂しそうになった瞬間、スウェーバックで避けられた。
そこまでは計算通り、そこへ返しの右アッパーを流の顎へ振り抜いた。
(続)
いつも読んでいただいて有難うございます。