ISに乗れるらしいので欲望のまま使い倒したいと思います 作:ラウラペロペロ部部長
学園の外でラウラとお揃いの時計で時間を確認しつつ、ラウラを待つ。IS学園に来てからはドイツに居た時のように、俺がラウラを待つという事をしていなかったので懐かしい気持ちになる。
ホームシックにはならん。俺の家は――帰るべき場所はラウラの居る場所だからな。クソ両親の家とかなおさら知ったこっちゃない。
「っと、いけないいけない……これからデートだって言うのにクソの事を考えるなんて無駄だな」
そう、デートである。先日の性犯罪未遂の時に約束したデートの日、それが今日。
ラウラは意外にも……意外って言うと失礼だな。ラウラはしっかりムードとか雰囲気とか定番を大事にするタイプである。
正直、俺はIS学園から一緒に出掛ければいいと思うのだが、ラウラの待ち合わせがしたいという望みに答えて春風を感じながら待ちぼうけしてるのだよ、ワトソン君。円満な関係をパートナーと築くには相手を立てるのが良いと何かで見たことがある気がするし。
「にしても花粉が酷いな……」
薬を飲んできたとはいえ微妙に目は痒いし鼻も詰まり気味だ。せっかく、ISを手に入れたのだから日本中の杉の木を焼き払いに行こうかな? やめとこ、国際問題になる。
いや、でも使ってる機体は一応国連製って事になってるし、その中には日本もあるからセーフでは? まぁ、林業と山の地盤が柔らかくなったことによって起こる土砂崩れとかを考えるとやる気も削げるんだけども。
くだらないことを考えて時間を潰していると、ふと周囲の人間……それも主に男性の視線が1点に集まっているのに気が付いた。視線を追えばそこに居るのは絶世の美少女。
その美少女はシンプルな白いワンピースを着て、まだまだ肌寒いからか袖を結んだベージュ色のセーターを肩にかけている……手に持つ鞄もすら白い。普段の彼女から連想される黒ではなく、白で統一された服を着た彼女。
しかし、白い肌に銀色の髪と白で統一された服装はべらぼうに合っており、そこにワンポイントとして黒い眼帯と赤の瞳がギャップを生み出す。うん、俺の番ってば可愛い。
「すまない、待たせたな」
「この場合「大丈夫、今来たところ」って言うのと「遅かったじゃないか」って言うのどっちが正解だ?」
「前者だな」
「オーケー、次から留意するさ」
周囲からザワザワとするのが嫌でもわかる。そりゃあそうだ、なんせ絶世の美少女とカッチリとしたスーツを着たマスクとサングラスを着けた男が待ち合わせをしていたのだから。何やらパパ活や援助交際などと聞いていて品性の欠片も感じないゴミのような言葉が聞こえてきた。
今すぐにでも撃ち殺してやりたいが、それは我慢する。今日は楽しいデートなのだから、殺るとしても暗殺でなければならない。それはもうメタルギアのようにステルスで。
そんな事をするくらいならラウラと真面目にデートをした方が有意義である。
「それで、今日はどこに行くんだ?」
「レゾナンス、っていう大型商業施設だ。そこで部屋の小物でも買おうと思ってな」
「ではお揃いの物をたくさん買おう」
「当たり前だろ、ほら、エスコートしますよ、お嬢さん?」
ちょっと俺がキザな感じで格好つけて、手を差し出す。するとラウラはそんな俺をおかしそうに笑って、笑顔で俺の手を取る。
「ではエスコートをお願いしようか、王子様?」
「オーケー悪かった、だから俺の事を二度とそんな鳥肌の立つ言葉で呼ばないでくれ」
余りの気持ち悪さにブルッと震えた俺を見て。ラウラはまたおかしそうに笑った。
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「ほら、これなんてどうだろうか?」
「ふむ……良いんじゃないか? ウサちゃん付いてるしな」
レゾナンスの雑貨屋にて様々な小物を選ぶ俺達。性別によって使えたり使えなかったりするものや各々のこだわりがあるもの以外は全てお揃いの小物である。
しかも大抵のものにウサギがデザインされている徹底っぷり……まぁ、同棲を始めて最初にウサギが書かれたマグカップをお揃いで買ったのは俺だし、以降も靴下から服に至るまですべてウサギだらけである。
現に今来ているスーツの胸ポケットにはまるでポケットの中からウサギが覗いているような刺繍がされているし、サングラスのフレームにはウサギのマーク、俺愛用の布マスクの端にもウサギが刺繍されている。
なんというか、自分自身をバカだとは思う。それはそうとして恐らくこれからも俺の私物はウサギだらけだろうけども。
「これでようやく部屋が賑やかになるな」
「毎回思うけど俺の1人部屋なんだよね、ベッドも1つしかないしさ。ラウラの本来のルームメイトどうなってるの?」
「事情を説明したら快くOKしてくれたぞ。1人の方が集中できると言っていたな……」
「ふーん、どんな子?」
「青い髪で眼鏡をしていたな……気になるのか?」
「いや、菓子折りの一つでも持っていくべきかと思ってな」
何か見覚えのあると言うか聞き覚えのあるというか……読み覚えのある特徴が飛び出て気がするがちょっと無視しておこう。よし、この話題終わり!
そうそう、今、寮の部屋には大した小物が置かれていないのだ。それもそのはず、ドイツの自宅からIS学園に来る際に服を含めて(激ウマギャグ)一切の小物を持ってこなかったからだ。
故に、ドイツの自宅は未だに俺達が暮らしていた頃のまま固定されている。今すぐ2人でISで飛んで帰れば、それこそIS適性なんて影も形も無かった頃のように暮らせるだろう。
そんな状態で自宅を保存したのには個人的な我儘が絡んでいたりする。
前にも言ったが俺にとっての帰る場所とはラウラの居る場所である。ではラウラの帰る場所、ラウラの居る場所とはどこだろうか。きっと、ラウラ自身は俺の居る場所、俺の隣だと言うだろう。だけれども、俺としては彼女の帰るべき場所はしっかりと場所としてあって欲しいのだ。
だから、もし俺が居なくなってしまった時に彼女が帰れる場所として自宅はそのままにしてある。まぁ、他にも帰省するときにすぐに泊まれるようにとか言うつまらない理由もあるんだけどね。
「なぁ、ラウラ。これとかどう? ウサちゃんの置物」
「どれどれ……う、ウサギ? この黄色い不思議二足歩行生物がか?」
「うん、ちゃんと鳴くんだぞ、Ypaaaaaaaaaaaaaaa! って」
「それは多分ウサギじゃないな、元あった場所に返してこい」
「ウィッス」
ごめんなウサギ、俺お前の事あの3体の中で一番好きだけどどうやらラウラのお気には召さなかったみたいだ。ごめんよ……お、この服良いな、買おう。
2人で一緒に、かと思えば離れて各々の目的の物を探したり。それでも無意識に距離が10m以上離れないように俺達は買い物を続けていく。ショッピングカートの中には大量のウサギがデザインされた小物が入っている。何ならウサギのぬいぐるみまで入っているのだからウサギ大好きカップルと見られているだろう。
いや、その通りなんだけどね?
「こんなもんで良いかな?」
「そうだな、仮に足りないものがあったら、また買いに来ればいい」
「おお、策士。流石少佐をやってるだけはあるな」
凄い凄いと頭を撫でてちょっと不満げにこちらを見つめるラウラの視線を堪能する。流石にこんな公共の場でやられるのは嫌だったのだろうか、まぁ、多分今後もやるし反省も後悔もしないけれど。生憎俺の性根は腐っているから自己中心的なのだよ。
支払いを――無論俺が払って――終わらせて、面倒くさいからとISの拡張領域に放り込んで、今日は早めに帰って模様替えをしようか、と2人で話して学園への帰路に就く。
「今日は楽しかったかい?」
「ああ、楽しかったし、これからの模様替えも楽しみだ」
「そりゃ良かった」
モノレールから降りて、校門へと向かう道すがらそんな事を話す。あ、そうだとラウラが呟き、チョンチョンと俺の手を引く。なんだなんだ、とラウラの方を見ながらしゃがむと――
チュッっと柔らかい感触が唇に触れた。
「クソ可愛い」
「そうだろう? お前の番だからな」
もう本当にクソ可愛い。
その後、語彙力が消滅しながらも、ラウラとの関係がバレたらヤベェって言う事は覚えていた俺が、先に部屋に行って居たラウラに窓を開けてもらって、窓から帰宅したこと以外は特筆すべき点は無かった。
それで、次の日の朝、目が覚めて辺りを見回せばドイツの自宅のような光景が目に飛び込んで来て。さぞ、懐かしい気持ちになるだろうな。なんて思いながら、ラウラと一緒に部屋に小物を飾っていく俺なのであった。
/あるいは嵐の前の静けさ
ラウラは
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可愛い
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美しい
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両方