ISに乗れるらしいので欲望のまま使い倒したいと思います 作:ラウラペロペロ部部長
昼休み頃に職員室から解放された俺は、こっそり寮へ向かっていた。
職員室では、それはもう良識的な先生方から労いの言葉や慰めの言葉をかけられて、飴ちゃんやチョコレート、クッキーなどを渡される……と言う正直IS学園の教室よりも辛い目に合っていたので本当に解放と言う感じである。
「男の犯罪者はIS学園の職員室に置いておけば改心するんじゃないかなぁ……」
つまり
さて、寮の自室へと歩いている訳であるが……尾行されている。いや、備考と言うか追跡……? 鏡やガラスの反射で確認するとそこに映っているのは見覚えのある3人組。
最近俺の悪口をよく言っててラウラに目を着けられてた1組俺アンチ3人衆……今付けた名前にしては語呂が良いな。そして、そのアンチ3人衆が俺を追跡している訳であるが……これ、つまりあれだろ? アイツらが今朝の新聞の犯人って事だ。
うーん、まだラウラのダメージを確認していないから制裁とかは考えられないなぁ。
なぁんて考えていると、バシャンッと頭から水をかけられる。溜息を吐きながら振り返ると走って逃げて行く3人衆。
「ちょうど水風呂に入りたかったんだ、ありがとよー!」
とりあえず煽っておいて普通に寮へと向かう。お湯だったら多分ここら一体の人工物どころか万物が粉々になっていただろうけど、水で助かった。ISを持ったばかりにトラウマが起爆した時の被害が上がってるの草生える。
ポタポタと水滴を垂らしながら寮を歩き、無事に自室に到着したので鍵を開けて中に入る。
中に入って、鍵を閉めようとしたところで気付く。
「ドアノブがブロッコリーになってる……!?」
どういう悪戯だこれ。ていうかどうやって部屋の中の方のドアノブを変えたんだ??
新聞や顔写真の掲示、頭から水に続いて唐突に表れたブロッコリーに困惑を隠せない。なんかこう……逆に傷付くよね、ここまで来ると。
そして内側のドアノブが無いという事は閉じ込められたことにもなる訳だ。これもう一番計画的にダメージを与えられてるかもしれん。
「さてと、最低限の生活用品は一応確保しておこう」
ブリッツの拡張領域にポイポイと服やパソコンなんかを突っ込んでいく。ちなみに、ブリッツの拡張領域には弾薬と【ムラマサブレード】と【シュツルム・ファウスト】しか入っていない。
ブリッツの本体と言っても過言ではないパッケージやオートクチュールはドイツの格納庫に置いてある。普通のISは近距離で時間をかけなければパッケージもオートクチュールも展開できないのに、ブリッツは一瞬で日本ドイツ間の距離があっても展開できる……これでもうちょっとマトモな性能してたらなぁ。
「さてと、持ってくべき物はこれくらいかな……よし、やること無いから寝るか」
合法的に学校をサボって貪る惰眠は最高だぜ! と言う訳でベッドに飛び込んで寝る。おやs――
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「ゴファッ!?」
腹部への鈍い一撃で目が覚める。朝から大したものを食べてなかったから良かったけど普通に飯食ってたらゲロ吐いてたかもしれん。良かった、職員室で監禁されてて。
さて、痛みと不快感に悶えながら俺の腹の上を見ると銀色が抱き着いていた。言わずもがなラウラである。クソ可愛いなお前。
まぁ、そんな世界で一番可愛くて綺麗なラウラを今から泣かせることになりそうなんだけども……覚悟を決めたけどそれはそうとして罪悪感で泣きそう。でも、ラウラのためだから……分かってくれるだろう。
「なあ、ラウラ……」
「……」
「ラ、ラウラさ~ん? あちょ、痛いから締め付けないでッ!」
腰がッ! 腰が折れるッ!? 凡そ人間の体から鳴っちゃいけない音が鳴ってるぅ!?
「ギブッ! ギブギブ! ギーーーーブッ!!!! ギブって言ってるでしょうが!!」
「八雲ぉ……八雲ぉ……」
「アーッカンこれ死ぬわ(察し)」
まるで万力にでも絞められているかのようにギリギリと言う腹に死を覚悟する。まぁ、これはこれでラウラにとっては良い事だろうしね。俺が居るからこうなってるわけだし。
でも、どうせ死ぬなら自殺の方が良かったなぁ……ラウラへのダメージも少ないだろうし。復讐に駆られることも無い。
「……八雲」
「あっ……ふっ、俺はまた生き残っちまったか」
「八雲」
「それはそうとラウラさん、なんで俺の名前しか言わないの? ポケモン? ピッカッチュウ(低音)ってこと?」
「八雲、八雲、八雲!」
アカン(アカン)ラウラが壊れた。ガバッと顔を上げたラウラ、その瞳はそれはもう濁っていた。綺麗な赤だった右目はどす黒い紅に、うっとりする琥珀色だった右目は濁りに濁って黄土色に。
なんとなく、ニーチェの「Wer mit Ungeheuern kämpft, mag zusehn, dass er nicht dabei zum Ungeheuer wird. Und wenn du lange in einen Abgrund blickst, blickt der Abgrund auch in dich hinein」という言葉を思い出した。ちなみに日本語訳は「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ」と言う感じである。「神は死んだ」と同じくらい有名なんじゃないかな?
それほどに……怪物と思えるほどにラウラの瞳は濁っていた。
あれ、おかしいな。ドイツに居る時は普通にこれ以上の時間は慣れてても大丈夫だったんだけどなぁ……あれか、俺は依存性が強いのか……俺に依存性があるのか……!?
「八雲!」
「おう、言語を取り戻そうぜ」
「…………私以外の女の匂いだ」
「そりゃあそうだよ!?」
ここ女子校ぞ!? 逆に今までラウラ以外の女の匂いしなかったの? え、俺ってば知らない間に風王結界とか使ってたの!?
「せっかく私が毎日手洗いで匂いを着けてるのに、こんなに別の女の匂いを……」
「ちょっと待て、ちょっと待て!! ――手洗いしてたん?」
「ああ」
「IS学園に来てから?」
「ドイツに居る時から……」
「冬も?」
「春も夏も秋も」
「こう……これは何て言うのが正解なんだ……?」
洗濯機を使えというべきか、肌を労われと言うべきか……別に嫌でもないし嬉しくも……ちょっと嬉しいかもしれないけれど! でもこれ本当にどういう対応が正解なんだッ!?
ああもう、この状態で出て行けって言うつもりの俺は本当にクズでカスでゴミクソウジ虫だと思う。でも、ラウラにとって良い事だから、きっとラウラも解ってくれるだろう。そう再度自分を納得させて、口を開く。
「ああ、そうだラウラ、お前この部屋から
「えっ?」
これでもう引き返せない。ああいや……引き返さないの方が正しいか。ラウラはとても悲しむだろうがこれもラウラのためだ。罪悪感なんて後でいくらでも感じればいいのだから今だけは無視する。
「こんな状況だ、ベタベタしてたらお互いに悪い事しか起きない。それは分かるだろ?」
「そ、そんなことは……」
「あるんだよ、ラウラ。現に職員室で聞いたが、俺の護衛をしているラウラがかわいそうだと苦情が来ているそうだ」
織斑先生が教えてくれたからな。ちょっと軽くメンタルが死にかけたけど、前世を戦場に生きた男のメンタルはそこまで軟じゃなかったぜ。
あとラウラの手の力が心なしか強くなってる気がする。これだと今度こそ腰が死にそうだなぁ。
「いや、でもそれは……そんなことは……!」
「ラウラ、お前がどう考えてるかなんてお前を含めて誰も解らないんだ。例えお前が本心を言ったとしてもな」
「…………だ、だが、そんな奴らのことは放っておけばいいだろう!? あのようなデマを流す、人間の風上にも置けないような奴らのことなんて!」
「いいや、それはいけない。確かにデマを流した奴らはそうだが、噂を広めた女子達に罪は無い、自己防衛の結果ともいえるからな。危険人物の情報を広めるのは当たり前だ」
「そんな……」
不審者の情報がPTAとかで拡散されるのと同じことだな。日本の学校詳しくないからPTAで拡散されてるのかは知らんけど。
段々と、声が震えて小さくなっていくラウラに忘れようとしていた罪悪感が大きく鳴っているのを感じながら、説得を続ける。
「だから、好きなモノを持って行っていいから出て行ってくれ。お願いできるか?」
「……嫌だ」
「だと思った。なら力尽くだこの野郎!」
「私は女だ!」
とっ捕まえて外の放り出そうと、起き上がろうとした瞬間にラウラにぶん投げられる。クッソ、やっぱ強いな本職軍人様はよォ!
「よっしゃ俺が出ていく! じゃあな!!」
「へ……ッ!? 待ってく――!」
バッっと起き上がりAICを使われる前にパーカーを脱ぎ捨てて妨害。そんで静止の言葉を聞かずに内側のノブがブロッコリーになっている役立たずの扉を撃ち壊して(誤字に非ず)逃げ出す。とりあえず格納庫でしばらくは過ごす事になるだろうなぁ、と考えながら格納庫へダッシュする。
途中、窓から飛び降りたり窓から飛び込んだりして追ってきているか分からないラウラを撒くのは忘れない。本職軍人相手だから油断できないぞ割と真面目に。
天才である俺は事前に格納庫を管理している先生に事情を話して、今は使われていない管理人室の使用許可を得ている。どうせラウラの事だから出て行かないと思って避難場所を用意してた俺ってば偉い! 天才!
「このための最低限の身支度だったのさ! 本当に最低限だけども」
まぁ、パソコンあるしゲームで暇潰し出来るし、教材もあるから明日からしっかり学校にも通えるだろう。
……そういえば、IS学園に持ってきたは良いけどパソコンゲームしなかったなぁ。ずっとラウラと一緒に居たんだもんなぁ……ヤバい、悲しくなってきた。
「ラウラもヤバいだろうけど、俺もヤバくなりそうだなぁ……」
格納庫の扉に手をかけて、そんなことを呟いた。
ラウラは
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可愛い
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美しい
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両方