ISに乗れるらしいので欲望のまま使い倒したいと思います 作:ラウラペロペロ部部長
ベッドの上で正座して、俺とラウラは向かい合う。
こう……この雰囲気はあれだな。初心なカップルの初行為前みたいな雰囲気みたいだ。まぁ、俺達の場合はそういう時にそんな雰囲気になる気がしないんだけども。お互いに性犯罪未遂を起こしてる高校生カップルって日本のラノベでも無いぞ、こんなイカレ設定。
「……」
「…………」
ははっ……気まずい。
織斑先生から解放され、俺の末俺の自室に送り出されたという事は、ラウラの方も話し合いを望んでいる訳だろう。
だが、なんとなく話が切り出せない。思い返せば、俺とラウラは話し合いという事を全くした覚えがなかった。
お互いに……少なくとも俺は、ラウラの望むことはなんとなく分かったし、それを実行してきた。食事中に遠くの調味料を取る些細な事なんてしょっちゅうだった。
ラウラもそうだ。同じように食事中に遠くの調味料を取ってくれることはしょっちゅうだったし、互いの意見が少しでもぶつかったのなら、即座に互いの妥協案を出してきていた。
しかも、しっかり俺が有利とかラウラが有利とかじゃなくお互いにとって平坦な妥協案を出してくるのだから何と言うか出来た女である。やっぱり俺の番最高だよ本当に。
そんな感じで、互いにニュータイプレベルで察し合い、時にラウラの妥協案によって衝突を回避してきた俺達に話し合いの経験は無い。今更ながらに思えば、ラウラが妥協案を出さなかった辺り、俺との接触禁止はどう足掻いても妥協できなかったのだろう。
おかしいな、ドイツに居た頃はギリギリ1ヶ月単位の出張訓練があっても、そこそこ元気だった覚えがあるのだけど。今じゃ5週間そこらであんなザマである。しかもその後のたった5分ほどの接触で、今日一日観察していた限り滅茶苦茶元気になっていたし……俺って麻薬?
まぁ、ラウラが麻薬並みに俺に依存してると考えると悪くない。出来ればもっと依存してほしい所だな。
俺はもう、ラウラとイチャイチャすることに関しては我慢しないと決めた、だからラウラが俺無しで生きていけなくなるように教育――もとい、調教しても何も問題は無いだろう。問題無いったら無いのだよ、ワトスン君。
「……ラウラ」
「なっ、なんだ……?」
向かい合って1時間ほど経っただろうか。ついに覚悟を決めた俺がラウラに声をかける。すると、ビクリと肉食獣に気付いた兎のように、驚愕6割恐怖4割といった感じでこちらを上目遣いで見てくる。
俺の心のラウラフォルダ(現在数兆枚)に画像記憶を保存しながら、話の続きを切り出す。
「お前も、したいんだよ……な? 話し合い」
「ああ……八雲も、そうなのだろう?」
「そりゃあ、勿論」
ここまでぎこちない会話はいつ振りだろうか……出会った時ですらもうちょっとスムーズに話していたと思う。もちろん俺だけだが。
いやぁ、ラウラも初対面の時と比べたら良く喋るようになったよなぁ。表情にも感情が出るようになったし。
そんなラウラの心を殺しかけてたクソ野郎が居るらしいんだよな、俺なんだけども。
「……よし、単刀直入に言うけれど。俺はラウラと一緒に居たい」
「そっ、それは私もだ!」
「じゃあラウラはどういう風に俺と一緒に居たい?」
「私はッ! 前みたいに、あんな風に八雲と過ごしたい! ……もう、八雲と離れ離れになるのは嫌だッ!」
急に情緒不安定になるじゃないの……先ほどまでは5週間前のように通常通りのラウラに見えたのだが、ほんの一瞬で目の色が文字通り変わった。目は口程に物を言うとは日本の諺だったが、なるほどこれは確かにその通りだ。
1mも無かった俺達の距離は、錯乱気味のラウラによって0mになっていた。俺の胸に縋り付き、涙を目に浮かべながらもどこか狂気すら感じさせるように光る瞳。興奮しているからか頬は僅かに紅潮している。
色んなラウラの過剰摂取に思わず食ってしまおうかとすら思ったが、俺は我慢すべきところは我慢する男なので我慢する。
「ああ、そうだろう。ごめんな、ラウラ、俺はお前の気持ちを考慮して居なかった」
「だろうな……私がこの5週間、どんな気持ちで過ごしたのか解るか!?」
「分かるさ」
「ああ、分かっていただろう。だがお前は解ってはくれなかった!」
ドンッと胸を叩かれる。今しがた振るわれた拳が本気でない事くらいは分かった……いや、解った。
なるほど、俺に足りなかったのはラウラへの理解だったのかもしれない。75にもなって相手のことを理解しようとしないなんて、俺はクソ男に間違いないな。
「そうだな、俺はラウラのことを解ってやれなかった……だから、これからはお前のことを理解することを誓おう」
「……何に誓う?」
「ラウラ、お前に誓う……ついでにどっかの適当な神にも」
「なら、嫌だ」
おおっと、流石にセリフがクサすぎたかもしれない。
「私だけに、誓え。お前の誓いでさえ誰かに渡すのは嫌だ」
「……お前はどこでこうも俺を刺激する言葉を覚えて来るんだか。ああ、誓うよ、ラウラ・ボーデヴィッヒ。お前に誓おう」
「ふふっ……ああ、それでいい。八雲、お前はそれでいい」
何やらいつも通りの……正真正銘5週間前以前の調子に戻ったラウラが、これまたいつものように俺を背もたれにする。
実に5週間ぶりのラウラの頭頂部が目の前にある訳だ。いつものようにシャンプーと僅かな硝煙と、ラウラ本来の皮脂の匂いの混ざった素晴らしい香りを楽しもうかと思ったが、残念ながらまだまだ話し合いはこれからなので我慢する。
イチャイチャすることを我慢しないとは言ったが、この我慢がその濃度を高めてくれる確信があるので、これは例外だ。
「さて、ここまではラウラ有利の条件だ。そしてここからが俺有利の条件……と言っても一つだけだがな」
「なんだ? 今の私はすこぶる気分が良いからな、大抵のことは聞いてやろう」
「じゃあ、遠慮なく……今まで我慢してたけどもうしなくても良いよな?」
ピタリと、俺の胸板にマーキングするかのように頭を擦り付けていたラウラの動きが止まった。かと思うと、今度は落ちかけのヘリのプロペラのようにゆっくりとラウラの顔がこちらを向く。
明らかに恐怖に染まった瞳を見て、俺はちょっとくらいは我慢した方が良いかもしれないと思い直した――なんてことは無い。生憎、俺は究極の自己中心主義なクソ男だからな。
「あ、あれで? ドイツに居た時から、我慢していたのか?」
「そうだな。それどころか出会った時からだよ」
「出会った時からだと!? いや、でも……去年の今頃のアレ! アレですら我慢していた結果だというのか!?」
「そうだが? ああ、安心しろ。何もセックスとかそういうエロい事をしようって訳じゃない。そうい事は卒業して――いや、俺が一人で十分に稼げるようになってからだ」
無意識に
「とりあえず、今日はその第一歩だ」
「え、あ、うえ……そ、その――破廉恥な事は、今日は無しで頼む」
「おう、それ以外全部してやるから覚悟しておけよ?」
簡単に振りほどけるだろう俺の手を振りほどかずに、逆にからめるようにして握ってきたラウラと、寝る時までずぅっと、5週間を取り返すようにイチャイチャしたのは言うまでもないだろう。
諸君、残念ながらここから先は俺だけが見れる景色だ。
ラウラは
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可愛い
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美しい
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両方