ISに乗れるらしいので欲望のまま使い倒したいと思います 作:ラウラペロペロ部部長
[数週間前]
ドイツ軍のIS格納庫。機密の塊と言っても良いその空間に、珍しくラウラではないドイツ軍人と数人の技術者と共に俺は居た。
ドイツ軍と政府は、今現在2人目のIS適正を持つ俺の存在を隠蔽している。理由は1人目とは違い大きな後ろ盾を持っていないからである。
確かに俺のクソ両親はIS界では10本の指に入る天才的な技術者だが、1人目の……一夏の世界最強のIS操縦者の弟という後ろ盾には及ばない。
故に、俺の安全のためにIS学園に入学させる直前まで俺の存在は隠蔽するらしい。IS学園に入学するのは確定なのはちょっと理不尽さを感じたが、しょうがない。幸いにも、原作とはズレるがラウラが俺の護衛として一緒にIS学園に入学することになったのでそれは嬉しい。
さて、そんな存在が隠蔽されている2人目の適性者の俺だが、なんとクソ両親とラウラの手回しでドイツ軍人(仮)となってしまった。しかもドイツ軍が主導で制作したとは言え、国連から専用機を貰えるという神待遇。クソ両親はクソだけどすごいんだな、と実感している。
「着きました、これが八重之さんの専用機【シュヴァルツェア・ブリッツ《黒い稲妻》】です」
「シュヴァルツェア、ねぇ……」
眼前にある重厚な装甲を持つ黒いIS。よく見る体を晒してシールドエネルギーに防御を任せきった機体とは違い、「シールドエネルギーなんて使わずに全てを防ぐ!」といったスゴ味を感じる。
にしても、シュヴァルツェアとは。まさか……
「はい、隊長のシュヴァルツェア・レーゲンの姉妹機ですね」
あ、君黒兎隊の隊員だったのね。いつもラウラがお世話になってます。あの子、たまにと言うか割と我儘なところがあるから大変だろう? え、そんなこと無いって? ……もしかしてラウラが我儘を言うのって俺だけだったり?
「では八重之さん、シュヴァルツェア・ブリッツに搭乗してください。フィッティングを終わらせますので」
「うぃす、了解っす」
ブリッツの前面装甲が展開し、俺の搭乗を促してくる。アイアンマンみたいな装甲の展開の仕方するんですね、カッコいい。
「よいしょっと」
「よし、じゃあフィッティングを開始します。気分が悪くなったりしたら遠慮なくいってくださいね」
「了解っす」
俺が乗り込むと、前面の装甲が再び閉まり、俺の視界は一瞬完全な暗闇に包まれる。しかし、次の瞬間には肉眼以上の上方が俺の視覚……いや、脳内に飛び込んでくる。幸いにもレーゲンを展開したときに比べるとマシな情報量だったので気分が悪くなったりはしない。
「ではこの時間で自分からブリッツについて解説しますね」
「ありがとうございます」
「ブリッツはシュヴァルツェア・レーゲンとの同時運用を前提に作られた第3世代ISです。特徴としてはシールドエネルギーに頼らない装甲と特殊兵装を用いた地上での高速機動、そして平均的な射撃能力ですね」
技術者の男性の声に合わせて視界に機体の性能や装備が表示される。ほへー、この試製電磁加速装置って銃弾だけじゃなくて地面や壁に機体が接地してる間は機体も加速できるのか。どういう理屈だ?
「そしてこの機体も第3世代である以上第3世代兵装が乗せられています。1つ目は、AIC*1搭載弾丸発射用60口径リボルバー【シュツルム・ファウスト】です」
「AIC!?」
「はい、シュヴァルツェア・レーゲンの搭載しているAICと同じものですね。と言っても上位互換とか下位互換と言う訳ではなく相互互換ですが」
技術者曰く、レーゲンに搭載されているAICは即応性と範囲に優れてはいるが使用者の思念にモロ依存するのに対して、こちらは射程と弾丸を当てるだけで相手を止められるお手軽さの代わりに即応性が無いらしい。なるほど、分からん。
でも俺リボルバー以外100発撃って10発当たれば良いほどの腕だからリボルバーで良かったぜ。リボルバーに関しては世界一の腕と自負してるしな。
「そしてこの機体で最も力を入れられているのがパッケージとオートクチュールです」
「なるほどなるほど……」
「第3世代兵装としてパッケージとオートクチュールが挙げられるのには、この機体独自のシステムである遠距離からのパッケージとオートクチュールの独自展開があるからですね」
ちなみにだが、パッケージは割と度の機体でも使える追加装備で、オートクチュールは専用機専用のパッケージである。ググってもドレスのブランドかなんかしか出てこないから注意な。
そして視界内に展開されるパッケージとオートクチュールの説明を見ててすごい聞きたいことがあるんだが。
「あのぉ……もしかしてこの機体って、この、高機動空中戦用パッケージ【ケラウノス】って言うのが無いと……」
「はい、スラスターが存在しないためパッケージを装着しなければ飛べません」
「アホ機体!」
言われて気付いた。この機体のデータに一切のスラスター関連のデータが無いことに。ISは空を飛ぶから強いのであって地上を走るISは多分戦車の方が強いと思うの。まぁ、脚部がキャタピラでパッケージですら空が飛べない……とか言うゴミみたいなことにはなって居ないのでまだマシか。
「あと、パッケージとオートクチュール両方に追加装甲があるんですけど」
「そうですね、そもそもが盾になるための機体なんで」
「戦う力を下さい……」
この機体、良く見たらリボルバーと刀しか武装が無いし、残った一つのオートクチュールが遠距離用と書いてあって、遠距離武器か!? って思ったらリボルバーの射程を伸ばすだけだったしさ……でも射程が地上からISSまで直射可能になるのはすごいと思う。
『フィッティング終了』
良い機体なのは確かだがあまりにも変態過ぎる性能配分に脳内でグチグチと言っていると。合成音声と共に機体全体からガチャガチャと変形する音が聞こえた。フィッティングが完了して、適した姿に変化したのであろう。
「ではフィッテイングが完了したので早速色々と適性を見てみましょうか」
「分かりました! ……それはそうとどうやって歩くんですか??」
「初心者がいきなり歩くのは難しいですし、ここで練習するわけにもいかないので一旦展開を解除してください。解除のコツ……と言うかISの操作のコツはイメージですよ」
イメージ、だというので言われたとおりにISを解除するイメージをする。そうすると本当にISは光の粒子となって消えて、俺の耳には見慣れないイヤリングが現れた。
ブリッツ君、俺男なんだけど?
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「それで、八雲は試合までの1週間、どう過ごす?」
「普通に生活するよ。勝てる気しないけどな」
「それは……なんと言うか八雲らしいな、うん」
放課後に、俺の自室でラウラを膝に乗せながら1週間後に決まってしまった地獄のIS試合に思いを馳せる。どう考えても無理ゲーだぞこれ。
ドイツ軍で一応IS操縦の訓練を受けたが、16時間ぽっちしか動かしていない俺が軍人として毎日訓練を続けているラウラに勝てるわけが無い。
しかも相手にはラウラと同じく代表候補生のセシリアも居る。そして俺の味方はズブの素人である一夏……終わりに近いので仕方がなくチート能力を行使するとしている訳である。
なにも、一切の特典を貰わずに転生した訳ではない。どうやって得たかは忘れたが、俺にも転生特典と言う名のチート能力がある。
”触れた相手のIS操縦技術を奪う能力”それが俺の転生特典であり、チート能力である。生まれてこの方使ったことは無いが、今こそ使い時と言う奴であろう。
ああ、奪った操縦技術はしっかりと戻せるのでご安心を。
「……八雲、悪いが私は本気で行かせてもらう。一応予定通り特訓は付けてやるが覚悟しておけよ?」
「あいよ~」
こんな怖い事言うラウラからはISの操縦技術を吸い取っちゃおうね~……ちょっと罪悪感がありまくり過ぎて奪うのを躊躇ってしまう。つくづく甘い男だぜ、俺は。
「それはそうとさ、なんで俺の部屋に居るの? 山田先生に1人部屋って言われてたんだけど??」
「護衛だからな、同じ部屋で護衛するのは当然だ。教官は不純異性交遊が等と言っていたが、それが仕事だと押し通してきた」
「ラウラ、自分の尊敬する師匠はリスペクトしな?」
「しているが?」
やだ、真っ直ぐな目! そういう所可愛いと思うわ。そして護衛と言い張るのなら部屋着に着替えて眼帯すら外して俺の膝の上で寛ぐべきじゃないと思うの。織斑先生に見つかったらシバかれるぞ、多分俺が。
それに盗聴器や隠しカメラが無いとも限らない。初日から探すのはなんか嫌な予感がするのでしばらくしてから探すつもりだが……それまで部屋でもサングラスとマスクを外さないようにしなければ。
俺が顔を見せないことにラウラは不満そうだが、それは仕方がない。そもそも、形容しがたい顔面をしている俺の顔が好きと言うラウラもおかしいと思うの。でも嬉しいから好きよ。マスクずらしてうなじにキスしちゃう。キッショ(自己嫌悪)。
さてと、とりあえず1週間の間に一夏に勉強を教えつつ、軍人としてのラウラから特訓を受けつつ頑張らなければな。うん、八雲さん頑張っちゃうぞ!
名前:シュヴァルツェア・ブリッツ(黒い稲妻)
所属:国連
製造:ドイツ・ギリシャ・日本・ノルウェー
世代:第3世代
待機形態:イヤリング
武装:試製電磁加速装置
IS用刀【ムラマサブレード】
AIC搭載弾丸発射用60口径リボルバー【シュツルム・ファウスト】
高機動空中戦用パッケージ【ケラウノス】(スラスター追加)
二式追加装甲【富岳】(独立電池を用いたエネルギー装甲)
遠距離用オートクチュール【ナハト】(シュツルム・ファウストの射程強化)
追加装甲オートクチュール【ユーダリル】(爆発反応装甲)
説明:パッケージが無ければ空すら飛べない重装甲機体。遠距離に秀でており、電磁加速装置を用いた場合の機動力は並みの第3世代を凌駕する。また、遠距離からパッケージとオートクチュールを換装することが出来る。ラウラ・ボーデヴィッヒの専用機であるシュヴァルツェア・レーゲンとの連携運用を目的としてドイツ軍で作られていたものを国連が改造した機体。
ラウラは
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