ISに乗れるらしいので欲望のまま使い倒したいと思います   作:ラウラペロペロ部部長

9 / 28
第9話「味噌汁のやつ」

「鈴と織斑の仲が悪くなってしまった……どうにかできないか?」

「番にCanかCan'tか聞かれたらYes I Canって答えたくなるのが男なのよ」

 

 昨晩の一連の事件でちょっとは距離を開けてくれるのかな、と思ったら全くそんなことは無くいつも通り俺の膝に座ってそんな事を言うラウラ。これが最近流行りのメスガキって奴か。

 

 割と真面目な話なんだけどさ、いくら好きな相手だとしてもどうして自分を襲った相手にここまで近い距離間で居られるの? まぁ、うん……俺が正気の時に抱いてほしい……だっけか?

 

 もうなんか本当に、俺はラウラの事を酷く深く歪ませてしまったんだな……やっべ、ちょっと独占欲とか征服欲とか色々なのがぐっちゃぐちゃになって興奮して来た。ラウラ関連の事だとすぐに暴走してしまう、俺の悪い癖。

 

 取り合えず頭を撫でたり頬をこねくり回したりして気を紛らわせる。駄目だ紛れない。割と75年物の理性だけで持ち堪えているけれどちょっと(理性が)戦死しそうだよ……あ、ちょっと死ぬ(理性)。

 

「にしても、いつの間にそんなに仲良くなったんだ? 仲を取り持ちたいだなんて」

「それは……私と同じ(好きな人に一途)で、親近感(主に体型)を感じるからだな」

「(行間に滅茶苦茶私情が挟まっていることも含めて)分かった」

 

 俺はラウラの体型良いと思うよ。膝の乗せ心地が良いし……こう、抱きしめるとなんか……良いよね? 誰に同意を求めてるんだ俺は、もし仮に同意できる奴が居たらそいつを殺してやる。俺のラウラだぞ!

 

 まぁた暴走しちゃった、俺の悪い癖だよ本当に。

 

「んで、なんか心当たりある? 一夏と鳳の仲が悪化した理由」

「うーむ……そう言えば箒も何か知っている風だったな」

「ほう……セシリアは何か知ってそうだったか?」

「いや、首をかしげていた」

 

 転生者でISの知識がある俺だが、原作でこのとき何があったのかは覚えていないため、純粋な推理力で勝負しなければならない。まぁ、原作でこの時期に何かがあったのは覚えているので、解無しなどと言う数学の証明のクソ問題みたいなことは無い。

 

 もうセシリアは一夏に惚れているし、夜以外は箒とセシリアと一夏は人ワンセットで行動しているだろう。だから何かが起こった時間は恐らく夜。

 

 そして昨日まではまだ普通の仲だったから事があったのは昨日の夜……俺が性犯罪を犯している間に向こうでも何かがあったんか。ちょっと自己嫌悪で死にそうだから休憩しましょう。はぁ~ラウラ良い匂い!

 

 よし、休憩終了。

 

 では推理の続きだ。昨晩何かしらが起こって2人の仲が悪化した……そこに箒が介入している以上、鈴音は部屋に押し掛けた可能性が高いな。そしてそこで何があったのかだが……考えられるのは、単純に遊びにでも行ったのか、それとも何か別の用事……それこそ、部屋を変わってもらおうとしたかだろう。

 

 だが、それで箒と鈴音の仲が悪くなる理由が分からない。やはり杉下右京さんのような推理は出来ないか……亀山君が居ればワンチャンあったかな?

 

「今の時間は……よし、ちょっと行ってくる」

「む? では私も着いて――」

「いや、これは俺1人の方が良い。あまり仲良くない、それこそ異性の友人にしか話せないような悩みもあるんだぜ?」

「それは……そうだが……でも、あ、えっと……」

 

 何やら言い淀んでいるラウラを見て、なんとなく察した。そう言えばIS学園に来てからトイレ以外でラウラと離れたことが無かったな……もうなんやかんやで半月も、寝る時でさえ一緒に居たもんな……そりゃあ、やむを得ない事情という訳でもない用事で離れるのが不安なのだろう。

 

 クソ可愛い(脳死)。現に今、ラウラをベッドに座らせて、出かける支度をしている俺の服の裾を掴んでいる……本当に可愛い。やばい、死ぬかもしれない。なんかもうこの光景を見てると性欲とは別ベクトルで理性が死ぬ。

 

「大丈夫だよ、ラウラ。ちょいとばかし話を聞いてくるだけだ」

「うん……」

 

 「うん」と言う返事がもう可愛い。俺の番の事可愛くないって思うやつ居るぅ? 居ねぇよなぁ!! 少しでも付き合いたいとか結婚したいとか思ったやつは全員最速のクイックドロウとバースト射撃で殺す。

 

「うーん、そうだな……んじゃ、これを着てこれを被っておきな」

 

 ラウラに俺が部屋着として着ていたパーカーを着させて、いつも被っている帽子を被せる。すると先程まで泣きそうな声でモニョモニョ言っていたラウラがピタッと黙る。代わりに深呼吸の音が聞こえてきたので匂いを嗅いでいるのだろう。

 

 ぐう可愛いので離れられなくなる前にパシャリと写真を撮って、マスクとサングラスを着けて、パパっと制服を着て部屋を出る。急がなければラウラが泣いてしまうかもしれない。そんな事になって見ろ、絶対に織斑先生にボコボコにされる。

 

 

 

================

 

 

 

 という訳で全速力で鈴音を探す。寮を探し、食堂を探し、校舎を探し……20分ほどで1人で歩いている鈴音を見つけた。よし、では聞くとしよう……どうやって聞こうか。まぁ、普通に聞くべさ。

 

「うぇーい鳳! 最近一夏と仲が悪いらしいやん、どしたん? 話聞こか?」

「!? ……なんだ、八重之か、急に変なテンションの男が話しかけてきてビックリした。ああ、鈴音じゃなくて鈴で良いわよ」

「おーけー鈴、それで、一夏と仲が悪いらしいじゃん? 何があったん?」」

 

 掴みは上々。これが75歳のトーク力だ! まぁ、15歳に論破された75歳のトーク力なんてゴミクソなんだけどね。

 

「アイツ、私との約束を間違えて覚えてたの!」

「ほぉん、そりゃあ酷い……で、どんな約束を?」

「料理が上達したら、毎日私の酢豚を食べてくれる? っていう約束を酢豚を奢るって……ありえない!!」

「……すまん、文脈で違うのは分かるんだが、そうじゃなかったのか?」

 

 俺が聞くと、呆れたような表情で鈴は口を開く。

 

「アンタそれでよくラウラと付き合えたわね!?」

「それに関しては本当にそう思うわ……」

「ちょうどいいわ、後学のために聞かせてちょうだい。貴方達、どうやって告白したの?」

 

 どうやって告白したか……うん。

 

「普通に俺が恋人になってくれませんか? って言ってラウラがそれにOKしただけ」

「参考にならないわね……」

 

 はぁ……と溜め息を履いた鈴が、手に付けた時計を見てハッッという顔をする。

 

「あ、ちょっとこの後用事があるの。じゃあね」

「おう! ……あ、俺とラウラの関係は――」

「内緒でしょ? 見てれば分かるわ、安心しなさい!」

 

 俺の頼みに笑顔で肯定した鈴はタッタカと走り去っていく。うーん、良い子。

 

 さて、2人の仲が悪化した理由が約束を忘れていた事が原因だとは分かったが、肝心の約束の内容が全く分からなかった。何か小説とか映画の有名な台詞なのだろうか、あの「料理が上達したら、毎日私の酢豚を食べてくれる?」と言う約束は。

 

 こういうことは恐らくラウラの方が詳しいだろうし、もう部屋を出て30分は経ってるから部屋に戻ろう。流石に30分で誇り高きドイツ軍人が泣くことは無いと思うけれど……いや、でも最近のラウラを見るに泣くこともありえなくはない気がする。

 

 

 

================

 

 

 

 部屋に帰ったらラウラが俺のパーカーを着て帽子をかぶったまま、どこからか引っ張り出して来たのであろう俺のシャツを抱きしめて寝ていた。うんうん、なるほどねぇ……はぁあああああああああああああああああああああああああ!? ラウラ可愛すぎかこのやろぉおおおおおおおおおおおおお!!!!

 

 ちょっと可愛いが過ぎると思うんですこれはもう有形文化遺産ですよ本当に、世界文化遺産だろうがよ。登録しろよオラァ! とりあえずスマホで写真を撮ろう……よし、さっきのパーカーの匂いを嗅ぐラウラをロック画面、このラウラの寝顔を壁紙に設定しておこう。

 

「さて、夕食もまだだし起こさないとな。と、いう訳で……起きろ~ラウラ~! まだ飯食べてないだろ~?」

「ん、んぅぅ……やくも~?」

 

 舌足らずで俺の名前を呼ぶラウラ。寝込みを襲われても文句言えんぞ??

 

「そうそう、ラウラの番の八雲さんですよ~……いつから番って言うようになったんだろうな、俺。最初は恋人って言ってたのに」

「えへへ~、やくもだぁ……ハッ!? や、八雲いつの間に!?」

「お、起きた」

 

 危ねえ危ねえ……後5分でもラウラが起きなかったら吹き飛んでたところだった。俺の頭が、織斑先生の手によって。

 

 (ラウラにとっては)急に現れた俺にビックリして、アタフタとしたかと思うと、手に持っていたシャツを自分の後ろにバッと隠して、顔を赤くして言う。

 

「あ、えっと、いや! このシャツはえっと……あ、うぅぅ」

「うん、気にしない方向で行くね。聞きたいんだけどさ、「料理が上達したら、毎日私の酢豚を食べてくれる?」って約束の意味わかる?」

「え、あ、えっと……毎日酢豚を奢るという事ではないか?」

「よし、グーグル先生に頼ろう」

 

 寝起きで必死に考えて答えてくれたラウラはクソ可愛いけど、その答えは間違えっぽいので不正解。大人しくグーグル先生に頼ることにする。

 

 スマホを取り出してブラウザを立ち上げる。そして先程の約束を入力して検索ボタンを押す。するといくつか検索結果が表示されるので、それらの中であってそうなものを探す。

 

 今回は上から5番目くらいの記事がそれっぽかったので詳しく見てみる。なるほど、十中八九これだろう。

 

「これプロポーズだったのか」

「なに!?」

「「俺の味噌汁を毎朝作ってくれ」っていう男からのプロポーズの言葉があってな……ああ、意味としては俺の妻になって毎朝ご飯を作ってくれって意味だな。ほんで、それをちょっと自分流に弄って「料理が上達したら、毎日私の酢豚を食べてくれる?」と言う約束になったのだろうね」

「なるほど……それで、その約束がどうしたんだ?」

 

 簡潔に、一夏が俺達と同じようにこの約束を捉えていて、結果として鈴と滅茶苦茶仲が悪くなったんだよと説明した。

 

「ふむ、日本語とは難しいものだな……」

「分かるわぁ……」

 

 とりあえず、明日当たりちょろっと遠回しに一夏に言ってみるか。

 

 

 

================

 

 

 

「俺の味噌汁を毎朝作ってくれって言うプロポーズがあるらしいな」

「へぇ、そうなのか……ん? なんか聞き覚えが……」

 

 遠回しじゃだめだったわ。この腐れ朴念仁野郎が。

ラウラは

  • 可愛い
  • 美しい
  • 両方
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。