Fクラスだけど、優等生のあなたに恋をした。   作:孤独なバカ

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プロローグ

桜の花びらが通学路に花の道が流れている

4月だと春の花と言うと桜と言う人は多いだろう。

春の風物詩の一つだが俺は別のことを考えていた。

朝8時30分ギリギリ学校が始まる時間でもある。そして運命のクラス分けの時間なんだが、正直クラス分けが決まる振り分け試験において大失態を行なった俺はもうクラスについてはある程度予想できていた。まぁ元々のテストの結果はお世辞にも良いとは言えないんだが。

 

「大沢。」

 

校門前いかにもがたいの大きい全身真っ黒な人が声をかけてくる。

俺にとって去年からお世話になっている先生でもあるので

 

「おはようございます。鉄人。」

「お前、今鉄人って。」

「いやあんた大きい姿してるからでしょ。それに趣味がトライアスロン、夏でも生徒で鉄人=西村先生って言われるのは時間の問題じゃないですか?鉄人早速あれくださいよ。結果は知ってると思いますけど。」

 

俺は鉄人の方を見る。よく話していることもあり西村先生は

 

「全く、お前の成績ならDくらいなら入れたんじゃないのか?」

「さすがに数学で1桁なら妥当でしょ。正直難しいって言われている振り分け試験で理系はボロボロ、一番得意な日本史は良かったものの他の文系も90〜100くらいですし。」

「自己採点や復習もしているのになんでお前はそこまで伸びないんだろうな。ほら、うけとれ。」

「どーも。」

 

クラス分けが少しだけ大変そうだなっと思っている中で封筒を受け取る。

 

「そういえばお前はあのバカ達と比べ落ち着いているな。」

「まぁ、結果が今更変わるなんて思ってませんし、俺が頭が良くなるとは思いませんしね。時間的にも俺が最後だったんですか?」

「吉井のやつがまだきていない。」

「珍しいですね。あいつは遅刻はほぼ無かったですよね。普通に寝坊かな?」

 

俺は封筒を開く。

すると古びた紙にたった一言だけ書いてある。

大沢 圭吾………Fクラス

知っていたので紙を破って捨てる。まぁ俺の成績はお世辞にもよいとはいえないので仕方ないだろう。

 

「まぁ、理系ほぼ壊滅でしたからね。納得としか言いようがないです。」

「さすがに数学はどうにかした方がいいだろう。お前文系とはいえ8点はちょっと庇えん。」

「まぁ、自己採点だったら数学以外の理系全部30点台ですしね。私立文系大志望なんで入試にはほぼ関係ないですけど。」

「それにしてもだ。まぁ、お前は授業態度や文系はもぎれもなくいいからな。」

「まぁ、ゆっくりやりますよ。それが俺のやり方なんで。」

 

果報は寝て待て。ゆっくりとマイペースに。

すると鉄人は呆れたようにする。

 

「大沢。」

「はい?」

「楽しめよ。この1年間。」

「はい。」

 

そして俺は教室へと向かうのであった。

高校2年生されど1年。どのようなクラスになるのか少しだけ楽しみに思うのであった。


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