雨の日の悪魔は重バ場がお好き   作:芦毛スキー

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こっからはサクサクいきまぁす!



冬と雨

なんだかんだで冬である。

その間に自分の適性というヤツが分かった。

どうやら自分は砂場(ダート)を走る馬であり、距離はマイル・中距離。

そして何よりも特徴的なのがカラカラの乾いた砂場(ダート)を走ると()()()()だということ。

 

「まぁ、キミは体が大きいからねぇレイニー」

 

苦笑した雨野が今日も変わらず自分を撫でる。

そういえば最近気付いたことだが、自分はほかの馬と比べて随分と体がデカいらしい。

|あのいちばんはじめに走った時に出会ったヤツ《サンライトディープ》が同じくらいの体格だったから、馬ってのはこういうもんなのかと思っていたのだが。

 

「さ、今日も気楽に行こう」

【ん】

 

全日本2歳優駿 2006/12/13 ダート1600m(左) 雨 稍重

 

 

『あ〜!いた!!』

【!?】

『この前会ったねぇ。ね、僕の名前覚えてる?』

【…】

 

促されるままにゲートに入ろうとしたら、見覚えのある栗毛馬にレイニーが話しかけられて(?)いた。

普段からクールなレイニー。

なのでそのまま突っ切ろうとしたようだけれど回り込まれて断念。

…フツーの馬だったらそのナリだけで圧を与えることもできたんだろうけどねぇ。

ほぼ同じ体格だもの。

 

「でも、邪険にしすぎない方がいいんじゃない?」

【…、】

 

レイニー―レイニーデヴィルは性格的にいえば非常に大人しい。

がしかし、他馬とコミュニケーションを取ろうとしないこと・雨が近づいてくると人が見ていないのを見計らって脱走するのが玉にキズ…。

(まぁ脱走に関しては満足したらふらっと戻ってくるのだというけど)

 

「つっとと。…さ、レイニー踏ん張り時だ」

 

俺の言葉が分かっているのか、どうなのかはさておき。

レイニーの踏み込みが深くなる。

…馬場が稍重だからどうかなと思っていたけど、

 

『最後方から黒い影!レイニーデヴィルがまとめて撫で切った!!』

 

レイニーってそういうパッシブスキルでも持ってるのかなぁ?

 

第57回 全日本2歳優駿(G1) 2006/12/13 ダート1600m(左)
着順馬名タイム着差
レイニーデヴィル1:41.3 
サンライトディープ1:41.52
フリオーソ1:41.81.3/4

 

 

「ん?あれ、レイニーどうしたの…って、うお!?」

【頑張った。撫でろ】

「うわわわ…ちべたっ!」

【なーでーろー】

「ハイハイ、分かった分かった。…まったく傍若無人なおひいさまだ、あだだだだだっっ!?!?」

【傍若無人は余計だ】

「噛むことないだろ、ねぇ?!」

【…フン】





騎手の雨野(あまの)くんがお気になレイニーデヴィルさん。
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