機動戦士ガンダム Star sweeper   作:kaichan

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3話です

今回は戦闘とかはないので少し文字数と言いますか、とにかく会話ばっかです


3話 少女の目覚め

U.C.0084

 

●月●日

 

●時●分

 

月周辺デブリ宙域からフォン・ブラウンまで航行中

 

 

ブツッ

 

艦内放送

艦長

「今我々は今回、回収した機体の修理、改修、そして今回の戦闘でのデータ解析などをするためフォン・ブラウンに入港する、滞在期間は役1週間だ、その間は次の航行に支障がない範囲で好きにしてもらって構わない、そして今回の入港期間中この艦の出入りも許可する、以上だ。」

 

ブリッジ内

 

ハギル

「いやー、1回の戦闘だけで1週間ちゃんとしたとこで休憩出来るなんて最高ですね!」

 

嬉しそうに話す

 

カリード

「そうだな、まだこの環境に慣れてないからありがたい」

 

ハギルは単純に嬉しそうなのに対してカリードは少し落ち着いた様子だった

 

艦長

「カリード君、君には教育係を任命していることを忘れてはいないかい?」

 

このタイミングを狙っていたかのように少し微笑みながら会話に入ってくる

 

カリード

「もしかしてもうするんですか?.....」

 

もしやと思って警戒していた事を言われ、少し顔色が悪くなる

 

艦長

「もちろんだ、例の子の体調が落ち着き次第、働いてもらうよ 」

 

カリード

「そ....そんな....せっかくの休養期間が......」

 

落ち込み気味に言う

 

艦長

「今回撃破しなかったのもあの機体ごと少女を連れてきたのも君がやった事だ、確かに撃破せず少女の命を助けたという意味では素晴らしい行為だが自分のやった事の責任は取ってもらわなければな」

 

カリード

「はい...」

 

懲戒処分で1週間独房入りじゃないだけマシか、と現実を受け止める

 

ハギル

「隊長...どんまいっす.....」

 

 

 

 

●●時間後....

 

ファントムアルビオンはフォン・ブラウンのアナハイムの工場に隣接した港に入港し、我々はアナハイムの工場に機体を運搬した

 

 

 

 

カリード

「ふぅ....機体の搬入も修理、調整も「ヤツ」の搬入も終わったし少しゆったりするか.....」

 

一息付こうとする

 

艦長

「お..カリード君、作業は終わったのかい?」

 

またタイミングを狙ったかの様に話しかけてくる

 

カリード

「そうですねー、港は足元に大量に人がいて怖いし工場内は精密機械ばっかで慎重に運搬しなきゃいけないんでいつまで経っても慣れなくてだいぶ疲れます.....」

 

艦長

「そうだな、落ち着いたらあの少女を頼むぞ」

 

港内の作業での疲れに追い打ちをかけるようにサラッと言い、去っていく

 

カリード

「あ....了解しました..」

(港に入港したときはグリニッジ標準時で午前の3時だったよな、今は9時....6時間休憩無しでぶっ通しで作業したのに休憩なしで更に子供の教育係か.....)

 

そして肩を落として医療室へ向かった

 

シューン

医務室の自動ドアを開けた

 

カトリス

「だいぶ疲れてそうだな」

 

カリード

「環境は前と違いますし、数十分間しかシュミレーションしてない機体で戦闘は流石に疲れますよ...」

 

カトリス

「そうだよな、パイロットって仕事も疲れるよな、そこのベッドの横の椅子で待ってろ、なにか温かい飲み物でも持ってくる、港内は今の時期のフォン・ブラウンの天候の設定上寒いからな、僕も温かい飲みたかったしね」

 

優しさに溢れていた

 

カリード

「あ..ありがとうございます...」

 

ご厚意に甘え、椅子に座りゆっくりすることにした

 

カリード

(戦争中でもないのに配備されてから一週間も経たずに即実戦は流石にきついな、よりによって乗ってる艦はあのアルビオンだって言うんだからな)

 

という考え事をしているうちに眠気が襲ってきてくたくたしてきた

 

その瞬間

急にドアが開いた

 

カトリス

「戻ってきたぞ」

 

カップルを2つ持ちながら医務室に入ってくる

 

カリード

「うわぁっ」ガタッ

 

危うく椅子から落ちるところだった

     

カトリス

「おいおい大丈夫か?、さてアールグレイとココア、どっちがいい?」

 

カリード

「うーん、ココアもいいんだけどな...アールグレイで」

 

カトリス

「ほら、アールグレイだ、熱いから気をつけるんだぞ」

 

やはり優しさに溢れていた

 

カリード

「ありがとうございます」

 

少し冷ましてからアールグレイティーを飲んだ

 

とても暖かく、美味しかった、落ち着く味がした。

 

そしてそのままぐっすりと眠りについた

 

 

 

 

 

 

 

 

お.....さ....おじ...ん....

 

 

 

微かに声が聞こえてくる

 

 

カリード

「んぁ...なんd....」

 

ベチン!!!!

 

とても気持ちよく睡眠をしていた所にとてつもない衝撃が走った

 

カリード

「痛ってえぇぇぇ!なにすんだよカトリスs....

 

 

っておめぇ!大人の軍人に何してんだ!!」

 

少女

「ようやく起きた.....おじさんここどこ?.......」

 

カリード

「お.....おじさんだって??!?、俺はまだそんな年じゃないぞ....俺まだ26だってのに.....」

 

少女におじさんと呼ばれてしまい、ショックを隠しきれない声で喋る

 

少女

「..........」

 

それに対して少女は少し引いていた

 

カリード

「大人に攻撃しちゃだめって習わなかったのか??」

 

腹が立ち少し強めに言う

 

少女

「.......いっつも大人には逆らってた、周りの大人達は嫌なことしかしてこなかったし、友達は大人達に何人も[壊された]し大っきらいだったから......」

 

今まで少しアホったらしい事をしていたのに急に生々しい事を言われ、現実に戻される

 

カリード

(そうか、この子は確かニュータイプ研究所に居たんだよな...)

「ま...まあいいだろう....で..なにを言おうとしてたんだ?」

 

少女の機嫌を戻そうと少しながら優しく話しかける

 

少女

「ここどこ?」

 

淡薄に聞く

 

カリード

「ここはアルb...アナハイムって会社の船で今は月にいるんだ、所で君の名前を聞いてもいいかい?」

 

さっきよりも優しく話しかける

 

少女

「私の名前は.....トリア...って呼ばれてた...」

 

少し渋りながらも言う

 

カリード

「君はトリアっていうんだな、俺はカリード、カリード・ベルデだ」

 

トリア

「おz..お兄さんはカリードっていうんだね、よろしく」

 

言ってはいけない事を言いかけてしまった

 

カリード

「おまっ..!!おじさんって言おうとしただろ!」

 

勿論聞き逃すことは無く

 

おでこに思いっきりデコピンをかましてやった

 

トリア

「いったーい!!!!」

 

 

 

 

案外すんなりトリアという少女は気を許してくれた

 

この少女はにあのMSに乗って操っていたとは思えない程に純粋な子のように見えた

 

そしてある程度ちょっとした会話をしているとカトリスが戻ってきた

 

カトリス

「お、二人とも起きたんだな、カリード、せっかくなんだしこの子をこの艦の食堂にでも連れてってやったらどうだ?」

 

カリード

「食堂??....」

 

そうして時計を見ると...

カリード

「もう4時ですか??!?...てことは......5時間は寝てたってことですか?...」

 

カトリス

「それぐらいは寝てたな」

 

カリード

「うわあ...もう食堂行ったほうがいいですかね?」

 

カトリス

「わからんな.....とりあえずこの子がしっかり歩けるかわからないし軽く一時間ぐらい艦内を散歩すれば夕飯に丁度いい時間になるだろうし」

 

カリード

「散歩ですか...よし...トリア、この船の中を散歩してみるか?」

 

トリア

「散歩してみたい!」

 

カリード

「よし!行くか!」

 

シューン 

 

そして二人は医療室を出て港の散歩が始まった

 

カリード

「トリア、さっきの部屋で起きる前の記憶は残ってるか?」

 

少しばかりトリアの過去を探ろうとする

 

トリア

「うーん、どこか狭い丸い空間に入れられてレバーの付いた椅子に座らせられたのは覚えてる」

 

なんとも抽象的だった

 

カリード

「MSの、あの白いヤツのコックピットのことか」

 

トリア

「そう、白い大きなロボットのお腹だった....ねぇカリード、なんであの子のことを知ってるの?」

 

とても疑問に思っているように聞いてくる

 

カリード

「俺はあいつと戦ったからだ」

 

トリア

「カリードがあの子と?....ねぇ!あの子は今どこにいるの??!」

 

驚きを隠せないように聞いてくる

 

カリード

「安心してくれ、アイツは俺と戦ってダメージを受けたからここの近くで直してるんだ」

 

トリアを安心させようと優しい喋り方をする

 

トリア

「ほ...ほんと?...」

 

 

カリード

「ああ...本当だ、明日にでも許可をもらって見に行ってみようか?」

 

更に安心させようと、機体を見させようとする

 

トリア

「うん、見に行く!」

 

そうしてちょっとした会話をしながら歩いていた

 

トリア

「ねぇねぇ、あそこのドアの先には何があるの?」

 

そうしてトリアが指さしたのはMSの格納庫へ通じるドアだった

 

カリード

「さっき俺は船って言ったろ?」

 

トリア

「うん」

 

カリード

「すこし説明が足りなかったかも知れない、ここはペガサス級強襲揚陸艦のファントムアルビオンだ」

 

トリア

「ペガサス...教習?.....ようりく?.......」

 

カリード

「すまない、少し難しかったか、簡単に言うと戦艦ってやつだ」

 

トリア

「戦艦って...もしかしてモビルスーツとかいうあの子みたいなのがたくさん入ってるでっかいの?」

 

カリード

「そうだ、それで合ってるよ、そしてトリアが指したのは格納庫のドアだ」

 

トリア

「行ってみたい!」

 

カリード

「そうか、じゃあ行くか!危ないから俺から離れるなよ?」

 

そしてトリアは俺の手を握り二人で左舷格納庫に入った

 

 

入ると先程の戦闘で出撃した一番機達を艦載している右舷格納庫とは違い、予備機が艦載されており、予備機は使用されていなため、メンテナンスは行われておらず、物の運搬の為に格納庫に入ってきた車や人の話し声だけで、右舷格納庫と比べ静かだった

 

トリア

「でっかーい!!、カリード!この子たちはグレーだね!なんて名前なの?」

 

彼女は並んでいる機体に興味津々だった

 

カリード

「ここにある二体はジムコマンド改っていうんだ」

 

トリア

「カリードはどっちに乗ってたの?」

 

カリード

「俺が乗ってるのはここにはないんだ、白いヤツと同じところにあるはずだから明日見に行こう」

 

トリア

「わかったよ!カリード!」

 

嬉しそうに返事をする

 

カリード

「もうそろそろお腹が空いてきたんじゃないか?」

 

トリア

「空いてきたかも」

 

カリード

「食堂に食べに行くか?」

 

トリア

「うん!」

 

カリード

「よーし!」

 

二人は食堂に向かった。

 

 

少なからす二人の間には友情めいたものが芽生えていた

 

 

to be continued

 




3話、読んでいただきありがとうございました!!

ちなみにトリアには名字はありません、なぜかというと.......
ちなみに通称[白いヤツ]は3号機という設定です......
 
後多分次回も会話ばっかりになっちゃうかもです...

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