機動戦士ガンダム Star sweeper   作:kaichan

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4話です。
前回行ったとおり今回も会話ばっかです


4話 意外な発見

 

U.C.0084

●月●日

 

約午後5時

 

カリード

「よーしトリア、ここが食堂だ!」

 

トリア

「ここが....しょく...どう.....嗅いだことのない匂いが........する....」

 

嗅いだことのない匂いに包まれトリアは困惑していた

 

カリード

(この子、もしかしてずっとまともな物を食ってなかったのか?とにかく食べるか)

「食べるぞ!!トリア、付いて来い!」

 

トリア

「う....うん...」

 

状況が全く理解できず、まだ困惑していた

 

カリード

「ここから1人1個トレーを取るんだ」

 

そうして大量に積まれたトレーの上から2つのトレーを取る

 

カリード

「ほら、これ持って向こう行くぞ」

 

トリア

「うん」

 

そうしてトレーを貰い、カリードの後を追う

 

 

 

 

カリード

「おばちゃん、大盛りで」

 

食堂のおばちゃん

「はい、大盛りで」

 

流れ作業のように会話をする

 

 

トリアはなんと言えば良いか分からず突っ立っていた

 

食堂のおばちゃん

「お嬢ちゃんはどうするんだい??」

 

不意に聞かれとりあえずカリードと同じ注文をする

 

トリア

「お...大盛りで!!!」 

 

食堂のおばちゃん

「お嬢ちゃん小さいのにたくさん食べるねぇ」

 

ニコニコしながら大盛りの量のカレーを盛る

 

食堂のおばちゃん

「お嬢ちゃん、トレーそこに置いてちょうだいね」

 

トリア

「う..うん」

 

手に持っていたトレーを食堂のおばちゃんの前に置く

 

そうしてすごい量のカレーをトレーの上に置く

 

食堂のおばちゃん

「ほら、後ろに待ってる人いるからねチャチャっと進みなよ〜」

 

優しく話しかける

 

そうしてトリアはせかせかとカリードを追いかける

 

 

 

カリード

「よしトリア来たか、好きな席にいきな」

 

トリア

「うーん」

 

ただただ悩む

 

 

だが何かを感じ取る

 

 

トリア

「あそこの席が良い!!」

 

カリード

「おっ..よし、そこに座るか」

 

 

 

 

 

二人で席についた

 

トリア

「カリード、このお米の横の茶色いのは??......」

 

いい匂いなのは確かだが、食べて事のないカレーに対してトリアは少し恐怖感を抱いていた

 

カリード

「これは日本式のカレーライスってやつだな」

 

トリア

「カレーライス??」

 

カリード

「そうだ、この茶色いカレーのルウとご飯を一緒に食べるんだ」

 

そうしてカリードがスプーンを持ち、カレーに手をつけようとすると

 

 

後ろから聞き覚えのある足音が2つ聞こえてくる

 

ハギル

「おっ、隊長ー!!」

 

元気に自分のことを呼ぶ声が聞こえる

 

足音の予想は当たった

 

カリード

「ハギルにミオルじゃないか!」

 

ミオル

「この子がいてもいつもの所なんですね、席ご一緒していいですか?」

 

カリード

「この席選んだのトリアなんだよな、トリア、こいつらが一緒でも大丈夫か?」

 

トリア

「大丈夫!」

 

そしてハギルとミオルが合流した

 

ミオル

「あの子起きたんですね、名前はトリアちゃんでいいのかな?」

 

トリアに話しかける時だけ少し柔らかい話し方になる

 

トリア

「そう、私トリア!おねえさんの名前は?」

 

ミオルに対して無邪気に返事する

 

ミオル

「私はミオル・プレスターよ、よろしくねトリアちゃん」

 

トリア

「よろしくミオルおねえちゃん」

 

 

ミオル

「おねえちゃん呼ばわりされるのは少し慣れないわね///」

 

ミオルの顔から微笑みが溢れ出ていた

 

ハギル

「何照れてるんスカ、そんなんで照れる年じゃないでしょ」

 

呆れ、冷たい言い方で喋る

 

ゴツン

 

 

ハギルの頭部に鉄槌が下った

 

ミオル

「ガキは黙ってなさい、それに私はまだ23歳よ」

 

笑顔でキレる、カリードも発言には気をつけようと思った

 

ハギル

「すみませんでした」

 

そう言いながらしょんぼりした顔で痛そうに頭を押さえる

 

トリア

「みんな面白い人達だね!」

 

カリード

「うちの隊は変わり者ばかりだな、みんなせっかくのカレーが冷める、冷めないうちに早く食べるぞ、頂きます!!」

 

そうして手に持っていたスプーンで口にカレーを放り込んだ

 

ハギル

「そうっすね......」

ハギルはまだとても痛そうにしていた

 

 

 

 

 

 

食後

 

 

約午後6時

 

 

 

トリアは初めておいしい料理を食べたのか、疲れでぐっすり寝てしまった

 

カリード

「ミオル、俺はちとAEの工場に用事がある、俺の代わりにトリアを部屋まで連れていってくれ、場所は俺の部屋の隣だ」

 

食事中のときとは違い、あまり抑揚を付けずにあまり目を見ずにいかにも軍人らしく話す

 

 

ミオル

「了解しました」

 

 

ミオルもさっきとは違い、軍人らしい雰囲気を醸し出していた

 

そうしてカリードは個人で艦内に持ち込み自動車用ハンガーの端に置いていたバイクのもとに向かった

 

鍵を刺しイグニッションまで回し、ランプの点灯を確認、そしてキルスイッチをOFFにしセルボタンを押した

 

キューッキュッキュッキュ

 

ブォーン

 

 

 

だいぶ乗っていなくて動くか心配だったがどうやら快調なようだ

 

 

 

アイドリングも安定している

 

 

 

そしてクラッチを切りつま先でギヤを上げ、スロットルを少し回しクラッチを離した

 

 

 

そうして艦からバイクで飛び出した

 

 

 

 

身体に伝わるエキゾーストの音、振動、風の抵抗、路面の状態が振動で伝わる

 

 

 

 

そして走行を楽しんでいるうちにアナハイムの工場の職員用の駐車場入口についた

 

午後6時 41分

 

警備員

「ここの職員の方ですか?」

 

カリード

「今日入港した艦の乗組員だ、カードを渡されたのだが」

 

ファントムアルビオンに所属になったときに

渡されたアナハイムのキーカードのようなものを出した

 

警備員

「ああ、そうでしたか、カード、失礼します

    

大丈夫です、どうぞお入りください、いいバイクをお持ちですね」

      

カリード

「ありがとうございます、バイクお好きなんですか?」

 

警備員

「小さな頃からモータースポーツが好きでして」

 

カリード

「いいですね、それでは」

 

そうして些細な会話を終え、地下に続く職員用の駐車場に入った

 

カリード

「久しぶりに乗ったな、最近は久しぶりなことだらけだな...」

そうつぶやきながら

 

指定の番号の駐車場にバイクを入れ

 

キーを捻りエンジンを止め

 

 

バイクスタンドを立てハンドルロックをする

 

 

カリード

「よし、これで大丈夫だな」

 

 

 

そうしてロビーへ向かった

 

 

ロビーの係員

「なにかお困りですか??」

 

意味有りげに話しかけてくる

 

カリード

「これを」

 

そう言ってキーカードを差し出す

 

ロビーの係員

「お預かりします」

 

そういって係員はキーカードをロビーの奥にあるカードリーダーに刺す

 

ロビーの係員

「この図で見てこの場所までお進みください、あちらの通路から行けますよ」

 

とファントムアルビオンの機体が置かれている区画を教えてくれた

 

ロビーの係員

「こちらお預かりしていたカードです」

 

そうしてカードを意味有りげな表情をしながら渡してくる

 

カリード

「ありがとう」

 

 

 

そうしてその区画まで歩いていくと

 

厳重に警備されているいかつい扉があった

 

全身を黒い装備で身を包んでいて、腰にはハンドガンが一丁、手にはM4系統のライフルを持っている警備員がいた

 

カリード

「すみません、カードを渡したらここを教えられたんですが」

 

相手は武装しているためか、無意識に真面目な態度で話しかける

 

武装警備員

「ああ、カリード・ベルデさんで間違えないですか?」

 

カリード

「はい、間違えないです」

 

 

武装警備員

「それでは扉の装置にキーカードを刺し、指紋認証をお願いします」

 

なぜか少し緊張しながらカードを刺し、指紋認証を行った

 

ピピピッ

 

認証機器

「認証しました、扉のロックを解除します」

 

そうしてドアが開いた

 

カリード

「ありがとうございます」

警備員に軽く挨拶をし中に入った

 

 

 

 

 

午後6時53分

 

エンジニア

「カリードさーん!カリードさんも来たんですね!」

 

だいたい同年代に見える、自分より元気で機械いじりが好きそうな青年が名前を呼びながらこっちに向けて手を振っているのが見えた

 

カリード

「君は!うちの機体を整備していた...」

 

顔は見たことがあったが、名前が思いつかなかった

 

 

 

エンジニア

「はい!あ、名乗ってなかったですね、エイハブ、エイハブ・マッドナーです」

 

自己紹介に慣れているようで、コミュニケーション能力が高いように見えた

 

カリード

「改めてよろしく、エイハヴ、所で機体の様子と[白いヤツ]の様子を見に来たんだが」

 

エイハブの元気そうなテンションとは裏腹に、カリードは少し静かだった

 

エイハブ

「全然構いませんよ、付いてきてください!」

 

そうしてエイハブに付いていく

 

 

そうして歩いていると

 

見覚えのある機体が9番ハンガーで整備されていた

 

カリード

「これは..3番機のジム・コマンド改か?」

 

感で言うと

 

エイハブ

「そうですね、あなたのジム・スナイパーⅡストライカーや他のジム・コマンド改、ジムコマンドキャノンは本来地球に降下する際地上用に別に機体を用意する話だったんですが、今回の戦闘データについての会議があって、上が思っていたより性能が良かったらしく地上でも運用を続行してほしいとのことで運用できるように一部パーツを交換中です」

 

まだこの機体に乗れる事が分かり、少し安心した

     

カリード

「まだこの機体に乗れるんだな....どこを改良しているんだ?」

   

エイハブ

「ジム・コマンド改の推進システムは熱核ロケットエンジンだったんですが、地上でのミッションは長時間の任務になることが想定されているようで、それなら熱核ハイブリッドエンジンに換装すれば、今後地球と宇宙を行き来するときに楽に運用できるのではないかとのことで、熱核ハイブリッドエンジンを搭載する予定なのと地上に降りての任務は過酷な自然環境での任務になることが想定されるので、全身の装甲と関節部に湿気などに強い特殊コーティングを施すのと、関節部に雪や砂などのゴミが入り稼働に支障が起きないようにクーラーとヒーターの機能が搭載されたカバーをつけるのと、会議やパイロットから出てきた出た小さな改善点、例えばここに取手がほしいとかの意見を反映しているところです」

 

話を聞いているだけでも、だいぶ改良されるらしい

 

カリード

「ほほぉ...早く乗りたくなったよ」

 

エイハブ

「じゃあ行きますか」

 

そうして2番機を後にした

 

 

そうして11番ハンガーを見ると

 

 

そこには所々フレームが露出していたジムスナイパーⅡストライカーがいた

 

この機体に乗ってから一日も経っていないの整備の域を超えるような分解をされていてカリードは内心少し心配な気持ちになった

 

カリード

「だいぶ中身がいじられてるっぽいな、これは算出されたデータからシュミレーションはできるのか?」

 

心配になりつつも機体の性能を試したくてしょうがなかった

 

エイハブ

「残念ながらまだできないんですよ...明日明後日には出来るようになるはずです、出来るようになったらお知らせしますね。後、頼まれた[ジュッテ]、ライフルにつけときましたよ、それでは、次に行きましょうか」

 

カリード

「そうか、じゃあ行くか」

 

少し残念に思いながらも、明日に期待し、横のハンガーに向かった

 

 

 

 

そうして視界に入った機体は、前戦闘したときに見た、ジム改に近い見た目からジムカスタムに近い見た目になっていた

 

 

カリード

「これは...ジム.....カスタム....なのか?」

 

 

 

エイハブ

「これは例の機体のベースがジム系統なので、他のジムのパーツや試作品のパーツ等を取り付けた感じです」

 

試作品で溢れているアナハイムだからこそできる技なのだな、と痛感した

 

カリード

「中々にゴテゴテだな、これを地上で使うのか?」

 

まるでこれから最終決戦でもするのか、という程にそれはあまりにゴツすぎた

 

エイハブ

「そこなんですよ、ファントムのメカニックは地球出身の人が多くて、流石にこれじゃ地球上じゃ運用できないって言ってるんですが、運用データ欲しさにここの工場のメカニックがこれ以上にゴテゴテにしても運用できるとか言い始めてて..」

 

パーツを提供してくれるのは嬉しいが、もはやありがた迷惑を通り過ぎてもはやただの迷惑だった

 

 

カリード

「これ以上ゴテゴテにしたら平坦なところでしか運用できなくなるぞ?...」

 

こんな状態の機体はよっぽどの事がないと乗りたくはないなと思っていた

 

エイハブ

「そうなんですよ、なんであのメカニックたちには好きにさせておいて、後から一部のパーツを外して地上でも運用出来るようにしようかなーと」

 

場所は食うが色んなパーツが有り、任務に応じて適したパーツを使うことができる

 

そう考えてみればパーツが大量にあっても案外悪くないのではないか、とカリードは思った

 

 

カリード

「そうだな、時間も時間だしもう一度艦に戻らないか?」

 

カリードは戦闘をし、港内での作業の後、少女の世話をした事による疲れが目に見えて出ていた

 

エイハブ

「そうですね、流石に今日は疲れましたよ、ハハ」

 

エイハブも丸一日ずっと整備をしていたようでだいぶ疲れているようだった

 

カリード

「じゃあ俺は先にバイクで戻ってるぞ」

 

エイハブはその一言に、反射的に反応した

 

エイハブ

「お、カリードさん......もしかしてバイク持ち込んでます?」

 

カリード

「そうだが?」

 

何を聞いてくるんだ?と疑問に思う

 

 

 

エイハブ

「実は俺もこっそり持ち込んでるんですよ、うちもバイクで来たんで一緒に帰りません?」

 

なんとエイハブも持ち込んでいたのだ

 

カリード

「本当か?!よりによってここでバイク乗りに会うなんてな」

 

エイハブ

「では少し準備するので駐車場の外で待っててください」

 

カリード

「ああ、先に外に出てるよ」

 

 

そうしてさっき来た道を戻る

 

 

そうして一つ一つの動作を噛み締めながらエンジンを掛け

 

地下の駐車場から出る

 

 

 

そうして外で数分待っていると

 

 

遠くから4ストロークエンジンの心地よい音が近づいてくる

 

もしやこの音は....

 

 

 

 

エイハブ

「お待たせしました!」

 

 

少し急いできたのが分かる程度に息切れをしていた

 

カリード

「良いバイクに乗ってるな〜!」

 

エイハブの乗っていたバイクはカリードの乗るバイクと同じ程古いバイクだった

 

 

エイハブ

「じゃあ戻りましょうか」

 

カリード

「そうだな」

 

そうして二人はファントムアルビオンへと帰った

 

 

 

 

to be continued

 

 




4話 
ご覧いただきありがとうございました!!
今回も会話だけでしたが次回から少しキャラがMSに乗るかも知れない???...

ちなみにカリードの乗ってるバイクはCBR400RR MC29

エイハブの乗ってるバイクはGPZ400F

に乗っててほしいなぁ.....
(完全に私の趣味)

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