【ヒトソウルが叫びたがってるんだ!】(完結)   作:ハヤモ

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前書き
感想でありました様にウマ娘でなくても良いんでね、という状況なのは否定出来ませんね……。
その節はすみません。 それでも読んでくれている方、評価、感想を書いてくれる方、ありがとうございます。

時系列は気にしてはいけない(殴。
指摘は優しくお願いします(殴。


22.運命

 

 

「運命は変わる。 認知していれば尚更に」

 

 

それは周囲のウマ娘と手元の記録を見比べる事で判明した。

希望はある、なんて観測はシャカたちは大嫌いな言葉だろうが、事実、記録を手にして観測者寄りになった今としては自信を持って言える様になった。

 

日本ダービー、エアシャカール。

7cmの壁、3冠届かず。

 

アグネスタキオン、フジキセキの出走回避。

 

秋天、サイレンススズカ。

栄光目前、沈黙の日曜日。

 

宝塚記念、ライスシャワー。

孤高のステイヤー、淀の悲劇。

 

スプリンターズステース、ケイエスミラクル。

3度目の奇跡儚く。

 

アストンマーチャン、トキノミノ……いや、これ以上はやめておこう。

 

世代差、時間の問題も考えてはいけない。

 

オグリとタマが延々一緒に走っているとか、その前にルドルフの存在が……。

 

いや。 いやいや。 マジコレ以上はやめよ。

 

とにかく。

 

これら色々書いてあった運命は、既に乗り越えた様子だが、その要因はトレーナーにある様だ。

 

 

「であれば、トレーナーこそ鍵なのだ」

 

 

観測者とやらもトレーナーの可能性が高い。

最もウマ娘の側であり、間近で観測しやすいポジションであるからだ。

が、しかし……URAの記録に書き込める程の権力者がトレセンで堂々教導しているとは考え難い。

で、あれば、やはり犯人はURA内部の偉いさんで合っている。 URAに再度ハッキングして元トレーナーのお偉いさんを探すのはリスクがあるので、その前にトレセン側で保管しているトレーナーの記録を観閲していった。

上層部よりトレセン内のデータハッキングの方が、多少楽であった。 とはいえ、何やら誘導されている違和感も拭えないが……いや、ウィルスやバックドアを仕掛けられた雰囲気はない。 無い筈だ……。

 

 

「とにかく調べねば」

 

 

明らかに戦績が飛び抜けている、本来存在し得ない幻の記録を探る。 しかし、現実として残っている記録を漁る。

 

 

 

───そして、見つけた。

 

 

 

本来のトレーナーを押し除けて、横槍を入れかっ攫ったワイの敵が。

 

 

「……レースの外側にある非日常、か」

 

 

ワイの細やかな抵抗が始まった。

 

別にウマ娘の為でも、ヒトの為でもない。

 

レースに出るのがウマ娘だとすれば、ワイはとっくに生まれた種を間違えている。

 

ヒトとして生まれ、社畜として死ぬ。

馬の時もそうして死んだ。

 

今世もそうなるかも知れない。

才能なんて、無いから。

 

けれども。

 

 

「ワイのバ脚は、名は露払いなのでね」

 

 

他の、"本物"の為に死ねるなら本望だ。

 

そうか。 ワイはツユハライやったな。

この世に生まれたのは、道を開く役目をする為だったんやなって。




後書き
【助人】
Q.あなたはとても激しい頭痛に襲われ、意識が遠のいてしまう寸前です。 そこに1人の女性があなたを心配して近づいてきました。 しかし、あなたはとっさにその女性を殺害してしまいます。 それはなぜですか?
A.ツユハライの解答
女性の悲鳴を聞けば楽になると思ったから。


【仕事】
Q.あなたは優秀な医者でしたが、理不尽な理由で解雇され、医者として働くことができなくなりました。 その後あなたは記者になりますが、仕事の先々でバレないように見知らぬ人に毒を盛るようになります。 それはなぜですか?
A.ツユハライの解答
毒で苦しむ人を開放することで、医者の仕事をしている気になれるから。


【虐め】
スズカ「ここに来る前、何をされていましたか」
ツライ「(小中学と前々世の記憶が混ざるけど)ダーツの的、借金の連帯保証人、余興に得体の知れない虫を食べて見せる、メモ用紙の代わりになる、とか」
スズカ「そんな、それで良かったの……?」
ツライ「生き延びたから、さ」
スズカ「今、幸せ?」
ツライ「幸せに、なると良いな……」
(多少の気持ちの変化)
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【ツライさんの子供時代/闇(作文より抜粋)】
昔、ヒトの顔色を見て過ごしてきました。 生き残る為です。 前の親の時は、家の外でも中でも殴られてきましたから…その影響です。 暴力は日常的でした。 お陰で社会の残酷さに関して多少の知識と技術は身につけました。 親には感謝しています。
そうしている内、気付きました。 無知な者は私より弱いって。
その場合は知識あるヒトの言う事は絶対です。 何故なら正しい知識、技術を用いないと立場の悪化、下手すると死んでしまうからです。
その場合を考慮して多少知識がある者の言う事には初めこそ皆して耳を傾ける価値があると思いたいものです。 少なくとも生き残る参考になればと愚考します。
ウマ娘が走る事以外で生き残らねばならなくなる時、生き残る術、道を見つける切欠になれたなら幸いです。
そして、その時こそ、私という存在が消えても彼女達の心に残りさえしていれば、私は死して尚、存在する事が出来るのです。
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