濁してはいますがスメールクリア前提です。
ここはスメールシティのカフェテリア
注文を終え、席についた蛍とパイモンは今後の旅の話をしていた。
「ふと思ったんだけど、最近のオイラ達の旅…なんか平和だよな?」
パイモンが考え込むように腕を組む。
「そうかな?この前のもかなり大変だったけど」
「まあ、そうなんだけどオイラが言いたいのはそうじゃなくて…ほらどこか行こうとすると必ずと言っていいほど絡まれるだろ?宝盗団とか野伏衆とか、最近はそんなの全くないだろ?」
「言われてみれば確かに…今日もスメールシティに着くまでにヒルチャールにも会わなかったね」
パイモンの疑問に納得する蛍。
「だよな!いやまあ危ない事がないのは良い事なんだけどこう…違和感を感じるというか」
「他の冒険者が倒した後とか?」
「そうなのか?う〜ん…」
必死に考えるパイモン、そんな2人のテーブルに料理が運ばれてきた。
「はいご注文のデーツナン2つお待ち!」
「おっ来た来た!初めは見た目で食べてなかったけど、美味しいんだよな!」
「そうそう、ひとまず考え事は後にしてまずはお腹を満たそう」
「そうだな!いただきまーす!」
2人は出来立てのデーツナンに手を伸ばした。
そんな2人を遠くから眺める数人の男達、紅い服に身を包む彼らはエルマイト旅団だ。
「あれか?神の目が無くても元素力が使えるとかいう奴は」
「ああ、ちょいと過激な学者様が研究したいから連れて来いだとよ」
「しかし元素力が使えるんだろ?俺たちだけで何とかなるのか?」
「問題ねぇ、あの女はともかく隣のちっこいのを人質にしちまえばそれで十分だろ」
「じゃあ、手筈通り森で奇襲を仕掛けるぞ」
物々しい雰囲気の男達は立ち上がると森へと向かい始めた
食事を終えた2人はスメールシティを出る、その際に占い師のナビヤの店の前を通り過ぎた。
特にやる事もなかったナビヤは前におかしな結果が出た蛍について再度占い始めた。
「えっ…彼女の縁が更に増えてる?どういう事?」
数多の糸が蛍へと伸び、以前はその中で特に輝く糸が3本見えたが今は4本に増え、その糸は緑色に輝いていた。
スメールの森を歩く、蛍とパイモン。
木々に隠れたエルマイト旅団が2人に近づく。
「よし、それじゃあ仕事を始めるか」
リーダー格と思われる男が合図を出すが仲間達は動かない。
よく見ると自分達の足に無数のツタが絡んでいた。
『あらあら…彼女にオイタをしようだなんて悪い子達ね、少しお勉強が必要かしら』
そして彼らの背後からは恐ろしい威圧感とは到底似合わない可愛らしい少女の声が聞こえたのであった。
最近、テイワットの悪党からこのような話が出ている。
『金髪の異国姿の少女とその使い魔兼非常食の銀フライムを見かけた場合は即座に離れるべし、危害を加えようものなら神からの裁きが訪れる事間違いなし』
その少女と使い魔に危害を加えようと近づけば、モンドでは謎の局地的突風に吹き飛ばされ、璃月では落石に遭い、稲妻では狙いを済ましたように雷が落ちるとの事。
スメールで活動しているエルマイト旅団にはまだこの話が届いてないのか、不埒な輩が現れてしまったのだ。
尤も、お勉強を受けた男達によってスメール全体にこの話がすぐに広まるのは言わずもがなである。
愛される少女(神の寵愛)