名シーン過ぎて逆に書きにくいこの感じ...!
「だから私たちは、違う世界にいるなんてことはありません!同じです!隣にだっていられます!」
ヒフミちゃんがアズサちゃんに歩み寄る。それはただ距離が近くなるだけでなく、心までも、近くに。
「だから世界が違うだなんて、一緒にいられないだなんて…そんなこと言わないでください!」
自称平凡な少女が、ただ友達のそばにいる…そのために伸ばす手。
どんな状況にあったとしても、その手は必ず届けなければならない。
…ポケットに、いつも忍ばせているものを取り出す。
「でも、私のためにそんな嘘を言ってくれたところで…」
「誰が嘘だって!?」
「いや〜なんだか大事なところみたいだね?」
突如現れた5人の仲間たちと共に、覆面を被って並び立つ。
ヒフミちゃんの声に応えた覆面水着団...もとい対策委員会が、彼女のために集結する。
私の大好きなシーンだ。
伸ばした手は、誰かのために。手を取った誰かが、巡り巡ってあなたのために。
「あの覆面、まさか…!?」
「!?」
「し、シルベまで何やってるの!?」
ここに辿り着くのは、死ぬほど大変だった。いや一回死んだみたいだけどね。
とにかく、ここからは反撃の時。
みんなの絆が世界を救う…青春の物語だ!
――――――――――――――
…何故だ?どうして一色シルベが生きている?
この手で撃った。ヘイローが消滅したのを見た。
何故?
何故…彼女の生存を確認した時、こんなに心が軽くなるんだ?
…いや、このままでは駄目だ。このままでは任務は『失敗』とみなされ、アツコが生贄になる。
もう一度…もう一度、奴らを否定しなければ!
「いくら増援が来ようと無意味だ。無限に増殖するユスティナ聖徒会の前では...!」
「無意味とか...虚しいとか...そんな暗くて憂鬱な話、私は嫌です!」
ヒフミ...という女が、声の限り叫ぶ。
「友情で苦難を乗り越え、努力がきちんと報われて...辛いことはお友達と慰め合って...!」
「苦しいことがあっても...誰もが最後は、笑顔になれるような!そんなハッピーエンドが好きなんです!」
「終わりになんてさせません!まだまだ続けていくんです!」
「私たちの物語...」
「
一色シルベが、その隣に立つ。
「ここに宣言する。私たちが、新たなる
なっ...!?
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宣言をする。このストーリーにおいてシャーレが行うべき、1番の仕事。
これに関しては別に権限を使っているわけではなく、シャーレという立場が重要なため...ETO宣言に関しては問題なく通るだろう。
風紀委員会に、正義実現委員会。青春の物語を守るため集った生徒たちが起こす…奇跡。
「...リーダー、ユスティナの統制がおかしくなってる。」
「こ、混乱してますね...ETOを助けるというのが戒律、しかし今はETOが二つあって...」
「スクワッドのみんな!聞いて!」
彼女たちに駆け寄る。
どんな影響があるか分からないが、イレギュラーが発生しまくっている以上...ここでアツコちゃんをベアトリーチェに渡してしまうのは危険だ。
「っ...!止まれ!」
「シルベちゃん!?」
サオリちゃんに銃を突きつけられる。
彼女のヘイローは...変化しない。一回私の死を見たからか?
あの洗脳がないなら...きっと、大丈夫。
「...生きて、いたんだな。」
「うん。まだサオリさんたちとお話しできてないし、こんなところじゃ死ねないの。」
彼女の向ける銃口が、こちらを睨みつける。
それを無視して...手を伸ばす。
「信じて。私はあの大人に打ち勝つ!あなたたちが、未来のことを考えられるようにしてみせる。だから...!」
「...っ!」
サオリちゃんは───
震える銃口を向けたまま、引き金を引くことはなかった。
「くっ...撤退だ!まだカタコンベにアレが...!」
「ま、待って...!」
サオリちゃんたちが背を向けて走っていく...!
やっぱ私じゃダメか...
「私が行く。」
「アズサちゃん、私も...けほっ...!」
「シルベ...大丈夫。サオリを止めて、すぐ戻ってくる。」
...悔しいけど、ここはアズサちゃんに任せるしかないか。
原作では先生もついて行っていたけど...
「...分かった。サオリさんをお願い...!」
「うん。ヒフミ、ハナコ、コハル、シルベ...行ってくる。」
...きっと、大丈夫だ。
アズサちゃんが駆けていく。
共に過ごした仲間を、その手で救うため。
―――――――――――――――
「や、シルベちゃん。また無茶してるね〜?今回は何日入院になるかなぁ...?」
「はは...どうだろうね...」
駆けつけてくれたホシノちゃんに小突かれる。会うたびに、いろんな人に心配をかけてしまっているな...
「それで...えっと、おじさんはここに行けばいいの?」
「うん。そこに最後の敵がいるはず。私ではきっとどうしようもないから...お願いします。」
ホシノちゃんに渡したのは、カタコンベ内の地図。
ヒナちゃんやツルギちゃん、アルちゃんやミカちゃんに渡したのも一緒で、古書館から発掘してきたものだ。
ウイちゃんの素晴らしいテクニックによって、二章と三章の間に修復してもらった。
そして印をつけた場所には...先生が初めて大人のカードを切った相手、『ヒエロニムス』がいる。
カードの使えない私がどうするべきか...
私のない知恵を絞って考えた結果、パワーで勝つ。
そういうことになりました。
と言っても地上ではユスティナ聖徒会と戦闘をする戦力も必要なため、少数精鋭。
ブルーアーカイブの世界においてトップクラスの戦闘能力を持つ人たちを集めたつもりだ。
...ちょっと、あのメンツにぶち込んだアルちゃんには申し訳ないかも。
でも他に強くて動かしやすい戦力がいなかったんです。ゲヘナとトリニティで2対2になるし...それにほら、ヒエロって軽装備だし...関係ない?
「四人は、ユスティナ聖徒会をお願い!」
「ん...分かった。シルベも気をつけて。」
戦力のトップが抜けた分は、原作よりダメージの少ないであろう正義実現委員会や風紀委員会に期待するしかない。
対策委員会のみんなが、戦いに赴いていく。
ああ、やっぱ不安だ。地上も地下も、戦力が足りているのかどうか...見に行った方がいいかもしれない。
特にヒエロニムスは、カードの使用があったためか情報が少なすぎる。
「よっ...!」
もう一度だけ気合を込めて、立ち上がる。ふらつくけどなんとか...
「流石に無理をし過ぎです!シルベちゃんを退避させた方がいいでしょう。」
ハナコちゃんに肩を支えられる。
「そうよ...!立ってるだけで辛いでしょう!?」
それはそうだけど、でも後ちょっとなんだ。
できれば最後まで見届けてから───
────?
あれ、さっきまで誰も居なかった空間に、誰か...
あの、人影は...
「...?あれ、さっきの人...戻ってきたの?」
...なんで。
なんで、今っ...!?
「貴方なんだね。」
銃口がピッタリと、私の頭に───
―――――――――――――――
「くっ...!」
「あわわわ!ひぃ!?」
カタコンベの地下にいた怪物が杖で地面を叩くたびに、足元から爆炎が巻き起こる。
「流石に...っ!こんなのと戦ったことはないなぁ...!」
いくら銃弾を撃ち込んでも、倒れる気配はない。風紀委員長としてゲヘナの騒乱を潜り抜けてきた中でも、これほど強大な敵と戦うことはなかった。
「きええええええっ!」
ここにいる誰しもが傷だらけで...しかし、逃げようとはしない。
「...っ!がっ...!?」
突如、何もないところからの爆撃に見舞われる。
「...!ちょっと、ヒナ!?大丈夫なの...ひぇっ!?」
ま、まずい!治り切ってない体が言うことを、聞かない...!
すぐに足元から、爆炎が───!
「おっと、大丈夫〜?風紀委員長ちゃん。」
何者かに持ち上げられて...爆炎を回避する。
聞き覚えのある、その声は──
「小鳥遊、ホシノ...!」
「助けに来たよ。いや〜、しかしすごい相手だね〜こりゃ。」
彼女も...シルベの声に応えて、ここにやってきたのか。
もう一度...気力を振り絞って、立ち上がる。
「...力を貸して。」
「んー、休んでた方がいいんじゃ?」
そういう訳には、いかない。
「あの子の道を拓くと...そう約束したから。倒れてなんかいられない...!」
デストロイヤーを持ち直す。第二回戦だ。
彼女の目指す未来を、誰一人邪魔させない...!