どうして...私はただちょっと別の二次書いたり絵書いたりブルアカ非公式DCGやったり登頂訓練したりしてただけなのに...!
...一週間くらい開けてすみませんでした!
「ぐ...」
ユスティナ聖徒会に似た怪物は、しかし比べ物にならないほどの圧倒的な威力をもって...私たちを蹂躙した。
マダムにこんな隠し球があったとは...
満身創痍の私たちに、勝ちの目は───
「彼女が求めているのは私...そうでしょう?」
姫が、倒れ伏した私たちの前に出る。
彼女が射線に入った途端...あの怪物を含めた奴らの動きが止まった。
「アツコ...!?一体何を...!」
「無意味だよ。トリニティにゲヘナ...そしてアリウスからも追われる私たちに未来はない。けどそれも全部...私が居るから。」
無意味...その言葉は、私たちの心に刻みつけられていた怨念。
「約束してくれる?みんなを自由にしてくれるって。」
『...なるほど、分かりました。お約束いたしましょう。』
通信が入る。
あの声は...『彼女』か。
「その名にかけて、誓って。」
『...良いでしょう。すべての巡礼者の幻想である私「ベアトリーチェ」の名にかけて、お約束いたします。』
姫が...一歩ずつ歩いていってしまう。
結局。これだけ足掻いたとしても、運命は変えられないのか?
「...元気でね。サオリ、みんな...さようなら。」
アリウスの生徒に連れられて、彼女の姿は遠ざかっていく。
「姫...」
「姫ちゃん...」
私は...お前まで守れなかったら...
「残りのスクワッドはどうしますか?」
『すべて始末なさい。』
私は今まで一体、何のために───
―――――――――――――――
「......」
ロイヤルブラッドの確保は無事終わりました。
考えられたスクワッドの抵抗も最小限に抑え、予定よりも早くことが進みましたので...儀式は明朝始めることができるでしょう。
ただ、その前に。
「感謝します。あの聖女『バルバラ』の完成品を提供いただけるとは...それに、その者も。」
「......」
目の前で佇む子供。ソレからは...ええ、感じます。
ソレは『色彩』に通ずるもの。
私たちゲマトリアの宿敵。しかしその強大な力が今、私に味方している。
「あなたが私に協力をするのは...私があなたのように色彩の力を手にし、この物語を作り変えることを望んでいるからでしょうか?」
「どうでもいい。やるべき事をやって。」
そう言うと彼女は、傍に抱えていた一人の少女を放り出した。
...一色シルベ。
随分とまあしぶとく生き残ったものです。
アリウスの生徒からの報告では、彼女が瀕死になった際...『大人』が現れたと。
つまり、コレを殺せばやってくるのでしょう。『先生』が。
しかし。
「...どうしたの。早く───」
「いえ、まだ殺しはしません。良いことを思い付きましたので。」
気絶して動かない一色シルベを掴む。
「何故...?」
「何故?それは簡単なことです。それでは私の気が済まない。」
私の腑から湧き上がってくるこの憎悪に対する解答が、数発の弾丸で止まるわけがありません。
苦痛を、悲鳴を、絶望を以てのみ...この憎悪は完成し得るでしょう。
「憎しみを強化した弊害か。これだから、美学とかに酔ってる連中は...」
「何を...?」
少女の背後に、ゲートが開かれる。
「私はあまり長く居てはいけないからもう戻るけど、最後にはちゃんと殺して。それだけ。」
そう言い残して、彼女は姿を消す。
...勿論、殺しましょう。
彼女たちの絶望を、しっかりと堪能した後で。
その前に、うるさい蝿を駆除しましょうか?
―――――――――――――――
...っ!
しまった、バレ───!
「捕らえました。」
「ぐっ...!」
な...!このゲマトリアは、夢にまで干渉できるのか...!?
「聖園ミカをあの場所に呼んだのもあなたでしたね?あのままでは『先生』諸共処分してしまうところでした。私の楽しみを守っていただけて嬉しいです。百合園セイア。」
「ベアトリーチェ...!」
エデン条約が宣言されたその時...また予知夢が更新された。予知には全く居なかった謎の少女が補習授業部の前に現れ、一色シルベを攫っていった。
つまりあの少女は、あの現象に関係する何か...いや、今ベアトリーチェが言っていた『色彩』...?
とにかく、一色シルベを起こさなければ...っ!
「お礼に見せて差し上げましょう。解釈されず、理解されず、疎通されず...ただ到来するだけの不吉な光を───」
っ...!?
一色シルベっ!目を覚ま───!
―――――――――――――――
「...ここは、カタコンベか?」
シルベを連れ去った何者かを追って、ゲートを潜った先。
もう姿は見当たらない。これはワープか?またアリウスは新しい力を得たのかもしれない。
補習授業部のみんなを残して行ってしまったが、大丈夫だろうか...
「っ...!」
咄嗟に身を隠す。ユスティナ聖徒会だ。
...仲間割れをしている様子はない。それに、誰かと戦って──?
あの姿は...!
「っ!」
ガラ空きになっている聖徒会に向けて、背後から発砲する。
「!?...あ、アズサ...!」
「サオリ!」
聖徒会と対峙していたのは...サオリだった。
何故アリウススクワッドがユスティナ聖徒会と対立している?
「何があったんだ?」
「...私たちはアリウスから追われる身になった。皆散り散りになって...アツコも、攫われて...」
!...アツコが...
「危ない!」
「っ...!」
サオリと共に遮蔽物へと移動する。敵の数が多い。早く打開策を見つけないと...!
「...こちらもシルベが攫われた。きっとカタコンベの奥に。」
「......」
容赦のない銃撃が降り注ぐ。
そろそろ遮蔽物の耐久力も限界か。飛び出して交戦するしかない。
...今、最善の方法は。
「サオリ。先に潜って、アツコとシルベを助けてくれ。」
「な...!?何を言って...」
彼女が驚いた声を上げる。
「...私が、助けに行くと?」
「行く。あなたはアリウスで仲間を誰一人見捨てなかった。自分で死のうとしていたミサキでさえ。」
知っている。あの地獄で他者を生かすということがどれだけ大変なことなのかを。
「お願いだ、サオリ。あなたが一番アリウスへの道を熟知している。私はもう戻る道を知らない。」
「...っ」
リロードを終え、飛び出す準備をする。
「シルベはまだあなたを信じている。アツコもきっとあなたを待っている!だから頼む、サオリ!」
「くっ...!」
弾丸が遮蔽物を壊すと共に、二人して飛び出す。
サオリは反対方向へと駆け出していく。
「...!お前は、裏切り者の──!」
アリウスの生徒...増援か。
「Vanitas vanitatum...」
全ては無意味。
その呪文の中で、サオリは足掻いていた。
方向は違えど、確かに彼女も...足掻いていたんだ。
私は教えてもらった。シルベに、ヒフミに、コハルに、ハナコに。
酷く長い時間続いている私たちの戦いに、終止符を打てるのだと!
だから彼女にも、きっと。
「全てを無に帰し、徒労であると知れ──!」
―――――――――――――――
一色シルベ───!
目を───!
...!
「...っ!ぅ......!」
な、何が...?
最後の記憶をどうにか思い出す。確か...
そうだ、シロコ・テラー...!
突然現れた彼女に撃たれて、気を失って...
何故彼女が今?と、とにかくここを──
「目が覚めたようですね?」
「っ!」
ボヤけた意識が、一瞬で晴れる。
目に飛び込んで来たのは...白い頭部に、真っ赤なドレス。
間違いない。目の前に居る、コイツは...!
「ベアトリーチェっ!」
「...自己紹介の必要はないみたいですね?」
諸悪の根源。悪辣なる『大人』。
ゲマトリアの一人、ベアトリーチェだ...!