プロローグ
Side?
「よっし!そろそろご飯タイムにしようか!」
「うむ!」 「キュー!」
俺は向田 剛志、しがないサラリーマンだったがある日ちょっとした手違いによって余計に異世界召喚させられた身のアラサーだ。
召喚された国の王様に告げられた魔王討伐等には一切関わる事無く俺は持ち得たスキルであるネットスーパーを駆使して様々な料理を作っては食しながら異世界の各地を巡り旅して周っていた。
街に向かう為に異世界人に護衛してもらっていた道中で出会ったフェンリルのフェルやその後の旅の道中で出会ったスライムのスイを相棒に共に旅を続けていた。
「うーんと…よし今回はハンバーガーでも作ってみるかな!」
そう思い立った俺は早速ハンバーガーの材料をストレージから出して作る事にしたのだがこの時は思いもしなかった…あんな物が出来上がろうとは…。
Side?
「(んン?…)」
アレ?俺何時の間に寝てたっけ?…確か遊戯王公式から地味にお気に入りだったかなり古いカードの実質的な強化が来る事を知ってそのテンションで出掛けてそれから…ああ!?思い出したぞ!
そうだ…行きつけのトレカショップに最近増えてきているカード強盗犯グループが白昼堂々と押し入ってきて…それで俺を含むショップ内に居た客達が人質にされてしまったんだ!
俺は強盗犯達に無謀にも立ち向かっていってあっさり銃殺されたんだ…でも何かが可笑しいぞ?…死んだ筈なのに自意識がある。
だけど手足の感覚が無いな…そう思いながらふと周囲を見てみるとどうやら俺の体?は皿の上に居た。
は?一体どゆ事?…
「頂きまーす!」
そんな俺の眼前に人の大きく開けられた口が迫って来ていた。
「ワー!?た、食べないでええー!お、俺なんか食べても美味しくないですよ?!」
「「!?」」
危険を感じてそう叫ぶと俺を食おうとしていた男性と彼の後ろにいた大きい狼は驚いていた。
「お、俺の作ったハンバーガーが喋ったああああああ!?」
「え?…」
俺を食べようとしていた男性は又も驚いていた。
ってハンバーガー?
「あ、あの…何か俺の状況が分かる手段あります?…」
俺は恐る恐る男性に聞いてみる。
「す、スマホのカメラでなら…」
「お、お願いします…」
男性は運良くスマホを所持していたようでカメラで俺を撮影してもらい見せてもらったのだが…。
「…」
俺は撮影された画像を目にして絶句した。
何故なら俺の今の姿は人間ではなくマジでハンバーガーになっていたのだから…しかも只のハンバーガーなどではない。
牙を生やしているという悪魔的な見た目のハンバーガーでありながらなんとも微妙なステータスでその上に何故か種族が戦士族という遊戯王屈指のネタモンスターであったが先日遂にその強化カテゴリが発表された初期中の初期の儀式バニラモンスターであるお気に入りだったまごうことなきあの「ハングリーバーガー」そのものになっていたのだから…。
頭上?の青くて赤丸が描かれている旗は見当たらなかったけど。