ガンダムビルドブレイカーズforALMA 作:Wandarel
どうしても聞きたい……。いいだろう、イチカ。
僕がどうしてここまでたどりつけたのかを全て……話してあげよう。
数年前のガンプラバトルでの圧勝は周りの人間に恐怖心を植え付けるには十分だったようだ。
アルマ「……ふっ。」
あまりにもあっけなかった。
既に湯の森の大人達はもう歯向かうことすらしようとしなかった。
誰も蒼月家には逆らえない。そうすれば僕らが倒れない限り彼らに絶対の安寧を与え続けられる。
アルマ「そうとも…僕達がいれば誰も苦しむことなどない。誰も……。」
だからこそ人を簡単に切り捨てられた。
最近では一人チームアロウズからの離脱もあって人員を増やしたところだ。
アルマ(よもやアニュウ・リョウコがチームから離脱するとはね……。実に愚かだ。)
彼女はメカニックにしてファイターでもあったため、戦線修理人員として優秀であったからこそ、少々の悔やみはある。
たが、当時のアルマにとっては代替え品が入れ替わった程度であった。
アルマ「君達が僕のチームメイトか。」
ケント「
ヒリング「ケア・ヒリングって言いますのでよろしくお願いします〜!憧れのアルマさんとご一緒出来るなんてほんとに嬉しいです!!」
この二人もまたアルマと共に生き、今後に関わる人間である。
アルマ「さっそくだが三日後のガンプラバトルについて話がしたい。」
ヒリング「いいですよ、アルマ!」
ケント「手早くかつ正確にお願いしますよ。」
既に三日後には最終決勝戦が入っている。
アルマ「チームソレスタルビーイング、彼らの目覚しい活躍は僕も目を見張るものがある。搭乗機を見させてもらおうか。」
ケント「僕の機体はガンダムキュリオスtypeI。変形能力、高速戦闘においては充分に戦果を発揮できますよ。」
ヒリング「私の機体はガンダムデュナメスtypeI。狙撃ならその辺の雑魚とは比べ物にならないと思うよ?」
アルマ「なるほど、充分な力はあるみたいだ。僕はこのリボーンアイズガンダムを使う。万が一の時のための万能機さ。」
ケント「そう簡単にはやられませんよ、僕達は。」
ヒリング「そーそー、だって他の奴らなんてみーんな雑魚ばっかなんだから。」
アルマ「下民にもたまにとてつもない強さを発揮する人間もいるが、それでも僕達が負けることはないだろうね。」
作戦が順調に進み、一定の作戦が決まった。
そして迎えた決勝戦。
「両チーム共に入場です!当然のように決勝へと勝ち上がってきたチームアロウズに革命を起こせるか!!?チームソレスタルビーイングの入場です!!」
GBNを用いたガンプラバトル、チームリーダーはサブ機の運用を許可されている。
仮に引き分けになった時のサドンデス用にだ。
そして、入ってくるチームソレスタルビーイングの顔ぶれに一人見覚えがあった。
アルマ「君は……。」
セツナ「ソウゲツ・アルマ、俺は……お前との決着を付けに来た。」
アルマ「数奇な運命もあるものだね。また僕と戦おうというのかい?」
セツナ「二年前のあの時とは変わった。ソウゲツ・アルマ、今度こそ俺はお前と分かりあってみせる。」
アルマ「言ったはずだよ、君たちと分かり合う気などないと。」
チームリーダー同士で握手を交わした。
ヒリング「なぁにー?あの子がアルマが気にしてる子?なんだか妬いちゃうな。」
アレル「……よろしくね。」
ロウ「よろしくな。」
気弱な人間が1人、そして気さくそうな人間が1人。
アルマ(……いけるな。)
そして、決勝戦が始まった。
「それでは!!ガンプラファイト!レディーゴー!」
セツナ「OOAGE、ミヤノ・セツナ!」
アルマ「リボーンアイズガンダム……ソウゲツ・アルマ。」
セツナ「出る!」
アルマ「行く!!」
それぞれが飛んでいく。しかし、ここは広大なフィールド。
ロウのケルディムガンダムAGE1とケントのキュリオスガンダムtypeI、アレルのアリオスガンダムAGE2とヒリングのガンダムデュナメスtypeIが基本的なスポーンエリアは同じだった。
そして、即座にOOAGEとリボーンアイズガンダムはほぼほぼ互角の戦いを繰り広げる。
キャノンモードによる膨大な弾幕をセツナはくぐり抜けてきた。
そして、MSモードに切り替わったリボーンアイズガンダムのビームサーベルとOOAGEのGNソードIIIがぶつかり合う。
セツナ「お前は未だに神を気取るのか!!」
アルマ「ふっ、こうでもしなければ人類は永遠に争いを続けるからね。」
そして、撃ち合いながら離れるもセツナの機体は削られる。
その状況にアルマは鼻で笑った。
セツナ「くっ……!!」
OOAGEが横に飛んでくるビームを一瞬の判断で回避した。
ケント「援護しますよ、アルマ。」
ガンダムデュナメスtypeIとガンダムキュリオスtypeIが現れた。
つまり、チームリーダーを3機で殲滅する。
本来サブプランとしてアルマが考えていたが、早い段階で実施された。
アルマ「ふっ、余計なことを。」
正直、アルマ一人でも事足りるとおもっていた。
ヒリング「そっちとは、射程がダンチなのよね!!!」
ヒリングによるビームの速射、そしてケントによる近接のコンボ。
加えてアルマの戦闘技術もあり、セツナは圧倒的に不利だった。
ロウとアレルの二人はダミーにかかり、遅れている。
アルマ「勝利は確実なものだ。」
そう高らかに宣言した。
セツナ「!!」
デュナメスのビームが直撃しそうになった時だった。
目の前にシールドが現れる。
ロウ「セツナ!!」
ロウとアレルの援護が間に合った。
アルマ「……馬鹿な、早すぎる。」
想定の何倍も早いスピードでの援護だった。
アレル「はっははははっ!!超兵復活と行こうぜぇ!!」
この時、アルマは知らなかったがアレルはその化け物じみた戦闘技術から超兵と呼ばれていた。
そして、アリオスガンダムAGE2がデュナメスの右腕を削る。
ヒリング「こいつ!!」
ケント「そんな機体で……私と張り合おうなどと!!」
ケントが攻撃を仕掛けるが容易く避けられる。
むしろ、装備していたガトリングを一気に破壊される。
ケント「くそ……!!」
ロウ「あれだけ啖呵を切ってた割にゃ……その程度かよ!! 」
そして、アルマもセツナと何度でもぶつかる。
アレル「はっはっはぁ!!オラァッ!!」
アリオスがデュナメスのフルシールドを引き剥がした。
そして、アリオスガンダムAGE2が変形し加速し距離を取り、一気に近づいていく。
そして、その勢いのままGNドッズシザースで挟み込んだ。
ヒリング「ぐうっ!!!」
それでも、ヒリングはビームピストルを乱射して抵抗する。
アレル「そんな狙撃に頼りきりな戦い方で……俺達に勝てるわけねぇだろうが!!」
ヒリング「いや……助けて、アルマ!!」
デュナメスはアリオスガンダムAGE2に真っ二つにされた。
ケント「ヒリング!!」
アルマ「チッ……。」
アルマは冷静にGNフィンファングを飛ばす。
OOAGEは容易くかわしたが、アリオスAGE2に直撃し、大破する。
アレル「ぐぁっ!!……や、ヤロー!!」
セツナは引き続きアルマのガンダムを相手にする。
アルマ「やるじゃないか。」
そういった直後に、ケルディムの狙撃を回避するアルマ。
アレル「クソッタレ……!!」
ロウ「アレル!スモークを撃て!!」
アレル「だけどよ、セツナが!!」
ロウ「いいからやれ!」
ロウの指示でスモークを焚いた。
アルマ「ふん……目くらましなど。」
アルマは容赦なく砲撃を繰り返す。
ロウ「…今のセツナなら……。ぐっ!!」
その間にもアルマのGNフィンファングが直撃し大きく損傷するケルディムAGE。
セツナ「うおおおおおぉ!!!!」
OOAGEがリボーンアイズガンダムに向かってGNソードIIIを振りかざし突撃してくる。
アルマもそれに呼応し変形し迎撃した。
そして、フィンファングがOOAGEの腕部に当たった。
アルマ「いただく!!」
アルマはその隙を見て攻撃を仕掛ける。
が、それでもセツナの攻撃は終わらない。
そして、GNソードIIIがリボーンアイズガンダムの右腕が破壊される。
アルマはここで気づく。母が警戒している力を……。
アルマ「この力……純粋種の力か!!」
それを見たケントが援護に入ろうとするがケルディムガンダムAGEがその行く手を阻む。
ロウ「ぐっ………。」
だが、ケントがターゲットを変えて攻撃し、ろくに回避も出来ずに当たる。
ロウ「ハロ、トランザムは?!」
ハロ「ワンセコンドカノウ!ワンセコンドカノウ!」
ロウ「上等!!」
ケルディムAGEに迫るキュリオスtypeI。そして、その攻撃によって瀕死になるケルディムAGE。
ケント「もらったぁ!!」
ケントはシードルニードルで挟み込む事を選んだ。
その瞬間。
一秒のトランザムでケルディムAGEは背後を取った。
ケント「なっ!?」
次の瞬間、GNドッズバルカンを手にし至近距離でばらまいた。
無論、キュリオスtypeIがタダで済む訳もなく撃墜された。
ロウ「これがソレスタルビーイングだ………アニュー……。」
ロウ、アレル共に戦線から離脱することになった。
アルマ「君のその力……それは僕らにとって脅威となる!!」
セツナ「ならば、この力を持って俺はお前と戦い続ける!」
拮抗するビームサーベルとGNソードIIIが大きく弾かれる。
アルマ「そうとも、そうでなければ僕達蒼月家が受け継がれた意味が無い……。存在する価値も!」
セツナ「違う!!お前は人を見下す事で自分の全てを押し隠して己の親に隷属しているだけだ!お前にはお前の意志があるはずだ!!」
リボーンアイズもOOAGEも互いに中破していた。
アルマ「僕にその意志などないな!」
リボーンアイズがTRANS-AMを起動する。
セツナ「!ならば!」
OOAGEも合わせてTRANS-AMを起動する。
さらに互いが激しくぶつかり合う。
そしてGNフィンファングがOOAGEの頭部を破壊した。
アルマは追撃にもう一基のファングを飛ばした。
セツナ「させるかァッ!!」
その瞬間、OOAGEは量子化した。
アルマ「量子化した!?ッ!!」
そしてついに、セツナはアルマの背後を取った。
セツナ「うおおおおぉっ!!」
アルマ「はぁぁぁぁっ!!」
二機は同時に致命傷を喰らい、大破した。
だが……。
アルマ「……ふふ、遂にここまで来たか。」
アルマは大破したリボーンアイズガンダムを駆り、戦場を移動していた。
アルマ「この戦いを制すれば僕はあの政策の体現者に……いや、それすらも超越した存在になれる……。」
その瞬間、リボーンアイズガンダムの太陽炉が異音を上げ始めた。機体の限界である。
アルマ「機体のダメージが……このままでは……。」
早急にスペアを探す必要があったが、ルールにより漂着式のコンテナに入っている為、どこにあるかすら不明だ。
この状況で見つけるのはかなり絶望的である。
それは、セツナもアルマも同じことだった。
だが、アルマは奇跡を起こした。
目の前にある見覚えのあるコンテナ。
アルマ「これは運命だ……。まだ僕は……闘える!」
セツナもまた、ダメージを受けアバターが一時的に気絶状態に入っていた。
セツナ「く……!」
目を覚ました時、そこにはお守りのように持っていた花があった。
それは、かつてアルマがくれた生け花だった。
セツナはその花に手を伸ばす。
そして、その視線の先に……。
セツナ「……!アレは……。」
アルマ「Gデバイス……マッチングクリア。行ける!」
アルマはコンテナの中身のデュアルOガンダムを起動させた。
そして、
アルマ「どこだ……どこにいる、ミヤノ・セツナ。」
そして、アルマはOOAGEの残骸を捉えた。
アルマ「見つけた……?太陽炉がない!?まさか……まさか!!」
現れたのはかつて自分が叩き潰したはずのトライエイジガンダムエクシアだった。
セツナ「トライエイジエクシア、ミヤノ・セツナ。未来を切り開く!」
アルマ「この……下民風情がぁっ!!!」
アルマはGNソードIIIのビーム砲とビームガンを放つ。
セツナ「うおおおぉっ!!!」
セツナの心にはまだあった。アルマと分かり合える未来があると。本心を隠しているだけだという確証が。
そして、デュアルOガンダムとトライエイジガンダムエクシアR2が月面へと叩きつけられる。
トライエイジエクシアのGNソードライフルがデュアルOガンダムのビームガンを破壊した。
その煙からデュアルOガンダムが素手での接近戦をしてきた。
殴る金属音が響く。
しかし、トライエイジエクシアがその途中で腕を掴み投げ飛ばした。
セツナ「はぁぁぁぁぁっ!!」
GNビームサーベルを引き抜き、最適の位置で切り裂きに行く。
デュアルOガンダムが少し身を引き致命傷を避けるが、コクピットが剥き出しになる。
アルマ「くっ……!!」
しかし、反撃のビームサーベルをトライエイジエクシアもコクピット部分に喰らった。
互いに睨み合い、デュアルOガンダムがシールドを捨てGNソードIIIを構えた。
トライエイジエクシアもまたGNソードを展開し、正面へ構えた。
その時、デュアルOガンダムもトライエイジエクシアも太陽炉が大きく稼働していた。
トライエイジエクシアが突進を始める。
それに合わせて、デュアルOガンダムもGNソードIIIを構え突進する。
そして最後には二人の剣がぶつかり合い、爆発した。
霧が晴れた時、コクピット部分を貫かれたデュアルOガンダムとトライエイジエクシアがいた。
デュアルOガンダムから力が抜け、機能停止した後に爆散した。
その爆発を至近距離で受けたトライエイジエクシアもタダでは済んでいない。
………アルマは敗北した。そして、アルマは思い出した。
目の前の少年の事を、かつて親友と呼んでいた彼の事を。
アルマ「そうか……ミヤノ・セツナ。君はそうまでして僕を……。」
セツナ「そうだ、ソウゲツ・アルマ。お前はもう自由だ。」
アルマ「……しかし、僕にそれは出来ない。まだ母に逆らえるとは……。」
セツナ「お前は戦う力があるはずだ。お前のそのデュアルOガンダムのように戦う意思はお前にはある。戦うかどうかはお前次第だ、アルマ。」
アルマ「………ふっ、君はやはり……。」
その瞬間、バトルエンドのコールが響いた。
ソウゲツ・アルマが己の意志を取り戻した戦いに決着が着いた。
アルマ「では、僕もそうさせてもらおう。」
セツナ「アルマ、戦い続けろ。」
アルマ「約束は果たすさ、ミヤノ・セツナ。」
次回、
ガンダムビルドブレイカーズforALMA
第2話「未来へ。」