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いきなりだが、僕はライブハウスでバイトしている。音楽はいろいろあってなんとかできるので、ここに決めた。『CIRCLE』というのだが、利用しているのは地元のバンドだけだ。しかも今はガールズバンド全盛期だからか、ほとんどが女の子たちだ。受付をしている身としては、都合がいいのかもしれないが、お近づきになるには天まで届くほどの壁があることを、僕は知っている。それほどまでヘタレな僕が嫌になる。自己嫌悪ってこういうところから生まれるんだろう。
今はショッピングモールにいる。軽く散歩しようと思い、ここにきた。休日だから人がすごくいる。人混みはあまり好きではなく、休日は家に引きこもっているのが日常だが、定期的に散歩するのが日課になっていた。
何を買うわけでもなく、ブラブラと店を見て回った。冷やかしと見られても間違い無いので、そこら辺は気づかれないうちに店を去る。これをショッピングモールほぼ全ての店にやっていく。そうすればかなりの暇つぶしになる。ゲームもいいが、たまにはこんな休日もいいと感じる。
「あっ、彗太じゃん☆」
前言撤回、とんでもない地雷だった。
「こんにちは、今井さん」
「敬語いらないし、下の名前でいいのに。同級生なんだし☆」
「………リサ」
「うん!合格☆」
なんのテストをしていたんだ。意外と恥ずかしい。耳にピアスをつけている、茶髪の彼女は今井リサ。親しいように見えるが、実はそうでもない。
彼女とは受付をしている時に、知り合い伝いに知り合った。この人の所属しているバンドに、同じクラスのの人がいたためだ。
「それで彗太は何しにきたの?」
「今日は休日だし、バイトも休みなので、ウィンドウショッピングでもしようかなと思ったんだ」
「ふーん、私も買い物しにきたんだけどさぁ、友希那を誘ったんだけど断られちゃって。だから一人なんだよ」
確かにリサは湊さんと一緒にいるイメージだ。仲がいいようで何よりだ。
「あっそうだ、彗太。一緒に回らない?服を見てもらいたいのと、後荷物持ちでさ〜」
「後者の方が本音だろ」
「えへへ〜、ばれた?」
なんだこの人。まあ、いいけど。
「いいけど、僕ファッションわからないぞ?」
「いいのいいの、そういう人からの意見も欲しいから☆」
そう言って横にならんで、歩き始めた。
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すごく優しいんだね、彗太って。こうやって連れ回しても、文句も言わないし、荷物も持ってくれるし。紗夜とか燐子とかがよく言ってたのがわかる気がする。
「…………サ?」
どうしよう。あたし強引に誘っちゃったけど、嫌われてないかな。もしかしたらギャルが苦手とか!?
「………リサ?」
でもそうしたらこうして一緒に買い物するのも嫌がるはずだし。てか、これってもうデートなんじゃ///
「リサ!」
「えっ、何?!」
びっくりして顔を上げると、すぐ目前に彼の顔があった。近い近い近い///
「何回か呼んだけど返事なかったから。……顔赤くないか。体調悪いのか?」
「いや、あの、大丈夫だから////そ、それよりもほらそこのカフェで休憩しない?あ、あたしちょっと疲れちゃったから」
「そう……、わかった。じゃあ休憩するか」
すごく緊張したぁ///
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「今日はいろいろありがとう☆助かっちゃった」
「いいよ別に、特に予定もなかったし」
夕暮れ時になり、リサも満足したようだ。
「またCIRCLEでね」
リサは去っていった。
疲れたがなかなかいい休日だった。連れ回されたおかげで、いい運動になったし、何よりリサと仲良くなれたというのが良かった。やはり常連の方と仲良くなるのは重要だ。まあ僕バイトだけど。
明日も世間的には休日だが、バイトがある。まだやめる気はない。飽き性の僕がここまで楽しくバイトを続けられるのは、周りの人の協力があるからなのかもしれない。
しかしまだ信用できない自分がいる。人なんて信じられない。ここまでしても信じられないのは病気だろうか。早く楽になりたい。
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後日
「……それで昨日はショッピングモールにいたんだ〜」
リサちーの話は変哲のない話のように聞こえる。
「誰かと行ったの?」
「そう、彗太と……あっ」
その言葉が出た瞬間、私は目色を変えた。
「リサちー、彗太って?」
「あはは、だ、誰それ?」
「リーサーちー?」
なんかるん♪ってきちゃった!どんな人なんだろ♪
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