青年と少女たちの日常   作:柊真夜

3 / 40
でっひーー いちごたいやき 八島雪見 まじ ローマン ありふれた執行者 妖狐アルル きねやん 魚介類愛好家 アクルカ (敬称略)


お気に入り ありがとうございます!





3 ギャルのテンション

 いきなりだが、僕はライブハウスでバイトしている。音楽はいろいろあってなんとかできるので、ここに決めた。『CIRCLE』というのだが、利用しているのは地元のバンドだけだ。しかも今はガールズバンド全盛期だからか、ほとんどが女の子たちだ。受付をしている身としては、都合がいいのかもしれないが、お近づきになるには天まで届くほどの壁があることを、僕は知っている。それほどまでヘタレな僕が嫌になる。自己嫌悪ってこういうところから生まれるんだろう。

 

 今はショッピングモールにいる。軽く散歩しようと思い、ここにきた。休日だから人がすごくいる。人混みはあまり好きではなく、休日は家に引きこもっているのが日常だが、定期的に散歩するのが日課になっていた。

 何を買うわけでもなく、ブラブラと店を見て回った。冷やかしと見られても間違い無いので、そこら辺は気づかれないうちに店を去る。これをショッピングモールほぼ全ての店にやっていく。そうすればかなりの暇つぶしになる。ゲームもいいが、たまにはこんな休日もいいと感じる。

 

 

 

 

「あっ、彗太じゃん☆」

 

 前言撤回、とんでもない地雷だった。

 

 

 

 

「こんにちは、今井さん」

 

「敬語いらないし、下の名前でいいのに。同級生なんだし☆」

 

「………リサ」

 

「うん!合格☆」

 

 なんのテストをしていたんだ。意外と恥ずかしい。耳にピアスをつけている、茶髪の彼女は今井リサ。親しいように見えるが、実はそうでもない。

 彼女とは受付をしている時に、知り合い伝いに知り合った。この人の所属しているバンドに、同じクラスのの人がいたためだ。

 

「それで彗太は何しにきたの?」

 

「今日は休日だし、バイトも休みなので、ウィンドウショッピングでもしようかなと思ったんだ」

 

「ふーん、私も買い物しにきたんだけどさぁ、友希那を誘ったんだけど断られちゃって。だから一人なんだよ」

 

 確かにリサは湊さんと一緒にいるイメージだ。仲がいいようで何よりだ。

 

「あっそうだ、彗太。一緒に回らない?服を見てもらいたいのと、後荷物持ちでさ〜」

 

「後者の方が本音だろ」

 

「えへへ〜、ばれた?」

 

 なんだこの人。まあ、いいけど。

 

「いいけど、僕ファッションわからないぞ?」

 

「いいのいいの、そういう人からの意見も欲しいから☆」

 

 そう言って横にならんで、歩き始めた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 すごく優しいんだね、彗太って。こうやって連れ回しても、文句も言わないし、荷物も持ってくれるし。紗夜とか燐子とかがよく言ってたのがわかる気がする。

 

「…………サ?」

 

 どうしよう。あたし強引に誘っちゃったけど、嫌われてないかな。もしかしたらギャルが苦手とか!?

 

「………リサ?」

 

 でもそうしたらこうして一緒に買い物するのも嫌がるはずだし。てか、これってもうデートなんじゃ///

 

「リサ!」

 

「えっ、何?!」

 

 びっくりして顔を上げると、すぐ目前に彼の顔があった。近い近い近い///

 

「何回か呼んだけど返事なかったから。……顔赤くないか。体調悪いのか?」

 

「いや、あの、大丈夫だから////そ、それよりもほらそこのカフェで休憩しない?あ、あたしちょっと疲れちゃったから」

 

「そう……、わかった。じゃあ休憩するか」

 

 すごく緊張したぁ///

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「今日はいろいろありがとう☆助かっちゃった」

 

「いいよ別に、特に予定もなかったし」

 

 夕暮れ時になり、リサも満足したようだ。

 

「またCIRCLEでね」

 

リサは去っていった。

 

 疲れたがなかなかいい休日だった。連れ回されたおかげで、いい運動になったし、何よりリサと仲良くなれたというのが良かった。やはり常連の方と仲良くなるのは重要だ。まあ僕バイトだけど。

 明日も世間的には休日だが、バイトがある。まだやめる気はない。飽き性の僕がここまで楽しくバイトを続けられるのは、周りの人の協力があるからなのかもしれない。

 しかしまだ信用できない自分がいる。人なんて信じられない。ここまでしても信じられないのは病気だろうか。早く楽になりたい。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 後日

 

「……それで昨日はショッピングモールにいたんだ〜」

 

 リサちーの話は変哲のない話のように聞こえる。

 

「誰かと行ったの?」

 

「そう、彗太と……あっ」

 

 その言葉が出た瞬間、私は目色を変えた。

 

「リサちー、彗太って?」

 

「あはは、だ、誰それ?」

 

「リーサーちー?」

 

 なんかるん♪ってきちゃった!どんな人なんだろ♪

 




お読みいただきありがとうございます。
リクエストあれば、活動報告までお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。