シャーレ所属顧問、サオリ先生   作:ベレッタM92F

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プロローグ―2

ヘリに乗り、着いた場所は、まさに地獄絵図だった。

爆発に銃弾の雨。

だが、計画性がない行動に見える。

私なら、もう少しうまく出来るな、地獄絵図は言いすぎたか?

なんてぼんやり考えながら、周りを見る。

 

「なんで私達が不良達と戦わなきゃいけないの!!」

「サンクトゥムタワーの制御を取り戻すためには、あの部室の奪還が必要ですから……」

 

ここにはいないリンに文句を言っているユウカを窘めるゲヘナの風紀委員チナツ。

 

「それは聞いたけど……!私これでも、うちの学校では生徒会に所属してて、それなりの扱いなんだけど!なんで私が……!」

「あ、危ない」

「え?いっ、痛!」

 

文句を垂れ流しているユウカに銃弾が当たる。

 

「あいつら違法JHP弾を使っているじゃない!?」

「伏せてください、ユウカ。それに、ホローポイント弾は違法指定されていません」

 

そう言葉を放つのは正義実行委員会のハスミ。

即座に近くの転倒した車にカバーして戦闘準備をしている。

 

「うちの学校ではこれから違法になるの!傷跡が残るでしょ!」

「今は先生が一緒なので、その点に気を付けましょう」

 

……そうだ、今の私は先生と同じ、つまり一発だけでも致命傷になりうる。

それに今の私は銃を持っていない。

動きづらいスーツ姿でもあるし、近接戦闘もできない。

そもそも、先生になってからは、子ども達に攻撃しないと心に決めたが。

 

「先生を守ることが最優先。あの建物の奪還はその次です」

「ハスミさんの言う通りです。先生はキヴォトスではないところから来た方ですので……」

「分かってるわ。先生は、戦場に出ないでください!私達が戦っている間は、この安全な場所にいてくださいね!」

「……」

 

だが、このままぼんやりと立っているつもりもない。

上手くいくかは分からないが、やって見せる。

先生、見ててほしい。

 

「私の指揮に従ってほしい」

「え、ええっ?戦術指揮をされるんですか?まあ…先生ですし……」

「分かりました。これより先生の指揮に従います」

「生徒が先生の言葉に従うのは自然なこと、ですね。よろしくお願いします」

「よしっ、じゃあ行ってみましょうか!」

 

 

 

ユウカ、ハスミ、チナツ、そしてトリニティ自警団のスズミと共に前線へと向かう。

道中で何人もの不良生徒達が襲ってきた。

 

「てめぇら、連邦の奴らか?ならお前ら、やっちまえ!」

 

アサルトライフル、ミニガンなどの射撃武装にグレネードが次々と降ってくる。

私達はすぐに近くの遮蔽物に隠れ、当たらないように身を屈める。

 

「スズミ、グレネードを」

「分かりました」

 

こちらに攻撃させないように撃ち続けるのは悪くないが……少し密集しすぎじゃないか?

予想通り、スズミが投げた閃光手榴弾にほぼすべて巻き込まれる。

 

「うおぉ!?」

「ま、眩しい!」

 

その隙にスズミとユウカが制圧し―

 

「こ、この!」

 

免れた子にはハスミの一撃が加えられる。

チナツは倒れた子らの拘束をする。

そうして進んでいくが、どうしても数が多い。

 

「どうしますか、先生?」

 

ハスミがそう声を掛けてくる。

周りを見回すが、使えそうなものは――ある。

 

「あの箱、狙い撃てるか?」

「あれですか?もちろんです」

 

ハスミの弾丸は宣言通りに不良達の後ろにある箱を貫いた。

そして、大きな爆発が起きた。

 

「ちらっと大量のグレネードが入っているのが見えた。あれも鹵獲品だろうが……それにしたって無防備すぎじゃないか?」

「さすがです先生!これでもっと早く先に進めます!」

「そうだな、行こう」

 

私達は目的の場所へ走って向かう。

そんな時に、スズミが口を開く。

 

「なんだか、いつもより戦闘がやりやすかった気がします」

「……やっぱり、そうよね?」

「先生の指揮のおかげで、普段よりずっと戦いやすかったです」

「なるほど、これが先生の力……」

「敵の位置や攻撃すべき箇所を指示しただけだ。私よりもっと……いや、何でもない」

 

私の言葉に、不思議そうに首をかしげる四人。

先生の方が、もっとすごい、なんてことは言えないな。

 

 

 

シャーレの部室ともう目と鼻の先というときに通信が入った。

リンからの通信だ。

 

『今、この騒ぎを起こした生徒の正体が判明しました。

その名はワカモ。百鬼夜行連合学院で停学になった後、矯正局を脱獄した生徒です。似たような前科がいくつもある危険な人物なので、気を付けてください』

 

ワカモ、だと?

だとしたら不味いな、あの問題児は先生がいたから、惚れていたからコントロールできた。

私で止めれるだろうか?

 

「っ、新手です!皆さん隠れて!」

 

チナツの声に反応し、身を潜める。

瞬間、また大量の銃弾が一つの風のように飛んできた。

私は四人を指揮し、一人一人確実に対処する。

 

「騒動の中心人物を発見!対処します!」

 

だんだんと進んでいき、ついにハスミが元凶を見つけたみたいだ。

ワカモはハスミと同じスナイパーライフルの使い手。

しかも、銃剣を使った近接もある程度こなせるため、厄介極まりない。

ワカモは少し離れたところに、下っ端と思わしき生徒を複数盾にして構えている。

 

「先に前方からだ、グレネード!」

「はい!」

 

スズミがグレネードを投げる。

しかし―

 

「させませんよ?」

 

―上空で爆発してしまった。

 

「!?、撃ち落されました!」

「流石の射撃能力だな……どうするか」

 

先生ならどうする?

周りには使えそうなものはない。

このまま拘束されてしまうと、いずれは新手に押しつぶされるだろう。

……ユウカには悪いが。

 

「ユウカ、バリアを展開できるか?」

「できますけど、そう長くは持ちませんよ?」

「いい、大丈夫だ。展開して、突っ走るだけでいい」

「突っ走る……って、ハチの巣にされちゃいますよ!?」

「頼む、ユウカしかいないんだ」

「……もうっ、今回だけですからね!」

 

ユウカはバリアを展開してワカモのところへ走る。

もちろん、他の不良生徒が黙ってみてはいない。

ユウカに対して遠慮なく攻撃する。

だが、こちらにはユウカだけではない。

 

「がっ!?」

「ぐえっ!」

 

回り込んでいたハスミとスズミに次々とやられる。

 

「ふむ、なかなかやるようで……あとは任せます」

 

しかし、ワカモには逃げられてしまった。

 

「逃げられてるじゃない!?追うわよ!」

「いいえ、生半可な行動をしてはなりません、私達の目標はあくまでも、シャーレの奪還。このままシャーレのビルまで前進するべきです」

「……いいわ、分かった。私達の役目は違うものね」

「罠の可能性もあります」

「そうだな、ワカモは置いておいて、早く向かうぞ」

 

そのまま他の生徒を蹴散らしながら、入口まで到着した。

しかし……

 

「気を付けてください、巡航戦車です……!」

「クルセイダー1型…!私の学園の制式戦車と同じ型です」

「不法に流通されたものに違いないわ!PMCに流れたのを不良達が買い入れたのかも!」

「……つまり、壊しても問題なし、か?」

「そういうことです!行くわよ!」

 

そう意気込んで全員が射撃するも、その厚い装甲に防がれる。

 

「かっ…たいわね!」

「私の弾丸でも、通せないことはありませんが……有効打にはならないでしょう」

「どうしますか、先生……先生?何を……」

 

近くに落ちていたグレネードを手に持ち、指示する。

 

「出来るだけ、奴の気を引いていてくれ」

「まっ、どこに!?」

 

私は駆け出した。

ユウカ達は困惑しながらも、ありったけの銃弾ををぶつけ、気を引いてくれている。

私はバレないように回り込んで……

よしっ、近くまで来た。

 

「先生!?何して……!」

「こっちだ、骨董品」

 

私の声に反応してか、砲身がこちらを向く。

完全に顔を捉えたところで砲身は止まった。

 

「逃げてください先生!」

「先生!」

 

私は右手に持っていたグレネードを―

 

「ほっ、と」

 

―砲身の中に投げ入れた。

入ったのを確認し、すぐさま近くの遮蔽に飛び込む。

そして、花火より大きい音をまき散らしながら、汚い爆発が、地で舞っていた。

キヴォトスの住民は丈夫だし、中の子達も大丈夫……だろう、多分。

 

「よし」

「よし、じゃないです!危ないので次からはやらないでください!」

「わ、悪い……」

 

凄い剣幕でユウカが詰め寄ってきたが謝って事なきを……得て無い様だ。

ハスミ、チナツ、スズミにも、かなり怒られてしまった。

何度か使ったことのある戦法のため、行けるかと思ったが、いらない誘爆を起こしてしまったみたいだ。

逃げるようにリンに通信をする。

 

「シャーレに到着した」

『シャーレ部室の奪還完了。私ももうすぐ到着予定です。建物の地下で会いましょう、先生』

「ああ、分かった。……ということで、私はこれで……」

「先生!もう……」

 

私は逃げ足でシャーレの中に入っていった。

 

 

 

そこは、見慣れた道に扉。

しかし少し違うところを見つけながら、目的の地下に向かう。

地下への階段を降り切るとそこには―

 

「あら?」

 

―狐面の怪しい生徒がいた。

とりあえず、挨拶をする。

 

「こ、こんにちは」

「あら、あららら……」

 

急に独特なラッパーみたいな言葉を出して動きが止まる。

まさか、体調不良か?。

 

「おい、大丈夫か?熱とかがあるんじゃ……」

「あ、ああ……し、しし……」

「死?」

「失礼いたしましたー!」

「うおっ、ど、どこへ!?」

 

怪しい生徒(ワカモ)は、何故か謝りながらどこかへ去っていってしまった。

何だったんだ……?

 

その数分後、リンがやってきた。

 

「お待たせしました……何かありましたか?」

「いや、何も……」

「そうですか。…ここに、連邦生徒会長の残したものが保管されています。……幸い、傷一つなく無事ですね」

「……そうか」

 

そう言って何かを取り出しながらリンは近づいてくる。

それは、タブレット状の端末。

 

「これが、連邦生徒会長が先生に残した物。

シッテムの箱です」

 

!、これが……

それを受け取りながら、説明を聞く。

 

「普通のタブレットに見えますが、実は正体の分からない物です。製造会社も、OSもシステム構造も、動く仕組みのすべてが不明。

連邦生徒会長は、先生がこれでタワーの制御権を回復させられるはずだと言っていました」

「……」

「私達では起動出来なかった物ですが、先生ならこれを起動させられるのでしょうか、それとも……」

 

黒い画面を見続ける。

私に、出来るだろうか。

 

「……では、私はここまでです。ここから先は、すべて先生にかかっています。邪魔にならないよう、離れています」

 

そう言ってリンは距離を取った。

………黙っていてもしょうがない、やって見せよう。

 

シッテムの箱を起動させる。

 

画面は明るくなり、文字が羅列する。

その動きが止まった時、一つの文が出てきた。

 

《システム接続パスワードをご入力ください》

 

……困った、心当たりは一切ない。

先生から話を聞いた覚えもない。

ふと、胸ポケットに何かあることに気づいた。

取り出してみると、それは1枚の『カード』だった。

それを眼に入れた途端、脳裏に文章が浮かんだ。

 

……我々は望む、7つの嘆きを。

……我々は覚えている、ジェリコの古則を。

 

どうやら正解だったようだ。

シッテムの箱には接続パスワード承認の文字が。

 

《シッテムの箱へようこそ、錠前先生》

《生体認証および認証書作成のため、メインオペレートシステムA.R.O.N.Aに変換します》

 

 

 

目の前に、いや、周りは見たこともない教室だった。

壁は一部壊され、机も乱雑に置かれている。

そこに一人、居眠りしている女の子がいた。

 

「アロナ……先生?」

「くぅぅ……くぅぅ……むにゃ……」

「起きてくれ、おい、先生」

「だからぁ……書類はぁ……前日までにはぁ、準備してくださいってぇ……言ってますよねぇ……むにゃ……」

 

どれだけ声を掛けても起きない。

……仕方ない。

 

「……すぅぅ、先生!

「ひゃあ!?な、何ですか!?」

「やっと起きた……おはよう、か?」

「……サオリ先生?えっと、おはよう…ございます?」

 

最初から先生と呼んでおいてなんだが、目の前の少女は私のことを知っているようだ。

 

「ここ……シッテムの箱の中、ですか?」

「らしいな。私は初めて入ったが」

「ど、どういうことですか!?ここには私と先生しか入れないはず……!?」

「……とりあえず、落ち着いて、聞いてくれ」

 

今の状況を、憶測も交えて話す。

 

「……つまり、サオリ先生は元居たキヴォトスではない、別の世界のキヴォトスに来てしまい、シャーレの先生になってしまった、ということですか?」

「タワーの制御権を取り返していないから、まだ違うとも言えるな。そういうアロナ先生は、どうしてここに?」

「えっと、先生に書類を渡しに行くときに、忘れ物をしてしまって、それを取りにオフィスへ戻っていると、サオリ先生がいなくなっているのに気づいて、それで……」

「ゆっくりでいい、落ち着いて、話してくれ」

「は、はい。少し深呼吸を……すぅー…はぁー……よし。それでですね、真面目なサオリ先生が急にいなくなるのもおかしいと思って、つけっぱなしのパソコンを覗いてみると、急にここに……」

 

なるほど、私と同じようにパソコンから経由してこの世界に……

待て、なら……

 

「パソコンが付いている状態なら、どんどんこっちに来てしまうんじゃないか?」

「た、確かに!でもどうやって、元の世界に……あっ、そうだ!」

 

名案を思いついたかのように声を上げるアロナ先生。

 

「私の今の体は電子状態になっています。ということは、現実の体は元の世界にあるはずです!」

「つまり、アロナ先生だけでも、元の世界に戻れるかもしれないと?」

「はい!やってみます!」

 

そう言ってふぬぬと力みだした。

黙って見守っていたが、少しも何かが起こる気配はない。

 

「……駄目か」

「………!、待ってください!」

 

だが、諦めそうになっている時に何かを感じた様だ。

続いた言葉は、驚くものだった。

 

「……先生!」

「何!?先生だと!」

「はい、直接ではないですが、頭の中に文が。少し、待っていてください……」

 

そうして、目を瞑り、黙り込んだアロナ先生。

数分にも感じられた時間の後、ついに喋り出した。

 

「……先生が私に話しかけている…というより、通信しているのは、サオリ先生のパソコンからみたいです。急に私との連絡が途絶えてしまったため、急遽シャーレに戻ると、私達二人が、正確には私がいなくなった体だけを残してそれ以外に誰もいなくなっていたようです。そうして先生が探していると、サオリ先生のパソコンを見つけたそうです。画面には、何か会話文のような文字があったそうです」

「それが、アロナ先生…と?」

「そういうことです。今先生に現状を伝えました。解決に勤しんでくれているようです」

「……」

 

……解決してくれようとしているのは嬉しい、だが……

私は胸の中の言葉を伝える。

 

「もし、すぐには帰る気はない、と言ったらどうする?」

「……それは、どうしてですか?」

「この世界は、きっと困っている子どもが大勢いる。そして、困難が待ち受けるだろう。それに、悪い大人も。守りたいんだ。先生のように」

「……分かりました。それなら、アロナも協力します!」

「!、良いのか?」

「はい!私も、同じ気持ちで、先生ですから!」

 

そう言って笑いかけてくれるアロナ先生。

私も笑い返して答える。

 

「では、形式的ですが、生体認証をしましょう。近づいてきてください」

「分かった」

「もう少しこちらに、そうそう、これぐらいで……さぁ、この指に先生の指を合わせてください」

「……もしかしなくても、これは先生もやったのか?」

「は、はい、そうですけど……なんですか!」

「いや、他意はないが……なぜキレ気味に……」

 

言われた通りに合わせる。

 

「……はい、これで大丈夫です。記録しました。多分……

「何故だかとても不安だが、信じよう」

 

多分と聞こえた気がするが、気のせいだ。

アロナ先生が大丈夫と言っているんだ、信じる。

 

「それで、今の状況は、連邦生徒会長が行方不明で、キヴォトスのタワーを制御する手段がない、と……」

「ああ、なんとか出来るか?」

「はい、サンクトゥムタワーのアクセス権を修復します!少々お待ちください」

 

そう言うとアロナ先生は目を瞑った。

数秒後、目を開いて会話を再開する。

 

「サンクトゥムタワーのadmin権限を取得完了……」

「流石だな」

「ふふん、楽勝ですよ!それでですね、サンクトゥムタワーは今私アロナの統制下にあります。つまり、今のキヴォトスは、先生の支配下にあるも同然ですが……」

「……連邦生徒会に移管できるか?」

「ええ、先生ならそう言うと思っていました。では、サンクトゥムタワーの制御権を連邦生徒会に移管します!」

「ありがとう。私は戻る」

「ええ、お気をつけて」

 

 

 

一瞬の暗闇の後、目の前に広がる気色はシッテムの箱を開く前と同じだった。

横を見てみればどこかに電話をしていたリンがいた。

丁度終わった様子で携帯を仕舞いながら近づいてくる。

 

「お疲れ様でした、先生。キヴォトスの混乱を防いでくれたことに、連邦生徒会を代表して深く感謝いたします」

「私はやるべきことをやっただけだ。感謝されるようなことはない」

「いえ、連邦生徒会長がいた頃と同じように、行政管理が進められるのです。感謝は素直に取っておくべきですよ」

「それも、そうだな。そういえば、ここを攻撃していた生徒たちはどうなる?」

「それはこれから追跡して討伐いたしますので、ご心配なく」

 

ワカモ以外はほとんど狩りつくされそうだな……

心の中で冥福を祈っておく。

南無阿弥主よラーイラー。

 

「それではシッテムの箱を渡しましたし、私の役目は終わったようですね……あ、もう一つありました。ついてきてください。連邦捜査部『シャーレ』をご紹介します」

 

言われた通りにについていく。

ついていった場所には見慣れた扉が。

 

「ここがシャーレのメインロビーです。長い間空っぽでしたけど、ようやく主人を迎えることになりましたね」

「……」

 

リンは扉を開け、中に入っていき、私もその後に続く。

 

「そして、ここがシャーレの部室です。ここで先生のお仕事を始めると良いでしょう」

「……私は何をすればいい?」

「シャーレは、権限だけはありますが目標のない組織なので、特に何かをやらなきゃいけない…という強制力は存在しません。キヴォトスのどんな学園の自治区にも自由に出入りでき、所属に関係なく、先生が希望する生徒達を部員として加入させることも可能です」

 

分かって聞いたが、改めて聞くとかなりぶっ飛んだ組織だな。

私が言うのもなんだが問題児多めの生徒達をまとめていた本当に先生は凄かったんだな……

 

「面白いですよね。捜査部とは呼んでいますが、その部分に関しては、連邦生徒会長も特に触れていませんでした。つまり、何でもやりたいことをやって良い……ということですね。

……本人に聞いてみたくても、相変わらず行方不明のまま。私達は彼女を探すことに全力を尽くしているため、キヴォトスのあちこちで起きる問題に対応できるほどの余力がありません」

「つまり、私達…シャーレがそれを解決する、所謂何でも屋のように働けばいいんだな?」

「……そう言えますね」

 

私はリンに微笑み、頷く。

 

「分かった。子ども達のためなら、喜んでなんだってやる。任せてほしい」

「……頼もしいですね。その辺りの関する書類は先生の机の上に沢山おいておきました。気が向いたらお読みください。

 

すべては、先生の自由ですので。

 

それではごゆっくり、必要な時には、またご連絡します」

 

そう言ってリンは帰っていった。

私はリンが出ていったのを確認した後、近くの椅子に座る。

きっと、これはまだ始まりにすぎないだろう。

沢山の困難や問題が私や、子ども達に降りかかるはずだ。

それでもきっと、やり遂げて見せる。

私や、先生の愛した、子ども達のために。

 

 

その前にまず、この分厚い書類を読まなくては……

ストーリーはvolごとに進める?それとも実装順に進める?

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