がたん、ごとん。がたん、ごとん。
赤黒いソラと、刺すような日差しが、私と×××を包む。
ぼんやりと、見える×××の姿は、見るに痛ましいもので。
キヴォトスの生徒の証であるヘイローは砕け、滲むはずの無い血がその白い制服を汚している。
青白くなってしまった顔からは血がとめどなく流れ、今にも死んでしまいそうで。
手は力無く下がり、虚ろな目と乾いた唇を動かし、×××は私に語りかける。
「……すべて、私のミスでした。」
「結局、この最期になって初めて、貴方の方が正しかったと、私が間違っていた、と、知るなんて…」
…キヴォトスが滅びの運命を辿ったのは、確かに彼女の責任もあるだろう。
しかし、私にとって、そんな事はどうでもいい。
彼女が、彼女だけが悪い等と、誰が言えるのか。
その一心で、震える唇と、覚束無い頭で、彼女に……×××に、言葉を紡いだ。
「…ちが、う、よ、×××。きみだ、けに、責任は、おわせ、られ、ない。だって、わた、しは…」
私は、先生だから。
その言葉が口から出る前に、私の魂は限界を迎えたのだろう。
暗く、昏く、黒い闇の中に、意識が沈んでいくのを感じた。
最後に見た彼女の顔は、泣き笑いのような、困った様な顔をしていた。
「…すみません、先生。あなたは、そう言う人でしたね。」
運命は変えられない。どこかの世界でそう言った少女が居た。
「…先生、大事なのは、選択です。貴方が、貴方だけができる選択の数々。」
全ては虚しい物だと、どこかの悲しい少女は云った。
「責任を、貴方は共に背負ってくれると云いました。それは、貴方がこれからするべき、大人としての選択。」
未来だけは自分の力で変えられると、どこかの青年は云った。
「生徒を守り、支えるべき貴方が。」
虚しくとも、それでも抗うべきだと、どこかの世界の少女は云った。
「どうか、この狂ってしまった世界を、夢や希望が溢れる
けして、悲劇などにはしない。これから始まるのは、青春と、夢と、希望の物語だ。
「…んせ…きてく…さい…」
「ん、んぅ…」
白く、眩しく、明るい世界から引き上げられる。何か、長いユメを見ていた様な気がする。
「先生ッ!起きてください!」
「ひうぇぁっ!?!?!?」
あまりにも大きな声にくらくらする視界のまま、はっきりしない意識が覚醒した。
……心臓に悪い。
「やっと起きましたか、先生。お疲れなのは分かりますが、それほどまでとは…」
ならば寝かせてくれと言う話である。死ぬぞ、私は。
「…ごめん、すごく深い睡眠だったらしいね…おはよう。」
挨拶は大事である。ママンが言ってたもん。(激寒)
「おはようございます。……自己紹介からしてもよろしいですか?」
「うん、お願い。」
こほん、と。
「では改めまして。初めまして、先生。私は連邦生徒会所属、七神リンと申します。役職は幹部をしております。」
「や、御丁寧にありがとう。自分は…」
「先生、ですよね。連邦生徒会長が直々に指名なされた、キヴォトスの外から来た大人の方ですね。」
「そういう事…になるのかな?」
……イワセテクレ
「…ともあれ、先生、ようこそキヴォトスへ。お待ちしておりました。」
「代行ッ!連邦生徒会長を出してっ!自治区のBブロックでまた暴走が!」
「連邦生徒会長は!?自治区にまた爆発騒ぎが!」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
「ちくわ大明神」
……動物園かな?
レセプションルームに入った私達を待ち受けていたのは。思春期女子の怒号のオンパレードだった。帰っていいかな?
青髪の太ももが素晴らしい娘と、大人しそうなメガネっ娘、うお、でっっか…な娘が集まり、リンに詰め寄っていた。内容?わからないよう (激寒)
……ここは、大人の私の出番かな。
「君達、ごめんね。連邦生徒会長は実は行方不明なんだ。」
「「「!?」」」
「ごめん、挨拶がまだだったね。私は今日付けで連邦生徒会長の」
「え!?生徒会長が行方不明!?どういうこと!?」
「そ、そんな…」
最後までしゃべらせてくれないかな(涙目)
「それで代理、この大人の方は?」
「この方は生徒会長が失踪する際、指名されたキヴォトス外の方です。」
「え、でも、生徒会長は今失踪したって………」
「事実ですよ。……結論としては、生徒会長が失踪したことによって、サンクトゥムタワーの管理者が居なくなり、その統制権が失われました。」
「はぇっ!?!?」
太も…青髪の娘が一際大きい声を上げ、震えながら顔色が悪くなっていく。……穏やかじゃぁなさそう。
「…先生に分かりやすく説明すると、統制権が失われると生徒会の機能が完全に停止してしまい、あらゆる行政の行動が機能しなくなってしまうのです。」
わかりやすい(小並)
「ありがとう、リン。ある程度理解したよ。」
「恐れいります。…そして、認証する方法を模索していましたが、先程解決しました。それは「私がフィクサーになって、その機能を管理する…かな?」…正解です、先生。」
「…え?先生が?」
「えぇ、元々先生にはとある部活の顧問をして頂く予定で来て貰ったので。…しかし、先生、何故分かったんですか?」
「……話の流れでね。ある程度は察せるさ。」
ここまで露骨に言われたら、ねぇ?
「で、その部活って何なんですか?」
ほ、と。
一息付けてから、彼女は云った。
ある意味、決定的で。
その言葉から全てが始まってしまう事が、私には分かった。
「…連邦捜査部、シャーレ。」
これは、絶望を希望に変える話などではない。
「…シャーレの先生、貴方、正気ですか?大人のカードをそのように加工するなど……どれ程の代償が!?」
「…それが、どうすると?」
「………」
「黒服さん、貴方は思い違いをしている。大人は、子供を利用し、搾取する存在なんかじゃあない。大人は、子供を護り、支え、共に歩むんだよ。それが、私達のような大人の義務なんですよ。」
「だから、生徒を弄ぶ貴方達を、私は見逃してはならない……!!」
夢想するのは、在りし日のヒーロー。
誰よりも、共に歩む道を進んだ英雄に、なる。
ガシャッ!!
ZERO-ONE-Driver!!!
「これが、シャーレの先生、貴方の…」
jump!
Authorize!!
「そう、私の……」
「変身!!!!!」
これは、滅びを前に足掻く話でもない。
「ぐっ、はぁ……はぁ…シャーレの先生…ヘイローも無い貴方、に…何故……!」
「……君が未来を予測するなら、私はその先へ行く。……さぁ、トキ。彼女達がアリスの元へ向かうまで、私とデートしようか……!」
shining jump!!
「いくよ、トキ……君も、私の生徒だから。止めるのは私の責務だ……!」
「変身!!」
これは、ただの女の子達と。
「…お前か…ベアトリーチェ…」
憎憎憎
「全部…アリウスの子の事も…ミカが1人で…悲しむことになったのも……!!」
「ヒナが、みんなが、重症を負ったのも……!!」
「全部、お前のせいだァ゛ァ゛ァ゛!!!」
怒怒怒
Everybody jump!!
ただの先生が紡ぐ、ただの青春ラブストーリーだ。
サクラコ様実装おめでとうございます。
えっろ。