”白”   作:棘豆腐

3 / 8
白い迷路

あんなにも、気をつけていていたというのに...

気がつけばまた同じ道だった。

何度ここを通っただろうか...。

幾度となく通り過ぎた道。どこを曲がっても結局はここに来てしまう。

真っ白で道幅も壁の高さも同じ。特別目につくものもない道。

ここに彷徨ってから、どれくらいの時がたったのだろうか...

もう、なぜこんなところに入ってしまったのか理由はわからない。

毎日、毎日、歩き続ける。それでも気がつくと、ここにいる。

1度だけ、門を見たことがあった。それが、出口だったかはわからない。が、そこまでまた行ってみたい。

初めて、その門を見た時、その脇に影が見えた。その影は頭に角が生えていた。

どこかで見たことがあるような気がしたが、その時はそれがこちらに歩いてくるような気がしたから、思わず恐ろしくなって逃げてしまった。

何だったのだろうか...?

もう一度あの門まで行くことができれば、わかる気がした。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

もう、あれから2日はたっただろうか。

目印をつけて歩いたこともあったが、気がついたら無くなっていた。

もう自分がどこにいるかわからない。

でも、不安ももうない。なぜ、歩いているのか。なぜ生きているのか。そんなことを考えた時もあったが、答えは出なかった。

目的は、門のところまで行くことだ。それ以上望むことはない。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

ふと、前を見ると他とは違うものがあった。

それには、見覚えがあった。あの門だ。

門の近くにはやはりあの角の生えた...影。

体の芯から震え上がるようなそんな恐怖に襲われたが、私は意地でも動かなかった。

動けなかったのではない、動かなかったのだ。

門をくぐってやろうと、一歩一歩門へと近づいた。

近づくたびに感じる恐怖と威圧。そんなものには決して屈しなかった。もう失うものなどないのだから...

門をくぐると途端に暗くなった。ここに来てから、初めて闇を感じた。この迷路には昼も夜もなかったからだ。

私は上を向いた。それを見るために。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

私はみた。それを。

どれくらい見ていたのだろう... 気がつくとそれは腕を振り上げていた。

私はそれを見る。ゆっくりと振り下ろされるそれを。

どうしてだろう。何も感じなかった。これからどうなるか考えられなかった。

ただ、それが何なのかと思っていた。答えが出ない。何かで見たはずだ。

それに似たなにかを...

.........。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

......そうだ...たしか”ミノタ..ウ...




いつも同じとこに戻ってたのはきっと迷路が可動式だったんだよ(確信

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。