風ノ迅~a vision of the future~ 作:kikoumaster
もうすぐ夜になる…
そろそろ仕事の時間だな~
「よいしょっと~さて仕事、仕事~」
独り言を呟きながらベンチから起き上がる。
ん?
休憩室を出ると見慣れない隊員達の姿が~
ああ~今期、ボーダーに入ったC級隊員か…
新しい隊員達をサングラスをかけながら1人1人見ていくが…
(むう~やはり駄目か)
この中に俺のこの悩みを解決してくれる人物がいればな~と思うが…
中には攫われる可能性のある隊員も中にはいる。
未来が見えると言うのはこういう時、困る…
攫われる可能性があるだけで攫われない可能性もあるからな。
何にしても…
「迅!今から任務か?」
A級 嵐山隊のリーダー 嵐山准が声をかけてきた。
「おお~嵐山…なるほどC級隊員の指導か、ご苦労さん」
C級隊員へボーダー各種訓練の説明と内部の案内などは広報部隊と名高い嵐山隊が担当する。
やはり顔を知られてるとそういう意味では、いい意味でも悪い意味でも使える為、忙しそうではある。
「なんか顔色悪いぞ~ちゃんと飯食ってるのか?」
「はは~まあお腹が空いたら俺にはこれがあるからな」
そういって揚げ煎の袋を見せつつ揚げ煎を袋の中から出して食べる。
「あいかわらずだな~迅…まあ気をつけろよ」
「ああ、指導、頑張ってな」
軽く手を振って見送る…
「さて行くか~」
俺の担当している地区へ赴くために移動する。
さてそろそろ来るかな?
未来視の利点は相手を見なくても何かが来るのが分かる…
【ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴー】
突然黒い球体が空中に現れる
ズズズズズズー!
その黒い穴から異形の物体が出てくる…
ネイバーから送り込まれたトリオン兵
ドスン!!!
巨体な体躯のバムスターと言う捕獲が目的のトリオン兵
しかし…
シュバン!!!!
手持ちの武器で一閃!
ズッズッズズン!!!
巨大なトリオン兵は沈黙した。
「はい~一丁上がり!本部、こちら迅悠一~トリオン兵を排除した」
「本部、了解!流石ね、迅隊員」
「ははは~勿論、実力派エリートですから」
「了解…引き続きパトロールの方をよろしく」
「了解!通信終わり!!」
ふと気が付かない振りをしていたが、小さな物体が夜の闇を利用して破壊したバムスターから抜け出しているのを確認するが…あえて本部には言わない。
本当、気が付かない振りをするのも大変だよな~
ここで殲滅すると良くないと俺のサイドエフェクトが言ってるんだから始末が悪い。
どう考えても次に侵攻してくるネイバーの偵察なんだろうがな…果たして見逃す事でメリットなんてあるのか?そう思えてしまうが致し方ない。
今はどんな未来も絶望しかないが…しかし希望はある!
そうその俺のサイドエフェクトを信じて今は敢えて見逃す…いつか現れる俺の助っ人がこの状況を打破してくれる事を信じて…
まだ希望の存在に会ってない迅悠一の物語
時は10月初旬…
大規模侵攻が開始される3カ月前
しかし未来視で見られる未来は絶望ばかり…
だが希望は必ず現れる…そう信じて暗躍する実力派エリート