風ノ迅~a vision of the future~ 作:kikoumaster
ザッ
ザッ
ジャリ
ギィーン、ギギ…
バキン!
ヴァサッ…
有刺鉄線をペンチで切って立入禁止区域に入っていく
基地まで来てしまった…
こんな事をしても無意味なのは分かっているけど…
何とか基地に入り込んでボーダーの偉い人に直談判すればもしかしたら…
ここから見えるボーダー本部が昼に見る風景と違い不気味な雰囲気を漂わしている…
とにかく気をつけて行かないと…
夜の闇に紛れて慎重に歩いていく
ウウウウウウウウウウウウー!
突然サイレンが鳴り響く!!
『門《ゲート》発生 門《ゲート》発生』
『座標誘導誤差0.11』
!?
すぐさま隠れようと走ると目の前に夜より暗い闇が広がっていく
その闇から白い巨大な何かが現れて口?にある目みたいな物と目が合った?
ネ…近界民《ネイバー》!?
でかい…
やば 食われる
そう認識した時、足が止まっていた
怖いのか?
動け!動け足!!動いてくれ…そうしないと…
蛇に睨まれた蛙とはこんな事を言うんだろうか?
僕は気がつくと地面にお尻が着いていた。
≪ゴオオオー≫
や、やられる!!!!
本気でそんな事を思って身体がいうことを効かない…僕はこんなところで死ぬのか?
そんな事を思っていると…
突然…
ドンッ!
《グオオオオー》
白い巨大なモノが雄叫びを上げながら倒れていく
ズシン…
そして気がつくと巨大なネイバーの上にボーダー隊員が立っていた。
「よう…無事か?…メガネくん」
隊員の人は明るく質問してきた…
僕は何と言えば良いのか…正解が見つからない
『本部へ、現着した…目標確認…対応する、以上』
バムスター発見!
風刃を起動してそのまま背中に一撃を食らわす!!
ザクシュー!
《グオオオオー》
白い巨大なモノが雄叫びを上げながら倒れていく
任務完了…ん?民間人か…
…
…?
…!
…か、彼は…
一気に情報が流れてくる…
今迄、止まっていた他のルートが濁流のように俺の未来視に押し寄せてくる。
彼は希望だ…
いや…違うな…
彼は…
おっと!いけない仕事しないとな〜
「よう…無事か?…メガネくん」
鳩が豆鉄砲喰らったような顔をしているな。俺は地上に降りて聞く。
「メガネくん…大丈夫かい?」
しかしメガネくんは腰が抜けたのか?微動だにしない…おいおい大丈夫か?本当に?!
『本部!一般市民が立入禁止区域に紛れていたようだ!!至急、医療…いや俺が本部に連れて行く!!!』
『本部了解!医療班を準備しておきます』
『頼む!』
「メガネくん立てるか?」
うん?…気絶している?
「あ!?あ、あの、のそ、のあ…」
「あ〜メガネくん、大丈夫だから…肩、大丈夫かい」
そう言うとメガネくんの肩を担ぐと彼は抵抗もしなかったのでそのまま連れていく。
やっと見つけた!
これで何とかなるかもしれない!!
俺は希望を手に入れた
俺の希望は…
ペンチで不法侵入するメガネくんだった