異女子   作:変わり身

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「怪談」の話(中①)

2

 

 

 

センシティヴ邦は意外と足が速かった。

 

ずっと奇声を上げたまま、それもクネクネと非常に無駄な動きをしているのに、中々距離が縮まらない。

まぁ速いと言っても、私が全力で走ればすぐに追いつける程度だとは思うのだが、それにはどうにも周囲の通行人達が邪魔だった。

 

夏休み中の繁華街なんてどこも人で一杯である。センシティヴ邦はどういう訳かその人混みの隙間をスイスイと進んでいるが、私の方はそうもいかない。

なにせ、私が全力で人を突き飛ばせば確実に怪我では済まないのだ。どうしても速度をセーブし、慎重に走らざるを得なかった。

 

そうして付かず離れず追いかけっこを続ける内、やがて件のオカルトイベント会場である複合ビルに到着。

センシティヴ邦は襲撃をかけるような勢いで自動ドアの中へと消えて行き……私は少し遅れてその前で立ち止まった。

 

 

(く、くそ……着く前にとっ捕まえて詳しく聞きたかったのに……)

 

 

ぜーはーと息を整えつつ、ビルを見上げる。

 

前面ガラス張り、奥行きのある五階建て。どうもちょっとしたイベントホールも中に入っているらしく、どっちかと言えばデパートとか百貨店とかそっち系の建物だ。

……正直、オカルトなんてマニアックなイベントの開催場所とはとても思えない雰囲気だったが、入口横にイベント告知の看板がデカデカと置かれていて間違えようがなかった。なんかムカつく。

 

 

(会場……地下一階ね。もう入れんのかな、これ……)

 

 

一応入口は誰でも入れるようになっているし、案内だって出ているが……イベントの開始時刻まではまだだいぶ早く、判断に迷う。

 

 

(……直接、「サヤマの大先生」に電話してもいいんだけど……)

 

 

そもそもの話、こっちはインク瓶本人の連絡先を持っている。

なら最初からそっちを問い詰めればいい訳で、イベント会場にまでセンシティヴ邦を追いかけてく必要は無いと言えば無い。

 

……でもなぁ。

私は何とも言えない声で暫く唸り……まぁとりあえずね、という気持ちでスマホからインク瓶の番号を呼び出してみる。のだが。

 

 

「……やっぱ出ないや」

 

 

流れるコール音はすぐに留守電サービスへと繋がり、溜息と共に通話を切った。

 

元々、スマホでの応答率はそんなに高くないインク瓶である。

それも自身が出演するイベントを直前に控えた今のタイミングじゃ、まず出ないだろうなとうっすら予想はしていた。

 

……チラッと懐の小瓶に目が行くけど、流石に今使うのも違うよなぁ。

私は一瞬の迷いを振り切ると、気を取り直してまたビルへ向き直る。

 

 

(……どうせ中に二人とも居るんなら、いいや。このまま行っちゃえ)

 

 

とりあえずそう決めてドアを潜れば、途端クーラーの冷気が身体を撫でる。あーすずし。

 

見れば入口近くは何の店も入っていないロビー部分となっていて、それなりの数の人が屯していた。

正面の奥にはエスカレーターがあり、そこから地下の会場に向かえそうだった。

 

 

(こういうのって、入場チケットみたいの要るよな)

 

 

きょろきょろ周囲を探すものの、しかしロビー内にチケット売り場っぽいものは見当たらない。

 

地下の方で売っているのか、それとも予めネットで受付か何かやっておくタイプなのか。

昔はよくヒーローショーに行っていたし、こういったイベントの勝手は多少分かっているつもりだったが、それとは色々違っているのかもしれない。

 

 

(……あ。つーか私これ、イベント出演者に会わせろって言う変なヤツになんない……? だ、大丈夫か……?)

 

 

アイツらの厄介ファン扱いなんて絶対イヤだぞ。特にあの青ルージュのなんて。

思わぬところで躊躇いが生まれたが、立ち止まっててもしょうがない。軽い溜息だけを残し、下りのエスカレーターに足を乗せた。

 

 

『……ティヴッ! ……シティヴッ! ――センシティヴッ!!』

 

「……うーん、なんか聞こえんだよなぁ」

 

 

すると、地下に運ばれるにつれ段々と怒鳴り声のようなものが聞こえて来た。

 

ビル内に流れるBGMと混じり細かい内容までは分からなかったが、所々「センシティヴッ」と鳴き声がしている気もするので、十中八九センシティヴ邦のものだろう。

どうやら走って行ったあの勢いのまま、何やら騒ぎを起こしているらしい。とんでもねぇや。

 

 

「えーと……あれ、かな」

 

 

とりあえずその声を頼りに歩いてみれば、とある広いスペースに来場者の受付カウンターっぽいものを見つけた。

……が、スタッフらしき人がどこにも居ない。からっぽだ。

 

怪人青ルージュの騒ぎで出払っているのだろうか。「すいませーん……」と声をかけても反応は無し。いや、受付奥の通路からどったんばったん喧しい物音は聞こえているけども――と、

 

 

「……はぁ、何なんだあいつは……」

 

「!」

 

 

勝手に奥へ入って良いものか悩んでいると、通路の奥から人の声がした。

スタッフが戻って来たのだろう。私はこれ幸いと近付いてくる足音に呼びかけて――。

 

 

「――あっ」

 

「……、……やぁ、直接会うのは久しぶりだね。ところでもう少ししたらここで高尚な趣味の奴らが集まる高尚なイベントが始まるんだけど、君、そんな趣味してたっけ」

 

 

そうして現れたのは、イライラとした神経質そうな顔と、そこに乗っかったやたらとゴツい丸眼鏡。

 

インク瓶――たぶん、「サヤマの大先生」。

今まさに私が目的としていた彼は、こっちの姿を認めると一瞬目を丸くして、苦み走った顔で流れるようなイヤミを吐き出したのだった。かわんねーなコイツ。

 

 

 

 

 

 

「――はい、どうぞ」

 

 

受付を通り過ぎ、関係者専用と書かれた扉を開けた先。

何やら休憩所らしき小部屋に案内された私に、インク瓶がそっと紙コップを差し出した。

 

部屋の隅の自販機が淹れたアイスコーヒー。砂糖ミルクなしのブラック。

……なんとなく冷やした黒インクを差し出された気分になったものの、素直にお礼を言って受け取った。

 

 

「甘いのも色々あったんだけど、それで良かったのかい」

 

「ん。好きなんだよ、自販機のインスタント」

 

「ふぅん」

 

 

そう鼻を鳴らすインク瓶の様子は、最後に見た半年くらい前の時とあまり変わらないように見えた。

 

眉間のシワの深さも、めんどくさいイヤミも、何だかんだ気にかけてくれるところも全部一緒。

小瓶のインクでちょくちょく話しているせいもあるのだろう。この前顔を合わせた髭擦くん同様、久々に会ったという感じがしない。ほどよく馴染んだ空気感だ。

 

まぁ変にかしこまったり、不意の沈黙にも気まずさが無いのは良いのだが……聞きたい事を考えると、これはこれでやり難くもある。

 

どうすっかな。私はちびちびコーヒーを啜りつつ、話の切り出し方を考えて――。

 

――セェェェェンシティィィィィ……!!

 

 

「うわ」

 

 

と、その時。離れた所からどんがらがっしゃーんという騒音と、怪鳥のような叫び声が轟いた。

 

どうやら、先程から続いている怪人青ルージュの乱がひとつの山場を迎えているらしい。

壁越しに響く激しさを聞いていると、思わず心配になって来る。

 

 

「……これ、大丈夫なヤツなん?」

 

「怪人が啓蒙だ何だと喚きながら変なポーズしてるだけで、暴力沙汰って訳でもないからね……僕はうんざりして一抜けしたけど」

 

 

あの短ドスは何だったんだよ。

何にせよよく警察沙汰にならないなと呆れていると、それが伝わったのかインク瓶が疲れたように首を振る。

 

 

「もう皆慣れたもんだよ。彼、ちょっとした事で変な風に激昂するから……」

 

「なんでそんなんで降板にされねーのアイツ」

 

「……彼の力が本物だからさ。そのあたり、君はどこまで把握しているのかな」

 

 

そう言って、こちらに確認するような視線が向けられる。

 

どうやら私がセンシティヴ邦を知っているのは察したが、どの程度の関りかまではまだ判断が付かないようだ。

とりあえず以前命を助けて貰った一件をかいつまんで話せば、インク瓶は同情の視線を向けつつも納得したように頷いた。

 

 

「災難が重なるな君も……まぁ分かっているなら話は早い。彼の吐く雑音はその九割が聞く価値も無い妄言だが、一割程度は紛う事なき真言だ。彼自身がどれだけ面倒臭い人間だったとしても、どれっっっだけエキセントリックなアホンダラだったとしても、それが『本物』であれば切る判断は取り難い」

 

(滲んでんなぁ色々と……)

 

 

だがまぁ、言ってる事は分からなくもない。

 

インク瓶の言う通り、センシティヴ邦の予言は本物だ。

こういうオカルトイベントを主催するようなところだと、どんな変人だとしても是非とも繋ぎを得ておきたい存在ではあるだろう。

 

そう一人納得していると、しかしインク瓶は忌々し気に鼻を鳴らして、

 

 

「彼、準備時期の顔合わせで、他出演者とスタッフ全員の弱みを匂わせたからね。大体の人間は付き合わざるを得ないのさ」

 

「脅迫じゃねーか」

 

 

切れないってそういう意味でかよ。タチ悪いな。

 

 

「そもそもの話、アイツなんなの? 霊能力者なんだよな?」

 

「さぁ。本人がサイキッカーと自称してるんだから、それなんじゃない」

 

「えぇ……?」

 

 

あまりにも投げやりな返答に困惑していると、インク瓶はどんよりと据わった目を騒ぎの響く方へと向ける。

 

 

「……彼と知り合ったのは、僕が界隈で動き始めてすぐの頃だ。当時から何かにつけて僕を目の敵にして来てね、顔を合わせる度に奇声を上げて突っかかって来る」

 

「昔から変わんないのかアレ……」

 

「こうしてイベントに出る時なんて、毎度今回のように後から無理やり割り込んでくる始末だ。こっちはほとんど心霊系メインなんだから、エスパーな世界観持ち込んでも扱いに困られるだけって分かってるだろうに。馬鹿じゃないのか本当に」

 

「いやそこらへんの機微は知らんけども」

 

 

ともあれ、そこそこ年季の入った不仲である事は確からしい。

センシティヴ邦についてはサッパリだったが、その点についてだけ痛い程に伝わった。

 

 

「……つーか、あんたも何でこんなイベント出んだよ。アイツ来るって分かってんだし、そもそもこういうの鼻で笑ってイヤミ塗れにする側だろ」

 

「オカルトライターとしてはそこそこ知られてるもんでね。まぁ君の言いたい事も分かるけど、この手のイベントは霊能力者と顔を繋ぐ機会でもある。予定に余裕があって声がかかった時は、なるべく参加するようにしているんだ」

 

「……やっぱ、こういうのに出るような人らって本物多いの?」

 

「いや、大体はそういうキャラクターで売ってる『自称』霊能力者さ。とはいえ意外な所とコネが築ける事もあるから、そう馬鹿にしたものでもない。まぁ中にはどっかの怪人みたいに、進んで目立とうとする本物も居るには居るが……」

 

「…………」

 

 

……大部分は、早晩消えていくんだろうな。

インク瓶が誰を思い言葉を濁したのか分からない訳もなく、目を伏せる。

 

 

「……けど、出演者ではなく、観客の方には在野の霊能力者が混じっている事がそれなりにあったりする。霊能に関する知識を得る機会も無く、ただ視えてしまう事に悩むまま、有名な『自称』霊能力者に助けを求めその手のイベントに参加する……というケースも少なくないのさ」

 

「在野……そういうのと会えたとしてどうすんの?」

 

「大体は二、三取材をお願いした後、知り合いの霊能力者を紹介する流れになるね。勿論、『自称』のついてない方を」

 

「……へぇ……」

 

 

――もし。

もし何かのタイミングが違えば、あの子も変に勢い付かず、インク瓶が見つけて注意してくれていたのだろうか。

あんな風にならず、これまでのように私と一緒に居てくれたのだろうか。

 

ふと、そんな「もしも」が頭に浮かび――突然聞こえた咳払いに、我に返った。

 

 

「……さて、じゃあそろそろ僕の方からも良いかな」

 

「……なに」

 

「改めて聞くけど、君、何でここに居るんだ? 絶対嫌いだろ、こんなオカルトのイベントなんて」

 

 

切り出し方を窺っていた話題が、向こうから引っ張り出された。

……ありがたいと言えばそうなんだけど、自然と身体がぎゅっとなる。

 

 

「タイミング的にあの怪人がきっかけだとは思うが……僕にも何か用があるの?」

 

「……ええと、用ってか、その――」

 

 

ぽつり、ぽつりと。

促されるまま、ここに来るまでの経緯をひとつひとつ話してゆく。

 

センシティヴ邦と遭遇し、インク瓶についての気になるワードを聞いてしまい、思わず追いかけ云々かんぬん。

自分では特に嘘偽りなく話しているつもりだったのだが……何故か話が進むごとに、インク瓶の表情がどんどんと不審げなものへと変わっていった。

 

しかしそれは私ではなく、センシティヴ邦の方に向いているようだった。

最後の方には、何やら考え込んだ様子で彼の騒ぎの方角を睨み始め、流石に気になり問いかける。

 

 

「な、なに……? 何かあんのか……?」

 

「……まぁ、後にしようか」

 

 

なんなんだよ。

あからさますぎる含みに更に問い詰めようとした所、それより先にインク瓶の視線がこちらに戻った。

 

 

「それより、君が僕に聞きたいって事についてだけど……気になるワードっていうのは?」

 

 

……来た。

喉元まで出かけていた文句が立ち消え、気勢がしょぼしょぼ萎れて行く。

 

しかし一拍置いて腹を決め、コーヒーを一気に飲み干しインク瓶の眼を見返した。

 

 

「……言ってたんだ、アイツ。あんたが……『サヤマの大先生』とか何とか……えっと……」

 

「………………成程」

 

 

するとインク瓶は私の聞きたい事を察したのか、深い溜息を吐き目を瞑る。

 

……どう、答えるんだろう。

どうして、とか、なんで、とか。何故だかそういった言葉を吐きたくなくて、私は唇を引き結んで拳を握った。

 

そしてインク瓶の瞼が上がり、困ったような顔をして、

 

 

「……確かに、僕は界隈の一部から査山と呼ばれているよ。そしてそれは、きっと君が今思い浮かべている顔と同じ『査山』だ」

 

「――――、」

 

「といっても、僕にその血が流れている訳じゃない。ただ、ずっと途切れていたその名を、今更襲名するような形になっているだけさ」

 

「……え」

 

 

口をつきかけていたものがどっか行った。

そんな私にインク瓶は苦笑して、

 

 

「だから僕自身は特に何の関係も無い、赤の他人だよ――君のお友達、査山銅とはね」

 

 

――彼がその名を口にした瞬間、部屋が真っ暗になった。

 

 

「っ!?」

 

 

部屋の照明が落ちたらしい。

突然の事に驚く私だったが、しかし次の瞬間には電灯に光が戻り、部屋は元の明るさを取り戻す。

 

……停電、にしてはちょっと短すぎるような。

電灯の不具合か何かかな。電灯を見上げて首を傾げていると、すぐ近くから紙の広がるような音がした。

 

目を下ろせば、険しい顔をしたインク瓶が赤い革手帳を広げていた。

そしてその開かれたページからは紙が飛び出し、表紙の枠を外れ大きく展開されている。久々に見たなそれ。

 

 

「え……な、なに、どしたの」

 

「いや……何も」

 

 

インク瓶は展開したページの全てに忙しなく視線を走らせていたが、やがて小さく首を振る。

その指先が手帳の背表紙を軽く叩くと、どういう仕組みか飛び出ていたページがパタパタと元通りに収まって行った。

 

……何だったんだ?

訳が分からず目を白黒させる私をよそに、インク瓶は「話を戻そうか」と何事も無かったかのようにさっきの続きに戻ろうとして、

 

 

「――すいません、インク瓶さん居ます!?」

 

 

その時、勢いよく部屋の扉が開かれた。

 

イベントスタッフの一人だろうか。

その若い男性は私の姿に一瞬だけ目を奪われたようだったが、すぐに我に返るとインク瓶へと詰め寄った。

 

 

「あの人なんとかなりません!? ガチで無茶苦茶ですよ! 彩度がどうだのステージがなんだの、こっちが強く言えないからって意味分かんない事を延々と……!」

 

「……何故、私に?」

 

「アレと会話成立するのあなたしか居ないじゃないですか! ちょっともう時間ないんで、申し訳ないんですがどうにかしてくれません!? ほんと、お願いしますから……!」

 

「…………はぁぁぁ」

 

 

あまりにも必死な懇願に、インク瓶は心底面倒臭そうな溜息ひとつ。事態をぼけっと眺めていた私に目を向けた。

 

 

「すまないが、話の続きはまた後でいいかな。聞いての通り用事が出来た」

 

「えっ、あ、うー……いい、けどさぁ」

 

 

とりあえず一番気になってたとこは軽くだけど聞けたし、ちゃんと後に機会があるのなら、まぁ。

……めちゃくちゃモヤモヤするけど。

 

 

「ごめんね。多分暫く時間作れないから、イベント終わった後にでも改めて連絡――……」

 

 

そしてそこで一度言葉を止め、少しの間考えるように目が伏せられる。

しかし私が何かを問いかけるより先に、彼の視線がスタッフの方へと向けられた。

 

 

「……すいません。参加者席の方、まだ空きはありますか」

 

「え? あ、はい、確かまだ埋まって無かったと思いますが……」

 

「では一人分だけ、この子の分を都合して頂く事は可能でしょうか。彼女、私の身内のようなものなのですが――」

 

「ちょちょちょちょ」

 

 

突然変な事を言い出し始めたので、慌てて止める。冗談じゃねーぞ。

 

 

「何トチ狂った事言ってんだ……! イヤに決まってるっつーか、あんたもそこらへん分かってくれてる風だったじゃん!?」

 

「そうだね。正直、申し訳ないとは思うけど……今回に限っては、そっちの方が良いんだと思う」

 

「はぁ?」

 

 

意味が分からん。

 

続けて問い重ねようとしたが、いい加減に焦れたスタッフに声をかけられ遮られてしまった。

センシティヴ邦の騒ぎも大きくなっているようで、そろそろクライマックスの雰囲気だ。

 

 

「とにかく、もしこれといった予定が無いのなら、このままイベントを観覧してみる事をオススメするよ――気を付けて」

 

「あ、おい!」

 

 

そして私に手を一振りし、足早に部屋を後にしてしまった。

スタッフの人も去ってしまい、後には私一人がぽつんと残り。

 

 

「……気を付けろって、何の話だよぉ」

 

 

アイツもアイツで意味深な事ばっか言いやがって。

私は空っぽの紙カップをぐしゃりと潰し、思い切りゴミ箱へと投げ入れたのだった。

外れた。んぎー!

 

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