「おっはよー!お兄ちゃん!」
「みはり〜!一服盛ったなぁ!…」
そんなこんなで始まった俺の女の子生活だったのだが……
「まひろさん、ごきげんよう」
「ごきげんよう!」
「アッ……、ご、ごきげんよう」
山中にある白亜の美しい校舎。
見渡す限りの女子、女子、女子!
(こんな人だかり、気が滅入るぅ〜)
まひろはお嬢様学園に通うことになった。
(どうしてこうなったぁー!!)
時はさかのぼること1ヶ月前。
"相変わらず"まひろはダラダラ過ごしていた。
「お兄ちゃん!まーたダラダラしちゃって!」
「別にいいだろー、みはりー。今日は日曜日なんだからー」
「お兄ちゃんにとってはいつの日もお休みでしょ!さっ、お使い行ってきて!買うものはメモに書いておいたから」
「は〜い……。行ってきま〜す」
まひろ が家から出たのを確認して
(お兄ちゃんが女の子になって2ヶ月……。たまにお使いは行ってくれるようになったけどこの調子じゃ薬が抜けるまでにある程度の"社会復帰ができない"じゃない!何か起爆剤になるものがないと、お兄ちゃんはこのまま駄目ニートに戻っちゃう……)
その時、みはり は気づいた。
自分が過保護であることに。
みはり の脳裏にはいつも兄である まひろ の世話をしている自分が映った。
(私がお兄ちゃんをずっと甘やかしちゃうからだめなんだ!……かくなる上は!)
みはり は机の中にしまっておいた学校紹介のパンフレットを取り出す。
(共学、お兄ちゃんと私が前通っていた中学校……これじゃない!……全寮制、女子中学校、ご子女のモラルを向上させる……これだ!)
みはりは携帯を取り出し"あるところ"に電話をかける。
「もしもし、先輩?以前聞いた先輩のご親戚がされている中学校にお兄ちゃんを行かせたいなと思っているんですけれど……大丈夫ですか?……わかりました。まひろ にはこちらから伝えておきます。制服のサイズは……?あ、先輩に渡してるデータから勝手に引っぱってもらっても大丈夫です。……はい、じゃあお願いします。さようなら!」
(ウフフフ、お兄ちゃんとしばらく会えなくなるのは残念だけど、お兄ちゃんはきっと真人間になって帰ってくるわ!お兄ちゃん改造計画は"プランβ"に移行するわ!)
お兄ちゃん改造計画とは別に机の上に置かれた学校紹介のパンフレットには『聖ブリタニア女学園』と書かれていた。
「駄目ニートのお兄ちゃん!乙女の園で苦労してきなさい!」
今のみはりの顔はとびきり悪人顔であった。