これでちょっとは読みやすくなっているといいのですが。
ここ好きせっかくしてくれたのに、位置ずれしてしまってすみません。
親御さんがお迎えに来た。直哉くんも一緒である。
「並行世界とやらの話を聞くついでに、戻しにきたぞ。直哉」
「自分が並行世界の自分か? なーんや面白おかしく話されとるやん。直哉」
「ああっ!? ざけんな爆破……? 無個性……? この声、パパなんか……?」
「こちらには個性はないからな、直哉」
「そんな事もわからへんの、直哉。直哉直哉直哉」
髪質が変わる。徐々に、直先生は直哉に近づいていく。
「なんや、面白いなぁ」
直先生の髪に触れて直哉はいう。
「向こうで悟くんと仲ええの、ほんま? 話聞かせたってよ、直哉」
「……親子やな」
「当たり前やん、直哉。ほんっとーに疑っとったん? 直哉」
「かなり心外だが。術式が同じ、外見が同じ。間違いようがなかろう、検査だってしてもいいぞ。直哉」
「ほんまや。そっくりや。禪院直哉って感じや……。パパって個性ないとそんななんやな。あと、個性ないのにお酒好きなんや?」
手元にぶら下げられた酒瓶を見て少し半眼になって言う。
「感じやなくて、禪院直哉やろ」
「うむ。ここにいる直哉も、お前も、間違いなく禪院直哉だ」
ぽんぽんと優しく頭を撫でられ、直哉の顔は、瞬時に赤くなったり青くなったりする。
「自分、また個性に飲まれて……いや。それより、悠くんの忌み名や! ほんっとやばいやん!」
「小喰羅だったか。そんなにマズイか?」
一応、ある程度の事情は聞いている。
「喰の字が入ってる名前はやばい個性持ちが多いんや。最悪の場合人間食べて術式や個性を一時的に奪い取るぐらいはやりかねん。人の味を覚えたらアウトやな。もう裏の仕事するしかなくなる」
「もう1人の宿儺の器か。秘匿死刑にはならんのか? 直哉」
少なくともこちらでは完全に秘匿死刑コースである。
「ただでさえ手が足りないんや。凶悪なのは敵にするんやなく、取り込むしかないやろ。排斥は逆効果や。それに、悠くんええこやしな。もっと問題児な能力者なんてたくさんおるし」
「そんなものか、直哉」
「教師ってそこまでするんか? 直哉」
「あの、もう呼ばなくて大丈夫や……」
プルプルと震える直哉。その体を覆う鎖を、許可を申請して解いていく。
「あと、まだ爆破の個性を持つ呪詛師を父と呼んだ話を聞いとらんぞ、直哉」
「あの時の事はパパにも悟くんにもようけ怒られたから勘弁したって……というかなんで悠くんが知っとるんや、あり得へんやろ!! 悟くんのいけず! 子供の頃のことやん!!」
「何歳の頃のことや?」
「……15」
か細く、消え入りそうな声で言う。
「15!! もう分別できとる頃やん!! ありえへんわwww」
「どうしてそう考えたのだ」
「じ、自分だけ爆破の個性なんやもん。家族みんな剣とか鋼とかの個性でなんや美男美女やし、性格やってクールやし、凹むわ……。爆破は対呪霊には爆破に呪力が乗らんで不利やし。被害ばっか増えるし、人質救出にも向いてへんし……」
どんどん落ち込んでいく直先生。直哉とは大違いだ。
「クール?」
「鋼の個性やからな」
「写真みたいわ!」
ワクワクした様子の直哉だが、直は首を振った。
「ダメや。絶対気持ち悪いいうもん。家族のことそう言われたら戦争やし」
「こちらの写真も見せよう。もっと話を聞きたい。どうせ戻れないとなれば禪院家で悠ごと受け入れるのだからな」
「宿儺の器を受け入れるんか?」
「宿儺の指を食っていたら問題だが、そうでないなら益となろう。ほら、見せろ。それに並行世界の自分だ、興味がある。直哉は格好いいと思っているのだろう」
「パパは世界一格好いいと思っとる」
スマホを差し出す直。そこに映し出されたものに、2人は感嘆の声を上げた。
「めっちゃ格好ええやん、パパ!!」
「ほうほう」
所々から鋼が体から出ている。
刺さっているわけではなく、体の一部分とわかる。
体の周囲を巡るように曲線を描く鋼を纏った直毘人は、確かに一眼で人外と分かり、強そうで、やや童顔で若々しかった。
よく見ると近くに酒瓶が置いてある。
「酒で刃を清めるのが個性の欲求ゆうて、酒飲んでばっかりなんや」
「今もそうやん」
直毘人は素早くフリックした。並行世界の写真はたくさん見てみたい。この一枚で満足する気はさらさらない。
「あっ」
「これは、呪霊、ではないな。写っているし。これも個性とやらか」
「なんや化け物やん。怪人やん。写真に映る呪霊やん。五条家がNG出すのも納得や」
「直哉」
「ちっさい頃の自分、目つき悪っ 1人だけ浮いとるやん。他がクール言うんはわかるなぁ。皆、そんな顔しとる。冷たそうやけど、子供番組のヒーロー見たく格好ええわ。あ、小さい頃の悟くんおった。……これ、甚爾くん? 写真ちょうだい」
カチカチと操作し、写真を全部転送させていく直哉。直の了解を得ずの酷い暴挙である。
直毘人がそれに続く。個人情報とは。
早々に直は諦めた。
「せや。早く報告せんと。傑くんが脳無にされとったって聞いたらショックやろうなぁ」
「脳無?」
「脳みそくり抜いて他の脳みそ突っ込んだりするやつや。こっちにもあったみたいやな」
「そんなんあるんか?」
「あるわ。力のあるヴィラン組織が量産しとる。再生力が強くて兎角頑丈で面倒なヴィランや。それに、こっちあからさまに上層部から呪霊に情報漏れとるようやし……できれば早めに帰りたいわ」
「ほんま帰れるん?」
「帰れるやろ」
「ふぅん。うっわこれなんて呪霊よりひどいやん。なんやこの化け物」
写真を見ながら直哉。
「真希ちゃんバカにしたら爆破するで」
「うっそ真希ちゃん? 真希ちゃん!? 真希ちゃん!!?」
「自分も同じ反応やったからそれはわかる……」
「どれ見せてみろ。……鏡? どうやって生まれたのか純粋に気になるな」
「これ誰や? これは? これは??」
「直哉はめっちゃからかいそうやから言わん」
ということで、完全に正気に戻った直哉より報告である。
夏油傑の個性は異形型ではなかったので、直先生も判別できたのだ。
「傑の体が盗まれていたみたいだ」
重いため息を吐いて、五条悟は言う。
「悟くん……心中察するけど、早いとこ取り戻さな、傑くんの術式呪霊操術やで」
「わかってる」
内部調査を急ぐ事となったのだが、上層部に草がいる事が確定していてやり辛い。
そう、並行世界云々のことは、生徒を除けば上層部しか知らなかったはずなのだ。
しかも宿儺の指を所持していたり、問題は大きい。
「と言うことで、戦力強化を重点的にやります!」
「親友の捜索我慢して防衛に力注いでくれるんやから、真面目にやらなあかんで」
いい子のお返事の一年。2年生は真希が若干イラつき気味である。見学に直毘人と直哉が来ている上、並行世界の自分を見せられたので。
「じゃあ、まずは直先生からね。あとのみんなは最初だけ手伝って組手しててもらおうかな。悠は呪力操作の練習!」
「自分!?」
「正直今1番不安要素かな! せっかく直毘人の爺さんも来てくれてるし、今の内に個性を使いこなそう!」
「せ、せやけど」
「前線で手伝って欲しいから、お願い」
五条悟に頼まれては仕方ない。直先生は渋々了承した。
「じゃあ皆、危ないから離れてね。あと、みんなで爆轟先生って呼んであげて」
「怪我したらあかんし、しっかり離れてや」
ということで、離れてもらって皆で爆轟呼びである。
「爆 殺 する!」
飛び出すと同時に爆破。もちろん無限で防がれる。
「っ 呪力はあんまり篭ってないけど、威力はかなりあるね、爆轟。呪詛師対策特化と言われるだけはあるかな。六眼がエラーを吐き出すようでちょっときつい……僕も六眼のコントロールの訓練にはなるかな」
「爆殺する!」
爆破を無限で防ぐ。
「爆轟はまず、術式を使おう! 爆破と投射呪法だと同時に活用させるのは難しいけれど、状況によって使い分けることは可能だよ。投射呪法の方が呪力は乗るから、場合によってはそっちの方がいい。爆破で撹乱、本命は投射呪法とかね」
「爆殺する!」
手を捻りあげて、注意。
「直哉。ちゃんと話聞いてる?」
「直哉。話を聞け。体調悪くなるのをおして相手をしてるのだぞ」
「う……」
「個性をちゃんと従えて」
「ざぁーこ♡ ざぁーこ♡」
なかなか先行きは面倒そうである。
「センセー! 悠が小さくしたぬいぐるみをハムハムしてます!」
「おにぎりを口の中に捩じ込んでやれ」
「センセー! 手まで食われそうで嫌です!」
「バクゴー先生、俺も組み手したい」
「悠は後で僕が相手してあげるから、いい子で待っててね」
「無個性じゃん」
「……向こうの僕とは戦った事ある?」
「ない。じーちゃんが無個性はイジメちゃダメって。あとセンセー以外の御三家には近づいたり勝手に喋ったりしちゃダメだよって」
「悠くん、先生やから失礼していいわけやないんやで」
「……悠は後でしっかり相手してあげるからね」
「なんや楽しそうやなあ。自分も混ぜたって」
その後、組み手で危うく直哉を食いかけてお尻ぺんぺんされる悠だった。
五条悟にはしっかりわからされました。
「六眼のコントロールできるようになって、表情わかるようになったよ♪」
「今までわからなかったの!?」
くず直哉をみて、自分も我慢しないでクズになっていいんだ……!!って天啓を得る直先生が書きたかったけど展開的に書けなそう。
その辺のエピソード軒並みボツかな。残念。
なお周囲は止めようとするし逆に悠はめっちゃ応援する。爆殺先生大好き♡って。
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