IS×FGO   作:如月/Kisaragi

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お待たせしました、4話目でございます。
いつもの如く感想、評価お待ちしています。忌憚なき意見がこの小説を面白くさせると思いますので是非。

すごくどうでもいいことなんですけど、今のFGOガチャ、バゼットさんがいるのを見て絶対当てようと決意しました(10連しか引けなくて爆死した)。

前置きはこれくらいにして、本編をどうぞ。


運命はだれの為に
#4


桜咲く、春の頃。

新たな縁に結ばれ、そして別れる春の頃。

 

それはこの人工島の上であっても同じらしい。

様々な国からやってきた人々が出会い、そして何処かへと向かっていく。

その様子を眺める男が、ここにいた。

 

──藤丸立香。

世界でも稀有な、ISを動かした男。

それと同時に、人類未到の地獄に踏み入り、数多を救った英雄。

彼は今、スーツケースを引っ張りながら、とある場所へと向かっていた。

 

新たに作られたIS学園の制服の下に、I()S()()()()を着た状態で。

 

(──広い)

 

IS学園の入学式自体は一般の学校と同じ4月8日である。

生徒たちの入寮も同日に始まり、本来新一年生に数えられる藤丸立香であってもそれ自体に何の変わりはない。

 

であるにも関わらず、彼は今IS学園の敷地内へ足を踏み入れている。

その目的はただ一つ。IS実技試験を行うためだ。

 

筆記試験は合格点に十分──どころかほぼ満点に辿り着くほどに高かった。

それこそ、筆記の結果だけでいうなら藤丸立香は()()()()である。2位に追随を許さない高得点での、だ。

 

(……たしか、第三アリーナだったはずだけど)

 

そんな彼がここにいるのは、残された最後の試験──実技試験を行うためである。

本来ならばずぶずふの素人である男の立香にこの試験はあまり意味がないのだが、この度IS学園に国連からの介入が入った結果、量産機による立香の実技試験が行われることとなったのだ。

 

IS学園は当然この事件に対する疑問を呈したが、国連からの回答は一点張りで、男性操縦者の練度確認のため、と言って取り付く島もなかった。

 

仕方がなくなったIS学園は、生徒会長が実技監督を務める形での実技試験を決定。こうして余裕のないスケジュールの中で予定を取り付けた。

 

(──生徒会長)

 

四肢に力が入る。

ロシアの国家代表として活躍する一方で、そんな彼女はこの学校において"学園最強"の銘を戴いていると聞く。

それほどの実力者と、自分が戦う──

 

(──怖気付いたら、負けだ)

 

そうだ。

藤丸立香は、世界を一度は救ってみせた英雄だ。

これよりも緊迫した、命を賭けて行う死合は、何度だってやってみせた。

 

だからこそ、これは証明だ。

藤丸立香が、どれだけこの世界で戦えるかを、示して見せるための。

 

(────見つけた。あそこが、第三アリーナ)

 

目の前の建物は、遠目で見ても壮観だったそれと、全く同じモノであった。

ISを動かすために存在する、闘技場。

己の実力を魅せつけるための大いなる檜舞台として、またあるときは己の腕を磨くための練習場として、そこは堂々たる立ち居振る舞いをしていた。

 

一歩足を踏み入れると、音声案内が始まる。

それに身を委ねながら、藤丸立香は舞台へと登る化粧を始めた。

 

 

 


 

 

 

一方で、この様子をモニター越しに観察しながら査定を下すものがここにいた。

 

「……やけに落ち着いているな」

 

独り言のように呟き、感嘆したように言い放つのは、世界で知らぬ者が居ない女傑。

世界最強と畏れられる鬼教師、織斑千冬であった。

 

「はい、織斑先生。それに、あの身の動かし方は……」

「お前の思う通りだろうよ、()()。あれは間違いなく、」

「「戦士としての動き方」」

 

その傍らで共に液晶を眺めるのは、今回の試験監督にしてIS学園生徒会長の更識楯無。

扇子を閉じてまた開くと、そこには『油断大敵』の四字が、己に言い聞かせるように存在していた。

──彼女は、暗部の人間だ。

日本政府お抱えの諜報員にして、同時にIS学園生徒会長。

様々な裏の事情を知る彼女であっても、更識の全勢力を使って操作した結果、得られた成果は『何一つ』としてなかった。

 

それを知るからこそ、警戒を止めない。

彼は何者なのかもわからない。あるいは何者でもない(一般人)のかもしれないが、暗部としての直感が告げていた。彼は少なくとも、何かを抱えていると。

 

「改めて要項の確認だ、更識。お前は今回、己の専用機を使い試験監督をしてもらう」

「ただし、水蒸気爆発は禁止、でしょう?」

「ああ。いくら追い詰められたとしても、使うんじゃないぞ」

「はい。他には何かありますか?」

「……いや、特にはないな」

「承知しました。では、行ってまいります」

 

だからこそ、更識楯無と織斑千冬は決意する。

彼の正体。それの一端に迫るようなナニカを、この試験の中で見極めてみせる、と──

 

 

 


 

 

 

ISを装着し、アリーナに降り立つ立香。

中の環境は整えられ、平坦な床面と、あまり吹かない風。

そこに、一陣の風が吹いた。空から降りてくる、一機のIS。奇跡的にアリーナに差し込んだ陽光が後光となって照らすそれは、神秘的にも見えた。

 

「両者、位置につけ。これより、藤丸立香の実技試験を開始する」

 

管制室から届くアナウンスに従い、ハイパーセンサーに投影されたスタート地点にスラスターを吹かせて移動する。

点火は最小限に、身体の動きも最低限に。目的地点と誤差が生まれないように綺麗に位置を揃える。

ちょうど対面のIS──生徒会長が駆るモノも位置に着いたらしく、静止していた。

 

「両者、所定の位置に着いたことを確認した。……では、カウントを開始する」

 

四肢に力が満ちる。

空間にずっしりとしたプレッシャーが掛かり、ここだけ重力が強くなったような錯覚を覚える。

 

「──先に言っておくわ」

 

対面のISからの通信が届く。

訝しみながら、次の一言を待つ間に、カウントが進んでいく。

 

「10」

「私の名前は更識楯無。この学園の生徒会長にして──」

 

向かいの機体が、武器を形成していく。あれは、水──?

思考が回る間にも、カウントが進んでいる。

 

「5」

「──学園最強の名を、冠するもの」

 

目に見えて空気が変貌するのを感じた。

彼女の闘志が周りの景色を歪めていくような、そんな錯覚をひしひしと感じる。

カルデアで嫌というほどに鍛えられたシミュレーション能力で、この環境の中での戦い方を脳裏で展開する。

 

「3」

「──あなたが信頼のできる人間か、見極めさせてもらうわ」

 

「試験、開始──!」

 

その一言と同時に、火蓋が落とされた。

目の前の生徒会長は一瞬で隙を詰めてくる────!?

 

 

 


 

 

 

必殺の一撃であったと、自分で繰り出しておきながら他人事のような感想を抱いた。

普通の人間なら反応ができるはずがない──ましてや全くISに触れてこなかった、ただの男がこの一撃に反応できる筈もないと、高を括っていた。

 

つい一瞬の前までは、藤丸立香は負けたと思っていた。

 

「────」

 

しかしどうしたことだろうか。

目の前の彼は、少し苦しそうな顔をしながらも、それでも私の槍を捉えていた。

ノーダメージ。鍔迫り合いの音が耳に鳴り、不協和音として脳に届く。

 

「ッ!」

 

互いに距離を取り、射撃戦の間合いへとフィールドは移る。

標準型のアサルトによる撃ち合い。彼の偏差撃ちは鋭く私の機体のスラスターを捉えて離さない。

いつもと違う、ヒリヒリとした空気感に襲われている錯覚を感じる。

 

IS戦で人間が傷つくことはまず殆どない。

それこそ、シールドエネルギーと呼ばれるISの絶対防御を貫通してくる攻撃──零落白夜のようなものでない限り、人体に傷はつかない。

搭乗者保護機能によって、IS操縦者が守られるからだ。

 

にも関わらず、私は今、こうして命の危険を感じずにはいられない。

まるで、私が()()()()()()()()()()()()と全く同じような雰囲気かのように。

戦場の空気が彼に支配され、冷や汗を流さざるを得なかった。

 

「────ハァッ!」

 

掛け声と同時に、急接近してくる打鉄。

()()()()()使()()()()()()()という事実に再び驚かされながらも、私は近接武器を構えた。

 

──ああ、認めよう。

藤丸立香は、間違いなく強い。

冗談抜き、忖度抜きで、彼はこの場における強者そのものであった。

 

驕りはなかったと言うと、嘘になる。

ISをこのように満足に動かしてくるとも思っていなかった。

 

……私は、負けない。負けられない。

護国の楯として、IS学園の生徒会長(学園最強)として。

 

──瞬間、カチッ、とスイッチが入る感覚を味わった。

暝目し、深く息を吸い、そして吐く。

黒鉄の機体は、すでに目の前にあった。

 

 

 


 

 

 

藤丸立香によって支配されていた空気が、一瞬で変貌した。

張り詰めた戦場を支配していた本人、打鉄を駆る操縦者はすぐに異変に気付き機体を回頭しようとする。

 

藤丸立香の眼前には、獲物を捉えた肉食獣のような瞳でこちらを見つめる楯無の姿があった。

 

「────」

 

二回目の鍔迫り合い。

あの時は互角──立香のほうが少し優勢であった気力が、今では楯無の方が圧倒している。

 

しばらく無言の時間が続く。

一秒か、十秒か。もしかしたら、秒に届きすらしない一瞬の時間だったかもしれない。

金属の擦れる不協和音だけが流れ続けて、耳に不快をもたらす。

先にこれを打ち破ったのは、楯無の方であった。

 

「お生憎様、私はこれでも生徒会長なの。負けるわけには、いかないわ!」

 

カキン、と小気味のいい音を立ててブレードが弾かれて、立香の手から離れる。

くるくるくる、と宙を舞い、やがて物理法則に則って地へと堕ちていく。

 

誰の目から見ても、藤丸立香の勝利はこの瞬間、絶望的になった。

主武装を失い、ライフルで戦うには近すぎる距離。一歩相手が踏み込むだけで、立香は足掻くことも許されず倒されてしまうだろう。

 

そんな戦場の中で、勝ちが絶望となった状態にあっても。

藤丸立香の顔は、不思議なほど凪いでいた。

その眼には、()()()()()()()()()()()()が詰め込まれていた。

 

それは、戦士の眼だった。

二度世界を救い、七度世界を壊し、多くを見届けてきた雄大な眼だった。

その眼から放たれる眼光に射抜かれた楯無は、時間が止まったような感覚に支配される。

その一瞬は、明確に勝負の流れを変えた。

 

藤丸立香は瞬間、一本の武器を拡張領域(バススロット)から取り出す。

あまりにも自然に、流れるように取り出されたソレが、槍の軌道に向かって振るわれる。

 

「ッ、ナイフ──!?」

「俺は、負けない!負けて、なるものか!」

 

──真の英雄は眼で殺す。

 

闘志を込めた眼で見つめられながら強く言い放たれた、気迫のこもった一言に、また僅かに気を圧される楯無。

それでも槍の軌道は変わらず、立香の心臓を捉える形で振り下ろされている。

そこに振るわれるは、立香のナイフ。

ナイフの軌道は、楯無の槍と、それから首筋を線で結んでいた。

 

刹那の世界が広がる。

どちらが速く相手を穿つか、斬るか。

張り詰めた緊張が両者の間を流れた。

 

ぶつかり合いの音。

殆ど同時に、互いの身体に、刃が当たった。

 

不思議な沈黙が流れた。

互いの武器が、ISに当たった音が残響となって漂い、そして消えた。

 

「──そこまで!両者、武器を納めろ」

 

いくらかの余白ののち、試験監督から告げられる試合(死合)の終了。

ほぼ同時に、立香と楯無はISを纏った状態で向き合って一礼を交わした。

 

「試験の結果は後日通達する。ピットに戻り、ISを解除してくれ」

 

管制室から届くアナウンスに従いながら、立香と楯無はピットに戻っていく。

立香の戻っていく様子を、楯無と管制室の主はじっと見つめ続けていた。

 

 

 


 

 

 

「……予想以上すぎるな、これは」

 

一人呟くように吐かれた一言。

傍にいる先生たちは他の作業をしているらしく、自分の放った言葉は聞こえていないようだった。

 

つい先程まで行われていた、入学試験。

試合の中での一挙手一投足に目を凝らし、そして気づいた。気づいてしまった。

藤丸立香は、常人ではない。

 

動き方が、あまりにも実戦慣れした様子だった。

一撃一撃が洗練された技術の上に成り立っており、何よりも感嘆したのはその気配の強さであった。

 

管制室の、窓ガラス一枚越しからでも伝わってくる、あまりにも濃密な殺気。

これがもし死合になれば、もしかしたら勝てる人間は()()()()()()()()()。たとえ暗部に棲み、修羅場に身を幾度も置いた生徒会長であっても、あれには勝てない。

そう思ってしまうほどに、二人目の男子──藤丸立香は強かった。

 

手元にあった、彼に関する資料をもう一度見てみる。

 

藤丸立香。

現在の年齢は18歳。

17歳の時から南極の国連管轄の天文台兼観測所の、カルデアス天文台に勤務。

わずか一年ほどで現地でのエリート部隊の実務に所属。国連からの観測任務を複数成功させた。

また、家族構成は父と母、そして義理の妹がいるらしい。

現地の他の観測員たちからは、“マスター”という愛称で親しまれている。

 

個人情報を見ていると、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()錯覚に陥る。

それを感じてしまうのはなぜか──積み重ねられている別の資料に、目をふたたび通した。

 

空白の一年

全世界で観測された、時間遡行パラドックス。

それを過ごした自覚がないにも関わらず、世界中で全ての人類が一年間を過ごした。

肉体・精神の年齢は保持されており、時間だけがただ過ぎた。

多くの研究者によって調査が行われているが、いまだに何もわかっていない。

 

その日、確かに人類は激震を感じたであろう。かくいう自分もそうで、認識しないうちにカレンダーが365日過ぎてしまっていたのだ。

あまりにも突拍子に告げられたことなのに、自分は心のどこかで()()()()()()()()()()()()()。あまりにも非科学的で、奇妙な出来事であるにも関わらずだ。

 

そして極め付けは、藤丸立香のことを支援しているとある企業にあった。

 

カルデアス・コーポレーション。

これも気づいたら日常生活に存在していた世界的大企業の一つだ。カルデアス天文台のスポンサー社としても有名であり、医療、スポーツ、建築、都市計画、採掘など大凡全てがこの一つの会社で片付くほど多彩な業務を展開している。

海洋油田基地や巨大インターネットサーバー、さらにはカルデアス天文台に供与した地球モデル。ハイテクノロジーの先端を突っ走る会社で、その業務規模は日本を本社として世界中に幅広く展開されている。

 

そのような会社が、ISを藤丸立香のために設計しているらしい。

いまだデータは公開されておらず、全てが“Unknown”とされているそれ。

ただ企業規模と、カルデアス天文台に関わる人物であるために、かなりのものを用意してくるに違いないという、直感があった。

 

椅子の背もたれに身体を預ける。

そこからため息があまりにも自然に溢れてしまう。

それは今後の面倒ごとを予測しての、やり場のない感情を晴らすかのように放たれたものだった。

 

 

 


 

 

 

『いやー立香くん!実に格好良かったぞぅ!データもかなりいいのが取れたしね!』

 

ピットに戻り、ISを解除してから耳に届く通信の音。

万能の天才たちは仕事が早いな、と立香は思いながら通信に声を返すことにした。

 

「それなら良かったけど。俺の戦闘機動、どうだった?」

『シミュレーターでしか訓練してなかったから初のISだっただろう?初めてにしてはよくできていすぎじゃないかな?』

『当然だね。私が主に鍛えたから』

 

ダヴィンチちゃんの声に、得意気そうに語る幼い声。

地獄のような訓練の間に、ずっと立香に戦闘を教えてくれていた師匠の声だった。

メリュジーヌ。またの名を、境界の竜アルビオン。

ありえざる歴史において生まれた、まさしく空中戦の覇者と言えるサーヴァントである。

 

『これをISの実機データとして使うから、調整は任せてくれたまえよ』

『マスター。カルデアの通信システムで戦闘データは取っておくから、気になることがあったらいつでも通信をしてね。私以外のサーヴァントでもいいから』

「うん、ありがとう。……人が近づいてきているから、そろそろ切るね」

 

通信端末を隠蔽し、足音に身構えながらその正体が現れるのを待つ。

ドアのノック音が4回鳴り響いたので、どうぞ、と答えて尋ね人を待った。

 

はーい、と言いながら相手は入ってくる。

IS学園の制服に身を包み、手には謎の扇子。

赤色の瞳を抱え、自信ありげな様子の佇まいでやってきた。歩くたびに水色の短く切られた髪が揺れ、非常に魅力的に見えた。

 

「試験お疲れ様でした!さっきも名乗ったと思うけど、改めて自己紹介させてもらうわね。

私は更識楯無。ここ、IS学園の生徒会長よ」

 

先程まで戦っていた相手とは思えないほど、フランクに語りかけてくる生徒会長。切り替えの速さに少し驚きながら、立香は言葉を返した。

 

「ご丁寧にありがとうございます。知っていると思うんですけど、一応自己紹介しておきます。

カルデアス天文台所属、藤丸立香です」

「ええ、よろしくね立香くん」

 

ガッチリと二人で握手を交わす。

その細い腕の何処からか出している万力のような力に少し喫驚しながらも、立香は終始笑顔でコミュニケーションを取ってみせた。

 

「──それでは、()()()()。入学式でお会いしましょう」

 

微笑みながらそう告げる立香。

対して楯無は、白くツルツルとした頬を膨らませながら、無言で不服を訴えていた。

 

「……えっと、更識さん?」

「……」

 

二回目の呼びかけ。

しかしソレにも目の前の楯無は応じない。

何故か。立香はこれまでの癖の強い方々とコミュニケーションを取ってきた経験から、考えに考えて、一つの結論にたどり着いた。

 

「……楯無さん?」

「なにかしら、立香くん?」

 

──立香の予測は当たっていた。

彼女は先ほどから名前呼びを望んでいたのだ。

声に出せばいいものを、と思いながらも、立香は別にそれを些末事と思い流すことにした。これ以上にめんどくさいサーヴァントたちと関わってきた立香にとって、この程度は赤子の手を捻るよりも簡単なことであった。

 

「……そろそろ行かないといけないので、失礼します」

「あら、わかったわ。それじゃあ、立香くん。入学式に会いましょうね」

 

その会話を最後にして、立香はまとめ終わった荷物を手にして、来た道を辿って滞在先のホテルに向かっていった。

その後ろ姿を、楯無はまたじっと見つめていた。

 

しかしその眼には先ほどまでの警戒は薄れており、むしろ興味深いものを見るような眼になっていた。

少し話しただけであったが、数々の闇を見てきた更識楯無の眼に、藤丸立香は少なくとも善人のように映った。

 

ただ、何かを隠していることだけは明白だった。

それを、更識楯無は知りたい、と思った。思ってしまった。

 

「いつか、あなたの隠していることを暴いて見せるわ。……これからよろしくね、藤丸立香くん?」

 

こうして、入学の0日目──入学試験・実技が終わりを告げた。




ということで全く話が進まない#4でした。
テンポと文才とまとめる力を俺に誰か分けてほしい。

気になることができたのでアンケートを下に置いておきます、投票をよろしくお願いします。

あと取り上げたくなった感想をここで少し載せて、前話の補足とさせていただきます。

>ISと英霊の対戦相性について
まずなんですけど、結論から言わさせていただくと英霊の方が強いです。これが大前提だとお思いください。
その上で、ISにおいて英霊に対抗し得る攻撃は今のところは零落白夜か、それに準ずる高火力シールド貫通攻撃のみです。

ISコアの動力は外宇宙由来(出典:アーキタイプ・ブレイカー)らしいのですが、あくまでもIS自体はそのエネルギーを落とし込むような形で利用しているので、純粋な外宇宙の神秘は少ない→神秘的に勝る英霊が勝つ、というのが持論です。
この考え方に近しいものとして私が思っているのが、グランドサーヴァントと聖杯戦争の関係式ですね。

ですので、外宇宙の力を落とし込まないで出力を放出するISがいるとすれば、それはもうサーヴァント級の力を持つということにもなります。
それを現段階で可能としているのが、カルデアの面々です。詳しいことは藤丸くんが専用機で戦闘をする時にでも。

知名度補正付きで考えるとしたら?という問いもあるかもしれませんが、これに関してはまだ決めかねているのでこれも今後に期待ということにさせていただきます。

>束さんとORT

IS世界における天災は、まだORTのことを知りません。
ですが何かの拍子に彼女が“それ“の存在に気づいてしまった日には、愉快なことが起こるでしょう。
とりあえず言えることは、ゴッフさんとちっふーの胃は死ぬ。

>藤丸くんサーヴァント並みに強くなってない?

……そこには触れないでおこう。そうしよう(全力で目を逸らしながら)
でもこれだけ強いと逆にプロット組む時に大変そうだな、と今更ながらに気づきました。

>ギル様の持ってきたISコアって原典だから、白騎士一体増えてない?

ギル様の『王の財宝』には古今東西、凡そ全ての宝具の原典が収められています。これは型月の設定からですね。
だからこそ、王の財宝にはISコアの原典→白騎士のコアがある→それを立香に渡した?という考え方になったのだと思います。

結論から申しますと、ギル様の下賜したISコアは原典ではなく、ギル様のスキル『黄金律』によってもたらされた普通のISコアです。
そういうことにしておいてください。詳しい説明をしておらず誤解をかけてしまい申し訳ございませんでした。

とりあえず気になった感想はここら辺です。次回の話でもこういうのできたらなと思います。

Twitterやってます、ぜひフォローお願いします。

https://twitter.com/Kisarag1_o

Twitterでは主に下らないツイートとか作業進捗を気ままに上げてます。
それでは、また次のお話にてお会いしましょう。

追記:アンケートを作るのを忘れていました、先程作りましたので投票していただける方はよろしくお願いします。

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