Angel Beats! 星屑の記憶   作:刻焔

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第26話 オーディション!

 

岩沢がガルデモから抜けると言い出した次の日

俺は岩沢の後釜に何そうな奴を連れて、本部へ訪れていた。

 

「よう、ガルデモのボーカル候補連れてきたぞ」

 

「こいつが岩沢の変わりだと!?」

 

「ありえねぇ」

 

俺が連れてきた奴の姿を見るなり、野田と藤巻が否定の言葉を飛ばしてきた。

 

「見た目で決めるなよ。ほれ、さっさと挨拶しろ」

 

「ユイって言います。よろしくお願いしまっす!!」

 

俺が挨拶するよう促すと、決めポーズ付で挨拶した。

 

「……誰?コイツ」

 

「お前何も聞いてなかったのか?ガルデモのニューボーカル候補だよ」

 

日向の予想外のセリフにツッコミを入れてやろうかと思ったが、音無が変わりにツッコミを入れてくれたおかげで、俺は口を挟まず話を続ける。

 

「つう訳で、このユイを岩沢の後釜にしようと思ってるんだが」

 

「月斑さん、GirlsDeadMonsterはロックバンドですよ」

「アイドルユニットにでもするつもりか」

 

今の挨拶で高松と松下五段が不満に思ったのか、ちょっと不安そうにしていた。

しかしユイは

 

「いや、ちゃんと歌えますから。どうか聞いてから判断してください!」

 

いつの間に準備したのか、ラジカセとマイクを握っていた。

 

「形だけはさまになってるな」

 

野田が見たまんまの感想を述べると、ユイはラジカセの再生ボタンを押した。

 

『目覚めては繰り返す♪』

 

ラジカセからはMy Soul,Your Beats!の音楽が流れ始め、ユイもそれに合わせて歌い始める。

 

思いのほか上手いと思ったのか、戦線メンバーはユイの歌に聞き入っていた。

が、それも歌が終わるまでだった。

 

自分の歌が好評の様子だと思い調子に乗ったユイはマイクを握ったままその場でくるりと回り、マイクスタンドの足を蹴り上げた。

 

その瞬間、マイクのケーブルが器用に首に絡まり、ユイの体が中に浮いてしまった。

 

『うわっ!』

 

「何かのパフォーマンスですか」

「デスメタルだったか」

「Crazy baby.」

 

俺を含めた戦線メンバーが驚いた直後、次々と感想を述べているがユイは必死に首に絡まったケーブルを解こうとしていた。

 

「し、死ぬ…」

 

「いや、事故のようだぞ」

 

「いやいやいや、冷静に事故だと見極めるより助けに入れよ!」

 

真っ先に救出に向かうと思っていた音無だが、他のメンバーにツッコミを入れるだけで助けに移行とはしなかった。

 

―――いや、死んでも死なない世界だからこその光景なのかも知れないな

 

俺がケーブルを外してやると、ユイはその場に倒れてしまった。

 

「とんでもないおてんば娘ね、クールビューティな岩沢さんとは正反対」

 

「確かに正反対ではあるが、コイツの実力は褒めてやってもいいんじゃないか?

 なにせガルデモの曲を全曲歌えるらしいからな」

 

「確かに歌ってはいたが、心に訴えるものがなかったな」

「ないですね」

「ねぇな」

 

俺自身ちょっとばかし同じことを思っていたので何も言えなかった。

 

「コラァ!そんな曖昧な感性で若い芽を摘み取りにかかるな!それでもお前ら先輩かぁ!!」

 

ユイが怒るのも当然である。誰だって適当な理由で批難されたくはない

 

「すでに言動に難有りだぞ」

「どうするの?」

「やる気だけはありそうね」

「単にミーハーなだけだぜ」

 

場の雰囲気的にユイは不採用になるかも知れないと思っていると、意外なところから賛成の声が上がった。

 

「あたしはユイを採用してもいいと思うよ」

 

「岩沢さん!?」

 

「ただし、ガルデモメンバー全員が認めないと不合格だからね」

 

いままで部屋の隅のほうで静かにしていた岩沢が突然そんなことを言い出した。

 

「全員が認めないとって、ガルデモメンバーの前で今みたいに何か歌わせるのか?」

 

「そうじゃなくて、……えっと確か、あったあった」

 

岩沢はギターケースの中から数枚の紙を取り出し、それをユイへ手渡した。

 

「この曲に歌詞を付けてライブをして、観衆の反応で採用するかどうか決める」

 

「ちょっと、そんな方法許すわけないじゃない!」

 

岩沢の提案にゆりは猛反対だった。

 

それもそうだろう、陽動作戦として行うライブを使っての試験だ、もし失敗すれば陽動できずに作戦は失敗してしまう

そんなリスクは犯したくないだろう

 

「まぁ良いんじゃないのか?客の前で緊張するようなら使い物にならないが、ユイなら大丈夫だろう、それに作戦が失敗しても岩沢がサブで控えてれば問題はないだろ」

 

「採用試験だしね、あたしもちゃんと歌える準備はしとくよ」

 

「まぁそれなら良いけど」

 

どうにかゆいの承諾を得た事で今回の話は、次のトルネードまで見送りということになった。

 

「はぁ、でもガルデモがこんな状況じゃ、球技大会で大々的な作戦は行えないわね」

 

「「球技大会?」」

 

ゆりのセリフに対し、俺と音無が首をかしげた

 

「死んだ世界といえどここは普通の学校なんだから、イベントの一つや二つあるに決まってるじゃない」

 

「今回はおとなしく見学か?」

 

「もちろん参加するに決まってるじゃない」

 

「参加したら消えて無くなるんじゃないのか?」

 

参加=まじめに学業に取り組むと捉えたのであろう、音無が消えるかもしれないと少し不安そうにしていた。

 

「もちろんゲリラ参加よ。いいあなた達

 それぞれメンバーを集めてチームを作りなさい」

 

突然始まったブリーフィングにメンバー(ユイを除く)がゆりの言葉に耳を傾ける。

 

「一般性とにも劣る成績を収めたチームには、……死よりも恐ろしい罰ゲームね」

 

『えぇ~』

 

一拍おいてとんでもない事を言ってきた。

 

「死よりも恐ろしい罰ゲームってなんだよ、生き返る度に苦痛を味わうのか、それとも死なない程度にいたぶられるのか。どっちにしろ受けたくないのは確かだな」

 

「そうだな」

 

俺と音無は同じ思いらしく、二人でため息をついていた。

すると後ろから肩を叩かれたのでそちらの方を向くと

 

「音無、月斑、俺にはお前たちが必要だ」

 

さわやかな笑顔でチームに勧誘してくる日向がいた。

 

「コレなのか?」

 

「ちげぇよチームの話だよ!組もうぜ音無、月斑

 負けたらエライ事になる。ゆりっぺは本気だ」

 

「で?他のメンバーの当てはあるのか?」

 

「フッフ、任せろ人望で生き抜いてきたような人間だ、最強のチームを作ってやるぜ!」

 

俺はこの時、その自信がどこから出て来るのか、本当に大丈夫なのだろうかと心配だった。





さぁいよいよ球技大会の始まりです!

燕「始まりはいいが球技大会の後はオリジナルストーリーに入る予定だから、ユイの試験ってかなり先になるよな」

入「球技大会の後はプール開きに夏休みのストーリーですからね、ユイの試験は二学期まで持ち越しになりますね」

まぁその辺はいいじゃないですか
さて、次回はメンバー集めの回となりますが、日向チームは一体どんな編成になるんでしょうかねぇ

燕「原作では一人足りなかったが今回は俺がいるからな、メンバーはぴったり九人になるのか」

それだけじゃないですよ、球技大会では入江ちゃんにもしっかりがんばってもらいますからね

入「い、一体何をやらされるのか不安なんですけど」

それは今後のお楽しみということで
さて、今回はこの辺りで終わりましょうか

入「納得いきませんが仕方ないですね。
  それでは皆様」

『また次回もお楽しみに!』
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