亀更新?亀更新って何だっけ?
・・・ん・・・うん?
「キュイキュイ」
リト?え?もう来たって?騎士団の連中もついてきてるからか思ったより早かったな。俺は、そばにいた闘士級に訪ねる。
「どれぐらい寝てた?」
「・・・」
いや無口な奴だな。・・・そういやそもそも口ついてねぇや。
取り敢えず後について行くか。バレないようにしなきゃ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハジメらクラスメイト達は、一流の冒険者か否かを分けると言われている二十階層にたどり着いた。
現在の迷宮最高到達階層は六十五階層らしいのだが、それは百年以上前の冒険者がなした偉業であり、今では超一流で四十階層越え、二十階層を越えれば十分に一流扱いだという。
ハジメ達は戦闘経験こそ少ないものの、全員がチート持ちなので割かしあっさりと降りることができた。
もっとも、迷宮で一番恐いのはトラップである。場合によっては致死性のトラップも数多くあるのだ。
この点、トラップ対策として〝フェアスコープ〟というものがある。これは魔力の流れを感知してトラップを発見することができるという優れものだ。迷宮のトラップはほとんどが魔法を用いたものであるから八割以上はフェアスコープで発見できる。ただし、索敵範囲がかなり狭いのでスムーズに進もうと思えば使用者の経験による索敵範囲の選別が必要だ。
従って、ハジメ達が素早く階層を下げられたのは、ひとえに騎士団員達の誘導があったからだと言える。メルド団長からも、トラップの確認をしていない場所へは絶対に勝手に行ってはいけないと強く言われているのだ。
あの日、日没に処刑されるはずだった春樹は処刑場から逃げ出してココ、オルクス大迷宮に逃げ込んだらしい。そのためか今回の遠征では訓練所で見かけていない騎士もおり総勢40名の大所帯となっている。ハジメとしては逃げ出して姿を消した親友が心配だが、彼が召喚した化け物。それと戦い重傷を負った檜山らの状況を見てメルド団長が説明した『危険』の意味が分かったようで納得していた。それと天乃河の演説も効果があったのだろうが。
『彼のしたことがどれだけ恐ろしいか分かるか!?彼は、仲間の檜山を殺そうとしたんだぞ!?』
『彼は、危険だ!』
『そうだ!俺らをあんなにしておいて逃げ出すような奴なんて仲間じゃねぇ!!!!明日見つけたら絶対に殺してやる!なぁ南雲!』
檜山が馴れ馴れしく僕の肩に手を置いてそういった。
『・・・うん。そうだね。許せないよ。』
君がね。
「よし、お前達。ここから先は一種類の魔物だけでなく複数種類の魔物が混在したり連携を組んで襲ってくる。今までが楽勝だったからと言ってくれぐれも油断するなよ! 今日はこの二十階層で訓練して終了だ! 気合入れろ!」
メルド団長のかけ声がよく響く。
ここまで、ハジメは特に何もしていない。一応、騎士団員が相手をして弱った魔物を相手に訓練したり、地面を錬成して落とし穴にはめて串刺しにしたりして、一匹だけ犬のような魔物を倒したが、それだけだ。
基本的には、どのパーティーにも入れてもらえず、騎士団員に守られながら後方で待機していただけである。なんとも情けない限りだ。それでも、実戦での度重なる錬成の多用で魔力が上がっているのだから意味はある。魔力の上昇によりレベルも二つほど上がったのだから実戦訓練はためになるようだ。
ただ、これじゃあ完全に寄生型プレイヤーだよね、はぁ~
再び、騎士団員が弱った魔物をハジメの方へ弾き飛ばしてきたので、溜息を吐きながら接近し、手を突いて地面を錬成。万一にも動けないようにして、魔物の腹部めがけて剣を突き出し串刺しにした。
まぁ、なんか錬成の精度が徐々に上がっているし……地道に頑張ろう……
魔力回復薬を口に含みながら、額の汗を拭うハジメ。騎士団員達が感心したようにハジメを見ていることには気がついていない。
実を言うと、騎士団員達もハジメには全く期待していなかった。ただ、戦闘に余裕があるので所在無げに立ち尽くすハジメを構ってやるかと魔物をけしかけてみたのだ。もちろん、弱らせて。
騎士団員達としては、ハジメが碌に使えもしない剣で戦うと思っていた。ところが実際は、錬成を利用して確実に動きを封じてから、止めを刺すという騎士団員達も見たことがない戦法で確実に倒していくのだ。錬成師は鍛冶職とイコールに考えられている。故に、錬成師が実戦で錬成を利用することなどあり得ない。
ハジメとしては、何もない自分の唯一の武器は錬成しかないと考えていたので、鉱物を操れるなら地面も操れるだろうと鍛錬した結果なのだが、周りが派手に強いので一匹相手にするので精一杯の自分はやはり無能だと思い込んでいた。
ちなみに本邦初公開。王都郊外での実戦訓練で散々無様を晒した末、考え出した戦法だ。
小休止に入り、ふと前方を見ると香織と目が合った。彼女はハジメの方を見て微笑んでいる。
昨夜、香織が言った〝守る〟という宣言通りに見守られているようでなんとなく気恥ずかしくなり目を逸らすハジメ。若干、香織が拗ねたような表情になる。それを横目で見ていた雫が苦笑いし、小声で話しかけた。
「香織、なに南雲君と見つめ合っているのよ? 迷宮の中でラブコメなんて随分と余裕じゃない?」
からかうような口調に思わず顔を赤らめる香織。怒ったように雫に反論する。
「もう、雫ちゃん! 変なこと言わないで! 私はただ、南雲くん大丈夫かなって、それだけだよ!」
「それがラブコメしてるって事でしょ?」と、雫は思ったが、これ以上言うと本格的に拗ねそうなので口を閉じる。だが、目が笑っていることは隠せず、それを見た香織が「もうっ」と呟いてやはり拗ねてしまった。
そんな様子を横目に見ていたハジメは、ふと視線を感じて思わず背筋を伸ばす。ねばつくような、負の感情がたっぷりと乗った不快な視線だ。今までも教室などで感じていた類の視線だが、それとは比べ物にならないくらい深く重い。
その視線は今が初めてというわけではなかった。今日の朝から度々感じていたものだ。視線の主を探そうと視線を巡らせると途端に霧散する。朝から何度もそれを繰り返しており、ハジメはいい加減うんざりしていた。
なんなのかな……僕、何かしたかな? ……むしろ無能なりに頑張っている方だと思うんだけど……もしかしてそれが原因かな? 調子乗ってんじゃねぇぞ! 的な? ……はぁ~
深々と溜息を吐くハジメ。香織の言っていた嫌な予感というものを、ハジメもまた感じ始めていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
おっしバレてねぇ! 春樹は天井に逆さまになってクラスメイト一行を戦車級の背中から上下反転した視界で観察していた。流石に騎士団と言えども天井の確認は全く考えていないようだ。だから魔人族に奇襲されたんでね?ポイントまで後数百メートル。このザル警備ならばバレないだろう。頼むぞ戦車級。お前が落ちたら一巻の終わりだ。・・・頭に・・・血が・・・溜まって・・・ウゴゴゴ
持てよ・・・俺の頭!!!そう自分に言い聞かせて春樹は一行の後を追った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一行は二十階層を探索する。
迷宮の各階層は数キロ四方に及び、未知の階層では全てを探索しマッピングするのに数十人規模で半月から一ヶ月はかかるというのが普通だ。
現在、四十七階層までは確実なマッピングがなされているので迷うことはない。トラップに引っかかる心配もないはずだった。
二十階層の一番奥の部屋はまるで鍾乳洞のようにツララ状の壁が飛び出していたり、溶けたりしたような複雑な地形をしていた。この先を進むと二十一階層への階段があるらしい。
そこまで行けば今日の実戦訓練は終わりだ。神代の転移魔法の様な便利なものは現代にはないので、また地道に帰らなければならない。一行は、若干、弛緩した空気の中、せり出す壁のせいで横列を組めないので縦列で進む。
すると、先頭を行く光輝達やメルド団長が立ち止まった。訝しそうなクラスメイトを尻目に戦闘態勢に入る。どうやら魔物のようだ。
「擬態しているぞ! 周りをよ~く注意しておけ!」
メルド団長の忠告が飛ぶ。
その直後、前方でせり出していた壁が突如変色しながら起き上がった。壁と同化していた体は、今は褐色となり、二本足で立ち上がる。そして胸を叩きドラミングを始めた。どうやらカメレオンのような擬態能力を持ったゴリラの魔物のようだ。
「ロックマウントだ! 二本の腕に注意しろ! 豪腕だぞ!」
メルド団長の声が響く。光輝達が相手をするようだ。飛びかかってきたロックマウントの豪腕を龍太郎が拳で弾き返す。光輝と雫が取り囲もうとするが、鍾乳洞的な地形のせいで足場が悪く思うように囲むことができない。
龍太郎の人壁を抜けられないと感じたのか、ロックマウントは後ろに下がり仰け反りながら大きく息を吸った。
直後、
「グゥガガガァァァァアアアアーーーー!!」
部屋全体を震動させるような強烈な咆哮が発せられた。
「ぐっ!?」
「うわっ!?」
「きゃあ!?」
体をビリビリと衝撃が走り、ダメージ自体はないものの硬直してしまう。ロックマウントの固有魔法“威圧の咆哮”だ。魔力を乗せた咆哮で一時的に相手を麻痺させる。
まんまと食らってしまった光輝達前衛組が一瞬硬直してしまった。
ロックマウントはその隙に突撃するかと思えばサイドステップし、傍らにあった岩を持ち上げ香織達後衛組に向かって投げつけた。見事な砲丸投げのフォームで! 咄嗟に動けない前衛組の頭上を越えて、岩が香織達へと迫る。
香織達が、準備していた魔法で迎撃せんと魔法陣が施された杖を向けた。避けるスペースが心もとないからだ。
しかし、発動しようとした瞬間、香織達は衝撃的光景に思わず硬直してしまう。
なんと、投げられた岩もロックマウントだったのだ。空中で見事な一回転を決めると両腕をいっぱいに広げて香織達へと迫る。その姿は、さながらル○ンダイブだ。「か・お・り・ちゃ~ん!」という声が聞こえてきそうである。しかも、妙に目が血走り鼻息が荒い。香織も恵里も鈴も「ヒィ!」と思わず悲鳴を上げて魔法の発動を中断してしまった。
「こらこら、戦闘中に何やってる!」
慌ててメルド団長がダイブ中のロックマウントを切り捨てる。
香織達は、「す、すいません!」と謝るものの相当気持ち悪かったらしく、まだ、顔が青褪めていた。
そんな様子を見てキレる若者が一人。正義感と思い込みの塊、我らが勇者様天之河光輝である。
「貴様……よくも香織達を……許さない!」
どうやら気持ち悪さで青褪めているのを死の恐怖を感じたせいだと勘違いしたらしい。彼女達を怯えさせるなんて! と、なんとも微妙な点で怒りをあらわにする光輝。それに呼応してか彼の聖剣が輝き出す。
「万翔羽ばたき、天へと至れ――〝天翔閃〟!」
「あっ、こら、馬鹿者!」
メルド団長の声を無視して、光輝は大上段に振りかぶった聖剣を一気に振り下ろした。
その瞬間、詠唱により強烈な光を纏っていた聖剣から、その光自体が斬撃となって放たれた。逃げ場などない。曲線を描く極太の輝く斬撃が僅かな抵抗も許さずロックマウントを縦に両断し、更に奥の壁を破壊し尽くしてようやく止まった。
パラパラと部屋の壁から破片が落ちる。「イデッ」グシャッ
「ふぅ~」と息を吐きイケメンスマイルで香織達へ振り返った光輝。人の声が聞こえたのは気のせいだろうか。香織達を怯えさせた魔物は自分が倒した。もう大丈夫だ! と声を掛けようとして、笑顔で迫っていたメルド団長の拳骨を食らった。
「へぶぅ!?」
「この馬鹿者が。気持ちはわかるがな、こんな狭いところで使う技じゃないだろうが! 崩落でもしたらどうすんだ!」
メルド団長のお叱りに「うっ」と声を詰まらせ、バツが悪そうに謝罪する光輝。香織達が寄ってきて苦笑いしながら慰める。
その時、ふと香織が崩れた壁の方に視線を向けた。
「……あれ、何かな? キラキラしてる……」
その言葉に、全員が香織の指差す方へ目を向けた。
そこには青白く発光する鉱物が花咲くように壁から生えていた。まるでインディコライトが内包された水晶のようである。香織を含め女子達は夢見るように、その美しい姿にうっとりした表情になった。
「ほぉ~、あれはグランツ鉱石だな。大きさも中々だ。珍しい」
グランツ鉱石とは、言わば宝石の原石みたいなものだ。特に何か効能があるわけではないが、その涼やかで煌びやかな輝きが貴族のご婦人ご令嬢方に大人気であり、加工して指輪・イヤリング・ペンダントなどにして贈ると大変喜ばれるらしい。求婚の際に選ばれる宝石としてもトップ三に入るとか。
「素敵……」
香織が、メルドの簡単な説明を聞いて頬を染めながら更にうっとりとする。そして、誰にも気づかれない程度にチラリとハジメに視線を向けた。もっとも、雫ともう一人だけは気がついていたが……
「だったら俺らで回収しようぜ!」
そう言って唐突に動き出したのは檜山だった。グランツ鉱石に向けてヒョイヒョイと崩れた壁を登っていく。それに慌てたのはメルド団長だ。
「こら! 勝手なことをするな! 安全確認もまだなんだぞ!」
しかし、檜山は聞こえないふりをして、とうとう鉱石の場所に辿り着いてしまった。
メルド団長は、止めようと檜山を追いかける。同時に騎士団員の一人がフェアスコープで鉱石の辺りを確認する。そして、一気に青褪めた。
「団長! トラップです!」
「ッ!?」
しかし、メルド団長も、騎士団員の警告も一歩遅かった。
檜山がグランツ鉱石に触れた瞬間、鉱石を中心に魔法陣が広がる。グランツ鉱石の輝きに魅せられて不用意に触れた者へのトラップだ。美味しい話には裏がある。世の常である。
魔法陣は瞬く間に部屋全体に広がり、輝きを増していった。まるで、召喚されたあの日の再現だ。
「くっ、撤退だ! 早くこの部屋から出ろ!」
メルド団長の言葉に生徒達が急いで部屋の外に向かうが……間に合わなかった。
何故ならば後ろからは赤い蜘蛛のような気持ち悪い魔獣。図鑑で見たトリケラトプスのような魔獣。そして春樹が召喚したあのバケモノが突撃してきたからだ。
「畜生‼このクソ忙しい時に!!」
そう坂本が吐き捨てると共に部屋の中に光が満ち、ハジメ達の視界を白一色に染めると同時に一瞬の浮遊感に包まれた。
ストーカー系主人公とはたまげたなぁ~(他人事)
第二次世界大戦の軍艦で登場してほしい艦艇
-
キングジョージⅤ世級戦艦
-
金剛型戦艦
-
ペンシルベニア級戦艦
-
シャルンホルスト級戦艦
-
ヴィットリオ・ヴェネト級戦艦
-
リシュリュー級戦艦
-
扶桑型戦艦
-
ネルソン級戦艦
-
アメリカ駆逐艦
-
アメリカ巡洋艦
-
日本駆逐艦
-
日本巡洋艦
-
イギリス駆逐艦
-
イギリス巡洋艦
-
フランス巡洋艦
-
ドイツ駆逐艦
-
ドイツ巡洋艦