今回も短めです
「発展アビリティは何にするか決まったか?決まっていないならランクアップは後日でも問題ないが」
此方の意思を尊重するようにそんなことを聞いてきた神ミアハに「発展アビリティは堅守に決めたので、ランクアップをお願いします」と答えておく。
「そうか、それではランクアップさせておくぞ」
俺の背に神血を垂らした神ミアハの指先が動き、Lv8へのランクアップが行われていった。
淀みなく動く神ミアハの指先は、ランクアップが終わるまで止まることはない。
ついにランクアップが完了すると、神ミアハは俺の背のステイタスを確認し、俺が作った魔道具のペンを使ってランクアップした俺のステイタスを紙に書いて俺に手渡す。
「それがランクアップしたゲドのステイタスだ。新たなスキルも発現していたぞ」
神ミアハから渡された紙を確認すると、Lv7からLv8にランクアップした俺のステイタスが紙に記されていた。
Lv7→Lv8
力:SSS1452→I0
耐久:SSS1578→I0
器用:SSS1569→I0
敏捷:SSS1642→I0
魔力:SSS1846→I0
幸運:A
耐異常:A
神秘:A
精癒:A
格闘:A
敵感知:E
堅守:I
《魔法》
【リトルフィート】速攻縮小魔法
【スティール】速攻窃盗魔法
【ムードメーカー】詠唱変化魔法
詠唱前半
「心理之王、御調子者、調子者」
詠唱後半
「箒星よ、歩みを速めよ」思考加速
「道化の星よ、運命を変える奇跡をここに」運命改変
「恒温の星よ、その熱を燃やせ」不測操作
「流れる星よ、空を開け」空間操作
「眩い星よ、重なりあえ」多重結界
《スキル》
【龍の手】
・あらゆるものを倍加する
【創薬師】
・薬品作成時、発展アビリティ創薬と薬師の一時発現
・作成した薬品の品質向上
【竜鱗鎧化】
・体表に魔素を吸収して自己修復する装甲を形成する
・耐久に応じて強度上昇
【断ち切る力】
・周囲の空間を断ち切る
・攻撃には使用できない
【竜撃会心】
・弱点となる部位に攻撃が当たった時、特大ダメージを与える
【射手の嗜み】
・遠距離武器装備時、発展アビリティ狙撃と千里眼の一時発現
・遠距離武器の攻撃力増大
【戦場の支配者】
・反応速度上昇
【特殊火遁術】
・触れた対象を内側から熱する
・発動中と発動後、一定時間熱無効
【健全化】
・状態異常回復
・スキルを使用した対象に一定時間の状態異常無効を付与
【秘伝の治癒】
・自身を含め、周囲に自動回復の効果と風耐性上昇の効果を一定時間付与する
【潜伏者】
・スキル発動中は、敵の意識が使用者に向くことはない
・スキル使用者が触れている間、触れた相手にも同様の効果が発動
【寒氷陣】
・雪や氷に冷気を自在に生み出して操ることが可能となる
・スキル発動中は完全防寒となり氷雪や冷気の影響を受けない
Lv8にランクアップすると新たなスキルを発現していたようであり、この「寒氷陣」と書いて「カンヒョウジン」と読むスキルは氷雪と冷気を自在に生み出して操ることが可能となるスキルらしい。
新しいスキルを試しにダンジョンに行きたいところだが、それよりも先にLv8にランクアップしたことをギルドに報告する必要がある。
ギルドに向かった俺は、担当の人を呼んでもらって、Lv8にランクアップしたことを報告してみた。
俺を担当するギルドの人は「うん、以前のランクアップから4ヵ月は経過したし、そろそろランクアップするんじゃないかとは思ってたよ」と言って遠い目をしていたな。
「それで、何を倒して君はランクアップしたのかな?」
「亜種で強化種のヴァルガング・ドラゴン3体を倒してランクアップしました」
俺がギルドの担当の人にそう答えると、担当の人は「やっぱり竜を倒してランクアップしたんだね」と納得したかのように頷く。
「亜種のヴァルガング・ドラゴンについての情報を教えてほしいかな」
続けて言った担当の人は、俺が倒した亜種のヴァルガング・ドラゴンについての情報が欲しいらしい。
「亜種で強化種のヴァルガング・ドラゴンは体色が青色で、翼脚ではなく両腕がありました。そして通常種よりも頑丈でカドモスよりも力が強く、動きも素早くて砲撃の威力と速度も向上していましたね。あとは背から砲撃を放って加速することもできるようになっていましたよ」
青い砲竜について知っている情報を全て担当の人に教えていくと、ギルドで俺を担当するアドバイザーの人は「よくこんなの3体も倒せたね」と驚いていたようだ。
「毎回ランクアップする時に竜を倒している君は、竜と縁があるのかもね」
そんなことも言っていた担当の人の言葉通り、俺には竜との縁があるのかもしれない。
伝えることは伝えたのでギルドから立ち去った俺は、青い砲竜から手に入れたドロップアイテムを持って、以前交わした約束通りに女神ヘファイストスにドロップアイテムを見せにいく。
ヘファイストス・ファミリアのホームにある女神ヘファイストスの自室へと移動した俺は、扉をノックして入室を許可されてから部屋に入った。
「今日は何を持ってきてくれたのかしら?」
期待に満ちた顔でワクワクしている女神ヘファイストスは、俺が珍しいドロップアイテムを持ってくることを待っていたらしい。
「今回は、亜種で強化種だった青いヴァルガング・ドラゴンの牙と甲殻になります」
青い砲竜のドロップアイテムである牙と甲殻を机の上に置いて鍛冶神でもある女神に見せてみると、興味津々といった様子で牙と甲殻を見る女神。
「通常種よりも大きな牙だけど、この牙は短剣ほどの大きさがあるわね」
まずは牙を見て言った女神は、続けて甲殻に触れると指先で強度を確かめている。
「この青い甲殻も、かなり強度が高いわよ。良い防具になりそうね」
珍しいドロップアイテムを見れて満足した様子の女神は「また珍しいドロップアイテムが手に入ったら、見せに来てくれると嬉しいわ」と微笑んだ。
「また手に入ったら見せに来ますよ女神ヘファイストス」
女神と約束して、青い砲竜の牙と甲殻を「リトルフィート」で小さくしてからバックパックにしまった俺は、今度は椿の工房に向かうことにした。
到着した椿の工房の中に入ると椿は休憩中だったようで、ウォーターボトルで水を飲んでいるところだったみたいだ。
「ゲドのその顔から察するに、また新たな素材を手に入れたようだな」
「察しが良いな椿。亜種の青いヴァルガング・ドラゴンから手に入ったドロップアイテムが2つあるぞ」
「よし、まずはそれを手前に見せてくれんか」
「ドロップアイテムは牙と甲殻になるが、牙の方は斬れ味が鋭いから気をつけてくれ」
注意しなければいけないことを伝えてから小さくしていた牙と甲殻の大きさを戻し、青い砲竜のドロップアイテム2つを渡すと珍しい素材に目を輝かせていた椿。
「ほほう、これはまた素晴らしいドロップアイテムを手に入れたようだのう」
無邪気な子どものような笑顔を見せてはしゃいでいる椿は、青い砲竜のドロップアイテムである牙と甲殻を見て喜んでいるようだ。
「その牙と甲殻の加工を頼みたいが、急いではいないから、好きに時間を使ってくれ」
「牙なら短剣が作れるが、青い甲殻を加工して何を作ってほしいのだ?」
様々な防具で上半身の防御は充分なので、そろそろ下半身の防御を固めたいと思った俺は、動きを阻害しない防具が欲しいと考えた。
「青い甲殻を使って脚甲が作れるなら作ってもらいたい」
「脚甲か、確かにこれだけの甲殻があれば問題なく作れるな。うむ、承ったぞゲド」
「ああ、任せたぞ椿」
椿に青い砲竜のドロップアイテムを預けて短剣と脚甲の作成を頼んだ俺は、ミアハ・ファミリアのホームである青の薬舗まで戻り、しばらく店舗で接客をしてからダンジョンへと向かう。
スキル「寒氷陣」を実際にダンジョンで使ってみて試してみたが、尖った氷柱を作り出して高速で飛ばし、モンスターを倒すことも可能だったので、まるで俺が氷雪系の攻撃魔法を使っているかのように見えていたかもしれない。
凄まじい冷気を放出してモンスターを凍らせることも可能だった「寒氷陣」は間違いなく強力なスキルだった。
純粋な攻撃用の魔法を持っていない俺には、かなり役立ちそうなスキルである。
精神力の消費は、それなりだが、この「寒氷陣」をしっかりと使えるようになれば、新たな戦力にはなりそうだ。
しばらくダンジョンにこもって「寒氷陣」を使いこなせるように何回も使ってみたが、様々な使い方ができる「寒氷陣」を使いこなすには、もう少し時間が必要だろうな。
寒氷陣
出典、覇穹封神演義、十天君の袁天君
寒氷陣は雪や氷に冷気を自在に生み出して操ることが可能な空間を作り出す宝貝であり、極寒を利用した攻撃を繰り出すことができる
ちなみに寒氷陣の使い手の袁天君はロマンチストな赤い毛玉でもある