フランスの悪魔   作:林部

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第6話

”君はご両親が過ごせなかった分だけ生きるんだ"

 

ある騎士が僕にかけてくれた言葉が頭にチラつく。まるで僕を止めるように何度も何度もあの時の彼の声が蘇る。

 

「ジャック…本当に来るの?」

「当たり前さ。約束しただろう。君がその声に従うのなら僕もついていくって」

 

僕はジャンヌに笑いかける。ジャンヌは心配そうな顔をしていたけれど分かったと言ってくれた。

 

 

”憎しみに囚われることなく長生きして幸せに生きるんだ。”

 

無理だ。そんな簡単に割り切れる訳ない。僕は父さんと母さんが何よりも大切で大好きだったのだから。2人を身体ごと燃やし尽くした悪魔を僕は許さない。1人でも多くあの悪魔を殺す。いつかフランスの地から1人残らず悪魔を撃墜するんだ。もう誰にも僕のような思いはさせないために。

 

心の中でそう返事をして僕とジャンヌは彼女の聞いた神の声に従いフランスを救うためヴォークルールの街へ向かった。

 

 

 

 

「一回も襲われないとは思わなかった」

「うん。良かった」

 

ヴォークルールへは拍子抜けするくらいあっさり到着した。イングランドに支配された街が周りに多かった上に盗賊だっているのだから命懸けの旅だったはずなのに。

 

「ジャンヌはどうして襲われなかったと思う?」

「え?分からない。でも襲われなかったから良かったよね」

 

相変わらず楽観的な子だ。ニコニコと笑うその姿は愛らしいがどこか頭が弱く見えるのは何故だろうか。

…どうしてこの子が神に選ばれたのだろうか。

僕は考えた。考えたところで答えは分からないけれど。多分ここまで何事もなかったのはジャンヌの特別な力が守ってくれたんじゃないかと思う。だってただの農民2人がヴォークルールまでふらふらと歩いてきたんだ。碌な武器もない僕らを悪戯に殺すような人がいたって不思議じゃなかったのに。まるで誰かに守られているかのようにここまで安全にこれた。これを不自然に思わないのはジャンヌくらいだろう。

 

「えっと、守備隊長に会いに行くんだよね?」

「うん!王太子に会うためにまずは守備隊長にあうんだって」

「何で王太子に会うためにヴォークルールの守備隊長に会わないと行けないんだろう?」

「王太子に会うための従者をつけてもらうためだって」

「…なるほど?」

 

理屈は簡単だけどジャンヌの言う神の指示はとんでもなく難易度が高い。まず守備隊長に心を開いてもらわなければならないのだ。農民が。守備隊長が誰だか分からないのに。今日ヴォークルールに来たばかりだから。そもそも隊長なのだから、たとえ顔を教えてもらっても会うことすらままならないのではないだろうか。

はぁ。前途多難な旅だ…。どうすればこの状況切り抜けられるだろうか。

 

「すみません。守備隊長殿はどちらにいらっしゃいますか?」

 

「えっ…」

 

悶々と悩んでいるといつの間にかジャンヌが街ゆく人に声をかけていた。それととても直球な質問で。あまりにも怪しすぎる…!僕は慌ててジャンヌに近づいた。

 

「守備隊長なら、ほら。あそこにいる人だよ」

「あぁ彼が!ありがとうございます!!」

 

「えっ…」

 

あっさり教えてもらっていた。嘘だ。何でこんなにも怪しいジャンヌに教えてくれるんだ。しかも何で普通に守備隊長が街にいるんだ。

 

「ジャック!あそこにいる人が守備隊長だよ」

「…本当の情報だよね?嘘つかれてたりして…」

「どうして嘘をつくの?」

「……それは」

 

それは君がとても怪しかったからさ。心の中でだけ返答し僕は有耶無耶な言葉で誤魔化した。

 

「念の為もう1人くらい聞いておこう。僕らはあまりにこの街に無知すぎる」

「どうして?この街に来た目的は守備隊長に会うためだよ。彼がその守備隊長だと分かっているのなら聞く必要ないじゃない」

「いや、信憑性が」

「どうしてジャックは疑うの?あの人は嘘をついてなんかいなかったよ」

「そういうジャンヌはどうして嘘をついていないって思うのさ?」

「え?だって信じているから」

 

ジャンヌはとても真面目な顔で答えた。なんて危ない子なんだろう。やっぱりこの子は僕が守らなければならないと思った瞬間だった。

 

 

 

 

「お願いします!私はフランスを救わなければならないのです!」

 

結局1人目の人の言うことを信じることになった。ジャンヌは守備隊長とあろう方に頭を下げてお願いする。僕も続く形で頭を下げた。

余所者の、しかも田舎からきた女と男になんてきっと真剣に取り合ってもらえない。そう思いつつジャンヌの必死さに圧倒されて僕は必死に頭を下げた。

 

「私はこれから王太子に会わねばなりません」

「何を言っているんだ…っち、お前。最近流行りの予言ごっこか」

 

守備隊長が嫌悪感丸出しで僕らを見下し手を振り上げる。僕は咄嗟に彼女の前に立った。

 

「騎士が女性に手をあげるのですか」

「はっ。これだから田舎者は…いいか、騎士道というものはなぁ!!」

「っガァ!?」

「!?ジャック!!」

 

突然腹に蹴りを入れられた。力を受け流したはずなのに腹に激痛が走った。まともに受けていたら骨までいっていただろう。

 

「貴族の世界の話さ。お前ら農民なんて相手にしないのさ。分かったら2度とここへ来るな」

「ジャック、怪我は…」

「大、丈夫…それよりジャンヌ。戻ろう」

「だ、だめ!だって…っ私たちは!」

「うん。分かってるから。戻ろう、ジャンヌ。また会えるから」

 

また会えるからという言葉に隊長の目が鋭くなる。2度と来るなと言っただろう、とその目は言っていた。僕は訂正なんてせず、その場から離れようとしないジャンヌを半ば引きずるような形でその場を後にした。

 

 

 

「ジャンヌ。正面突破はダメだ。あの人は僕らを人として見てはいないよ」

「……ジャック、怪我をしたでしょう。ごめんなさい。私を庇ってくれたんだよね」

 

ジャンヌは僕の言葉が聞こえなかったかのようにそう言う。

 

「大したことないよ。力を受け流したから…まぁ受け流したつもりで受けちゃったんだけど…はははっ痛ぁ……やっぱり、笑うと痛むね」

 

ジャンヌの顔が悲しみに歪む。本当に大したことないのに。2、3日すれば放っておいても痛みなんてなくなるだろうに。怪我の具合が分からないジャンヌはここに来たことを後悔しているのかもしれない。

 

「ジャンヌ、こんなことで悲しんじゃいけないよ。君はフランスを救いに来たんだろう。君だって犠牲なしに救えるだなんて思っていないだろう」

「それは…でも」

「でもじゃない。言うまでもないけれど、こんなの怪我に入らない。これから先、僕らは戦場にたつかもしれない…いや、絶対に立つんだろう?なら死ぬかもしれない」

 

「ジャンヌ、僕はね。君についていくと言った時から命を懸けて君を守るつもりでいたさ。だからこんなことで悲しまないでくれ。たとえ僕が死んでも君は悲しまないでくれ。君のために死ぬのだとしたら本望さ」

 

ジャンヌは僕の言葉を真剣な顔で聞いていた。時折泣きそうな顔をしていた。

 

「じゃあ、ジャックも」

 

暫くの沈黙の後、彼女は言う。

 

「もし、私が死んでも悲しまないで。私の死がフランスのためにあるのだとしたら、私は本望だから」

「そんなことはさせない。君は絶対死なせやしない。君は絶対僕が守るから」

 

間髪入れずに言う。ジャンヌは小さな声でありがとうと言った。

 

「重たい話になってしまったね。ごめんよ。今はこんな話より目の前の問題について話そうか」

 

わざと明るく言う。ジャンヌはほっとした顔をしていた。

 

「明日からは、もうあの隊長に会いに行くことをやめよう」

「どうして…それじゃあ王太子に会えないじゃない!!私たちは何のためにここまで来たと思っているの」

「うん。だから、あの隊長には僕らから会いに行くんじゃなくて、あっちから僕らに会いに来てもらうようにしよう」

 

僕がそう言うとジャンヌはポカンと間抜けな顔をした。

 

「どうやって…こっちから会いに行ってお願いしてもあの人は相手にすらしてくれなかったのに」

「僕らは怪しいからね。相手になんかしてくれないさ」

「怪しくないよ。私たちは神に導かれるままにここに来ているんだから」

「うーん…」

 

思わず言葉を濁す。ジャンヌからしてみれば真実を口にしているだけなのだろうけど側から見れば怪しいのだ。そばに居る僕がそう思うのだから、あの隊長がどう思ったかなんて明らかだ。

 

「僕らはまだここに来たばかりだ。まだ誰も僕らのことを知らない。知らない人の言うことを簡単に信じられると思うかい?」

「知らない人でも嘘をついていないのならば信じられると思う」

「……あぁそうか。君はそういう子だよね。だけどね世の中には僕のように知らない人を簡単に信じられない人だって居るんだ」

 

そう言うとジャンヌは驚いた顔をした。どうしていつも一緒にいたのに僕が用心深い性格だって知らないんだろう、この子は。明らかに僕に興味がないことを痛感し僕は傷ついた。彼女にプロポーズをしてしまった日から脈が一切ないのは分かっていたけれど今とどめを刺された気分だ。

 

「君の話を聞かせるんだ。この街の人たちに。僕らが何のためにここに来たのかを」

「で、でもジャック。神の声の話はあまり人に言ってはいけないんじゃなかったの?」

「君は…僕の言ったことを覚えていてくれていたのか」

「え?うん」

 

少し感動した。ジャンヌはキョトンとした顔で僕を見ていた。

 

「あの頃は村にいたから。君が異端者だと周りの子らに言われて虐められるんじゃないかって心配して言ったのさ。でも今は違う。ずっとここに居るわけじゃない。それに僕はあの頃よりも強くなった。たとえ君に酷いことをしようとする奴が現れても君を守る自信がある」

「守る守るって…私だって自分の身くらい守れるよ」

 

ジャンヌは膨れっ面でそう言う。思わず苦笑いをした。実を言うとジャンヌに危害を加えようとする人が現れる可能性は低いと思っていた。最近はジャンヌと同じように予言を言う人の噂はそこそこ広まっていたから。そしてその人たちは軍に迷惑がられているだけで誰も罰を受けた人がいなかったから。

ここでジャンヌが話したとしても大事には至らないと思える自信があった。

 

「いずれにしても僕らの味方は多いに越したことはない。君の救いたいフランスはただの土地じゃない。フランスで生きる僕らも救いたいんだろう」

 

ジャンヌは頷いた。

 

「ならフランス人に君の話を伝えなければならない。僕らだけがどんなに頑張ってもたかが知れている。けれどフランス人全員が頑張ったら、話は別だ」

「分かった。じゃあたくさんの人に話しかけよう!」

 

ジャンヌは周囲を見渡す。とりあえず目に止まった人に話しかけようと思っているのだろう。

 

「待つんだ。こんな人気の少ないところじゃなくて大通りに出てからにするんだ」

「どうして?」

「そっちの方が効率が良い」

「?」

「沢山人がいるだろうから、多くの人に聞いてもらえるだろうってこと」

「そう。そっか。ジャックは頭がいいね」

「え?そんな賢いこと言っていない」

「ジャックは正しいと思う。けれど、そうしたらあの人はどうなるの。あの人が大通りにこなかった場合、あの人に話を聞いてもらう機会がもうこないかもしれない」

「大通りで君の話が噂になればいい。噂好きな人ならすぐ聞きたがるはずだ」

「あの人が噂好きだってジャックには分かるの?」

 

ジャンヌは真っ直ぐな目で聞いてくる。僕は答えられなかった。

 

「私は皆に聞いてもらいたい。だって皆にとってこの話は嬉しいはずだから」

「……分かった。でもあの人の後はちゃんと大通りに行くんだよ。約束だからね」

「うん!」

 

ジャンヌは笑顔で頷いた。笑顔が眩しくて僕は顔を背けた。

 

あぁ、どうしよう。やっぱりジャンヌが好きだ。彼女は僕のことなんか異性とも思っていないだろうけど。もうとっくにプロポーズまでして振られてしまっているけれど。

でも、やっぱりジャンヌが好きだ。

 

その後、ジャンヌは約束をすっかり忘れてその通りで見かけた人1人ずつに声をかけてしまったせいで大通りには翌日行くことになった。

 

 

 

 

「話を、聞こう」

 

守備隊長は予想よりも早く僕らの元へ訪れた。もっと時間がかかると思っていたけれど、この間のジャンヌの予言のおかげだろうか。彼は少し疲れた顔をしている。ジャンヌの周りの熱気に当てられたか、はたまたすっかりジャンヌの信者となった人たちが守備隊長の元へ行って抗議でもしていたのか。

かくいう僕も実は顔色が悪いとジャンヌに言われたばかりだ。慣れない環境だからか、最近はどうも夢見が悪い。

隊長は大通りで語っているジャンヌとそれを見守る僕に対し、来なさいと言った。

 

「先日のオルレアンの戦い。その予言をしたのはどっちだ」

「私です」

「…そうか」

 

よりにもよって女か、と隊長は愚痴を零す。

 

「女ですが、これでも村では負け知らずでした」

「はっ…そりゃあまぁ、元気なこった」

 

隊長ははぁと大きなため息を吐いた。

 

「神の声が聞こえるという話は、本当なのか」

「はい」

「…そうか。で、こっちの男はなんだ。お前の旦那か」

「僕はただの用心棒です」

「はん…じゃあ壁役ってことだな」

 

ガシガシと彼は自らの頭をかく。

 

「望みはなんだ」

 

突然彼は真剣な顔でジャンヌに問うた。

 

「私の望みは、フランスを救うことです」

「そうじゃない。私に望むことだ」

「王太子に会わせてください」

「居場所を伝えろってことか。なるほど。望みはそれだけか。王太子はシノンにいる。さぁ、これでいいか?」

「馬を!馬を貸してください。従者と護衛の兵士も。この子が無事に王太子の元へ安全に行けるように」

 

すかさず口を挟む。隊長が面倒くさそうに僕を見た。

 

「お前には聞いちゃいないが…」

「まさか守備隊長ともあろうお方がフランスの希望の子に何も貸し出さないおつもりですか」

「フランスの希望の子だと」

「えぇそうだ。ジャンヌは神の声が聞こえる。フランスを救う術を教えてくださる神の声がこの子だけが聞こえるんだ。彼女こそがフランスの希望。彼女こそがイングランド軍を倒す鍵といえるでしょう!」

 

隣に座るジャンヌは驚いた顔で熱烈に語る僕を見つめていた。僕がこんなことを言い出すとは思わなかったのだろう。僕もこんなことを言うつもりはなかった。けれど、言うしかないと思った。隊長がジャンヌの言葉に耳を傾けるようになった今、この瞬間を逃してはならぬと思った。

 

「護衛はダメだ。今そんなところに兵力をさく余力はない」

「っフランスの希望を、みすみす危険な目にあわすおつもりですか!?」

「村では負け知らずだったんだろ?」

 

隊長は笑う。酷く馬鹿にした笑い方だった。

 

「村の中と外では話が違う!」

「あぁそうだ。だが、何で護衛が必要なんだ?お前がいるだろう。お前、この子の壁役なんだろう。なら死に物狂いで守れよ。それがお前がここにいる理由だろう」

「っ…」

 

僕は、何も言い返せなかった。

 

「その他の注文は聞いてやる。ただし、この子の言うことが嘘だった場合、あるいはこの子が途中で死んだ場合は話が別だ。知っているか。馬一頭借りるだけでお前らは借金地獄になる。家族を不幸にさせたくなければ頑張ることだな」

 

話は以上だ。

隊長は冷たい声で言い、僕らを追い払った。

 

 

部屋を追い出されてから出発の日まで僕は情けないことに恐怖で涙が出そうだった。

王太子がいらっしゃると言われたシノンはここからかなり遠い。10日はかかると言われている。それに途中イングランド軍に支配された街は沢山ある。いつ襲撃されてもおかしくはない。いつ殺されてもおかしくない。

 

死ぬのは怖い。まだ死にたくない。

 

僕の頭は一気に恐怖で一色になる。ジャンヌは日に日に血の気が引く僕をいつも心配そうに見つめていた。情けない。自分が本当に恥ずかしい。いくら歳を重ねても体を鍛えても僕の心はちっとも強くなりやしなかった。

そんな僕の心の弱さを表すように、僕は毎晩夢を見ていた。

ジャンヌが父さんや母さんと同じようにイングランドに殺される夢を見ていた。

 

 

「ジャンヌ…何をしているの」

 

出発の前日、ジャンヌは刃物を僕に差し出した。

 

「な、何をしようと言うのさ。君は、フランスを救うんだろう?なんで今刃物なんか」

「髪を切ってもらいたいの」

「え…?髪?」

「うん。隊長が危ない旅になるだろうから髪を切って男装した方がいいって。女の姿のままだと襲われてしまうことが多くなるって」

「そ、そう…なんだ」

 

声が裏返った。恥ずかしい。

連日見る悪夢のせいで今ジャンヌがこの刃物で僕に殺されようとしているのかと一瞬でも思い込んでしまったことが恥ずかしい。

愛するこの子が大切な髪を切り、男装をしろと言われたのは単に僕では何かあった時ジャンヌを守れないだろうと守備隊長が思ったということだ。事実、隊長の思うとおり、もしイングランドの兵と交わったら僕1人でジャンヌを守るなんて不可能だ。

 

情けない。僕が、もっと強ければ。

もしここにいるのが僕ではなく父さんだったら。きっとジャンヌを守れただろうに。隊長に信頼してもらえただろうに。

 

「ジャック?どうしたの?」

 

黙り込んだ僕をジャンヌが心配そうに見つめる。最近のジャンヌはこんな顔ばかりだ。

 

「なんでもないよ。でも、僕人の髪なんて切ったことないからきっとジャンヌの髪を台無しにしてしまうよ…隊長に誰か人を紹介してもらおう」

「ううん、ジャックに切ってもらいたい。こんな危険な旅についてきてくれる貴方だから切ってほしい」

 

ジャンヌは微笑む。僕はジャンヌにこんなことを言わせてしまった自分が悔しかった。

 

「ジャック、どうして泣きそうな顔をしているの?」

 

ジャンヌが問う。僕は答えずに、切るから向こうを向いてと言った。

 

強くなりたい。

この子が男装なんてせず、胸を張って生きていけるように。

強くなりたい。

この子を襲う脅威全てを切り裂く刃となりたい。

 

ただただ願った。毎晩教会へ行き願っていた。

 

そんな恐怖の中向かったシノンへの旅は、また不自然なほど何事もなく辿り着くことができた。




ただの農民が神の声を聞いたといったとして、軍が国が認めてくれるはずがない。ならば、同じ身分の低い市民らをジャンヌの信者にしてしまえ。フランス人の中でも1番多いのは身分の低いものなのだから。数の力で軍に、国に認めさせるしかない。

というジャックの考えでした。

今回から百年戦争介入です。
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